第一話が夏前だったことを考えるとあっという間に経ってしまった二人の時間。だというのに下の名前は知らなかったと言う…
でも、それはそういった事を考える必要が無いくらいに穏やかな時間を過ごしてきたからなのだろうね
名前問題も有ってか、2話にして二人の間に流れる時間を意識するような描写が目立っていたような
ずっと付き合いのある相手なのに下の名前を把握していない。でも、今更聞くのは恥ずかしい…。そんな堀の奔走は面白可笑しい
宮村はきちんと堀のフルネームを把握していたのにね。
恋人等ではない曖昧な関係だから名字呼びが続いてきた二人。互いに名前を呼び合うシーンはいずれ訪れるかも知れない関係の変化を予感させるものだったね
原作既読派からすると非常に違和感ある初登場時の仙石。彼、本当は悪い人じゃないんですよ
堀と仙石、弱みを握っていたのは果たしてどちらなのやら……。でも、そこには堀と仙石が過ごしてきた余人には知り得ぬ時間が有り今がある。だから石川達は堀が仙石の無理を聞く理由が判らない
そういった時間の壁やモヤモヤを飛び越えて頭突きをカマし堀を助けた宮村は格好良いね
二人の時間が流れ続けているのだと示すかのような堀の誕生日の訪れ
時間は流れ続けるからこそ、創太が懸念するように曖昧な関係の宮村がいつまで堀家に入り浸ってくれるのかという問題が顔を出す
三年への進級という環境の外的変化、これが二人の時間にとってどのような影響を齎す事になるのか気になってしまうね
前回のライブにて、ハピアラはこれまでのスタイルを打ち破った新スタイルを見せつけてフォトンメイデンに勝った。これは「〇〇らしさ」が必ずしもユニットの良さや評価に直結しているわけではないとの証明
そんなハピアラに負けたからフォトンも新しく生まれ変わろうとする力を手に入れられたのだろうね
新生ハピアラに新しい色を見た咲姫によるコンテスト挑戦
フォトンメイデンとして求められる型から脱却しようとし、真秀にストーキングしてまで自分の音楽を変えようとする咲姫は随分行動的
プロデューサーが求めた「さらなる努力」を飛び越えて「さらなる自分」になろうとしている
生まれ変わった曲を聞きながら死んでいるかのように横になっていた咲姫。これが起き上がった瞬間はまるで生まれ変わったかのようだった
なら、ハピアラみたいのをやりたいと言ってしまった過ちを明かした乙和も、入浴しながら新たなチャレンジを志した衣舞紀、生まれ変わろうとした象徴的なシーンと取れるのだろうね
生まれ変わったなら与えられる物をただ演出するのではなく、自分達はどうなりたいか?という方向性を四人で話し合える
フォトンとして求められる型を打ち破り、新たなアレンジを投入した四人。ここでりんくの前回の言葉が活きて来る構図はとても良いね
静寂の後に大歓声と新しい色を手に入れられたフォトンは一つの高みへ至ったようで
あと、本筋には関係ないけど、登場する度に筋肉アピールしてくる由香はとても良いと思います
普通なら女子高生が食堂であんな事しないだろうけど、とても良いと思いますよ
果たして異物は風太郎と二乃、どちらなのかと気になってしまうね
五つ子に受け入れられつつ有る風太郎、風太郎を受け入れられない二乃
異物認定された方が弾き出されるのなら、中野家を飛び出した二乃が異物なのか、上杉家の居心地が悪くなった風太郎が異物なのか…
お手本にならなけりゃと意気込む風太郎の熱意は二乃以外には通じるのだけど、却ってそれが二乃を追い詰めるきっかけとなってしまうのは皮肉
二乃と三玖が犬猿の仲であっても風太郎が居なければ、風太郎が熱血にならなければ二乃が「この家は私を腐らせる」なんて言う事はなかったのだろうね
あの瞬間、二乃は自身を異物と定義してしまった
同じように家出した筈の五月が居候先の上杉家に馴染んでしまうのは面白い。カレーおかわりに一番風呂。あまりの馴染み具合にむしろ風太郎が異物のような感覚に陥ってしまう不思議
でも、就寝中のらいはに気を遣って散歩する事になった所を見るに、風太郎だけでなく五月だって今の上杉家からしたら異物のような存在となってしまう
5年前の「あの子」に会いながら濡鼠となってしまった風太郎には何が有ったのやら…
全身ずぶ濡れで宿泊客でもない、ホテルにとって異物である筈の風太郎を受け入れた二乃。異物として自分を中野家から追い出すことになった二乃は今の風太郎に何を見たのだろうか?
