中二病のようで居て本物の吸血鬼。日光で灰になるようで苦手なだけ
リリーシュカはちょっと話しただけでは正体が全く判らない、というか誤解してしまうタイプ。その傾向は正体を隠す意味では有効だけど、一方で友達作りにおいて難点となってしまう点が描かれていたね
少し交流しただけの森太郎を追って家屋に侵入する行為は普通にヤバいけど、それだけ彼女が森太郎の匂いに参っていた証拠とも言える
その無茶苦茶な行動力は誤解を増長させるもの。また、彼女は多弁だからか表面的な問題を誤認させる言葉も発してしまう
そうした性質は優しい対応が多い森太郎ですら彼女を拒否する背景となってしまう
彼女を理解するには吸血鬼がどのようなものか知る必要があって
雪女であるのえるが場に現れてくれたのは良い転換点。また、他者が闖入した事で落ち着いて話を聞く土壌ができたね
リリーシュカの人柄を知れば彼女を拒否する理由はなくなる。思い違いを改めてもらい、家に招待された彼女の表情は良いものでしたよ
遂に、遂に…!というのが最初の感想
前回のEPにて久美子と真由は和解か絶縁か曖昧な一致を見た。けれど、限られた椅子を前にすれば真由は揺らいでしまう。それは彼女が本質的には久美子だけでなく、喜びの顔に依存しているからなのだろうと思える
久美子はそれを北宇治の為にならないと考えた。でも、真由がどのような光景を生むか本当の意味では想像できていなかった気がするよ…
積み重ねられる真由の高評価や久美子への注意は久美子の立場の危うさを感じさせた。トドメと言えるのは真由の直訴、久美子の為には真由の辞退が必要
久美子が少しでも自分本位であれば乗ったかもしれないが、彼女は部長として全体を肯定しなければならない。北宇治という全を肯定し、久美子という個を過小に扱わなければならない
彼女は理想を体現しようとする
一方で個の尊さを身を以て味わったのが緑と求になるのかな?
二人にどのような会話が有ったかは推測するしか無いけれど、他者に明かさない秘密を月下で味わう姿には、二人だけがあの瞬間に浸った想いが有るのだと思えた
また、そんな二人に自分の為に用意した特別なジュースを分ける麗奈や奏にも二人の個を尊重する姿勢が見えるね
個より全を尊重せざるを得ない久美子が忘れていたのは自分の立場。朝になってから最後の合宿だなんて…
でも、三年の彼女にとっては関西大会も最後。勿論、全国に進めれば続きは有るが…
真由の躍進は果たして順当か侵食か。北宇治が全国へ行く為には必要と言えるのか、それとも我を見せるのか。久美子にとって最大の試練が訪れたように思えますよ
SSGIRLSに敵意を向ける志帆の存在は本作において異色。亜季や依と馴れ合う余地を持たない彼女は本作の空気感から排斥されたって可怪しくない。なのにわんこ属性のひまりが懐いて、志帆の別の面が見えてくる構図は面白い
それだけに彼女の本性が見えるライブ模様が尚更鮮烈に映る
ひまりと依の関係は既に安定している印象
だから彼女らに波乱が有るとすれば、それは外からやって来る。ただ、その波乱がひまり以外の者にとっての波乱である点は特徴的か
今の依にとってバンドもひまりとの関係も崩したくない。だからって、志帆を知ろうとするのは彼女らしからぬが、そこにも依の変化を見れるね
亜季にとってそれは妙な期待を抱かせるものになったようだけど(笑)
膝を抱え心を隠す志帆の内面は回想を経ても見えてこない。だから依達は現状を続けるしか無い。そうして生まれた明確な差が示されたステージから得られるインパクトは凄まじい
けれど、それすら志帆の内面には踏み込んでいないというね…
必要以上に亜季へ敵意を向ける志帆の想いの根源には何が有るのか気になってしまう回でしたよ
本獣を倒した後に始まる人型怪獣との戦いはそれ故に防衛隊として何を守るかよりも、防衛隊員になった自分は何を守りたいという点がフォーカスされたような
レノと伊春、人型怪獣に勝つ自信は無いからこそ何の為に戦うのかが際立つ
相手の攻撃を見切れるレノは人型怪獣との相性が良いように思えるが、別に勝機は無い。それでも戦ったのは伊春を逃がす為であり、カフカのような憧れの男になる為であり
ここで一度は逃げた伊春が同じように、自分を守ってくれたミナやレノのようになる為に戦場に戻る姿は格好良い
そういった気持ちの強さを全く顧みる事なく猛威を振るう人型怪獣は恐ろしい存在
だからこそ人を超越した力を持つカフカが怪獣となって伊春やレノを守るのは爽快な瞬間
誰かを守る意思において最強の男が振るう拳の熱さは最高の一言!
