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とても良い


全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

グリッドマンは陽キャのアニメだが、ダイナゼノンは陰キャのアニメ―どこかでそう読んだ。観てみると、想像以上に陰キャのアニメだった。登場人物たちはみな心に暗い部分を持っている。みな過去に問題を抱え、それを引きずっているのである。
この陰キャたちに対し、過去のしがらみからの解放、自由を象徴するのが怪獣であり、怪獣優生思想である。陰キャたちには怪獣優生思想に従い、過去から解放される道もあったのだが、その道は選ばなかった。結局、現実が不自由なものであったとしても、受け入れるしかない。最終回で蓬が夢芽に言っていたように、たとえば行きたくない学校の文化祭という不自由な現実にも「うまくやっていく」「合わせていく」しかないのだ。
ただし、不自由な現実も、自ら積極的に引き受けていくなら、「自由を失う」という悲しいものではなく、「かけがえのない不自由を、これから手に入れていく」と言えるものになる。
腕にできた傷について、夢芽が蓬に「ずっと消えない傷になるといい」と言ったように、陰キャたちは傷を消すのではなく、傷を受け入れて、これからも生きていくのだろう。
つまずいたら、もっと強くなれる。



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