ローレンとセシリアの二人だけで完結してそうなほのぼの甘々空間。闖入者のアベルはお邪魔虫かと思いきや、むしろ彼の存在が二人の空間をより確固たるものにしているのは面白い
過去のローレンを守り、今のセシリアに助言するアベルが居るから、今の穏やかさは存在しているのだろうね
他方で、ローレンの悪友ポジなアベルはローレンの意外な姿を見せるきっかけに。普段丁寧な物腰の人が「俺」とか良いギャップ
また、ローレンも普段は二人だけの空間に他の人間が居ることで改めてセシリアの内と外を意識する
アベルの登場は協会の内でプライベートな遣り取りをする二人に外を意識させるものになったね
主としてラントの無実を証明する運びとなったサリフィの行動理由は彼が「知らない」と言ったから
これを八方美人的な人の善さと受け取れもするけど、テイリンのように上に立つ者の責務として彼を信じた面もあるのかな。だから最終的にラントは彼女を仕えるべき主と定められたのだろうね
生まれ故に他者から信頼を得られなかったラントが志したのは偉くなること。地位が上がれば信頼と関係なく言動は影響を持つ
でもそれは責務を持たない偉さだからラントの欲する信頼は得られない。
逆に、志願者が彼の他に居なかった親衛隊長なんて空虚な偉さを信じる者が現れた。それはラントの認識をぶん殴るには充分すぎる出逢い
サリフィが示した素質は面白いね。前回に有るようにサリフィは人間である為に邪険にされた。でも人間である為に魔族が見つけられない真犯人を見つけた
それは他者から生まれ故に信頼を得られない者が示した、それでも生まれ故に出来る最上の行為
この点もラントの認識を改めさせ、同時にサリフィを信じる気持ちへと繋がったのかな
上に立つ者として振る舞ったサリフィ相手だからこそ、ラントも目上の者への振る舞いを示す
その後のラントは明確にサリフィの騎士として振る待っているね。レオ相手にすらぞんざいな態度。だからレオも上に立つ者としてラントを妃専属の騎士に任命する
ラントの改心は様々な上に立つ者の心意気を描く事に繋がったね
ゼニス探しをする決意や心構えは取り戻せても捜索は進展したわけじゃない。ならルディの心もきっと進まないまま
御神体に祈り続け曖昧な笑顔に終止するくらいに危うい精神状態。だから今の彼には生きる指針として縋る相手が必要になる
印象的だったのはルディとティモシーの表情の差か
ティモシーの笑顔はゾルダートを苛つかせ殴る原因となるが和解の要因にもなる。前回ラストにも有るように人との調和を重視しているのかな
そうした笑顔が描かれるからこそ、ルディの危うい表情も際立ってくる
今のルディは人との調和を得られない
非効率的な功名経由の情報収集はルディがあのパーティと組み続ける言い訳かのよう。ルディを見捨てず戦う時点で彼らの人の良さは判るし
だからルディも同様に捨て身の人助けをしたのだろうね。彼らからの信を得るため、彼らの暖かさを守るためサラを助ける為に無茶をした
ルディが探すのは果たしてサラかもっと別の何かか
答えはサラ達が与えてくれたね。ルディの身勝手な行動は無駄ではなかった。感謝を得られたし、ティモシーはボロボロ泣いていた
まだルディの笑顔はぎこちない。それでも危うさは少し消えたように思えたよ
今回のEPは体育祭のみだったからか話が纏まっていたね
東西に分かれ戦う体育祭、普段は友達でも今日は敵。でも、やっぱり友達だから完全に敵には成らず馴れ合いが生じたりする
飛び散る汗の青春よりも日常の延長みたいな宮村達の和気藹々にほんわかしてしまうね
体育祭とは距離を置いていた宮村。彼の日常が変わったのは堀が導入。けど彼女だけでなく石川や仙石等の存在により宮村も普通に体育祭を楽しめていたね
向こう側に居たはずの世界や存在がいつの間にか近くに。それは東西という組分けが有っても関係なく友達として接してしまうのと同じ
その傾向は体育祭が終われば尚の事
東西に分かれた堀と宮村。けど、最後には彼氏彼女として会話していたし、見れなかった筈のチア姿も見れた
体育祭の得点よりも、可愛いという言葉や今回の記憶はとても尊いものに成ったのだとそう感じられるラストだったよ
原作既読
