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とても良い

そりゃあね、ナランチャがフラグバリバリな発言をした段階で何となく察しましたよ。それにしたってああまであっさり死んでしまうなんて……

見えないけれど、そこに感じられるものばかりな内容
考えてみれば、前回・今回とジョルノ達の見た目は入れ替わっていて戻ってきたブチャラティもディアボロの見た目をしている。でも、それで会話が通じなくなってしまうことはなく、遣り取りは問題なく進んでいく。
心は見えないけれど、互いの正体を感じ取っている

そして衝撃的展開を生み出したディアボロ。ディアボロの身体やドッピオは登場してもディアボロの魂を持った人物が登場することはない。トリッシュも感じ取れないまま
しかし、キング・クリムゾンの発動、ナランチャの死。それによってディアボロが登場せずとも彼の恐ろしさを存分に感じ取れる内容になっている

ジョルノはスタンド能力でナランチャを蘇生させようとする。しかし、蘇生は出来ずそれどころかジョルノの魂がジョルノの身体に戻ってしまう。魂なんて見えないものをこのようにして感じ取ってしまう
また、視聴者はナランチャのスタンドが空を飛びフーゴの近くを通りアバッキオが死んだ場所に浮く雲まで行く場面を見て、ナランチャがフーゴに末期の挨拶をした上でアバッキオのいる死後の世界へ行ったのだと察せられる。

ポルナレフはディアボロのスタンド発動が見えなかった事でディアボロが二重人格であると看破する。同時にディアボロの魂が全く別の人物に乗り移ったことも推測する
見えないことで新事実が判明していく展開は熱い

ミスタは銃弾が4つになってしまい不吉だと怯えるシーンが有ったけど、今のブチャラティチームって4人しか居ないんだよね……。
これがミスタにとって悲惨な事態を呼び込む切っ掛けになったりするんだろうか…



とても良い

相手に相応しいイメージを考える面々

紅葉と潑春が入学してきて賑やかな日々が増えるのかなと思っていたら、初っ端からインパクトの強い格好してますね。潑春は入学初日から開襟、紅葉は女子用制服に短パン。
それを生徒会長は常識的イメージに相応しくないと注意し、更には潑春の髪の毛にも口を出す。
けれど、他人からイメージを押し付けられるなんて苦痛なもの。会長が由希の女装姿を想像した時には由希はかなり嫌そうな表情に
潑春が言うように紅葉はあの格好の方が「らしい」し、潑春だってブラック潑春が降臨すれば開襟スタイルが非常に様になって見える
二人の格好は破天荒だけど、二人のイメージに沿ったものになっているね

遂に邂逅した透と慊人。会ってすぐは、透はその物腰から慊人を若く綺麗な人で、はとりに酷い事をしたと知っていても柔らかいイメージを感じ取る。初めて対面した草摩の当主がどのような人物かイメージを膨らませようとする
しかし、慊人のイメージではなく実際を知っている由希にとって慊人は怖い存在。恐怖しつつも透から遠ざけようとする。
それを見て透も慊人のイメージをただならぬ方、怖い人だとイメージを改める

そんな慊人を恐れる由希は幼少の頃、慊人から自分の在り方を固定化させるような言葉をぶつけられていた。そのイメージを押し付ける行動は由希にとって今でも苦しみとなって残っているのだろうね
そこで透の対応がとても良かった。由希をバドミントンに誘う。そのバドミントンはルールがあやふやでどういう遊びが想像が出来ない。イメージが固まらない。でもそれが楽しい
由希にとっては良い気分転換になっただろうね

慊人は透と会った際、お世辞のような言葉と共に「可愛い」と二度も口にする。けど、後に慊人は透を「ブス」と表現する。つまり「可愛い」は全く褒め言葉としての意味を持たないわけだね。恐ろしい……



良い

力よりも技の方が強いと訴えてくるような内容に感じられた

格ゲーにおいてサイタマはひたすら弱キックの連続と、力で攻撃することこそ正義と言わんばかりにと普段の戦いぶりを裏切らない操作法。対してキングは指一本ながらもコンボ攻撃で綺麗にサイタマを倒す
これってサイタマが武術大会に参加する理由となった技を知る道に繋がる気がするんだけど、果たしてサイタマは気付くのだろうか?

怪人協会は圧倒的な力を持ちながら、人質を取りヒーロー協会の逃げ道を塞いでしまう。もっと言ってしまえばメッセージの伝え方もただ伝言するだけでなく、一度はヒーロー協会を騙し恐怖を植え付けた上でメッセージを伝えてきた。
結局メッセンジャーはクロビカリの力によって倒されるが、メッセンジャーが伝えた恐怖は協会から抜けることはない

ジェノスは新しいボディを貰ったことで今度こそ負けないと誓う。誰にも負けないサイタマに憧れている彼は負けないことこそ力であると考える。
それに対してクセーノ博士は負けても良い、生きてさえ居ればとジェノスに訴える。勝ち負けよりも生きて次に繋げることこそ重要という考え方。

ガロウはファングから学んだ技を使って戦うが、その戦い方は相手と正面切っての一対一の正攻法な戦い方が多い。そんな彼はある意味力の信奉者と見ることも出来るのかな
そんなガロウに対してデスガトリング率いるヒーロー達は人数と包囲網を利用して、ガロウを追い詰めようとする。その戦法は技に満ちているね

単純な力に勝る技がガロウを倒そうとしている今回。となると、そんな技を上回るのはやはりあの少年が鍵となるのだろうな…



とても良い

琵琶丸は力を求めて行き着く先は修羅鬼神、かといって力を持たず争わずでは仏や情けの道。どちらにしても人では無くなると言う
また、百鬼丸と多宝丸は奪う側か奪われる側かを争う。二人も争う内に人では無くなりつつある

多宝丸達が持つ目や腕は自分の物だ、なのに何故取り返す邪魔をすると叫ぶ百鬼丸。対して百鬼丸が体を得ることで醍醐の平和が奪われると刃を向ける多宝丸
百鬼丸からすれば醍醐は奪った者であり、自分は奪われた側。多宝丸からすれば百鬼丸は奪う者であり、自分は奪われそうな側。
互いに相手が持っている物を自分の物だと思うから、相手から取り戻すまで戦いを止められない。極端に振り切ってしまった二人はもう自分を止められない。

百鬼丸達は相反する関係としてこの構図が当て嵌まるけど、奪い奪われると言うなら武士と百姓にも当て嵌まる。
武士はいつも理不尽に奪い、百姓はいつも奪われる側だった。
ただ、今回どろろと縫の方が別の価値観を提示したのは印象的。
どろろは百姓も力を付けるべきだと訴えながらも、同時に力よりも心持ちだと訴える。縫の方は子を失うか国を失いという場面で母親として多宝丸と百鬼丸のもとへ向かうと宣言する。二人は奪い奪われる関係から脱却しようとまず行動する

