フルバという作品の根底に有った謎が2つも明かされるとあって衝撃は中々のもの
ここで慊人と紅野の正体が判ることでどこか違和感を覚えていた部分に対して明瞭な答えが提示されたとも感じられる
11話で藉真は十二支と慊人の間にある呪いを血の絆と表現した
血の絆なんて普通は目に見えないもの。けれど、それによって十二支は慊人にどれだけの暴虐を受けようと離れることは出来なかった
でも、この回でその絶対的な血の絆があっさりと解かれていたことが判明した
きっとあの瞬間から慊人にとって血の絆は絶対でなくなった。だから他に十二支を縛り付けるものを必要とした
それは涙であったり、暴力であったり、暴言であったりしたのだろうね
十二支達を散々に傷付けてきたそれらが一方で、発する慊人も傷付き過ぎた心にギリギリで耐えている状態だったのだと判ってしまう
呪いが解ける可能性は示された。でも、同時にそこに別の呪縛が存在すると判明したことで、ただ単純に呪いを解けば十二支は幸福に成れるわけではないと判ってしまった
この事実を前に透はどうするのか、そして他の十二支達はどう思うのか?
ハラハラドキドキが止まらない状態のまま第3期まで待機ですか……!
アイディア出しを凸レーションに丸投げではなく、信頼して自由にさせたのは褒めたくなるのに、補導→迷子コンボをカマしてくるプロデューサーは本当にダメダメだな!
ちひろさんの笑っていない笑顔がとても怖いですよ……
トークショーにてどうやってお客さんをもっと巻き込むのか?という点が課題となるこの回
凸レーションがその巻き込みの中心的役割を求められるのだけど、同時に擦れ違い迷子ネタでも凸レーションが騒動の中心となる事で、より凸レーションは巻き込みの中心地に居るのだと感じられる構造になっているね
もう少し小規模に見ると凸レーションの内部においても巻き込み構造は存在しているんだよね
きらりは莉嘉とみりあを導き巻き込むような発言を度々している。それは三人組の中で最年長である責任感から来るものだね
ただ、きらりは年長者というだけで何も不安に思っていないというわけではなくて……
みりあが寂しげに、莉嘉は足を痛め…。その状況に心悩ませるきらりの後悔を察した二人がきらりをフォローしたのは良かったな
そのフォローがアイディアとなり、巻き込む側だったきらりが莉嘉とみりあに巻き込まれ、街の喧騒に巻き込まれていた凸レーションが街の喧騒を巻き込む側となる構造の逆転化
最後は皆揃って笑顔の輪というのも良いね
三人の「どんな時でも」「バッチシ笑顔で」「ハッピーハッピー元気!」という言葉がお客さんやCPメンバーだけでなく、あのプロデューサーさえも巻き込んで笑顔にさせている様子は見ているこちらまで笑顔になってしまうね
部屋に押しかけられても一緒に食事、桜井が料理苦手なら共にうどんを捏ね、ボルダリングでは対象的な姿でも楽しさを分かち、押しかけられたカラオケも結局和気藹々となり…
桜井と宇崎ほど何だかよく判らないけど、一緒に居て楽しさを共有できるコンビは中々居ないのだろうね
だというのに宇崎のラストの発言の真意は……?
次回はまさかのオリジナルシリアスな最終回?それとも取り越し苦労の勘違い系?
先輩芸人……ではなく先輩アイドルのKBYDとの対決模様の中で見えてくる怠惰な杏の秘めたるパフォーマンスが発揮される回
……同時に、体操服って身体のラインがはっきり見えるんだね、と二重の意味で思ってしまう回だったりもする
バラエティ番組は出演者だけでなくお客と一緒になって作るもの。だからボケとツッコミだけじゃなくリアクションも大事になってくる。
出演者のアクションにお客の笑いというリアクションが返ってくることで出演者はより輝くパフォーマンスを発揮できる
そこには確かな協力関係がある
そしてユニットはメンバーの協調によって最高のパフォーマンスを発揮する
倒れた智絵里はかな子の「笑顔で頑張るよ」という言葉で再びステージへ、杏は落ちそうな所を智絵里に支えられてから本領を示す
そしてCIの協調が最も高まったのは「バンジーが嫌」という共通目標が出来たから
それにしても今回の杏は恐ろしくハイスペック
完璧な表情、カメラ位置を押さえた立ち回り、更には難問クイズも軽々と…
ただ、やっぱり杏は怠惰なわけで
少しずつ成長する智絵里とかな子と一緒になり、杏の怠惰発言に対して「なんでやねん!」と突っ込まれる関係になったのは良いバランスであるように思えた
3話までは話の都合で卯月達を優先して深堀りされてきたこともあり、今回はPR動画を通して他のCPメンバーへの理解を深める内容となっているね。
PR動画が世間に自分達を知って貰うという意味に留まらず、メタ的に視聴者へCPメンバーの魅力を知って貰う構成になっているのは上手いね