でも、人々から見ればカフカの姿は怪獣でしかなくて。守ろうとした防衛隊員から銃口を向けられ人型怪獣を逃がしてしまうのはカフカの立場の危うさを思い知らされる
その象徴の如く眼前に現れた保科の凶刃。カフカは果たして人間か怪獣か、それを試す場となりそうな
予備校を辞めるだなんて大き過ぎる一歩を宣言した仁菜。波乱を巻き起こす彼女を桃香は認められない
歩むとは逃げにも進むにも通じる行為。仁菜の一歩は自暴自棄な逃げに見えるから桃香は批判する。でも、その進み方はかつての桃香と瓜二つ。今の仁菜の一歩がかつての桃香の一歩とリンクする構図が本当に美しい
焚き付ける形で共に踏み出した友達を見捨てるように逃げてしまった桃香は自分が間違っていたと悔いているから、似たように退路を断ち踏み出す仁菜に反発する
でも、桃香が最も気にしてるのは仁菜よりも自分の心境か?仁菜なら成功するかもしれない、仁菜も失敗するかもしれない
期待と恐れが交差する迷いが桃香を動けなくさせる
仁菜の在り方は眩しかった頃の桃香と同等以上。なら、仁菜の言葉はかつての桃香からの批判で、今の桃香の窘めはかつて桃香を否定した大人の言葉
仁菜の歌を聞きたいと願う桃香はかつての自分への期待を捨てきれていないようなもの。だからこそ、「逃げるな」と全力で訴える仁菜の言葉が響いてしまうのかもしれない
そこにダイダス3人の決心が届くのは本当に感動的
桃香は現ダイダスを正しいと、自分は間違っていたと決めていたから、彼女らが桃香が逃げた道を間違ってないと進み続ける様に押し潰されそうになる
だから、それに負けじと桃香が選んだ道こそ正しいのだと仁菜が堂々と宣言する様に救われる
ダイダスが正しさへ進み続けるなら、仁菜とて進めるのかもしれない
どちらにも正しさが有る。なら桃香は正しい道へ進む現ダイダスを批判できるし、新たなロックスターである仁菜と共に進み出せる
でも、それは再び他者からとやかく言われるロックと再び向き合う恐怖があって
それだけに桃香の全てを肯定し正しいと伝えてくれる「桃香さんが好きです」には本当に感動してしまったよ……
回想になでしこが介入したり思い出捏造したりとルール破りなやけくそキャンプ、それで居ながら視聴者が楽しみにしていた絶景やキャンプ飯については現実に沿ったものに
無法な演出をするからこそ、堅実な演出が行われる食事模様が映えるとても美味しそうなキャンプ飯でしたよ
一方でキャンプ飯は現実に沿ったものながら、その中でルール破りが行われていたのは印象的
地元グルメを他所の具材で再現、ピザを待っていたらお好み焼き。どれも美味しいだけに始末が終えない。ただ、最も始末が終えなかったのは改変された鳥羽先生だった気がしないでもない(笑)
でも、ルール破りを作り方に応用する事でフライパンでピザを作り出す手法は流石。あれはちょっと真似したくなるかも
また、本来の作り方ではない段ボール燻製にて以前失敗したソーセージにリベンジする展開は良いね。これも一種の思い出の上書きかな
ただ、上書きのあまりワイプに飛び込んで誰も居なくなるとか、どういう展開…(笑)
そして時間軸が戻って思うは季節の経過。後輩達も使える薪、話題に上がるお花見キャンプ。冬が主な舞台だった本作が春へと進む
冬には冬の楽しさが詰まったキャンプをしてきた。なら、これからは春ならではの魅力が詰まったキャンプが描かれるわけで
ルールが変わる事による風景の変化、それを楽しみに思える次回への引きでしたよ
冨岡への接し方が炭治郎式不登校児の対処法に思えてなんか駄目だった(笑) 炭治郎って時折人との距離感バグってるよね……
さておき、炭治郎に迫られた言葉が足りない冨岡が語るのは自らが持ち合わせない資格の事。足りない彼が持つべきだったものは一体何だったのか?