本作の売りと言えば、スプラッタホラーバトルや詠子のダークな一面が挙げられるのだろうけど、全体的にコメディチックな印象を受ける初回だね
霊障により人生が様変わりした螢多朗、そんな彼の人生は霊が見える少女の出現に拠って再び変わり始めるわけだ
原作既読組だから夜宵の強さは承知していても、小学生離れした度胸と戦闘力を持つ彼女の活躍には目を見張るものがあるね
小学生ながらにして両親を失う悲劇を味わい、母が霊に攫われる光景を目にしながら、霊に接し続ける。それは怖い物見たさを越えタガが外れているのだと感じさせる
ならそんな少女と行動を共に出来るのはタガが外れた者だけ
霊障により恐怖と後悔を味わった筈なのに新たな恐怖に歓喜した螢多朗、そんな彼に魅せられ暗い笑みを浮かべる詠子
どちらも普通の人間から掛け離れていて、下手をすれば二人だってオカルトじみた存在
オカルトから恐れられる夜宵の強烈さと合わせ、血飛沫撒き散らす怪異に負けない三人の異常さが楽しみに思える初回だったよ
今度は人工的なヒューマノイドの成長性が主題ですか
ヒューマノイドに加齢や成長が有ると可怪しく見える。でも可怪しいからって不変を当然とか限界が有るとか考えると余計に変われない
ジュンが行き当たった壁は果たしてヒューマノイドの特性かただのスランプか。欲する答えは学術的なものではないから尚更難しい
不調の時は励ましの言葉も未だ見ぬ可能性も鬱陶しく映るもの。ジュンの場合は自身がヒューマノイドだという諦めの理由が目の前に転がっていた点も不幸の一つか
傍目には良い競争相手に見えるジュンとマサ、「負けたら悔しい」を「負けるのは可怪しい」なんて考え始めてしまえば余計行き詰まる
マサの応援が事態打開の鍵になるのは良い展開
マサも以前はネガティブだった。でも競えるジュンが居たから好調に成れたし、彼の努力も無心で応援できる
ならジュンだって競えるマサの存在が有ればヒューマノイドだスランプだ関係なく走れるという事なのだろうね
結局、ジュンが行き当たったのはヒューマノイドの限界だったわけではないのかな?それを知っていたらしい須藤の感想は案外ヒューマノイドだけでなく生き物の本質を突いているのかも
そう考えるとカオルの誘いに須藤が乗らないのは、ヒューマノイドやAIによる矛盾に悩む世界の成長を期待しているとも取れるけど…
まるで初代ファフナー第一話の逆構図を見ているかのようだ……
あの頃は大人達が作った偽りの平和の中で、確かな平和を子供達は満喫していた。それを外からやってきた者が破壊した
今回はそれと似ているね…。それだけに精神ダメージが大きい…
閉ざされた平和を享受しつつ外を夢想する総士の感覚は悪ではないし、視聴者的には偽りと判る総士の家族はそれでも温かさを感じられる。
平和な家族が有るから総士は外を夢見られる
でも閉鎖的な偽りに『外』を引き込むなんて破滅でしかない
一騎にすれば真の平和を手にする為に偽りの平和を壊す必要がある
大局的に必然の犠牲。でもそれは閉ざされた島に生きた少年には無関係な視点で
冷徹に敵を滅する一騎の姿。それは偽りの平和に居た総士には敵にしか見えないというのは哀しい…
協力出来ない時は有っても傍に居たレオが不在の公務。代わりに侍るのは無法者の匂いがするラント
彼はサリフィを支える者じゃない。むしろ周囲から信頼を得られない彼こそ、サリフィに支えられる者
この組み合わせは隙が有る為に却って信頼が更に得られなっていたような
人間のサリフィとハイエナ族のラント。人柄ではなく種族に拠って信頼を得られない
けどサリフィは周囲と異なる目線をラントに向けるね。ハイエナ族の罪は知っており、ラントの無法も見た。だからといって、それでラントを知ったつもりにならない
それは偽善めいた姿勢だからラントからも信頼を得られない
でも、ラントだってサリフィを知らない
彼女がハイエナ族を知った上でラントを侮辱した兵士に力でなく言葉で立ち向かった。また、ラントの本質を優しく指摘し信じると言った
それらは何よりも彼女がどういう者かラントに教えるもの
すぐには信頼できない。でも信頼できないと悩むなら変わり始めた証で
そこで生じた異変。今回の難事を信頼されない二人はどう収めるのかな