第二話でCPメンバー紹介がされた際は、既にアイドルとして活動している人物たちの描写が前後に混じっていた為にCPについては魅力的というよりも一癖ある印象が強かった
けれど、今回はCPに限って描かれている為に余計な印象を持つことなく彼女らの魅力に気付けるようになっているね
個人的にはお色気ポーズに挑戦する莉嘉&みりあ、別次元の癒やし空間だったかな子&智絵里パートがとても好きです
他には寝ぼけ眼から一瞬して営業モードに切り替わるみくからは彼女なりの本気が伝わってきたね
未来の輝くアイドルとして期待されるCPからあっという間にCDデビューが決まった5人
未央達にとってはトントン拍子、美波達にすれば突然の話。そして他のメンバーは……
メンバーの魅力を互いに知り、プロジェクト仲間であると確認できた途端の仕事格差。どこか不穏さを感じさせるラストだった
花と呼ばれてときめく様子とか、桜井にいつもの宇崎の方が良いと言われてチョロくなる様子とか、今回は宇崎の可愛さに注目したくなるシーンがあった筈なのに、それよりも月さんの勘違いとかコナンコラボの衝撃の方が大きすぎて宇崎の印象が霞んでしまう(笑)
思わず「そうはならんだろ」と突っ込みたくなる月さんの勘違いスパイラル
桜井と宇崎の仲は察せられるのに桜井の視線についてはノンストップで勘違いしていく様子はかなり笑ってしまう
仮にそういう魂胆があったとしても目の前で話しはしないでしょうに(笑)
月さんについては今後も勘違いを過激な方向に深めて欲しい所
お淑やかになってしまった宇崎に動揺する桜井。ここで面白いのは宇崎が落ち込んで普段のテンションじゃなくなった時よりも桜井の動揺が激しい点
桜井にとってウザ絡みする宇崎に本能レベルで慣れてしまっていることが察せられるね。それにしたって動揺し過ぎだけど
次回は鳥取が舞台?大学でも家でも喫茶店でもなく、旅先で彼らはどのような絡み方を見せるのか。というか、二人旅行してるとかそれどう見てもカップルですよね?
プロムの実施が決まり一見穏やかに見えるこの回、それでいて比企谷を誘った結衣の心情や公園での比企谷の態度を見ると、彼らの表情の裏にどれだけの決意を抱えているのかと考えてしまう
皆して関係を終わらせようと自分の心を抑えている
公園での結衣と比企谷の会話
結衣からの多すぎる注文。そのノリに乗ってしまえば楽しい会話をこれまで通り続けられる。でも、比企谷はそれを自分に許さない。
それを判っているかのように簡単な願いを口にし、比企谷の願いを引き出そうとした結衣
細かな仕草から終わりへ進むために言葉を紡ぐ二人の心情の揺れが垣間見えるシーンだった
結衣と比企谷のイチャイチャをこれでもかと見せつけてくる由比ヶ浜邸での遣り取り
でも、この場には結衣があれだけ気を遣っていた雪乃の存在は無いし、言及もされない
前回、結衣が三人の関係の終わりを悟ったことや、比企谷の願いを引き出そうとしたことを考えると、ここでの遣り取りは終わりへ向けた整理の一環なのかもしれないね
結衣のお願いを叶えて、比企谷の願いを引き出して。そしてこの関係が終わった先に何が有るのか。
終わったからと言って何もかも無くなる訳ではない筈。
卒業式にて思い出のコール&レスポンスという爪痕を残しためぐり先輩のように、いつかこの日々を思い出すきっかけとなる爪痕を比企谷達は残せるのだろうか?
遂に「痛い事」の全てを明かした由希。そこには透に母性を見ていたという痛さだけに留まらず、自分の内心を詳らかにする痛みも伴っていそう
でも、自分の痛みを打ち明けられる友人が出来たと考えれば、由希にとって何より喜ばしい変化と見ることも出来るのかもしれない
恋ではなく母性を求めていたと明かして終わろうとする由希を真鍋は諦めているだけではないかと問う。実際、ここから本当の恋を始められる余地が無いわけではないが、由希はそれを「嫌だ!」と拒絶する
彼は安心が出来て甘えたくなる透の母性ではなく、自分の力で生きている証を見つけたいと願っている
紛い物の想いであっても透への想いに区切りをつけ、透に負担が行かないよう配慮している由希からすれば変わろうとせず、それどころか透に心配をかけている夾の姿にはじれったい思いがあるのだろうね
ここに来て帽子について言及し、更に発破をかける発言をしたのはそのためか
由希の挑発は夾を苛立たせ、過去の言葉は夾を責め……
夾が拠り所とする場所はないように見えたが、透は一人夾を待ち続け、台本の修正も知らせてくれた。ただ、まっすぐに夾を想っている
透に顔寄せた夾の姿は劇への参加を嫌がる事だけでなく、自分の中にわだかまる感情に振り回される事も観念したように見えた
自分の内側で荒れ狂う想いに折れて「痛み」を露わにした由希。彼と同じように自分の「痛み」に夾が向き合う時は来るのだろうか?