人を避け籠もる冨岡は空虚に満たされていると言える。だから他者を入れる隙を持たない。それを分け入る炭治郎はヤバいけど、ならば冨岡は彼に空虚を開かないと引き離せないという話になる
選別に受かった認識を持てず、柱の誇りを持てず、後悔ばかりが先立つ。彼は柱として持つべきものを持っていない
それを似た経験をした炭治郎が「持っている」と思い出させるのは良かったな
冨岡が伝え繋ぐべきものは既に持っている。それは柱としてではなく姉や錆兎を知る一人の人間として。なら冨岡に満ちるのは本来は空虚なわけがなくて
…と、良い展開からどうしてギャグ空間に逆戻りしてしまうのか(笑) 本当に不思議な人物ですよ、炭治郎は(笑)
真由の人間性に迫りつつ、それによって久美子の人間性も改めて浮かび上がってくる構造になっていたような
久美子は相手の要求を何だかんだ受け流せるおおらかさを持っている印象がある。それは別の見方をすれば特別な何かを持っていないと言えるかもしれなくて
それは真由に通じる要素と言えるのかな?
吹部の日々を過ごしつつも真由との会話を望む久美子は少し面白い動きをしている。前回は真由を拒否したのに、今回は自分から誘っている
両者の様子に前回の緊張は垣間見えない。それを隠せるくらいの大人さを持っているね
でも、それは松本や夏紀が示した大人っぽさとはまた違うベクトルに思える
そもそも大前提として久美子はまだ自分の進路を決められない高校生。家族に相談しても説明会に行っても様々な助言を受けても決まらない。それはこだわりが強いようでいて、全くこだわりが無いように感じる
真由との連なりで考えると、今の久美子は何か一つを持っていない為にそれを寄る辺と出来ないのかもしれない
ただ、人に囲まれているからそうは見えないだけで
真由もそういう話なのかな…?
普通から外れているとの自覚が有って、かといってそれに不満が有るとか直すべきと思う様子はない
そんな真由の今の寄る辺はもしかして久美子なのかな。久美子が真由に自分を見たように、真由も久美子に自分を見たのかもしれない
だから彼女にだけ自らの歪さを明かしたのかもしれない
結局久美子が望んだ話は出来たと言えるのか?その点は非常にあやふやだが、真由は久美子が望む通りにオーディションで本気を示すと宣言した
皆が喜ぶ事を志向しつつ久美子の喜びを重視するかのようなその姿勢、黒江真由という人物が判ったようで益々判らなくなった回だったように思えますよ……
運命の日の前後が思う存分に描かれた回となったね
付き合って無くても依の格好良い姿を見たいし自分は可愛い姿を見せたい。それはライブを期に変わってしまうかもしれなくて
でも、依はひまりに恋する事で良い変わり方が出来た。ならひまりだって依と良い変わり方をしたい。そう感じられたEPだったかな
二人の始まりはライブだった。だからもう一度変わる瞬間が有るとしたらやはりライブになって
あの時覚えた一目惚れの意味を自分の中で消化して、依への気持ちを捉え直したひまりの姿は良かったな
けど、それによって二人の関係は様変わりせず。それでも今までより少しだけ親密になった姿は尊い
ひまりとの関係が変わる依に思う処はあれど、それを口にせずアシストに徹した亜季はいじらしい
それだけに恋は叶わなくても別の一番を手にした彼女の様子は寂しさと嬉しさが同居したものと思えたよ
そんな亜季の前に現れた新たな波乱。彼女がSSGIRLSに向ける敵意をどう描いてくれるのか楽しみですよ
まさかこの人のEPで一話丸々使うとは思わなかった…
ただまあ、一人暮らしだった為に家族登場の余地が少ない森太郎の親類から見た人間性を知る上では貴重な人物と言えるのかな?