以前から多宝丸は甘い部分があり、国を守るか陸奥と兵庫を守るか優先順位を決められていない場面が多々有った。その甘さが今回の喪失に繋がってしまう
二人よりも国を優先すべきであれば前回の戦いの時点で二人を庇うより百鬼丸退治を優先すべきだったし、二人を守りたいなら百鬼丸の腕を二人に移植するべきではなかった
多宝丸は奪う側に徹しようとするが、その行動は奪う側に徹しきれていない。だからどっちつかずの多宝丸は二人を失ってしまう。
最後に取った二人の手は百鬼丸の手になってしまったのはなんて皮肉なんだろうね
この戦いで多宝丸が失ったものはあまりに多すぎる

また、今回の戦いで百鬼丸は腕を取り戻すが、どろろはまだ戻ってこないし、多くの命を奪いすぎてしまった。その行動は彼を人から遠ざける。それは樹海もどろろも琵琶丸も懸念していたこと。遂に百鬼丸は「人とは何だ」と自問せざるを得なくなる
取り戻した側である筈の百鬼丸もこの戦いで多くのものを失ってしまう

どろろと縫の方が多宝丸と百鬼丸を止めるためにどの様な行動を取るのか、最終回が楽しみで仕方ない



良い

物語の背景に隠されていた様々な真実が明らかになる回。原作を知っていてもダイナが「どんな姿になっても貴方を探し出すからと」と遺言を残してからあの因縁の有りすぎる巨人の姿になるシーンは鳥肌モノ

他には宗教を描いているわけでもないのに、信仰の負の側面を見せられた気になってしまう。
グリシャの父はマーレ国の中で生き残るために自虐史観を必死になって息子に教えようとする。妹が死んでもそれを続ける父に反発したグリシャは父とは全く違う道を選ぶが、その先で己の息子に逆でありながら全く同じ行為をしてしまう
グリシャの父もグリシャ自身も自分が正しいと思う思想を息子に押し付けてしまう。

また、隠された歴史を前にしたグリシャの行いは酷いね。まともに読めない古文書を「始祖ユミルを信じているから」なんて理由で自分の信仰に都合のいい真実が書かれていると思い込んでしまう

自分に都合のいい信仰を抱き続けた彼らの末路は悲惨。グリシャの父は家庭を崩壊させ、グリシャは息子に裏切られる。また、エルディア人が苦しむのを楽しんで、それを教育だと信じていた曹長はフクロウによって落とされ巨人に喰われてしまう

様々な愚かさを伴いながら、フクロウが持つ巨人の力がグリシャに受け継がれ、それが更にエレンに受け継がれていく。そしてエレンは死に急ぎ野郎と呼ばれながらも遂にグリシャが隠した真実を知ったわけで。何とも因果ばかりな話である



とても良い

あのポンコツ先生は本当にあざとい……。今回だけでメイド服に高校時代の制服を披露しますか……。流石は人気投票第1位だ

成幸のメイド喫茶入店を止めようとした真冬がメイド喫茶で働くことになってしまう。普段の教師から立場が大きく変わってしまう。とんでもない逆転現象
基本中の基本という掃除を始めようとした途端にやらかす真冬。フォローに入った筈の立場でありながら成幸にフォローされる立場に
立場が逆転すれば見えてくるものが変わり、認識も逆転する。成幸のメイド喫茶入店に反対していた真冬は自分が成幸に庇われる立場を通して成幸の魅力を少し理解する。同時にあすみが変わらず医者の道を志していることも知る。だから成幸がメイド喫茶で勉強を教えることを限定的に許容する。
……アルコールによって氷の女王から褒め上戸に変わってしまう真冬は面倒な変わり具合だったけど

Bパートも引き続き真冬の立場が変わる話
服がないからと高校の制服を来てしまった真冬。そうすれば大人の見た目と着ている物が反発してしまう。
そして発生する職質のピンチを助けるのは成幸。その後も真冬が無事に帰れるようにフォローし続けるわけで。ここでもやはり成幸に庇われる立場になってしまう
立場が変わった中で真冬が体験するのが擬似的な高校時代の青春風景であるのは良い展開だね。学校帰りにアイスを食べるなんてあの時代しか出来ない経験だからなぁ……
ただ、真冬にとって災難だったのはそれで終わらなかったこと。文乃達を避けるために恋人のフリをすることになって……

見た目上は何の動揺もしていなかったけど、自宅の前まで来たら気が緩んだのか自分達が恋人に見えていたかどうかが気になってしまう真冬。生徒と教師の恋愛なんて本人は許さないだろうけど、立場が変わり擬似的でも学生同士であるならば恋愛は許されるわけで
視聴者としてはこの時の真冬の胸中が気になってしまうね



良い

醜態を晒し続ける善逸に対して向けた炭治郎の顔が……(笑)
普段温厚な炭治郎があの様な表情を向けるって相当な事態だからね?

本来命を懸けて鬼と戦うのが鬼殺隊の使命なのに、善逸はそれに従わない。自分はあまりに弱いから次の仕事で死ぬと思っている。だから最後の思い出にと無理やり結婚を申し込もうとする。鬼殺隊でありながら救うべき一般人に迷惑をかけてしまうなんて、本末転倒な在り方をしているね。
他にも鬼の住処を前にしても中に入ってもぎゃーぎゃー喚き続け善逸。本当に情けない姿である
あの姿からは彼が役に立つ人物だとは到底思えない。しかし、鍛錬や最終選別を生き残った実力はあるわけで……

今回は善逸のように一見役に立たないように見えるがちゃんと役立て方が存在する者がちらほら
雀は善逸の所業に困っていたが、言葉が通じないために彼を諌めることが出来ない。雀は相方でありながら善逸のストッパーになれない。というか、あれじゃ烏のように次の仕事も教えられないんじゃなかろうか……
でも、雀にも役立つ場面が在る。その愛らしさによって恐怖に震え口が訊けなくなった兄妹の緊張を和らげる事ができた

炭治郎は兄妹のために禰豆子が入った箱を残す。しかし、兄妹からすれば変な音がする箱なんて安心する役には立たない
中に入っている禰豆子はとても強いんだけどね。まだ日中だからね。仕方ないね

そして全員揃ったと思ったら鬼の能力で分断。想定していた連携は役に立たなくなってしまう。
場所の移動、回転する部屋、鬼に猪男。常識も鬼殺隊士としての力も役に立ちそうにない状況
ただ、自分が持つ力が役に立たなくても人と協力して力を分け合えば、その力が役に立つことも在るわけで。
炭治郎はあれだけ軽蔑していた善逸にたった一つのお握りを渡した。対して善逸はこれでは申し訳ないと半分に割って炭治郎に返した。
そして鬼の住処を前にして炭治郎は匂いを、善逸は音をそれぞれ感じた。お握りを分けたように力を分け協力すれば今回の事態も乗り越えられるかもしれないと感じられる描写だった