皆バラバラのことをしているのに、スマホを介して『楽しい!』や『凄い!』を共有できる間柄というのは本当に素晴らしい
大晦日に元旦、ソロキャンをしたりバイトをしたり。一緒には居ないのに一緒に居るかのように見た物を共有できる。非常に現代的な楽しみ方だね
ソロキャン満喫中のリン。噛みしめるように風景や食事を楽しむリンの様子は物静かだけれど、それだけに一つ一つを深く味わっているのだろうなと思える
悉平太郎に会えなかったのは残念だけど、一方で過ぎゆく一瞬の命の尊さを感じられたようで
だからきっとカレーが待っていたとしてもピザに釣られてしまうのは間違いではないのだろうね(笑)
トウカイテイオーの故障から始まるリハビリの物語
絶対に諦めないとリハビリを続けるテイオーの姿、テイオーを支えようとするチームスピカの面々やトレーナーの様子に心打たれ感動してしまう
また、それだけに終わらずにテイオーが諦めない姿勢を貫くことでライバル達に様々な影響が生じていく物語が本当に素晴らしい!
リハビリにおいて大事なのは無理し過ぎない事とスズカは言った。チームスピカはその言葉を守るかのようにテイオーを支えている
なのにトレーナーだけはめっちゃ無理してるじゃないですか…。思わずその姿に涙が溢れそうになる…
トレーナーの姿、走った感覚、そして医者の言葉がもうレースに出るのは無理なのだと理解させられる構図は悲しい……
テイオーはイメトレの成果で菊花賞を見ていても「もし自分が出走できていれば…」と考えてしまう。それは勝ちのイメージ
でも、実際に出走したウマ娘達が猛烈な走りを見せた事でそのイメージが揺らぎ消えてしまうのが良いね
テイオーが自分の走りをイメージしていたようにライバル達もテイオーの走りをイメージして全力疾走していたわけだ
あれを見せられれば走っていれば必ず勝てていた、なんて言えなくなる。それがテイオーに新たな目標を定めさせる
走っていても菊花賞は勝てなかったかもしれないが、まだ自分は諦めていないし負けてもいない。
もしかしたら『三冠』よりも難しいかも知れない『無敗』。テイオーの復帰へ向けた物語を期待させるには充分過ぎる内容でしたよ
以前から本プロジェクトは追っていたけど、物語部分は初見。だからこそ、物語の中心人物と思われた長瀬麻奈があのような状態に陥ってしまう展開には度肝を抜かれた!
VENUSプログラムの頂点に限りなく近づきながらステージを見せる事無く消えた麻奈の姿はある意味伝説的
牧野は麻奈と自分の在り方を「青春の光と影」と捉えた。二人はその言葉を体現するかのようにアイドル街道を駆け上がっていくわけだね。
けれど、光は去って影は残った。なら、新しくやって来るアイドル志望の少女達は新たな光と成れるのか?そして幽霊として影に加わった麻奈に与えられた役割とは?
