サービス開始日: 2016-09-30 (3476日目)
もー戦闘シーンで突然面白作画を繰り出してくるのやめて欲しいわー。半月が三日月をさらった奴等を竜巻のごとく(には全然見えなかったけど)投げ飛ばすところとか。「なんで俺を尾行てたんですかね」の半月の空気椅子には声を出して笑ってしまった。東雲家の道場の畳のデカさもなかなか。
アニメのはずなのにマンガである原作よりもスピード感がないのは本当に不思議。夕日と三日月の決闘シーンなんか、原作の方が圧倒的にスピードを感じさせる。
さみだれが10体目を圧倒的な力で蹂躙するシーンも、原作に比べるともう全然。アニメでは「気が合うな三日月」の後になっているさみだれの着地と顔のアップは原作では「ああ…なんて美しいんだ…」の前で、さみだれの表情も夕日が見惚れるのも納得の素晴らしさ。対してアニメはぜーんぜん納得できる域に達してないんだよなあ……。さみだれに見惚れている夕日と三日月の表情も、原作は呆然としている感じなのだが、アニメは何故か二人とも口元が笑っている。表情のニュアンスを変えて良くなっているとは思えないのだが。
他にも原作とは表情のニュアンスが変えられている箇所は多数。無理に変えようとせず、なるべく原作の絵をそのままなぞった方が作画も良く見えると思うなー。
このエピソードをこんなふうにしかアニメ化できなかったスタッフは、誰よりも太朗と花子に謝って欲しい。
原作の太朗と花子のエピソードは、読み返す度に顔が上げられなくなるくらいボロ泣きしてしまうのだが、アニメ版を見ていても涙は一滴たりともこぼれなかった。特に戦闘シーンではいつも通り面白作画(婉曲的な表現)が目白押しで、それが目に入る度に作品への没入度が下がった。
あと、アニメを見ていて今回ほどAパートとBパートの間のCMが邪魔に感じたことはなかった。作品に集中していたいのに、容赦なくそれをぶち壊してくる音と映像。CMの時間が興味を煽ったり息抜きになったりすることもあるけど、今回はひたすら邪魔に感じた。
見ていてホロリときてしまったので、原作を読んだときの感情を喚起してくれるレベルには達していたのだと思う。
演出も作画も音楽のつけ方も見違えるように改善されたとまでは言えないが、さみだれと三日月の戦闘シーンはいい動きをしていたし、OPは前期OPのようにありものの素材だけでごまかすのではなくOP専用カットがあったし(普通のレベルになっただけではあるが)、EDはありものの素材とはいえ原作の絵を使っていて好印象だし、良くなったところは確かにある。
どうか次回も大きく外さない出来であってくれ。頼む……!!
盛り上がらない演出もまともに動きが描けない作画もちぐはぐな音楽のつけ方もいつも通り。南雲の完全に重力を無視したような動きには笑ってしまった。
料理を作らせるために太朗が呼ばれるのは唐突感があるなあ。一応第10話の男子トークのときに太朗が料理人を目指していることに触れられてはいるが、あの男子トークは原作では場所が夕日宅なので実際に料理を作るシーンがあったのが、場所が宿に変わったため料理を作るシーンがなくなっている。台詞だけだとどうしても印象が薄くなるので、今回太朗が呼ばれるのがちょっと唐突に感じられてしまう。
次回は総集編で、その次の回はいよいよ太朗と花子のエピソードらしい。ここまでのところ、花子の声の演技には結構自分の解釈との距離を感じるのが不安要素。どうか頼むぞ……!!
劇場公開と同時にNetflixで配信も始まっているが、特に音響面で劇場で見てよかったと思える作品。豪雨が迫ってくる感じとか、家では味わえない迫力と臨場感。
石田祐康監督の作品は、前作の「ペンギン・ハイウェイ」もそうだったが、子供の描き方がとてもいい。大人の考える理想の子供像の押し付けではなく、幼くともちゃんと一人の人間として描いているのがいい。
いつの間にか世界の命運がかかった事件に巻き込まれていた、みたいなスケールの大きな話ではないし、描かれている子供達のドラマも言ってしまえばささやかなものだが、子供達にとっては間違いなく一生に一度の、映画で描くに値する特別な体験。そのバランス感覚が好ましい。
キャラクターデザインを担当した方は前作とは変わっているが、方向性は前作を踏襲しており、シンプルな線でキャラの見分けやすさと本当にいそうなリアリティが両立しておりしかもかわいい、見事なバランスのデザイン。本編の作画もよかったし、キャストもよかった。
今回は田所あずささんの熱演に救われたと思う。田所あずささんが氷雨を演じてくださって本当によかった。
音楽のつけ方のちぐはぐさに首を傾げるのはいつものことだが、今回は特に本来作品を盛り上げるべき音楽が逆に盛り下げていると感じた。夕日がさみだれに会わせるために氷雨を引っ張っていくシーンとか、なんでそのタイミングでその音楽をつけるのか、全く理解不能。せっかくのthe pillowsの曲も、全然シーンと合っているとは思えなくて、もったいないことこの上ない。
ちゃんとした作品にはその回のここぞという見せ場があるもので、今回なら夕日の「ぼくがついてる」がそうだと思う。少なくとも原作では夕日のこの台詞とそれを聞いたさみだれの反応は1ページに2コマの大ゴマで描かれており二人の表情もすごくよくて、読者の印象に強く残るよう演出されている。
一方アニメ版は、原作と違って「帰ろう」のときの夕日の表情を見せてなくて、「怖がらなくていいんですよ」と「ぼくがついてる」を1カットにしてしてしまっているため、「ぼくがついてる」が際立たない。さらに言えば原作のライティングのようなプラスアルファの演出もない。
夕日の表情にも原作のような「ああこれはさみだれも顔を赤らめるわ」と思わせるような力はないし、それを聞いたさみだれの表情もイマイチ。原作はその2コマ後の「うん」のときのさみだれの横顔がまたいいのだが、アニメ版はそこでさみだれの顔を映していない。
本作を見ていると、マンガの面白さを損なわずにをアニメに落とし込むことの難しさがよくわかるなあ。
今回はいつにも増して作画が危うかった。キャラの顔の統一がいつもよりさらに不安定(特に太朗がヤバイ)のもさることながら、まともに動きが描けているカットが一つもないのではと思うぐらい不自然な動きだらけで、気になって興が削がれることおびただしい。
原作の水着回に太朗と花子のエピソードの一部をプラス、という改変はあまり不自然さもなくてなかなか上手い改変だと思った。ただ、「黒髪みつあみめがねっ子女子校生❤️ セーラー服で百烈脚!!!」がカットされたのが残念。本当に残念。いや待て、今回の作画でアニメ化されなくてよかったと思うべきか。
「そして気の毒だったな 私に巻き込まれて!!」の表情、視聴後に原作を見返すとすごく印象に残るいい表情で、特に印象に残らなかったアニメとの落差に驚いた。比較すると絵自体にはそんなに大きな違いはない。アニメだと口を開閉する動きが加わったことでかなり印象が変わる感じ。さらに、原作だと同アングルの小さいコマを積み重ねた後にページ半分を使って当該コマ、とちゃんと印象に残るような周到な演出がなされている。アニメだとフレームの大きさが固定なため原作と同じ手は使えないので、同じような効果を得るには演出に一工夫必要なところだが、結果は……。マンガとアニメの特性の違いが端的に表れた箇所だと思う。