とても良い

ジョルノ達に向かって全力で走って来るラスボスの姿に一瞬笑ってしまったんだけど、中身はブチャラティでしたか
それにしても声優の皆さんの演技は流石というか。中身の違いにより求められる演技の差を充分に声に表現していたね

ポルナレフが倒され、ディアボロが矢を手にし。希望はジョルノ達に渡されないかと思いきや意外な形で希望は伝えられる。まるで一旦ゲームセットになった試合が不意に延長線に突入したかのよう
その延長戦としての効果は各所で現れる。中身が入れ替わったことで本来は死に絶える筈だったポルナレフは亀として生き延び、スタンドをパワーアップさせる方法を伝授する

また、同じ場所に到着し本来なら衝突しても可怪しくなかったボスとジョルノ達はこの騒動で邂逅しなくなる。ボスとの激突が延長される
一方でローマ市民にとっては迷惑千万な事態。カビに因る騒動が終わったと思ったら今度は中身が入れ替わってしまうという事態。彼らにとっては不幸が延長される

そもそも考えてみればスタンドを得る行為だって命を延長しているようなもの。矢に選ばれなければそのまま刺されて死んでしまう訳で。矢に選ばれた者だけが蘇生し、スタンド使いとして力を振るえるようになる
そして今回のパワーアップ判明はスタンド使いとしての延長線上にある姿についての話と捉えることが出来るね

今回の入れ替わりによる延長の恩恵を最大に受けたのはやはりブチャラティということになるんだろうか?
元々、ベネツィアでボスに殺され終わっていたはずの彼の命。ゴールド・エクスペリエンスでその生命は延長されたが、コロッセオを前にして限界に達していた。それがボスの身体に入れ替わることで再び満足に動きスタンドを使えるように。
それは喜ばしいことでは在るんだけど、ボスの身体になってしまったという一点がブチャラティに新たな問題を引き起こしそうで……



とても良い

ああ、「世界で一番馬鹿な旅人」の話って何となく覚えてるなぁ。
周りから見れば滑稽なほど哀れで「何もそこまでしなくて良いだろう」と言いたくなるんだけど、その旅人の側に立って考えてみると紅葉が言うように途端に愛おしく思えるようになってしまう不思議

その旅人の姿勢はどこか透に通じるものが在る。草摩家に居候し始めた頃は申し訳無さからか、由希達に遠慮し相手に尽くし過ぎているような印象が少し有った。
けれど、今は違う。修学旅行の積み立てを難しくしてもチョコを渡したのも、8話で由希達を宴に参加させる為に寂しさを隠して送り出したことも、9話でマラソン大会よりも由希の看病を優先したのも相手の為を想ってのこと。それはきっと自己犠牲的であることは変えられないのだけど、相手を立てるための優しさに溢れた尊い自己犠牲なのだろうなと思う

透がそんな姿勢をしていると知れば、夾だって我慢せざるを得なくなる。それは自分が我慢すれば周りは楽しめるだろうというよりも、自分が我慢して参加することで透を喜ばせたいという自己犠牲
夾の行動によって、透は涙を流して喜ぶ。夾としてはその表情が見れただけで我慢する対価として充分だろうね

だから今回の旅行は紅葉が企画したものだけど、メインとなるのは普段自分たちに温かい想いを提供してくれる透を饗すことであって。
由希も旅行を優先するために一旦は用意していたプレゼントを引っ込める。バレンタインのお返しであるそれを渡すのは透が旅行をきちんと楽しんでから。
それにしても、あの渡し方は幾ら何でもイケメン過ぎると言うか何と言うか。あんなことして恋人ではないということが信じられないくらいの距離感と雰囲気だったよ?

あと、自宅に居候している女子高生にメイド服着せようと考える紫呉は一回くらい逮捕されたほうが良いと思う



とても良い

中野って性欲よりもモフり欲が勝ってしまうタイプなのか……

社会人である中野にとって大雪なんて、通勤を難しくする非常に傍迷惑なもの
しかし、仙狐さんに釣れられ童心を思い出してみれば雪は彼を楽しませる最高のシチュエーションに様変わりする展開は面白い
それは家に帰ってからも変わらない。中野は子供のように仙狐さんの尻尾をモフりたくて堪らない

だから、夜空がやってきて大人の色香で中野を誘惑しようとするが、雪と仙狐さんの尻尾によって童心に帰ったままの彼に色香は効かない。むしろ夜空の尻尾をモフりたくて仕方ない。本当にしょうもない男である

そんなしょうもない中野に釣られてか、800年を生きる仙狐さんも少し幼さを見せる。夜空の尻尾に魅せられた中野にヤキモチを焼き、夕食は質素なものにしてしまう。

こういった子供じみた遣り取りは本当の年上である夜空からはどう見えているのだろう?何やら彼女は不穏な発言ばかり繰り返すけど



良い

ゴウケツが一足先に会場を出たのって、サイタマと鉢合わせ無いためかと考えていたんだけど、そんなの関係なしにサイタマはゴウケツすらワンパンしてしまうのね(笑)

サイタマの他の追随を許さない、そしてその強さゆえの孤独はこれまでも描かれて来たのだけど、その孤独感についてキングのようなコメントをする者は初めてか
キングのコメントって詰まりは物質的な強さよりも精神的な強さを目指せということでも在るんだよね
武術大会でのサイタマの振る舞いやキングの挑発にあっさり乗ってしまったり。そういった部分からはサイタマの精神面の不足が見えてくるの。……まあ、精神的にも最強になってしまったら流石にサイタマには人間味を感じなくなってしまう気がするけど

一方、舐めていた番犬マンに負けてしまったガロウ。サイタマにも再びワンパンされてしまったし、本当の強者には勝てていないせいかガロウの戦績が芳しくない印象。
彼がここから挽回するチャンスは有るのだろうか?