早くもこれからの物語が気になってしまう第一話だったね
タイトルは「宣戦布告」。これはタイバーの演説ではなくその裏側で行われるエレンとライナーの会話を差しているね
エレンの言葉は戦争を仕掛ける理由となるが、その言葉に正義は見出だせず、まるでエレンがあの日壁を壊した巨人になったかのように見える構図が恐ろしい
マーレに戻ってきて以来、自責の念で追い詰められていたライナーにとってエレンとの再会は「有り得ない」けど、同時に渡りに船な一面もあったのだろうなぁ……
マーレでライナーは英雄だから彼を裁くことは難しい。でもライナーの被害者であれば彼を裁く権利がある
ライナーがエレンを前にして堰を切ったように己の罪をぶち撒けたのはそういった想いがあったのだろうな
でも、そんなライナーを前にしてエレンの様子はいつかの日々と全く異なるもの
ライナーの行動を仕方なかったと言い、更には気持ちが判るとまで言ってみせた。今のエレンは復讐者として現れたのではなく、ライナーに共感する者として現れた
だからエレンの行動もライナーへの裁きではなく……
復讐者ではないエレンがヴィリー・タイバーを殺せば止まるなんて事は有り得えない
まるで壁が壊されたあの日の再現であるかのような進撃の巨人の出現。理不尽に命を奪われる事に憤っていた筈のエレンが命を奪う側に回ってしまうという超展開
本作の方向性が明確に変わった瞬間だね
りんくが麗の歌声を拾い上げた事でハピアラは今以上のユニットに進化する鍵を手に入れたようだね
最初は恥ずかしいと歌うのを渋っていたのに、自分が歌ってもハピアラっぽさは変わらないと言われて決心した麗は一つの成長を見せたね。また、この曲を歌いたいと望みを口にしたのも好印象
エスカレーターの最後をジャンプした麗の姿は眩しいね
フォトンメイデンが話に絡むようになってきたことでハピアラとフォトンの違いがより際立って見えたように思う
四人が作る楽曲だから麗が歌ってもハピアラの曲になるハピアラ
対してフォトンはユニットイメージを意識している為にどこか「この曲を歌っていて楽しい!」みたいな空気感がイマイチ感じられない
というか、プロ意識が高そうな集団であるフォトンが自分たちの楽曲、コンセプトに納得しきっていない部分が見受けられたのは意外だったかも
ハピアラみたいのを歌いたいという乙和、曲がフォトンのイメージにぴったりと言われて表情を曇らせる咲姫
自分達の枠をチャレンジして広げたハピアラ、自分達の枠に縛られてしまったフォトン。こういった違いがフォトンが負ける原因となったのだろうか?なら、次回はその部分を深堀りする感じになるのかな?
久し振りの第二期なんだけど、良い意味で変わってないというか、むしろ良い方に変わったんじゃないかと思える内容だったり
五つ子を見た目では判別できないのに、テストを通してなら判別できる。それは見た目よりも内実を優先していると言えるのかな?
それはともかく、五月からは自分達が変わる為に風太郎が必要だと言われた。そして風太郎もまだ五つ子を教える気でいる
五年前のあの子との関連は不明瞭なままだけど、進展し続ける五つ子と風太郎の関係性。それがこの第二期でどう描かれるのかと期待させるには問題のない第一話だったよな
次週からはいきなり『七つのさよなら』編ですか
あの話は五等分の花嫁を見る目が変わった印象深いエピソードだったりするので、それをどうアニメで描いてくれるのか地味に楽しみだったり
『ゆるキャン△』ってゆる~い雰囲気の中でキャンプを満喫する様子を見るという点だけでも充分楽しめるのだけど、作品全体に一貫して存在している「相手の価値観を尊重した上で分かち合う」という空気感が非常に好みだったりする
Aパートではソロキャン初心者な頃のリンが描かれているね
道具はあっても使い方や知識がなければソロキャンは大変なのだと改めて伝わってくるね
また、一番難しいのは助けを求めること。火熾しの為に管理人さんに聞く事は出来ても素直に家族に助けを求めるのは難しい場合も有る。リンの母はそれを理解して、リンの邪魔にならない程度の補助を行っていたのは好印象
Bパートでは年末年始の予定を話し合う野クル+αの面々。クリスマスキャンプにて彼女らの繋がりがより深まったのだと察せられるね
お互いに休みなしと思っていた千明に対して、お正月を全力で満喫しそうな面々とのギャップ……と、一旦千明を落としてからお土産の形で千明のテンションを上げる流れは良いね
伊豆ソロキャンへ向けて旅立つリン。それを温かく見送るなでしこの笑顔にこちらまで心温かくなってしまったよ
久々に『ゆるキャン△』の空気感を楽しみたいというこちらの想いを裏切らないどころか、今後の内容に充分期待が持てる第一話だったね
この作品は競走馬に対する愛に溢れている為か当時の逸話を語る人が多く、そういった方々のコメントを見ながら楽しめるという稀有な傾向を持つ作品だと感じていたりする
だから競馬に関する知識は全く無いのだけど、この第二期は待ち望んでいたし、その期待を裏切らない内容だったかな
シンボリルドルフに憧れていたトウカイテイオーが育ち、シンボリルドルフのような強さを手に入し同じ目標を掲げるという構図は良いね
また、シンボリルドルフにマルゼンスキーという競争相手が居たようにトウカイテイオーにはメジロマックイーンがライバルポジションとなるわけですか
皇帝に憧れていた少女がいつの間にか子供に憧れられるような立場になったという成長を感じさせるのも良いね
日本ダービーに勝利し華々しいウィニングライブを行ったトウカイテイオー
才能と努力はこうして示したが運は……
運を手にするとは運命の女神を味方にし続けるという意味であるなら、華々しい舞台で不調の面影を感じさせたテイオーはウマ娘として走り続ける運命を保てるのだろうか?