グレーテ組は実力不足な面はありつつ纏まりが有った点を思うと、ティア組は対称的な程にチームワークがボロボロ
クラウスは仲間とのズレこそ鍵だと言うけれど、現時点ではズレが役に立つとは思えない程にティア組はズレまくっているね
ティアはエルナ達を纏め上げようとするけど、リーダーシップが今一つな彼女では仲間を惹き付ける事すら難しい
本来なら自発的な協力を引き出すべきが、相手の望みに漬け込む遣り方。チーム結成方法としては致命的にズレている
モニカもクラウス攻略法が見つかったなら仲間に明かしたって良いだろうに単独行動。エルナもアネットも協調性が薄い。今の彼女らはチームとは言えない
休暇の筈が失踪というズレを起こしたティア組、今回のEPにてズレがどのように彼女らをチームへと至らせるのかを楽しみたいね
何があろうと冷静なのに、珍しく感情を制御できず悲しそうな声をしていたクラウスは哀れ面白い(笑)
原作既読
タイトルや舞台からは予想できない程にゆる~い雰囲気の本作
セシリアの好意は第1話時点から明確だけど向けられたローレンは気付かない。けどそれがもどかしさとならず、微笑ましさとして表現されているね
ローレンの前ではポンコツなセシリア、裏を返せば彼には最大限の信頼と愛情を向けているという事
でもポンコツ状態だとローレンはセシリアの世話を焼くから、世話されるセシリアはローレンの為になる行動が何も出来なくなるというね…(笑)
その構図が崩れるとしたらそれはもうローレンが無防備になった瞬間だけ
また、彼の目が届かない所でセシリアは意外とローレンを守っている
頼りないように見える聖女が実は聖女としてローレンを護り、そして居眠りする彼を抱き締める彼女の姿にはまた違った聖女らしさを感じられたよ
シルフィは拠り所を手に入れたけど、ルディは失意のまま旅に出ていたのか…
故郷も頼れる仲間も失った彼は拠り所が無い、此処に居ない。だから人の親切を受け取れず、差し伸べられた手も取れない
彼を落ち着かせてくれるのは此処に居ない者の痕跡
温もりを得られず暗がりに閉じ籠もる彼は危うい
その意味ではスザンヌ達が手を差し伸べてくれたのは幸運。けれど、失ったものばかり求める彼はそれらを温もりと感じられない
だからルディが「此処に居る」感覚を取り戻すのは生の実感を得られる瞬間になるわけか
命を失うかもしれない瞬間でも「此処に皆で残る」と気勢を上げるパーティーの心意気はルディがこのやり直し人生で得たもの、得ようとしているものを思い出せる
生きる理由を取り戻せたらならルディは「此処に居る」
火球の大きさは彼がやり直し人生で手にした生の強さを示しているかのよう
彼が此処に戻れたなら此処に居る者達とも手を結べるし共に笑える。彼のやり直しがリスタートしたのだと判る数々の描写には胸が温かくなるね
それはそれとして、エリスの髪の毛を捨てるならあの御神体もいい加減捨てて良かったんじゃないなぁ(笑)
体育祭という多くの学生が楽しむイベントなのに宮村と仙石はまたしても(笑)
それでも人間関係が前と違うなら、楽しむ余地も違う
堀等の存在によって体育祭へ向けた気持ちが変わるのは彼らに訪れた変化を感じさせるね
陣営は東西に分かれ、恋心が齎す不安定さも有る。
石川の前だから頑張りたい桜、察しながら応援する由紀
思惑はさておき、これが学生のイベントであるのは確か
内面の微妙な感覚よりも、楽しみが勝ってしまうのは体育祭というイベントならではの現象か
恋人を他の誰かに渡したくない感覚は多くの人が持つ。でもそれが一方的かもしれないとか納得し難いからこそ、予想外のタイミングで予想外の感情を見せた宮村は狡いね
唐突なヤキモチは宮村が彼女を結構独占したがっている証拠。そりゃニヤニヤしてしまうというものですよ!
人間をコピー出来るとしたら、コピーと元の人格は何処まで同じと言えるのか?幾らか記憶を忘れたら、その瞬間に別人になるというのか?
自分一人だけの問題なら、矜持としてコピーの否定で済む話も家族が絡めば別の話になる
温もりは失われたのか取り戻せたのか?重い問い掛けをする作品だね…
母親の拒絶やフォーマット後の家族のリアクションを見る限り、「別人ではないけど同一でもない」といった受け止め方なのかな?