とても良い

多宝丸の片眼、陸奥達の片腕を失わせたのはこの展開の為か……!なんて恐ろしいことを考えるスタッフだろうね

前回は立場の逆転現象が幾人かに起こっていたように思えたが、その中で流れに逆らうことも乗ることもしなかったのが縫の方とどろろ。この二人の行動は今回の話において目を見張る物があるね
そうなったのは彼らが遂に自分が何を望み、何の為に動くのかを決めたからだろうね

どろろは百鬼丸が体を取り戻すことよりも、百鬼丸が百鬼丸のままで居ることを望んだ。領主の妻と百鬼丸と多宝丸の母としての立場で悩んでいた縫の方は母親としての立場で行動することを選んだ

百鬼丸の望みと自分の望みの差に悩み苦しんだどろろは、牢の中で自分がどうしたいかを決める。百鬼丸を探して行動を始め、その際には百鬼丸の母親である縫の方がついてくることを許してしまう

対して縫の方が自分は何をすべきか決めるには幾つもの工程が必要となる。
どろろから百鬼丸が自分の言葉でどう思ったのかと問い詰められ、そのどろろが「おっかちゃん」と呟いたことで母性を思い出す
それでも縫の方は百鬼丸を捨てたことについて、「領主の妻として私は悔いはしません」と答える。
なら、母親としてはどうなのかと見れば、どろろが操る船に乗って流れるのはかつて百鬼丸が流された川。そこで縫の方はようやく母親としての本心を口に出す。「あの子に会いたかったのです。もう一度」というとても単純な言葉

母親としての本心を露わにし、川に沈んだ後の縫の方の行動は様変わりする。
誰に頼まれたわけでもなく病人達の世話を始める。その行動は領主の妻としてではなく母親としてのものだろうね

どろろも縫の方も自分の立つべき場所をはっきりさせたために行動に芯が通る
一方、多宝丸と百鬼丸は自分の立つべき場所を間違える。

領主の息子として守る者と捨てる者を分けねばならない多宝丸はそれを間違える。国の為に百鬼丸は切り捨てたが、陸奥を見捨てることは出来なかった。その果てに多宝丸は体に百鬼丸のパーツを宿し、只人ではなくなってしまう
百鬼丸は体を取り戻しに醍醐の里へ来たはずがどろろを取り返すために暴虐を始めてしまう。更には妖怪化したミドロ号に跨がり更に殺戮を繰り返してしまう。その姿はもう鬼神と変わらない

最早、正しさとは何か判らなくなりつつある状況、縫の方がどう行動するのか気になってしまう



良い

壁の中でアルミンは海を見たいと望み、壁の中でフェイは飛行船から見る光景を望んだ。この違いは文化レベルの違いなんだろうか

今回は遂に長年の目的であったイェーガー家の地下室に辿り着き真実が描かれ始めるわけだけど、家のある場所へ辿る道の中でエレンとミカサは巨人に襲われる前の街の光景を思い返す。それは全てが壊れ戻ってこないという事実を受け入れるための準備なのかも知れないね
ただ、それだけゆっくりと家へ辿り着き、本を探す時間が有ったと言うのに、いざ本を前にすればエレンはすぐに開く勇気がない。ミカサと一緒に開かざるを得なかったように、誰もがその真実を受け入れる準備が出来ていたわけではない。

アルミンは目覚めて早々明かされたエルヴィンの代わりに生かされたという話を受け入れることが出来ない。自分よりエルヴィンを生かすべきだった、自分はエルヴィンの代わりなんてなれないと蒼白な表情で言う。
ハンジの言葉で一旦は矛を収めるけど、納得できたわけではないだろうね

ナイルはエルヴィンから歴史書が改ざんされているのではないかと言う話を聞いた際、受け入れることが出来なかった。その時は茶化してしまったが、ようやくエルヴィンの話を受け入れられる下地が出来た。しかし、エルヴィンが死んだ今となってはそれはもう遅すぎる。

調査兵団の帰還、ウォール・マリアの奪還。その報を聞き歓喜する住民たち。けれど、一方でその偉業を成し遂げた調査兵団が壊滅状態であるなんて真実を受け入れる準備など欠片も出来ていないのだろうな……

グリシャは地下室を普通の実験室に見えるように偽装していた。いわばすぐに真実に気付け無いようにする細工
それは子供の頃、壁の外に何が在るのか、その真実への備えを全くしないまま飛び出した経験からの反省なのかもしれないなんて思ってしまった。

そして真実が明かされる回想編が始まり。ここからイェーガー一家の因縁が始まるかと思うと……



とても良い

あしゅみー先輩登場回。見た目の可愛さを裏切らないメイドのアルバイトをしていると同時に年上の先輩として頼りがいある一面を見せてくるギャップが堪らない

そういった立場のあすみが登場したからか今回は見守る者の視点を感じさせる描写が幾つも。
成幸はあすみとの初対面の遣り取りが最悪だった為に「話しかけんな」と鬱陶しがられる。しかし、成幸が「塾の洗礼」で参っていればノートを見せてくれるし、先人として塾で学ぶ意味合いも教えてくれる

お返しとしてか、あすみの理系の点数が低いことを知った成幸は彼女に判りやすく解き方を教える。それどころか店員から頼まれればそのままあすみに勉強を教え続けていく
これは他の店員があすみを店に留めたい、そのためにはあすみの成績が下がる事態を避けたいという懸念が合わさったものでも在るわけだけど

あすみの父親は娘が医学部を目指していることについて猛反対するけど、それはあすみの将来を心配しているから。医者の辛さ、そして国公立医大を目指す大変さを知っているからこその反対
ただ、一方で成幸も数日あすみの勉強を見守ったことで彼女の努力を知っている。そして出来ない人間の味方であろうとする彼はもう少し見守ろうと父親に提案するわけだね
……まさか庇うことで彼氏として気に入られる展開は意外過ぎるけど

文乃は成幸が彼氏扱いされている件を知ってブラックモードに突入。それは嫉妬というよりも、成幸が女心を理解する工程を見守る立場の文乃としては更に成幸の周囲をややこしくさせそうな事態を回避したいという思惑があるのだろうね
ただ、それも勉強の面や恋愛の面でも成幸を見守る立場に早くも成りつつ在るあすみが成幸を庇い、その上で文乃を牽制する。が、そこは文乃だって負けていられない。あすみのカマかけに引っかからず特別に思ってないと断言する
この対立は面白かったね。また、「違うなら別にいいけど」の言い方が原作とかなり変わっていてちょっとドキッとしてしまった

Cパートではあの三人の中で誰が本命なのかと誰もが気になっても中々指摘できない話題をついてくるあすみ。が、同時に「このたらし野郎が」と貶すことも忘れない
本作では成幸が勉強を教えるという構成上、ちょっと頼りないキャラが多いのだけど、その中において頼りがいが在る上にからかってくるあすみのようなキャラクターって本当に貴重なんだよね



良い

ラストの提供カット、炭治郎と禰豆子の表情がとても勇ましく並んでいて好印象

矢琶羽を倒した炭治郎だけど、矢琶羽の最後の足掻きは凄まじいね。首だけになって尚、あれだけの攻撃を仕掛けるとは
その攻撃によって肋や足が折れても炭治郎は刀を口に加えて這い進む。禰豆子達のもとへ駆けつけたいから、意志の力で無理やり進む

