プライドちゃんとステイルくん、ドキドキすぎん!?!?
おもしろいかどうかは分からないけど、この二人の禁断の関係にものすごい可能性を感じた………
夏合宿は続く。そして、曲と同じ屋根の下で寝て起きて、そんな日々に不思議な感覚を覚える中見だった。それは、起きた時に母親がいなくなっていたような朝ではなくて、目を覚ませばすぐ隣に曲がいる朝なんだからだと思う。
そんな中で、今度は自分が眠れない理由を中見は曲に打ち明ける。そして、思い出してしまった不安が溢れて、頬をとめどなく伝う。
そんな時に、曲からの不意な口づけ。それはきっと、中見の不安そうな顔を見たくないという曲の想い、そうさせないための中見にとっての曲の存在を表していたように見えていた。
眠れない、フツーになれない二人の満たされていく青春。
淡くて、曖昧で、傷つきやすくて。そんな中に、生まれる想いだからこそ、大切で貴い恋でした。
そして、辿り着いた真脇遺跡。星の夜が訪れて、そこで中見が告げるのは、「好きです、ずっと、一生、曲が好きです」という言葉。旅の終着点で告げられたのは、そんな終わりのない愛の告白だった。
曲が返すのは、「生まれてから一番嬉しい私の顔、写真に残して欲しい」という言葉。そんな星の夜空の下で、夜に憂う二人の笑顔というのは、二人の出会いがくれたもの全てを映し出しているように見えていた。
眠れない二人が引かれ合って、互いの不安な夜を満たし合う。そうやって眠りつけた互いの穏やかな寝息と心音から生まれたのが、この恋だった。
そして、中見にとっては朝が来たら大切な人がいなくなってしまうという不安、曲にとっては自分の命が尽きてしまうんじゃないかという恐れ。そんな喪失と途切れの夜を、二人が見つけた一生の想いが、永遠に続く二人だけの時にしてくれるのだと思う。
中見と曲が過ごす家に、受川や蟹川たちみんなが集った。中見は星空の写真をすごいと言ってもらって、照れくさくて。そして、みんなで花火して、歌って…、そんな夏の宵は中見にとって、どこか憧れにも似た「フツー」の青春の1ページだったようにも見えていた。
そして、みんなが帰った後、再び二人きりに戻り。そんな時の、おじいさんになったらおばあさんになったらというふとした会話の中、曲は「そんな未来の話、知らない」と寂しそうな表情を浮かべた。それが意味するのは、この青春が永遠に続かないということのように映った。
そして、そんな曲の手を握った中見の心は、そんな儚い青春への共感と共に、だからこそ曲との関係をもうこの曖昧なままにしておきたくないという決意じみたものを抱いていたように感じた。
そんな時に、曲の母親からの「今日すぐに帰ってきなさい」という勧告。やはり、フツーで幸せで曖昧な青春の時というのは、儚いものなのだということを知らしめられた瞬間だった。
だけど、曲は「帰らない」と母親を突っぱねる。そして、中見は「俺に攫われて欲しい」と曲に告げる。「正しくないけれど、二人で始めた旅のゴールに、曲がいてくれないとイヤだ」という中見の言葉や、曲の「迷っちゃおっか」という言葉には、フツーになれない二人が欲しかった「フツー」の青春と同時に、二人だけの特別な青春を象徴しているように聞こえていた。