校内ランキングが上がった事で今までのようにただ上を見ているだけでは行かなくなってしまったハピアラ
その時に見る事になったのがすぐ下まで迫っていたフォトンメイデン。今回の課題はハピアラに自分達の型を見つめ直す機会になったようだね
フォトンメイデンは明確なコンセプトを持つユニット
それは見た目だけで無く音楽性についても行き渡っている事がライブを見ただけでも充分に伝わってくる
そんな彼女らを見た後だからハピアラは自分達のコンセプトに迷いを抱いてしまうのだろうね
それは真秀の指示に現れている
むにと麗には抽象的ながらもレベルアップを求めるのにりんくには「兎に角頑張って」と曖昧
ハピアラはりんくの巻き込む力によって成立したユニットだからりんくに変化を求める事は出来ない
だから麗の作った強い曲に対してもりんくのイメージと違う、歌い方を変えてもハピアラっぽく無いとなってしまう
更に強いハピアラになる為にはりんくが別の何かを巻き込まなくてはならない。だとすればりんくが変化の鍵を持つ麗の姿を覗き見た事は今のハピアラから脱却する分岐点となりそうだけど……
収容区での祭りの準備が進む。それはガビ達が楽しんだような表面的な祭の他に2つの陰謀が花開きつつある様子も感じられる
いつもどおりの間の抜けたコメディ描写が有りつつも、かつて無い戦いが始まる前兆も感じられた回だった
この回では2種類の者が混ざり合っているね。進み続ける者と留まる者
判りやすいのはガビとファルコの関係
ファルコはガビを助けようとこれまでより突き進んだ結果、遂にガビを追い抜くに至った
そして抜かれたガビはファルコの想いを察することもなく、自分を中心に考え変わる様子は見られない
エレンの祖父であるイェーガー医師はもっと判りやすい。彼は患者の身でありながら自分は医者だと名乗ったのはその頃から時間が進んでいないから
グリシャが反乱分子として突き進む原動力となった彼への恨みだけど、その実イェーガー医師は自分の判断をずっと後悔していたという……
何ともやるせない
過去の罪に苛まれ続けるライナー、タイバー家の主として英雄を求めるヴィリー
そこに現れた全ての鍵を握るエレン。壁内人類でありながら進撃の巨人を宿す彼は進み続けた結果マーレにすら到達した
ある意味、過去の罪が形を持って現れたような存在を前にしてライナーはどのような言葉を口にするのだろうか…
しのぶが語るDJ論、「繋げて高みに上がってく。それがDJ」というのは面白い。
それを踏まえて今回の話を見ると真秀が抱いた苦悩がどれ程のものであるのか見えてくるね
曲作りが上手く行かない真秀。彼女の仕事が曲と曲を繋げる事であるなら、りんくがピキピキと最高のライブを魅せた事でりんくとハピアラを上手く結び付けられなくなって、その心理が曲作りにも影響したということなのだろうね
おまけに周囲に怪しい動きがあれば尚更真秀の繋げる力は鈍っていく
そんな真秀に助言する存在として登場したしのぶ
しのぶは一人でも音楽の才能が完成していた人物。けれど、自分を追いかけて上達した響子の音楽が客と繋がっていない事から、響子と自分を繋げ、更に響子と客が繋がれるようにした
それが二人のピーキーさが結び繋がる事になり『Peaky P-key』結成に至るというのはとても良い話だね
りんくだけの輝きを考えるならピキピキ加入は有り。けれど、そこに自分の満足感を結び付けるならりんくはハピアラに居続けて欲しいし、その為にすべき事も見えてくる
りんくの輝きがハピアラの楽しさに繋がり、ピキピキを超えたいという想いがハピアラの躍動感へ繋がる。無事に結び繋がったハピアラのライブはやはり素晴らしいね
真秀を不安にさせたりんくの隠し事。それがあのような形になるなんて……
これまでは個々に渡されていたりんくの贈り物がアクセサリーとなったことでハピアラを繋げるアイテムとなった。これ程ハピアラが一つになったと感じられる描写はないね
大粒の涙を流す真秀の様子には今回の事態をどれだけ不安に思っていたか、彼女の意外な一面が見えてくる驚きのラストだったね
非現実的な内容の夢2つから始まるこの回のオチはどこか現実的