前回では朱紗丸の放った鞠によって足を吹き飛ばされた禰豆子。しかし、今回は蹴り返すどころか、朱紗丸の威力を圧倒し逆に朱紗丸を恐怖させてしまう
珠代によればそれは禰豆子の意志の力による強化。これまでも炭治郎の成長は色々と描かれてきたが、同様に禰豆子も異様なスピードで成長していることが判明したね

けれど、朱紗丸へのトドメは禰豆子ではなく珠世がきっかけに。珠世がここで使ったのは意志を弱める香
これによって朱紗丸は名前を言ってはいけない鬼舞辻の名前を口走ってしまう。こうなってしまってはもう誰も庇うことは出来ない。朱紗丸は鬼舞辻の呪いによって殺される

愈史郎の回想では切ない表情の珠世が描かれていた
これまで愈史郎はギャグ漫画のような愛情を珠世に向けていたけど、それって単純に惚れているというよりも、自分を鬼にする瞬間に珠世が見せた淋しげな表情を少しでも癒やすために傍にいることを選んだという面もあったりするのかな?
「俺は珠代様から離れたくない。少しも!」という台詞はちょっと笑えるけど、彼の固い意志が現れているように感じられた

浅草の事件を通して、何の罪もない人や配下の鬼の意志を無視しして残忍な行いをする鬼舞辻の恐ろしさを嫌というほど思い知った炭治郎
彼の刀が鬼舞辻に届く日は来るのかな?

何はともあれ、登場早々女性の意志を無視して結婚を迫る善逸には笑ってしまった



良い

バレンタインにダブルデート。そんなお題目で子供向けアニメ映画見るってどういうチョイスなの……?

今日がバレンタインと知り、逃げるために全力を振り絞った夾。それに追いついてしまう楽羅にはちょっと笑ってしまう
楽羅はいつものノリで夾を強引に誘い出す。でも、その中で楽羅は夾と由希が仲良くなって嬉しいと言う。更に紫呉も追随する意見を言う
これは由希を嫌いなままで居たい夾にとって受け入れ難いもの。由希を嫌うことで自分の心を守っている夾は紫呉から逃げ森の奥で子供のように蹲ってしまう。必死になって触れたくないものから目を逸らそうとする
でも、そんな夾を透が肯定してくれるのはいいシーンだったね。由希と仲良くなって欲しいと言いつつも、由希を嫌うことを責めない。
このように寄り添ってくれる透が居るから夾は閉じこもっていた場所から出て家に帰ることが出来る

後半で描かれる紫呉は、自分の内にある触れたくないものから逃げる夾とはまた別方向のタイプ
触れてはいけないものを手に入れるために何でもする気でいる。誰かを傷つけるとしても。
そんな自分勝手で理不尽な望みを話す紫呉をはとりは褒めはしない。けれど、同時に責めもしない。そんな彼が居るからこそ紫呉も自分の汚い部分を話すことができるのだろうね。もしかしたら自分の望むものを手に入れるために酷いことをしていると自覚在る紫呉にとって懺悔のようなものなのかもしれない

終盤、紫呉は透に「僕の分は?」とチョコを催促する。罪の意識が在る彼にとっては「忘れてましたっ」みたいな返しを望んでいたのかな?
けれど、透は紫呉に対しても変わらずにチョコを用意してくれているどころか、優しい表情で「食べて下さると嬉しいです」と返す
あまりに綺麗すぎる透の在り方は自分の汚さを自覚させると共に、救いのようなものでも在るんじゃなかろうか?



良い

遂にその姿を表したポルナレフ、でも時を操るボスの前にはやはり無力か……。だとしてもこんなにあっさり敗北してしまうとは思わなかったが…

希望を伝え遺そうとするブチャラティやポルナレフ、希望を潰そうとするドッピオ又はディアボロ。その攻防は凄まじい

身体が限界を迎えつつ在るブチャラティはドッピオの力を借りてコロッセオを目指し希望を手に入れようとする。これは一見ドッピオが手伝っているように見えるが、ドッピオはミスタ達との合流を阻む。
また、ポルナレフにもブチャラティより先に接触して彼を倒してしまう。ブチャラティはポルナレフと接触して希望を受け取ることが出来ない

他にもブチャラティはドッピオをトリッシュと間違う中で、戦いが終わった後のトリッシュの身の振り方を心配する言葉を投げかける。新しい人生を楽しめと希望ある言葉を語りかける。
しかし、ブチャラティが話す相手はトリッシュではない。だから「そんなことより」と切り捨てられる。ブチャラティがトリッシュに遺そうとした希望はボスのせいで伝わらない

階段のシーンは印象的。第三部では階段上に居るディオに近付こうとしたポルナレフは時を止めるディオの能力を喰らい階段下に戻された
今度はポルナレフが階段上で時を飛ばすディアボロが下。ディアボロは時を飛ばしポルナレフに近付くが、そこでポルナレフは血痕によって能力発動を看破する。時を飛ばす能力を使うことでディアボロは傷ついてしまう
これはディオとの戦闘経験によるもの。第三部の戦いを生き残って得た希望で彼は反撃する。しかし二度は無理
ディアボロはポルナレフが生存し矢を遺すことが希望が残る条件だと思うから彼を先に始末するが、ポルナレフは自分が生き残ることよりも希望を遺すことを優先する。
それによって謎の存在が発生する。これはボスが全く知らない存在

第三部を生き残り、ここに来て再登場したポルナレフが倒れてしまうという驚愕の展開。ここから更に何が起こるというのだろうか?



良い

あの汚部屋な高円寺が料理スキルを備えていたとは……

これまでも中野と仙狐さんの遣り取りにはお互いへの思い遣りや愛情を感じさせるものが数多く有ったのだけど、それは今回も同じ
忙しい日々を過ごす中野のためにグラタンを作った仙弧さん。高円寺から教わったやり方を守りつつ、そこに自分なりの隠し味を入れることを忘れない。プラスアルファをしたくなるのはグラタンを食べる中野への愛情の現れだね
それはカップラーメンに大量の砂糖を入れたシロにも通じる話。シロとしては高円寺に美味しい食事をして欲しいから良かれと思って砂糖を入れたんだろうね。……食べさせられる側は堪ったもんじゃないけど

愛情故に相手の為の行動に更にプラスアルファする構図はBパートも変わらない
暑苦しいスーツで毎日出勤する中野に少しでも涼しい想いをして欲しいと考える仙狐さんによる散髪。涼しい髪型にするだけでなく洗髪もしてくれる。中野への愛情溢れるその行為は中野を昇天させかけるほど

