30分間号泣を止められなかった
根本的な世界は変えられないけれど、勇者部の戦いは無駄じゃなかった
抗えば運命は変えられるってことを5人が守った日常と少しずつ取り戻しつつある体の機能が証明している
勇者が諦めなければ希望が途切れることはない、勇者が諦めないことがみんなを励ます
そして、勇者が諦めずに頑張れるのは大好きな友だちがいるから、みんなを信じているから
夏凜の散華した姿はもう見てられない程に無残で痛ましい...そんなになってもなお友奈に貰った優しさの感謝を伝えようとする姿には感極まってしまう
東郷さんのたとえ世界が滅びようとも目の前で友だちが傷付くのを見たくないという気持ちもよく分かるから、もう滅びしか見えない世界にとって何が正解なのかわからない
それでも友奈は神樹様を殺そうとする東郷さんを諌めて、勇者部を東郷さんを守ると立ち上がる、まさしく勇者が如き出で立ち...
東郷美森の失っていた鷲尾須美であったという記憶を両親は知りつつ隠し通してきた。そしてこの世界の本当の姿は地獄そのもので、日常はその中で神樹様に守られたほんの一点にしかない。
その日常も無限のバーテックスの襲来を受けるのでは日常と呼べるかなんて不確かでしかない。今まで日常と信じてきたものはあまりにも多くの犠牲と偽りの上にかろうじて成立していた。そして、真実を知ってしまえばそこに日常の存在など認めることはもうできなくて、東郷美森は神樹様を敵と認めてしまう...。
乃木園子にとっては祀られる存在になったところで空虚なものでしかなくて、鷲尾須美が隣にいてくれる時にしか日常と呼べる安らぎはないんだろうなぁ。
異種間コミュニケーションに突っ込んだエピソードが増えた感
ほのぼのとかゆるさというよりかは暖かさと優しさの満たす非日常な日常が相変わらず愛おしかった
世界を救う戦いのために、たった12歳の女の子の夢はもう叶えることはできない
「私たち何も悪いことなんかしてないじゃない」
神樹様に捧げた体はもう帰って来ない、その不条理さが突き刺さる風の呟きは胸が痛い
樹がお姉ちゃんの頼れる姿を見て自分も一人で歩くために、がんばれる理由のために歌うという目標も、その先の歌手という夢ももう手にできない。
樹のオーディション音源の声は希望に満ちていて、だけどそれは絶望の闇をより色濃くするもので、風は自分が樹を勇者部に入れた事実との間で壊れてしまう
自分を責める風を樹は、勇者部があったからみんなに出会えた、歌いたいって夢を持てたって言ってくれた
風以上に樹自身が一番つらいはずなのに、そこで姉を救う優しさを見せられてしまったら、もう何が正しいのか、どうすれば良かったのかわからない
絶望と優しさのコントラストは心を空っぽに放心させて、涙と悲しみで満たすものだった
もうとっくに運命の引き返せないところまで来てしまった悲痛が刺さる
樹の勇者部に入ってよかったよはまだ自分自身も受け入れ難い現実の前でせめて姉のつらさを和らげてあげたい気持ちを感じるから良いけれど、友奈は同じ台詞でも芯の通った強さを感じてしまってそれが余計につらい
先輩勇者乃木園子が語る勇者の真実
満開に咲き誇れば勇者の身体はその機能を散らすことになる、その代わり勇者が死ぬことはなく一生バーテックスと戦い続けることができる
神樹様の供物である勇者が傷付くのはバーテックスによってではなく、守るべき神樹様の勇者システムによるものという残酷すぎる事実
乃木園子は身体の機能の大部分を失い、かつての友人との日常はもう送れない
友奈たちも日常を守る戦いのはずが戦えば戦う程に結局日常から遠ざかってしまう運命にあると知る
こんな救いのない滅び行く運命を一介の女子中学生たちが背負わされるなんてあんまりで、この残酷さへの恐怖と同情でただ涙することしかできないじゃん....
戦いが終われば日常が戻る、たとえ戦いの傷跡が残っていようともそれも日常の一部と化す
戦うために勇者部に来た夏凛の仲間でいたいから勇者部にいるという心境の変化は、勝利で終わった戦いの後には日常が訪れることの象徴のようだった
自ら新たな技術の発展を止めることのできない人間はそれを活用して新しい生活を作り上げるけれど、その生活に身を置く私たちは以前のような人間なのか。
人類が劇中の世界のようにロボットやインターネットと融合するようになった時、どこからどこまでを人間と言うのかという問いを投げ掛けられた。
そして、人とロボットやインターネットが融合するその時というのは、もう訪れていると思う。常にスマートフォンという携帯デバイスはもはやあなたの身体の一部と言えないのではないか。インターネットを介してコミュニケーションを行う私を20世紀前半の人々が見たら、それは人間ではなく超音波でコミュニケーションを行うイルカのように感じるかもしれない。
26年前の本作公開当時の人からだって、2021年の社会はGHOST IN THE SHELLの世界のように見えているかもしれない。
例えば、SNS上でのみ振る舞われる人格も一つのインターネットの中に発生したゴーストなのではないか。
得るものがある一方で、きっと失うものもある。少なくとも自分は今存在する人類の形を留めていたいと思った。
シースルーverで完走
おねショタハーレムコメディ、良い...良い...
フレイとセレネがかわいい、ステアはさらに良いキャラしてた
ハーレムでわいわい日常やってるのは癒やしっぽい楽しさがあって結構良かった
風先輩のそいつを倒せえええええッッッって絶叫とも言うべき叫び声は後のなさを感じさせるもので感極まりそうになってしまった
そして、大きすぎる絶望をなんとか打ち破ることができた勇者部だけど、満開の後の花が散るようにみんな消耗しきって力尽きてしまっていた
日常を守る戦いは終わったように思えたけれど、どこか不穏さが残るような雰囲気で...
勇者部のことや家のことを抱え込んでいる姉にいつまでも頼り切りじゃダメと悩む樹に、風はなんだっていいから頑張れる理由があればいいと話す
そして樹は姉とみんながいるからということに頑張れる理由を見つけられた
そういう姉の頑張れる理由はバーテックスに殺された両親の仇
バーテックスとの戦いは怖いけれど、その両親に代わって姉として強くあらなければと抱え込んでしまう
そして、再びバーテックスが襲来し、事態は最悪の方向へと進む
犬吠埼姉妹の暖かいエピソードからの、無情なバーテックスの来襲はあまりにも衝撃的で残酷
奈々子のやっぱ諦めたくないって思いの発露に泣いちゃった
この世界でもできることをやっていくと意気込む恭也だけど、危機的な開発状況の中で仕方ないと諦めそうになる河瀬川を前に、もうこれ以上不用意に関わってしまうことを躊躇ってしまう
だけど、一度歌を諦めた奈々子の再起を、そのきっかけは大学時代の恭也の言葉だと話す姿を見て恭也は諦めない意味を見つけられた
プラチナ世代の夢を壊してしまったことはもう元には戻らないけれど、何の意味もなかったわけじゃないと報われたような
この回は序盤の数話のように再びぼくリメという作品の評価とか格を一つ上げるもののようだった印象が残った
今週も相変わらず無惨で楽しい楽しい
だけど、繰り返す記憶のフラッシュバックが遂に梨花を真実に辿り着かせて...
さっきまで2人でずっと雛見沢で幸せにいようねって話していたのに、真実に気付いた梨花とバレた沙都子の対峙、本当に嫌な高笑いが止まらない