楓とプロデューサーが挨拶するワンシーン、放送当時はこの二人には何か繋がりがあるんじゃないかと想像の輪を広げていたけど、結局何もなかったんだよなぁ……
立ち入った346プロの大きさやそこに居るアイドルに興奮し続ける未央達の姿はなんとも初々しい。まるでお城の舞踏会に立ち入ったシンデレラのよう
また、視聴者向けにも他のアイドルを登場させるというのはサービス的な意味で嬉しい効果となっているね
ただの見学者であればはしゃいでいても良いのだけど、卯月達はアイドルになった。意識を切り替える必要がある。プロデューサーの遅刻を咎める言葉もそれに基づくもの
けれど、普通の女の子からアイドルになったばかりの卯月達にそれを求めるのは難しい話。ここでは養成所のレッスンだって通用しないのだから
346プロですれ違ったアイドルとは異なる強い癖を持つCPの面々。アイドルの宣材としては少しおかしなものも混ざっていたりして…
そうなるのは彼女らがアイドルの表情よりも普段どおりの表情を見せているからだね。初日からアイドルをさせるのではなく、まずは自分を出して貰おうという趣旨
だから美嘉から提示されたバックの件は普通の女の子からアイドルに変わろうとしている段階の卯月達には早すぎる。プロデューサーが渋るのも当然
でも、アイドルになったらいずれ通る道でも有る。
突然訪れた最初の試練。ステージに立つまでにアイドルに成れるのか、それとも普通の女の子から変わらないままなのか。
シンデレラに関するモチーフをふんだんに盛り込んだ本作、第一話から時計などを用いてステージで踊るアイドルやアイドルを志す少女達の状況を代弁しているね
特に時計の止まった養成所でひたすらレッスンを繰り返す卯月の様子はその傾向が顕著
止まった空間に居る卯月に悲惨さを感じないのは彼女の向上心がまっすぐに輝いているからか
プロデューサーが言った選考理由「笑顔です」はこれといって特別な特徴ではないのだけれど、その言葉を裏付けるかのように曇りない表情でレッスンを繰り返す卯月の様子は見ているものの心を明るくさせる
それが最も現れたのが凛の勧誘シーン
プロデューサーが向かい合って話すことすら難儀した凛と卯月はその笑顔を持ってすぐに打ち解けあう。更には卯月のアイドルという夢に向かう笑顔は凛の心を強く揺さぶる
卯月も凛もアイドルとは何か、自分がアイドルになって何が出来るかを明確に想像できているわけではない。特に凛は夢中になれる何かを探す為に飛び込んだようなもの
先の見えない階段を登り始めたばかりの二人。これからどんなシンデレラストーリーを描いていくのか、思いを馳せてしまうような第一話だったね
それにしてもこのプロデューサーは不審者感も高ければ、コミュニケーション能力も低すぎるね!これでどうしてプロデューサー業をしていられるのか……
ただ、この人物について何よりも驚きなのは声優を務める武内駿輔さんが収録当時17歳であったことだ……
あれだけ宇崎のウザ絡みを鬱陶しがっていた桜井。だというのに……
この展開はオーソドックスなものなれど、過去回想でまだウザくなかった頃の宇崎に対しても励ます桜井の様子を挟むことで、そもそも桜井は宇崎を放っておけない性格であることを示しているね
高校時代は桜井を怖がっていた宇崎
大学では宇崎をウザいと思う桜井
この両者はディスコミュニケーションを起こしているのだけど、基本的には桜井が譲ることで関係性が成立している。焼きトウモロコシに隠した助言、紙一重の愛情表現を受け入れ
だから今回も桜井は宇崎を褒めちぎる事で関係改善を図っている
でも、そんな事で落ち込んだ宇崎を完全に立ち直らせるなんて出来ないわけで、この二人の場合必要となるのは「遊び」や「楽しい」の共有になる。今回は花火大会を通してそれらの共有が描かれる
宇崎の巨大な胸部によって二人は互いの顔は見えない。でも桜井に宇崎の顔は想像できる。だから、その顔を元の元気なものとするために桜井は正面切っては言えないような素直な感謝を口にする。宇崎も余計な情報のない真摯な言葉を受け入れられるのだろうね
明日の遊びについて思いを馳せる二人の姿。これこそ二人にはお似合いの関係性であるように思えた
ラブコメで定番の「付き合って欲しい」勘違いの天丼をする桜井と宇崎を見てると、やっぱりこの二人って良いコンビっぷりだよなぁと思ってしまう(笑)
桜井は猫カフェへ、宇崎は居酒屋へ
それぞれ一人じゃ入れないと互いを必要とするわけだけど、これって頼りが欲しい場面で最も信頼できると思い浮かべた相手であったと受け取れるわけで
その後の宇崎が桜井家に上がり込もうとする態度含め、宇崎がどれだけ桜井を信頼しているか読み取れるエピソードだったね
それにしても、桜井はあの場面においても性欲よりも睡眠欲を優先できるとか、実は性欲を自由自在に制御できる人なの……?