それにしたって漫画家生活のせいで人として必要な諸々を失っているマリは逆に心配になってくるタイプでも有ったが(笑)
森太郎の保護者的立場なら真っ先に感じなければならない筈のとわの存在に途中まで異変を覚えず、むしろ誕生日祝いが優先されるとか本当に人間性が終わっている(笑)
でも、彼女の登場によりこれまでとわが知らなかった森太郎の別の面を知ることが出来た。それは二人の同棲を続けていく上で重要なピースとなっていくのだろうね
常ならぬ存在である天使のとわも非常識感バリバリのマリを前にすれば常識人っぽく映ってしまう不思議な回
それだけにマリが去って再び平穏が訪れたかに思えたラストで別方面の非常識と出会ってしまう展開はインパクト有る
天使・雪女と来ての吸血鬼。性格も属性も強烈な個性を持つ彼女は色々と楽しい存在なので、そんな彼女が動き回る次回が待ち遠しいね
防衛隊に入隊した新人達が初めて味わう実戦、緊張感溢れる瞬間に至るまでを避難等が始まる街中の様子や作戦会議の映像を交える演出は良いね
下手をすれば自分の命を失うだけでなく人や街にも被害が出る。だからこそ気が抜けない
一方で初任務は新人達の価値を試す場でも有るね
先輩達より同期より自分の方が役に立っていると示す機会。その点ではキコルはやはり別格。またレノも活躍しているようで
こうなると解放戦力1%のカフカが何処までやれるかになってくるが…
カフカは試験と同じく知識と経験で貢献か。それは小さな活躍でも確かな成果
だというのに他の活躍を全て吹き飛ばすようなミナの砲撃は凄まじい
カフカの目標は果てしなく遠い。もっと別の活躍が必要となる
だとすると現地に現れた人型怪獣はカフカにとってどのような壁となるのだろうね
色々と痒い所に手が届かないシナリオと感じてしまう部分が多かった印象かも…
アイドル物と言えば、アイドルに憧れる少女がスカウトやオーディションを通して自己実現を叶えるストーリーラインになる認識が有るのだけど、本作でやっている事は一種の邪道だね
スカウトされる事を見越してメンバーを集めて行動指針を決めて願い通りの境遇へと辿り着いていく。その計画性はゆうという少女が多くのアイドルファンがアイドルに対し一方的に求める純粋さとは掛け離れているように思えてしまう
けれど、そもそもが追い詰められた果ての行動だし、描いた計画を実現させる点は彼女の有能さを示しているとも言える
ただ、この点でどうしても気になってしまうのは様変わりしていく境遇に関して他3人の意向がその時々であまり描かれていない点か
ゆうは自分がアイドルになるという未来を胸に懐いて行動している。だから様変わりしていく自分にむしろ「待ってました!」と言わんばかり。でも、他の三人にとってはゆうを介して繋がった交友関係がいつの間にかアイドル活動になっていたという状態になるわけで
その状況に対する見解は後にくるみによって言及される部分はあるものの、もう少しその時々で戸惑いめいた言葉は欲しかったような気がしないでもない
本作はゆうを明確な主人公として設置してしまった為に、下手をすればくるみ達を添え物のように感じてしまうシーンが散見されたのは残念かな
本作を見ていて考えてしまうのは、アイドルとはどのような存在なのか?という点だろうね
先に上げたようにゆうが本作で行ったのは邪道であり、そうして手にしたアイドルという立場にどれだけの意味があるのか?という話になってしまう。蘭子達はゆうの思惑を知らなかったが、結局は無理に手にした立場によって苦しみを被ったと言えなくもない
なら、ゆうにとってアイドルとは何かといえば輝きを放つ存在となるわけで。そこで問題となってしまうのが彼女の行動が邪道である点。真っ直ぐな思いでない方法で更に友人を踏み台にして手にした立場は輝いていたのか?