最後は冗談を交えつつも互いに感謝と楽しかった想いを伝えあう二人。本当にこの二人はとてもお似合いな二人だね



とても良い

馬に爆弾括りつけて突撃させるシーンを見た際はちょっと悲鳴を上げてしまったよ……。こういった戦法を見ると、非情になったように見える多宝丸はまだまだ甘ちゃんだったのだなと思い知らされる

どろろを失う事になったかもしれない事態への苦しみから、自分の体を取り戻すために醍醐の里へ向かった百鬼丸
この行動によって百鬼丸と醍醐の関係性が逆転するのは面白い
醍醐景光は平和を手に入れるために百鬼丸を生贄にした。醍醐は奪った側で百鬼丸は奪われた側
それが今度は逆の立場となる。百鬼丸は体を手に入れるために景光も多宝丸も切る気で居る。百鬼丸は奪う側で醍醐は今にも奪われそうな側

この逆転現象は百鬼丸と醍醐だけに留まらない。
本来であれば領民の平和を守る役目の景光は流行り病が伝染した村は焼き払い、戦乱に備えるために無理やり徴兵する。景光が領民を苦しめる側に回ってしまう
多宝丸は里を、そして領民を守るために百鬼丸を倒そうとする。しかし、彼こそ守られる側で父親から密かに忍びを付けられていた。最後は多宝丸の意志を無視するように眠らされてしまう

ただ、一方で逆転する流れに逆らおうとする者が居ることも事実
縫の方は百鬼丸をもう守りはしないが多宝丸の味方をすることもない。己の無力を呪うことで流れに乗ることも逆らうこともしない
どろろは百鬼丸の体が戻ることを喜んできたが人から奪うことまでは望まない。それにより今回は百鬼丸を諌めるが、動かない指先でどろろの頬を撫でながらどろろと同じように感じたいと訴える百鬼丸を前にして畜生と言うしかなくなる。どろろは百鬼丸が作る流れに乗ることも逆らうこともできず、ただ涙を流すしか無い

多宝丸の宿願を叶えるため、陸奥は右腕に、兵庫は左腕になることを誓った。しかし、二人は程なくしてその腕を百鬼丸に切られてしまう。奪われてしまう
一方の百鬼丸も多宝丸との戦いの中で作り物の腕は壊れ、刀が剥き出しになってしまった
この因果は次回、どのような意味を持ってくるのだろうか?



とても良い

エルヴィンに薬を使う為に「私情を捨てろ」とエレンに言ったリヴァイが、最後は私情によってエルヴィンに注射を使わない決断を。彼を想うがゆえに彼の安寧な死を願うか……

一度は諦められても二度も諦めることは難しい。そんなことを感じさせた回だった
エレンはアルミンが犠牲になると判っていても作戦を実行することを止められなかった。リヴァイは獣の巨人を倒すためにエルヴィンを犠牲にした。ジャンは自分たちが生き残る為にライナーを倒した
それぞれの決断は危機の中で行われた。だからよくよく考える時間はない。諦めて受け入れるしか無い。

けれど、危機が去ってもう一度同じ決断を迫られれば意見は変わってしまう。諦められなくなる
ジャンは友人だったライナーをすぐに殺す決断が出来ず、彼が生き延びる道を用意してしまった。エルヴィンに死んでくれと言ったリヴァイは彼を蘇らせるために理屈をこね周囲と軋轢を生じさせる。エレンはアルミンを蘇生させるためにリヴァイに刃を向ける
アルミンとエルヴィンのどちらに薬を使うか。その選択はとても難しく、どれが最上の決断になるというわけでもない

そして、選択の決定打となったものが夢を諦めせることだったのは印象的
アルミンの海を見に行きたいという夢は害はないし、本人を苦しめるものでもない。けれど、エルヴィンの真実を知りたいという夢はそれによって大勢を死なせてしまったし、本人も地獄の苦しみを味わい続ける
もし、ここでエルヴィンを蘇らせてしまったらエルヴィンは夢を諦められなくなる。それによって更に苦しみを増殖させてしまう
そして一度エルヴィンが夢を諦められたなら、ここで蘇らせて再び夢を追わせるというのはあまりに酷な話。だからリヴァイはエルヴィンをこのまま死なせる決断をするというわけか

エルヴィンが死に、アルミンが生き残った。これは物語の転換点となったように思える回だった



とても良い

戦闘描写が凄すぎる……!この作品は何から何までレベルの高い内容ばかりで見ていて満足することばかり
そしてそのクオリティの高い戦闘描写と併せて披露される何処か気の抜けたギャグ描写が笑えてしまう。
愈史郎の注意を覚えきれない炭治郎、炭治郎を見捨てようと提案したけど珠世の表情を見てすぐ撤回する愈史郎
「鬼滅の刃」ってその辺りのバランスが何処か可怪しいのだけど、それが作品の面白さに繋がっている印象

これまで炭治郎は鬼と戦う際、誰かを守る為か鬼を許せないと思う故に戦ってきた。しかし、今回の戦いは鬼の血を得るための戦い。恨みも怒りもないが炭治郎は相手を倒そうとする。
対する鬼二人も鬼舞辻に命令され炭治郎の首が欲しいだけで誰かを食べようとしているわけではない。
鬼と鬼殺隊の戦いとしてはどちらも異例とも言える理由で戦い合う。
だから戦闘中にも鬼と人との戦いという区分に収まらない異例なことが起きる。
炭治郎が一時は守ろうとした珠世達は人ではなく鬼だから守る必要は生じない。愈史郎の頭部再生がその証
炭治郎に守られる妹だった禰豆子はその強さと鬼である珠世達を家族を見間違う故に背中を預ける仲間となる
鬼を狩る炭治郎は鬼である愈史郎の視界を借りて戦う。更に愈史郎も戦線に加わる
そんな状態だから一人の相手を狙い追い続ける展開にはならない。相性に合わせて戦う相手を切り替えることが出来る
これまでの戦いとはかなり異例な内容。そして異例さはそれぞれの事象に留まらず、鬼の圧倒的な強さにも適用される

自由自在に方向を操る矢琶羽。一対一で倒すのは難しい相手
けれど、炭治郎は手に巻き付いた矢印を咄嗟の判断で回転することで解除した。更にそこからの応用で剣技で矢印を巻き取る策を実行し矢琶羽の首を跳ねた炭治郎。
鬼との戦闘の度に強くなる彼の戦いは何時見ても凄まじいね



良い

女友達を避けて下着を買いに行ったというのに、まさかの男友達に見られてしまった文乃。それだけじゃなく無謀にも自分に合わないサイズに挑戦する姿をバッチリ知られてしまうとは……
神は死んだとニヒリズムの境地に達したというのにクレープ奢りで許してくれる。そんな文乃さんは何だかんだ素敵だと思います