その意味で「あの母」は失われたと言えるけど、ならそのまま抜け殻として死ねば良かったのかと言えばそんな事もなく
取り戻せた筈なのに取り戻しきれなかった。それが喪失を意識させるわけだ
なら、更に発想を発展させて、フォーマット直前までバックアップ出来ていれば良かったのかと言えば、それも違うんだろうなぁ…
技術の進歩によって人間は人間の枠を超越した筈なのに、人間の定義が苦しめる。
人間とは何かを様々な方法によって問い掛ける作品として楽しめそうだ
状況は判らない事だらけであっても、本作独特の死生観、そして犠牲と平和の価値観が既に強烈な第一話
視聴は初めてでも幾らか噂は聞こえてきた本作。このテレビ放送を通して、この新たな物語を楽しめることを感謝してしまうよ
我儘で無礼なテトラの振る舞いをサリフィが重く捉えない為にコメディで済む一連の描写。でも、これを親の愛情を欲する子供の疑似試し行動と捉えると別の一面が見えてくるね
愛が判らないから、相手が己を愛しているかを試してしまう。応える為には相手の試しに向き合い続けなければならない
テトラが愛を求める相手はサリフィではなく母のカルラ
でも広い視野で見ればカルラだって愛を求めている。世継ぎを産み国から必要とされる愛
でもテトラもカルラも国の象徴である前に家族を構成する一人。だからカルラはテトラの嘆きにやっと自分が欲しそして向けるべき愛に気付けたわけだ
愛を欲するという点でもレオも同様
父から愛された記憶がなく、想像した愛も存在しなかった。だから彼が自分を愛する余地なんて有る筈もなく
その意味では自分を想ってくれるサリフィという存在はレオにとってどれだけの救いであり、同時に愛の象徴となったのだろうね
赤子への祝福という子作りを意識せざるを得ない訪問はサリフィとレオに愛の先を想像させるものになるから、尚更に自分の愛の原点を想起させる
それでもレオはサリフィを愛したんだね…。むしろサリフィへの愛によって愛を欲する心を制御できるようになったとも言える
愛の将来へ向け確かに歩み始めた二人の姿はこれまでより一段と進んだものであると感じられるよ
ルディ不在でも下ネタ成分を控えず冒頭から繰り出してくる本作をちょっと尊敬してしまう(笑)
王位を望めず籠の中の鳥なアリエル、天涯孤独になってしまったシルフィ
少しでも不穏さが周囲に立ち籠めば一息に命の危険まで及ぶ弱い立場。だから二人共自分を守ってくれる相手を欲したのだろうな
危うい立場のシルフィに名前と役柄を与え、貴族の集まりで咄嗟に庇い立てするアリエルは強い人間に見える
けど兄からは睨まれ牽制されるどころか、暗殺者すら差し向けられている
彼女の立場は決して安泰ではなく、彼女こそ誰かの護りを必要とする側の人間
身近な人を失って信じられる人が限られる二人だからこそ、悪夢に負けぬ友を求めた
フィッツとなったシルフィは友を守れる者に成れた。でも物理的に守れただけで満足できるわけではなく
生きる為に守りたい相手の傍に居続ける。故郷を求める二人の新たなやり直し人生を楽しみに思える仕切り直しのEPだったね
一つの会得の為に他の喪失を強いられる戦場の中心点たるプロスペラはその象徴。だから、母を止めようと対立するスレッタは何もかもを得ようとする存在に成れたのかな?