その答えはくるみや美嘉を苦しめたという意味でアイドルのゆうは人を惹き付ける輝きを放っていなかったと言えるのかな
逆に共通項があるわけでもなかったあの4人が友人に成れたのは人としてのゆうの輝きが存在していたからと言えるのかもしれない。だから割合あっさりと東西南北が揃い、ゆうのGo my way気味な行動にも付いてきてくれて、最終的に交友関係も取り戻せた
その最大級の答えがラストの写真に籠められていると言えなくもないだろうし。アイドルとしては輝けなかったかもしれないが、友達とはしゃいでいたあの瞬間のゆう達は間違いなく輝いていた
まあ、あれだけの衝突を起こし一時的に絶縁状態となっていた蘭子達とあっさり復縁出来たのはちょっと理解を超えていたりもするが
バンド活動は始まったのに、いつになっても決まらない名前。それは自分達の進行方向が決まらないも同じ。予備校を続けながらバンドもする仁菜は中途半端
でも、それ以上に中途半端な状態が桃香。バンドはしても続ける気は無い。後ろ向きな桃香に小指を立てて反抗する仁菜の気持ち良い鬱陶しさがとても良かったよ
ぼんやりとプロは意識出来ても誰も良いバンド名を思い付かない。それは皆で共有できる方針への納得を得られないから
それを別方向から突き付けるのが涼音だね。仁菜が放置していた家の事やら予備校への重心を思い出させる
仁菜が重んじるべきはバンドか予備校か。仁菜をバンドに引きずり込んだ桃香は教えてくれない
仁菜と桃香だけなら行き詰まる局面に智やミネの棘が刺さる事で仁菜の棘は先鋭さを取り戻したようで
頼る人が居ないとか、怖くてもステージに立つとかは自力で進んでいくとの意味で。今の仁菜は桃香や家族の助けを得て中途半端な立場にいる。逆に言えば自力で進めれば中途半端から脱せれる、自然とバンド名も決まる
仁菜の初期衝動である理不尽への反抗、鬱屈を力にする反骨精神
偶然目に入った単語をバンド名にしてしまう傲慢さ、自分の言葉をただ連ねる無茶苦茶なステージング
それ故に強烈な個性を放つロックンロールは凄まじいまでの力を持って他者を巻き込むもの。遂に口にした中途半端からの脱却、これに桃香はどう応じるのかな?
やけくそキャンプは計画というルールを立てずに行われたものだからか、参加者の千明は行き先を知らないままに出発してしまう
今回のキャンプ模様はリアルタイムではなく回想。少しだけルール破りな描き方が逆に面白さとなっている。そうしたやけくそさが一種の面白さとして機能していたEPな気がするよ
キャンプは既に終わっているからなでしこを連れて行く事は本来できないが、回想を通す事で擬似同行させている
でも、行ってないのに同行したかのようにすれば、千明が言うように世界が崩壊してしまうわけで
回想になでしこ介入、参加したと捏造されたちくわとはんぺん。こうまで捏造されると、それはそれで道中は魅力的になってくる
一方でルール無視だから本来のバス時間には遅れるし、無駄に山道を歩き、温泉もさっと浴びて終わり。本当に楽しめているのかと思うけれど、これはやけくそキャンプだからこそ味わえる独特な風味…なのかもしれない
というか、千明達の場合はこういったドタバタ感のあるキャンプ模様の方がらしさを覚えてしまうね
一方でやけくそとは言っても、行きたくて行った場所なのだから思う存分に楽しんでいる。目に入る風景の素晴らしさは最高
また、本来は同行の難しいちくわをキャンプに連れて行けたというのもやけくそ捏造回想ならでは
こうなってくると、次回描かれるだろうキャンプ飯でどのようなルール破りの美味しさが登場するか楽しみに思えてくるよ
流石ufotableと称賛したくなる程に安定した作り
禰豆子が太陽を克服した事で蠢く局面に対して柱が一致団結して稽古の場を作り上げるというのは最終決戦の近付きを実感させる
人と人の繋がりを更に深め持てる力をより増そうという訳だ
炭治郎はその状況を象徴するような人物
稽古への想いが異なる為に仲違いしかけた善逸に、善逸の力のお陰で勝てたと伝えて彼との仲を取り戻している。炭治郎らしい振る舞い
そのような状況だからこそ、繋がりに混じろうとしない冨岡の異物感が目立ってしまうのだけど…
これまでのターニングポイントは選択の余地が薄かったのに対し、今回はルディに選ぶ余地があった点が印象的
手元にある明確な幸福を捨てて不明瞭な領域へと進むか?それとも不明瞭だからと楽観視するか?