ゴキブリが出たからと言ってまたもや成幸を自宅に上げてしまう真冬。前回の緊張は何処へ行った?ただ、それだけ彼女にとってあの虫の存在は嫌なものだったわけで
じゃあ、女性なら誰でもあの虫が苦手なのかと言ったらそうでもなく。理珠が慣れた手付きで「太郎さん」を処理する姿は面白い。飲食店の娘はこういう方面は強いのだろうね

次回は遂にあしゅみー先輩が登場するのか。楽しみ。



良い

学校行事の持久走を休んでポーカーに興じる咲達。そのフリーダムな行動はいつしか紫呉や夾、先生まで巻き込んでしまう。飛んでもない光景である

今回、メインとなる潑春は色々な意外性を備えた人物。遊んでそうなイケメンかと思えばママチャリに格好悪く乗り、白髪の老人かと思えば中学3年生。礼儀正しくぼ~っとしているかと思えばブラック春なんて人格を備えている
外側と実情が一致していない。

でも、それは他のものにも言えることで
夾と由希は相変わらず口喧嘩ばかり。ちっとも仲良さそうには見えない。しかし、昔を知る潑春からは随分仲良くなったと見られてしまう
潑春は鼠に先を越された牛であるというだけでバカにされていた。そんな評価潑春は受け入れられない。その歪みはブラック春を生み出してしまう
ただ、潑春も由希が鼠というだけで怒りをぶつけてしまう。けれど、由希は優しい言葉を潑春に掛け、その心を癒してくれる

潑春の入れ知恵で由希を名前呼びした透。透からすれば大したことない行動のはずで、だというのに由希は鼠になった。これを透は駄目だった証と受け取ってしまうが、実際はその逆。由希にとっては良い意味で大ダメージだったようで

透、由希、夾。三人の関係性はあまりに穏やかであるために変化が生じにくい。今回のように由希と今日の昔を知る潑春の登場で関係性に変化が生じる話は良いね



良い

前回、前々回とチョコラータとセッコの絆が描かれていたけど、チョコラータが強いからセッコは付き従っていただけだったんかい。あの過激な懐きようで実はそれほど慕っていなかったとかちょっと衝撃的
ただし、そんな風にチョコラータを見限ったセッコも最後はチョコラータと同じようにゴミ収集車に回収される羽目に。やっぱあんたらお似合いだよ!

ブチャラティの戦いはチョコラータが倒れたことでジョルノ達からセッコを引き離す目的からコロッセオに先にたどり着く競争にスライド
その為、ブチャラティは地面に潜りつつセッコから逃げ目的地を目指すような形になる。その競争の中で二人は相手が残した様々な痕跡を頼りに彼我の距離を測ろうとし、また相手が何をしているかを推し量る。それは音であったり、パイプであったり、溶ける皮膚であったり。

相手を直接見ずに痕跡を重ねていくからどうしたって間違いは生じてしまう。音を追って近づいたセッコはハズレを引いてしまうし、格闘戦を避けるため地面を進み機転を利かせ続けたブチャラティの目算は空中から地面を降らせる攻撃によって窮地に陥る
何よりも音でブチャラティの場所を探っていたセッコは、地中でタイヤがパンクした際の音で大ダメージを喰らってしまう
それによってセッコは相手の痕跡を探る能力を失ってしまう。キックをすれば車に轢かれてしまうし、地面に出れば撥ねられる。更にはブチャラティとの会話すら成立しない
だから、人質に穴を開けて手を攻撃するなんてとても簡単な技も察知できない

ただ、探る能力が有っても痕跡がなければ察知できなくも有り。
ブチャラティはあれほど近くに居てもドッピオの中に潜んだボスに気づくことが出来ない
同時にドッピオも突然の状況に何が起こっているか、断片的にしか察知することしか出来ない

そんな状況下で蹲るブチャラティに対してドッピオはどのような行動に出るのだろうか?



とても良い

突然の水着回に見ているこちらはテンションが爆上げですよ。そして、水着女子ばかりだと言うのに過度にやらしい感じにしない絵作りは好印象
特にシロと高円寺がはしゃぐ様子を見守る中野と仙狐がまるで長年連れ添った夫婦であるかのように見えたのは面白い

誰も居ないプライベートビーチ。でも、実施はあの世とこの世の境目というどこか不安になるような場所。それもあってか今後を不安視させるような描写が
もっと言えば前回は中野の先祖と仙狐の繋がりを指摘して仙狐は過去を見ているのではないかと。そして今回はどんな楽しい時間もいつか終わりは来ると提示して。でも、どちらの不安に対しても、中野も仙狐も楽しい今を最優先し精一杯楽しもうという心構えで居る。そしてそうしていれば再び楽しい日に巡り会えると信じている

そういった二人である限り、これから訪れるかもしれない不安な何かに対してもきちんと向き合えるのかもしれないね



とても良い

最初は飄々としていたスイリューが徐々に追い詰められていって、遂には大声で助けを求めるまでになる。その過程が順を追って描かれているためにラストのサイタマ登場が盛り上がる盛り上がる!

前回あれだけ派手にサイタマに負け、その上でサイタマの失格に因る優勝という屈辱的な勝利を迎えた筈なのに冒頭部分ではそれをうじうじ考えても仕方ないとスイリュー。敗北を乗り越えられる程度にはやはり彼は強者なんだろうな
ただ、そんな受け止め方が出来るのは彼が命の奪い合いをしない「試合」の中に居たから

そんなノリだから、ゴウケツが襲来し他の競技者が次々と怪人細胞を食べる危機的場面でも、人を助けるためではなく女の子とデートをするために追い払おうとする

それが変わり始めるのはゴウケツとの実力差を思い知った辺りから
スイリューは烏と戦うために傍で見ていたバクザンに助けを求める。でも、その際だって「手を貸してくれないか?」とまだまだ絶望には浸っていない。どうにか出来ると思っている

そして、バクザンが頼りにならず一人で烏に向かうしか無いと思っていたところにスネッグとマックスの増援。この時になってようやく「助けられたよ。ありがとう」とスイリューは言う
でも、それだって逃げる道に繋がったと思うから

助けに来たスネッグとマックスを置いてひとり逃げることに成り、それも叶わず自分より強くなったバクザンにいたぶられ……
ここに来て「死合」の中で絶望に陥った彼はようやく自分を助けてくれるヒーローを呼び求める。あれほど馬鹿にしていたヒーローに救いを求める

その声に応え颯爽と合わられたサイタマの格好いいこと!次回のサイタマ無双が楽しみで仕方ない!