視聴前には想定していなかった規模の祝福が振り撒かれた最終回には良い意味で驚かされたよ
序盤から疑問だった、「エルノアは何故プロスペラを名乗ったか?」という点が解消されたね
『テンペスト』でプロスペローは復讐を辞め皆に赦しを与えた
不幸なエルノアも復讐をする気など無かったからプロスペラを名乗ったのか。彼女には復讐より優先したい娘が居たから
だとすれば、プロスペローの赦しに含まれなかったキャリバンを駆るスレッタだけが彼女の遣り方を変えられる
エレノアは娘の為に復讐へ進まなかった。スレッタは母とエリィの為に戦いへと進まず、むしろ何もかもを手にする道を進む
そんな贅沢な選択をしたからこそ、失った筈のエランが彼女の前に現れたのかもね
全てを得る為に全てを失わせようとする復讐を拒絶する。これはミオリネもしているね。全てを守る為にグループ解体なんて中々出来る判断じゃない
そしてスレッタとミオリネが形作った全てを得る道は他の者も進める代物。その新たな道、最大の受益者はエルノアか……
全てを失ったからエリィだけは失うまいとした。そんなエルノアに与えられた全てを得る道
エルノアやエリィが失わないなら、スレッタだって失わない。彼女が失われないならミオリネだって失わない
失わないなら得ているも同然で。進んで進み続けて得た事に因る祝福の連鎖
まさかガンダムものでここまで多くの者が幸福に辿り着くハッピーエンドを見るとは思わなかったよ
勿論、全ての問題が解決されたわけじゃないけど、問題に向き合い続けると彼女らは決めたと受け止められる
新たな道を作り出すスレッタとミオリネが得た祝福にこちらまで賛辞を送りたくなる素敵な最終回でしたよ
前作となる本編においても時折、話のぶつ切り感を感じないでもなかったのだけど、こうして欠片集めの構成になると尚更に感じてしまうな…
ただ、時系列がバラバラでも違和感なく楽しめる宮村や堀達の賑やかさは変わらないね
今回の軽いテーマは、普段隠している部分を見せられる相手って?という話かな
肌を見せられない事情がある宮村は酷い言い訳を使っても入浴回避。けど堀の前では入られる
それを踏まえている筈の彼の思わせ振りなセリフは罪深いと同時に堀を試している感じか?
宮村と同じように水泳回避しようとする仙石の言い訳と慌てぶりは酷いもの
宮村が水泳回避する理由を掘や石川は知っているが、仙石の理由を知るのはレミだけという構図は良いね
彼女は様々な点で仙石の良き理解者だよね。この組み合わせは本当に好き
既に決まって動いているスケジュールが会長の一声で修正とかどんな地獄…。おまけに書いたばかりの歌詞を楽曲にして披露……!?
さておき、子供扱いのままでは出られない舞踏会、成長すればいつかは出られる。だからってそれが本当に子供の為になるわけではないというEPだったのかな
U149をライブに出す為に通された無理。本当に関係者各位は相当な苦労をしたと思うのだけど、一方でそれは誰にとっても努力と成長の機会になっている
ありす達は曲を自分のものにする為に過度に大人に頼らずダンスを猛特訓。P達はステージを実現する為に奔走に次ぐ奔走…
大変だけど、だからこそ結実した際の充足感が素晴らしい
印象的だったのは、これまでの大人達に因る理不尽な押し付けにPが理解を示した点かな。彼だって本来は大人側だけど、これまではアイドルに寄り過ぎていたから大人が判らなかった。でも今は大人としてU149のステージ実現の為に成長した事で判るようになった
その上でアイドル寄りの視点も残しているからアイドルの目指す方向も語れるわけだ
そうしてアイドルはステージに立つ者に、Pは送り出す者に
小さな子供達の大きな夢が詰まったステージは終着点ではなく、発出所。ステージの幅が綻び、上下左右に広がる様はそれだけ彼女らの抱えた夢がこれからどれだけ広がっていくかを暗喩しているかのよう
デレマスアイドルの中で一種の特徴を持つU149だからこそ描けたお話であると感じ取れる最終話だったよ
『大切な人』という誰もが持つ温かい感情をアミトとカルラ、そしてサリフィの養母とそれぞれ異なる視点から描いている点が印象的なEP
レオやサリフィのように『大切な人』を努力の礎とする者も居る。他方で容易に触れられない又は壊したくない『大切な人』を守る為に人々はどうするのか。その遣り方がそれぞれ全く違う
アミトがヨルムンガンドに御守りを渡したいとは思うものの、それは我欲に因るものだった
そんな理由で渡そうとするなんてと自分を恥じてしまうのは、それだけ相手が『大切な人』だから。その人に向ける感情を汚したくないから
結局、自分の為よりヨルムンガンドの無事を願う感情によって渡せたのは良かったね
アミトとは全く別の表情を見せるのがカルラとサリフィの養母か
厳つさが見える為に嫌な印象を覚えてしまうが、母は大切な我が子を守る為なら何でもする。それが『大切な人』以外にとって鬼のように見えるだけ
ただ、カルラが鬼に見えるのは何もサリフィだけではない筈で。物陰から母を見詰めていたテトラの心情が描かれるだろう次回こそが本番だね