幸福な家庭に辿り着いたからこそルディには難しい選択肢となったね
ノルンとの仲も改善され、友人に恵まれ、ナナホシの研究も進展中。全てが上手く回っている中で更に幸福度を増すまさかのおめでた
以前にこの話題が出た時は難しいかもなんて言われていただけに、こんな早くに子供が出来るなんてと驚かされる
ルディは幸福の絶頂に居る。後はそこに留まるか落ちるかの二択
絶望の淵に居た事があるルディにとって自らの判断で幸福を手放すなんて難しい話。けれど彼がそれを選ばなかったら、他の者が同じ道を選ぶかもしれない。それは本当にルディの幸福と言えるのか?
でも、旅立ったらそれはそれで幸福を留められるとは限らない。何かを選ぶ必要があるが、何を選んでも良い結果へは繋がらない
後悔を避ける為の人生のやり直しをしてきたルディにとって今回のターニングポイントがどれだけ大きな意味を持っているかが判る
彼はシルフィの夫として一度は留まろうとした。それは今までの在り方の継続。けれどノルンの兄貴として旅立つ覚悟を決めた
それはルディのやり直しが新たな境地へ突入したのだと感じられたよ
危惧していた事態にはならなかったか…。一安心
けれど、このような緊張感を強いるオーディションを勝ち抜く度にやるとなれば全体の強度は上がっても個々人のメンタルが削れそうな…
それだけに今回は全体と個人という対比を強く感じさせる内容となったかな
変わらず落選者の事を考える真由は個人の心配をしている。対する久美子の主張は全体的、真由の選出を全員が喜ぶなんて少し夢物語だけど、部長であるには仕方ない
そこへ梓は良い視点を持ってきたね。考えるのではなく感覚で進路を選んでいる。その視点だから音楽に関わらない久美子を想像できないなんて言う
これは久美子に最近欠けていた視点だね
だから真由がオーディションで本気を出すか心配していたのに、いざ本気を出せば自分の為に吹けるようになる
ただ、結果は若干の不穏さを示すものになったような。先輩を押し退けて初心者が通るなんて全体として正しくても個人の納得は得られない
ここで再び部長として全体を代弁しなければならない点には久美子の立場の揺らぎを感じるね
思えば、ユーフォニアムは2人が選ばれると真由が予想し久美子も反論しなかった点を思うと、3人が選ばれた結果は少しの疑問が残る
巧い人だけが選ばれたと本当に言えるのか?滝へ質問する際の久美子にはこの疑問も存在していたのではないかと深読みしてしまう
全体を考えれば正しい選考。それだけに個人感覚での反論は難しい
兎も角、現時点でのベストメンバーは明白となったわけで
葉月が選出されたり、久美子と麗奈がソリとなった点は嬉しく思えるね
次回は府大会、遂にこの第3期において初の本格的な演奏シーンが描かれるのかな?長い時間を吹奏楽の練習に費やしてきた彼女らの演奏がどれだけの輝きを魅せてくれるのか楽しみですよ
亜季は良くも悪くも依の為に行動できるタイプだなぁ
自分が依を好きな気持ちに偽りはない。なのに、恋敵を焚き付けられるなんて中々出来る行動じゃない
ひまりは依の告白に保留を願った。でも、時間には限りがあるから
ひまりはいつの日にか答えを出さなければならない
亜季が発破を掛けてひまりに危機感を持たせたのとは対象的に、百々花は別視点からひまりの認識を改めさせるね
ひまりが時間潰しとして始めた料理活動に依への想いを見出させた。それはひまりが依に対して何かの想いがある仮証明
そう思えれば依との向き合い方も変わってくる
依がひまりへの想いを自覚した為に、しょっぱいタルトも嬉しく感じれたように、百々花と仲良いひまりに嫌な感情を覚えたように、恋愛曲を書けるようになったように