とても良い

相手と同じと判れば安心するし、違ったら不安になる。一方で違いが在ることに喜びを見いだせたりもする。そんなことを感じさせた回だった

紅葉に夢中になるどろろ。これまでと同じだけど独りじゃない秋はどろろにとっていつもより美しい
どろろが一方的に話して百鬼丸が相槌だけなのはいつもの光景だけど、百鬼丸はもっと聞きたいと言う。どろろは百鬼丸が変わったと嬉しそう

三郎太は百鬼丸の腕を見て妖怪に酷い目に合わされたと考える。三郎太にとって妖怪の恐怖を味わった人間は自分と同じで仲間だ。そういった人間を見れば安心できるから笑みも浮かぶ
また、三郎太は鵺に並び立つ。鵺に襲われた際に誤って母を切り、更には仇討ちを手伝おうとした村人を犠牲にしてしまった。恐怖のあまり人を死に追いやった彼は人間的ではない。
しかし、彼は他人が妖怪に恐怖する姿を見ることによって自分の行動には問題はなかったのだと一時の安寧を得ることが出来てしまった。更に自分は妖怪と並ぶ存在であれば内側の空虚さから目を逸らす事も出来る

岩に手が挟まったどろろを助ける際、百鬼丸は岩を腕で押そうとする。しかし、彼の腕は本物とあまりに違う。全力で押そうとすれば腕が壊れ、壊れてしまえばもう押すことは出来ない。琵琶丸が来なければどろろは助けられなかった
本来あるべき腕とは異なる偽物の腕によって絶望を突きつけられた百鬼丸は本物の腕を取り返すために鬼神退治に向かう

三郎太からすれば恐怖せずに鵺に立ち向かい刃を振るう百鬼丸は自分と全く違う存在。そんな物を見せられれば、自分が本来何に成りたかったのか、母を守れなかった自分は何をすべきだったのかを見せつけられてしまう。しかし、今となっては何もかも遅すぎるから三郎太は鵺に喰われ、本物の妖怪になる道を選ぶ
鵺に並び立っても退治されなかった三郎太はここに来て、ようやく百鬼丸から退治される対象になる。だから百鬼丸も三郎太が伸し掛かった際には何もしなかったが、妖怪化した後は「返せ」と三郎太に言い、刃を振るう

鵺を倒したのに身体を取り戻せなかった百鬼丸。それすらもいつもの鬼神退治と異なる現象。その激情のまま醍醐の里へ帰郷の為ではなく略奪の為に向かうことに
魂が赤くなり、妖怪化した三郎太から人ではないと言われ、人で有りながら人では無くなりつつある百鬼丸。どろろはいつもと違いすぎる彼を止められるのだろうか?



とても良い

待ちに待ったリヴァイの独擅場。これまで多くの兵士が苦戦し命を落としてきた獣の巨人を数瞬にしてバラバラにしてしまった。やはり彼の戦闘シーンは格好良すぎるね

冒頭で落馬したエルヴィンの代わりにマルロが「進め!」と命令する。これは前回、エルヴィン達が行った役割の継承の流れ。対して、今回アルミン達が行ったのは役割の詐称と見ることが出来るのかな?

超大型巨人が痩せているのを見て、遂に超大型を倒す策を思いついたアルミン。けれど、それを実行する為には自分の命を懸けた上でエレンを騙す必要があって……
自由を取り返すためなら力が湧いてくるエレン。外の世界のことを考えると勇気が湧いてくるアルミン。二人の共通の夢である「海を見に行くこと」。アルミンがこの言葉を言えばエレンは目覚め戦う力が湧き上がる。一方でアルミンはもう自分が海を見に行けないことを知っている。その上で彼は戦おうとする
アルミンはここで一番の親友を騙さなくてはいけない。一時はゲスミンなんて呼ばれるほど敵を騙してきたアルミンだけど、エレンを騙す手法はちょっと稚拙。アルミンのことをきちんと評価しているエレンに向かって「自分は勇敢じゃない」なんて言う。自分を詐称している。その上で自分が嘘をついたことが有ったかなんてバレバレの嘘を……
けれど、エレンはアルミンを問い詰めることが出来ない。時間はないし、何よりもそこまでしてアルミンが嘘をつく状況を崩せない。エレンはアルミンの嘘を信じたかのように作戦を実行していく
超大型撃破はエレンとアルミン、親友の二人が自分を騙し合うことで成立しているのはなんとも悲しいね

一方で足止め役の筈が連携によって鎧の巨人を仕留めるに至ったジャン達。ここで最後のひと押しとなるのが、もう死んでしまったと思われ戦力に数えられていなかったハンジであるのは面白い展開
視聴者に対して戦力の詐称が行われていたようなもの

バラバラの場所で偽りの肉体から引きずり出されたジーク、ライナー、ベルトルト。これは大戦果と言えるのだろうけど、ここまで到達するために掛かった犠牲が大きすぎるね……。特にアルミンの炭化した姿が……



とても良い

成幸のスマホ誤操作はわざとじゃないかと疑いたくなる。
お風呂に入っている文乃や理珠と会話したとしても、直接見えているわけではないのに背徳感が増す展開の妙
……それにしても成幸だけじゃなくうるかまで誤操作してラッキースケベ発生させてしまうのは流石としか

お風呂でスマホ使用シーンがあそこまでやらしく感じられるのは相手がどうなっているか想像してしまうから。相手がどの様な状況で、そしてどの様な姿で今そこにいるかを想像するから、まるで一緒にお風呂に入っているかのような錯覚に陥ってしまう

それは後半にうるかが体調を崩す流れにも通じること。
うるかは夏の大会や受験に向けて努力し続ける。勉強を頑張った結果タイムが落ちたら成幸が心配してしまうとか、ここで勉強頑張れば成幸に褒めて貰えるとか。そういった想像がうるかの原動力となるが、同時に想像が体調を崩す原因となってしまう
想像から得られる力はどこかあやふやだから、良くない影響を齎してしまう

この現象は成幸にも派生する。うるかの後輩がうるかは成幸が好きと言っているのを聞いてしまった成幸はあっさりとペースを崩す。本人から聞いたわけではないから情報は確定せず、あやふやなまま。あんなの噂に過ぎないと想っても色々と成幸は想像してしまう
うるかがティッシュを詰めてくれたり、ちょっとうるかと触れてしまったり。そういった些細なことで成幸は赤面してしまうし、お礼をすると言われればやましい想像をしてそれをうるかがラーメンを食す姿にも持ち込んでしまう

そういった意味では成幸が「お前の好きな奴って、俺?」とぶっこんだ台詞はあやふやな想像を終わらせようとする行為。しかし、それに対してうるかはあっさり否定してしまう。
これで成幸にとってはうるかは自分を好きではなかったと状況が確定するのに対して、うるかは今の関係が壊れないだけのあやふやな状態を続けることを選ぶ
その選択は見ているこちらからすると非常にもどかしい

もし、ここでうるかがYESと答えていたら、成幸とうるかの関係ってどのようなものになっていたんだろうねぇ……



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