原作未読。
結末はなんとなく知っているけど……
人物の造形、発する言葉、その行動がいかにもトミノっぽいなあ、と。
しかし、富野作品で時々感じるわかりづらさは無く、物語がすっと入ってきた。
原作小説を上手く咀嚼している?
そういえば、富野さんによる話を他の人が映像化するのは珍しい気がする。
高い志を持ち、それを実現させるために起こした行動が間違っていることも自覚している、ハサウェイ。彼はどんな道を歩むのか……
ケネスはただの脇役かと思っていたら、ライバルキャラ的な立ち位置なのかな。かなりの切れ者だった。
そして、クェスのような、ララァのような少女、ギギ。女性が物語の鍵を握っていそうなのも、実にトミノ的。しかし、あれは惚れるわ……
三部作、物語の導入として満足のいく内容だったし、映像、音のクオリティも期待通り。不満があるとすれば、ペーネロペーばかり目立って、クスィーガンダムの活躍が少ししか見られなかったことぐらいか。二部以降に期待かな。
予想もつかない展開の連続で、いや、最悪の状況がどんどん更新されていくのはシドニア的ではあるのだけれど、とにかくひと時も目が離せなかった。
最悪な状況でも、長道なら、つむぎなら、あの仲間たちなら、なんとかしてくれるだろう。
そう信じながら彼らの戦いを見守った時間はとても濃密だった。
ストーリー、映像、音、キャスト陣の熱演。素晴らしいエンターテイメントだった。
まさか海苔夫が名誉挽回するとは。ずるいことしなければ、元々いいパイロットだったものね。ライバルキャラが味方になる展開は熱いものがある。すごく頼もしかったし、かっこよかった。
小林艦長の素が見られたのもなんだか嬉しかった。やはりいい人だったんだなあ。
ヒ山さんの!中身!そういうことだったのか!!
そして、やはり、長道とつむぎ。
種族違いの恋愛にグッと来たし、つむぎを救おうとする長道、長道を守ろうとするつむぎ……
15メートルの差なんて、本当に些細なことだった。
最後、人間になれてしまうのはさすがに都合が良すぎでは、と思ったけれど、
つむぎの「人間になっちゃいました!」ですべて許せたw
異形でも人間の姿でも、つむぎはつむぎなんだよな。
それより、イザナと纈にびっくりした! そういうのもありなのかー。奥が深い……
レーナさんもなかなかやるようになったなあ。
悪い顔してたw 強くなった。
しかし、「置いてかないで」はちょっと切ない。
生き残り、旅立っていった彼らを笑顔で送り出してやるべきなんだろうけど。