恋という感情は人の言動を変えるもの
だから依を待たせている状況を酷いと自覚できたひまりは何かの想いにより変わり始めている
もう一度気持ちを確かめる事になるライブというタイムリミット。それは2人にとって良い意味での制限になったようで
その瞬間を楽しみに思えるから依は音楽活動に励める。その瞬間を意識するからひまりは依との関係が変わる未来を想像する
視聴者的に楽しみな瞬間、そこにあの志帆が絡み始める展開は原作既読者的にテンション上がる
前回はつむぎとのえるの魅力を前面に押し出すEPだったけど、その際は出番が控えめだったとわのヒロイン力で全てを彩るEPとなったような
聞けば同居が始まりたった1週間。けれど、それを感じさせないくらいに2人の仲は既に濃密。だからとわを天界に返す為にやってきたしうですら2人の仲を引き裂けないわけだ
人間勉強の為に下界にやってきたとわにとって本懐は人との交流の筈。しうが指摘するように安全の為にと家に押し込められている状況は正しくない。そのような状況を作る森太郎をしうが信頼できないというのは当然の話
ここでとわが同居の中で知った親切心から彼を信頼できると断言する展開は良いね
とわがそのように信頼を示してくれたなら、森太郎とて彼女を信頼して外出方針を打ち出すのは納得出来るね
そうして早速訪れる外出の機会。横断歩道の渡り方やら電車の乗り方が判らないとわだけでは外出は不安だから森太郎が一緒にお出掛けする
それは親心のようで居て実際はデート模様になっている
というか、どう見てもデートですね。一旦それを意識してしまえば手繋ぎすら恥ずかしくなる
そこでとわに人間を勉強させる意味が前に出てくるのは良い構成。とわは下界や人間の事を知らないから森太郎が教える必要がある。でも、時にはとわに教えられる人間性もある
2人は良い組み合わせだと思えたEPでしたよ
試験を突破し入隊出来た事で、防衛隊員を目指す物語から隊員同士で切磋琢磨する物語へとクラスチェンジしたね
でも、カフカだけは合格とは言い難いもの。だからこそ他の者より頑張る必要があって。才能が控えめな彼が上を目指す土台が整ったようで
合格を手にしただけでも優秀が証明されたようなもの。でも、周囲に居るのは同じく高評価を得た者達。だから些細な事でも競い合い互いを意識している。特に風呂シーンはその傾向が顕著
その渦中にて低い次元でドヤってるカフカは本当に面白枠として機能しているよ(笑)
他方で保科から疑われているようにカフカは安全な身の上ではない
ミナの隣に行く為に隊員だけでなく彼とも競う必要があるカフカにとって、保科から注目されているのは少々宜しくない
そう考えると初任務はカフカが防衛隊として適応しているかを試す場になるのかも
後半ですばるが代弁してくれているように、桃香は相反する想いを抱いているから現状を継続させてしまう。そこに何事も正論でぶち壊す仁菜が良い塩梅に絡んでいるね
彼女にとって、ダイダスが自分達より評価される世の中も、桃香がはっきりしないままに音楽をやる現状も気に入らないわけだ
不安定に壊れている仁菜にとってすばるは良いバランサー
闘牛状態の仁菜に足りない視点を突きつけ、彼女が考えるべき要素へと導く。彼女と友達になった事が仁菜の足りない要素を補助している
智にも似た事は言えるね。新たなバンドへ踏み出せない智にルパは寄り添いつつ歩むべき道を示している
何の為に売れるのか、何の為にプロになるのか。足りない仁菜だけではダイダスに負けたくないなんて言葉しか出てこない。それじゃ桃香は動けない