これこそが魔王がエンテイスラの日々から切り離され、真奥として笹塚に根付いた証明であったように思えた
漆原が引っかかった買取詐欺は真奥をして「悪魔より陰険」と言わしめる程
魔族だけが魔に成るではなく、人間でも行為によって魔の存在に成り得る
だからそんな魔を打ち倒すのも剣や魔法ではなく消費者を守る法律
エンテイスラでは有り得ない展開が繰り広げられる描写こそ、「はたらく魔王さま!」の真骨頂なのだろうね
一方、笹塚に根付いた真奥だとしても恵美は魔王の部分を許せないで居るのか
それでも恵美はいつかのお返しにと傘を差し出した。一緒の傘を共有する事は出来ないが、それでも赤信号が変わるのを共に待つことは出来た
いつか、この二人の間から蟠りが消える日が来るのかもしれないと思えるラストだったね
アリスの登場は戦闘の終盤になってからだけど、舞台の主役を奪い取るような力強さが有るね
シスベルの星霊術は何とかイスカの役に立った程度だったのに対し、アリスとイスカは完全に意思疎通し最後には協力技
どちらがイスカに相応しいか見せつけた形か
だからこそシスベルに関係性を問われて「全然知らない」と答えてしまう二人には笑ってしまったけど。そりゃ敵対国だから関係を知られて不味いのは判るけども(笑)
ミスミスの問題も解決してないし、謎も山積みされたままでラストには思わせぶりなシーンも。それでも第2期は無い感じなのかな?
もう少しイスカとアリスのドタバタ劇を見ていたいのだけど……
幼い子供が目指す理想の姿はヒーロー等が多いのかもしれないけど、他に『親に認めて貰える子供』になるというのも有るんだろうなぁ、なんて思ってしまった
不幸の原因をマーレ人で無い点に求めてしまった母に育てられたライナーの中で育つ虚無感があまりにも寂しい
実力があるわけでも頼られているわけでもなく。戦士になれたのもマルセルの操作があったから
自分の力で理想の姿を手に入れられなかったライナーは次々と偽物の理想を追い求める。自慢の息子、世界の英雄、マルセルの代わり、人類を救う兵士…
虚無から目を逸らすために作り上げた理想がライナーを支配していたのだと判る
皮肉なのはその作り上げた虚像が巨人を憎むエレンから尊崇の念を送られることになった点か
自分を偽り、他人を偽り、憎むべき悪魔にすら助言を贈ってしまったライナーの行動は矛盾だらけ。その精神はパラディ島に来るずっと前から限界で、それは今も変わらないのだろうな
そうして自身に銃口を突きつけたライナーをすんでの所で支えたのはガビ達の『頼れる兄貴分』という虚像。ここでも偽りがライナーを支えるのか…
ライナーの状態は気になるが、ライナーとは別の地獄を見続けた長髪の男が徐々にライナーに近づきつつ有ることに一種の興奮を覚えてしまうラスト
ココアが皆を喜ばせたいとプレゼントを用意する為にバイトを始めた事で空いたスペースに千夜やシャロ、マヤやメグが助っ人に入った事で誰も想像していなかった空間が演出された聖夜の魔法
チノが手にした繋がりを明確にするだけでなく、チノの母サキの想像を超えた光景が展開されるという感動回
何よりも素晴らしいのは4人を助っ人として迎え入れた際に4人の為の制服が存在したこと。それによりただの臨時ヘルプではなく、まるでラビットハウスの仲間に迎え入れられかのよう
揃いの制服を着ていることで千夜とシャロは息のあった同僚に見え、マヤとメグは来年もここで働く光景をリアルに想像させる
チノとマヤメグは異なる進路を選んだ。学校が違っても絆が壊れないし離れない事は文化祭での高校生組を見れば判ることだけど、二人が自分の為の制服を着た光景を前にした事でマヤとメグがラビットハウスでバイトする未来が垣間見えた
学校が違う三人がいつも一緒に居られる場所があるのだと明確になった
バイトの助っ人から始まり奇跡のような光景が幾つも繰り広げられたクリスマス
それはチノに多くの人から助けられているのだと実感を覚えさせ、皆に感謝の気持ちを伝えたいとの想いを強くさせるイベントとなったようで
心温まる内容に反して、全力全開の目覚ましでチノを起こそうとするココアの賑やかさには笑ってしまうオチだったね