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原作でも屈指の盛り上がりを見せるこのエピソードを、ここまでつまらなく映像化できるものなのか、と驚愕している。
魔物が全く強そうに感じられないので、勇者パーティーがちっとも絶体絶命に見えない。そこへハジメが現れても、カタルシスなどあるはずもない。
あれだけ原作をカットしまくってでもやりたかったのがこれなのかと思うと、原作ファンとしては泣けてくる。





とても良い

締めの台詞に大笑い。なんてこの作品らしい。
順応するでもなく、逃げるでもなく、最後まで性に翻弄され、タイトル通り荒ぶり続けた文芸部の乙女達。そんな彼女達の描き方が、自分で自分がままならなくて間違いだらけの人生の青い季節を、それでいいのだと肯定してくれているようで。自分の中にまだあるらしい、思春期だった頃の自分も慰められた気がした。







全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

前情報も期待も控えめで見に行ったら、これが良質のジュブナイルSFで、とても嬉しい出会いになった。こういうの好き……。
舞台は宇治川を含む京都。土地鑑があればもっと楽しめただろうに、と現地の人達が羨ましい。
舞台が京都だからというわけではないだろうが、キャラクターデザインは堀口悠紀子さん。メインキャラの大部分は3DCGで描かれているが、ここまで堀口さんの絵のニュアンスを表現できるのか、と感心しきり。後でパンフレットに掲載されている設定画を見ると、さすがに御本人が描いた絵は3DCGよりもさらに数段魅力的だったが、これはもう仕方がない。
クライマックスで板野サーカス的なシーンがあったが、クレジットにモーションアドバイザーとして板野一郎氏の名前があり、実は純正板野サーカスだったとわかりびっくり。
素材協力として「世紀末オカルト学院」がクレジットされていたが、全然気づかなかった。どこで出てたんだろう?
「現実と仮想世界」に対する価値観や距離感は、時代による変化が大きく、すぐに古びてしまいかねない難しさがあるが、"今"の感覚にマッチする描き方になっていると思う。この手の題材はともすれば理に走って潤い不足になりがちだが、初恋や京都といった要素が適度な潤いをもたらしてくれていた。
学校のアイドル的キャラの勘解由小路美鈴は、自分がいるのが仮想世界だと知っているまであると予想していたのだが、全然そんなことはなくて「あれ?」と戸惑いが。堀口さんも「一番ワクワクしながらデザインしました」とコメントしている通り、重要キャラにしか見えないデザインなんだよなあ。







愛子がハジメに語った「寂しい生き方」という言葉は、以降のハジメの行動原理を決定的に変えた、この物語において最も重要なキーワードの一つ。本作の放映が始まる前から、この言葉の重みがちゃんと伝わるように描けるかどうかが、この作品の成否を分けると思っていた。
で、結果は……「寂しい生き方」の重みが全然伝わってこねえ。まあ、ここまでの話数で予想はついてたけどね!
残り話数からすると、原作第4巻までアニメ化すると思われる。本当は、第3巻の残りの部分、ハジメが清水にとどめを刺した意図に愛子が気が付くところまでやらないと意味がないんだけど、たぶんカットだろうなあ。











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