智とルパの2人は目的だけ有って方針が無かった。だからこそ両者が組む事で互いに足りない何かを埋め合わせる事が出来るのかもしれない
ロックバンドであれば誰もが憧れる聖地武道館は形ある目標、勝者の証
もう一つの証は彼女らの音そのものかな。合奏時のグルーブ感は自分達の音楽が最高の音になる証明を予感させる
ラストの様子を見る限り、桃香は仁菜達の願いを受け容れたのかな?ただ、早速試練の場がダイダスとぶつかるなんて…
様々な因縁が表沙汰になりそうだ
初日とは異なり三人で巡る吊り橋の国。分かれて進んでいた時は移動手段や性格の違いから巡り方も違った
今回はそれぞれの個性を保持したままで、一緒に行動する事で互いの楽しみ方の違いを味わいつつ渓谷の景色も楽しむ良い旅路となったね
三人で橋巡りとは言っても足の違いがあるから出発・到着時間は異なる。だからなでしこが少しの時間でも何かを食べている様には個性が出るし、多くの橋を既に渡っているリン・綾乃は橋へのリアクションも違ってくる
それでも高い吊り橋を渡る時の怖がり方が似たようなものになるのは怖いものはやっぱり怖いからか(笑)
旅の終わりが見え始めると心に浮かぶのは旅の総括
綾乃にとっては長距離移動となった今回のキャンプ、縁の無い土地で共に楽しむ相手は遠方に越したなでしこと新たな友達のリン
リンとなでしこには普段通りのキャンプ模様でも綾乃にとっては今のなでしこを知る新鮮なキャンプ
ここでなでしこがあまり変わっていないと知れたのは良い結果と言えるのかな?
どこでも誰とでも仲良くなれるし食い気は収まらない
どのような土地でもなでしこはなでしこで。土地と土地を繋ぐ橋を幾つも越えて再会した価値を充分に得られたキャンプだったと言えるのかな
帰り道は3人それぞれ別の道を異なるやり方で帰るから、家に着く頃の会話もそれぞれの違いを楽しめるものに。でもそれぞれが抱く寂しさは同じ。だからこそ次に会う時にもう一度キャンプをしたくなるのだろうね
どれだけ離れていても変わらない想いや友情の尊さを知るキャンプ旅となったように感じられたよ
前回のスパイ騒ぎに関してバーニィは叱責されるけどアルは不問となるのは当たり前なんだけど驚きだったり
サイクロプス隊はアルを戦争に利用しつつも最低限、子供としての線引きをしているようで。逆に若造扱いだったバーニィは大人扱いされている
アルは戦争に関わるべきではない子供でしか無く、サイクロプス隊は戦争に身を投じるべき大人である面が強調されたように思えるよ
バーニィが大人の軍人として描かれるに従い、サイクロプス隊に関してもそういった面が描かれたね
特に自分達が囮と判っていても取り乱さず粛々と作戦遂行を目指す姿は戦争に突き進むしか無い彼らのやるせなさを感じさせた
それで居ながらバーニィには生き残って欲しいとせめてもの願いを託すのだから、彼らの想いには様々な深さを見る事が出来る
始まった作戦がバーニィの失言により企みが露見してしまう様には彼の経験が足りないと感じさせるが、他の隊員はそれを責めずに逃がそうとするのだから増々彼らの大人びた面が強調されるね
と、そう感じられただけに経験をものともせず機体性能で状況をひっくり返すガンダムの脅威性に目を奪われる構成になっているが
戦争を格好良いものと捉えてきたアルが本物の戦場に出会った。何度か話した人が銃弾に倒れる様も見た
そんなアルに突きつけられるのはバーニィの銃口。第一話ラストの頃とはそれに全く異なる意味が有ると知ったばかり
ガンダムとジオン兵に挟まれた戦場でアルはどのような行動を起こすのだろうね