今回は短編集?
ショートストーリーを単調に連発させるのではなく、各ヒーローにスポットを当てた話を満遍なく描き、それでいてしっかりと笑いも取れる構成にしている点は凄いとしか言いようがない
夏休みだかと遊びまくり宿題を疎かにしてしまう姿はカタリナらしいもの
その姿は母親を怒らせたり、キースを心配させたりするのだけど、カタリナの魅力は周囲の人々を笑顔にする
ある意味、本能に忠実な彼女の振る舞いはらしさに溢れつつとても楽しそうに見える
だからこそ、カタリナの周りには人が集まるのだろうけど
それにしても……
カタリナとデートしようとする度に過保護なキースが邪魔に来たり、超鈍感なカタリナは空気読まず他の人を呼んでしまったり
何だか段々ジオルドが可哀想になってきたぞ、と思いつつ笑ってしまう
ただ、今回は笑える描写だけでなく気になる伏線も出てきたね
会長が意味深に言った「居ませんよ。気になる人なんて」、「昔こうしてカタリナ様と過ごしたことがあったような」と告げたソフィア、カタリナの知らない「すっごく大変なルート」
これらの要素が今後どう活きてくるのか気になるね
白銀を落としに来た早坂の暴力的な可愛さよ…
これに靡かなかった白銀はちゃんとかぐや一筋なのだなと再認識
だからこそ、Bパートにおいて白銀は「もういいんじゃないか?」と思ってしまう隙があるのだけど…
Aパートの早坂急接近による甘い空間、Bパートの告白を期待する空気。どちらも白銀の信念を試すような展開
これは白銀が場の空気に流されても批判できない代物。けれど、今の白銀は「一生に一度根性を見せる時」
かぐやの為に生徒会長再選を目指しているのだから靡くなんてあり得ない
かぐやに白銀の真意がどこまで伝わったかは不明だけど、絶句した後に「全く仕方のない人」と白銀の判断を受け入れたかぐやはやっぱり恋する乙女なんだよなぁ
大物ライバル感を醸し出しつつ登場したミコは……。うん、何と言うかポンコツさを隠せない面白い子でしたね(笑)
話の中心をギャグ展開で進めつつ、しっとりとした親子愛を感じさせる描写で挟む展開の巧みさは相変わらず
と言うか、ギャグ展開だって偽名ネタからの姓名判断→占い→守護霊と繋げていく流れも流石としか
今回は可久士や姫の隠し事要素は少ないけど、代わりに目には見えない母親の存在を感じられる描写が随所に
年齢箱から溢れ出る母親からの贈り物、守護霊として見守っているかもしれないという期待、そして実際に母の目線から見たような景色
どの描写においても母親は登場していないのだけど、限りない愛情を感じられるね
こうして母親が存在しいなくても感じられる程の強い愛情を描いてくれると逆に気になってくるのが未来における可久士の消息
現代編ではとても無邪気で明るい姫が未来では瞳を曇らせている。何かがあったのではないかと不安に駆られるには充分すぎるギャップですよ
それにしても、六条先生がいい加減可哀想になってきたと言うか何と言うか……
どう見ても一人動物園にしか見えない振る舞いを隠れデートと思い込めるポジティブさはちょっと笑えないですよ……
いや、実のところ笑っちゃったけど