禰豆子が顔を反らす流れが原作から微妙に変更されていた点が印象に残る
原作では炭治郎の声を切っ掛けに家族と信念を思い出す形だったのが、アニメでは炭治郎の声を聞きつつも禰豆子が自分の意志でじっくり考えどう在りたいかを決める流れになっていたように思える
禰豆子はほぼ台詞が無い為に何を考えているか判りづらい人物だけど、このシーンでは覚悟と変化を強く感じさせる描写になっていたね
と、このようにして禰豆子の無害さを証明できたわけだけど、炭治郎の言葉は聞き届けられなかったし禰豆子は話せないままであり、自分達の証言が採用されたわけではなかった。結局はお館様の発言が全てを左右する
お館様が言うように実力の低い炭治郎ではその言葉にまだ説得力がない。大見えきった発言も柱に笑われてしまう。炭治郎の言葉に説得力があると思わせるには実力をつけて禰豆子と共に十二鬼月を倒すしかない
そうする事で炭治郎の言葉には人を納得させる力が宿るし、禰豆子が安全だと誰もが認めるようになるということだろうね
蝶屋敷で善逸・伊之助と再会した炭治郎。善逸の鬱陶しくて情けない喚きが聞けると戦いが終わったのだと感じられる(笑) ある意味これは善逸の言葉の力か(笑)
一方で伊之助は声どころか態度まで小さく。彼は彼で実力不足を痛感したから、自分の言葉に力を乗せることが出来ないでいる
最後に炭治郎は禰豆子に向けて幾つもの言葉を発する。それはもっと強くならなきゃという覚悟であったり、助けてくれた鱗滝への感謝であったり。何よりも禰豆子を人間に戻さなければという目的を改めて言葉にする
言葉にすることで力となる。まだまだ十二鬼月との戦いでは実力不足を感じさせられた炭治郎。これからの彼の成長の指針が定まるような回だったね
お館様は誰も居なくなった部屋で「何としてもお前を倒す」と鬼舞辻に向けて呟く。病気で満足に動けない彼が発する言葉には実力を超えた覚悟が備わっているように感じられた
杞紗がはとりを「おじちゃん」呼びした点にちょっと衝撃。まあ、そうだよねあれだけ年が離れてれば仕方ないよね……
第一期もそろそろ終わりの段階であるためか、透や夾の支えについてフォーカスした回であるように思えた
透は赤点を取ってしまったけどその際には皆が慰めてくれるし、由希は追試対策を一緒にやろうと言ってくれた。また体調を崩した際には紅葉がバイトを変わってくれるし夾はおじやを作ってくれた
そんな状況を透は当初、申し訳ない情けないなんて項垂れる。透からすれば自分の不調は皆に迷惑を掛けていると思えてしまうのだろうね。また、調子が悪ければ思考もネガティブになってしまう悪循環に透は陥る
だけれど夾は透の現状を「調子が狂う」、由希は診察を受けた透に「元気になったら…」と言う。そこから読み取れるのは透が不調になって生じた穴を埋めようとしているのではなく、いつもの元気な透に少しでも早く戻って欲しいという願いが込められていると伝わってくる。
なら透も彼らの優しい想いに報いる為に元気になりたいと思えるようになる。まさしく好循環
透が彼らの支えとなり、彼らも透の支えになろうとする。そういった目に見える支えが描かれたAパートだった
一方で支えの構造があることは判るがそれがどのような支えか見えて来ないのがBパート
夾大好きな楽羅は偶に会いに来ては猛烈な勢いで夾を誘うけど、もっとペースを頻繁にして何故勢いを弱めないかは見えて来ない
高校生でありながら親戚の家で暮らしている由希と夾は本家からお金が口座に振り込まれているという。透には彼らの事情はやはり見えて来ない
草摩一族から嫌われている夾。彼からすれば普通は自分を避けて距離を置くという。ならそれでも関わり続ける楽羅の存在は何だかんだ夾の支えになっているように思える。でも夾には楽羅の態度の理由が見えて来ない。
そんな見えない支えの中にいる彼にとって見える支えである師匠の訪れは夾に何を齎すのかな?
幽霊でシニア扱いで世界一の貴重品と言われた直後に忘れられてしまうシャミ先可哀相。でも成績優秀とは意外な能力を持っているのね
桃に認められたいシャミ子はパワーでも魔力でも勝てないから頭脳戦を挑むことに。
相手に認められたいというのは負けず嫌いな感情から来るものかもしれないけど、シャミ子の場合は桃と並び立ちたいとの感情が強いように思えた。でも、二人が持てる力を出し切って勝負できる機会ってそれほどないわけで
筋力では桃が圧勝、家事スキルならシャミ子の勝ち。二人がそれほど得意という訳ではない世界史のテストだから勝負が成立するわけだね。
勿論その為には正々堂々と戦わなければならない。一時はシャミ子もシャミ先の誘惑に負けてしまったけど、無事に自分の力だけで勝負できたね。今回は負けてしまったけど、このように桃と対等に勝負しようとするシャミ子というのも良いね
Bパートでミカンが桃に内緒でびっくりに慣れようとゾンビ映画を見たのもシャミ子と似たような理由か。ミカンも桃の期待に応えようと、そして桃に並び立てる人間になろうと努力している。
努力の方向性はともかくとして、自分から苦手なジャンルの映画を見ようとしたり、事前に人の居ない時間帯を調べたり、失神しつつも逃げずに最後まで鑑賞した。これは自分を成長させるための立派な努力
だというのに、その行動は桃からすれば「自分をハブって遊んでる」ようにしか見えないのは悲劇としか言いようがないけど(笑)
ポージングが一種のトレーニングというのは目から鱗な知識。街雄が事ある毎にポージング取るのはそういう理由があったり……するんだろうか?
クリスマスを一緒に過ごす相手を見つけるために必死なひびき達。いつもと違うメンツが集まるからってあのシルバーマンジムで彼氏を探すのはどう考えても悪手だと思うんだ。
まあ、朱美だけは自分の望むタイプが筋肉マッチョだったから問題ないのだろうけど(笑)
そしてデートに街雄を誘った朱美。この二人の組み合わせなら色々と需要がマッチしているように見えるしお似合いのようにも思えるのだけど、恋愛的な意味での彼氏彼女にはなりそうにないなぁ(笑)
どうにも甘ちゃんな部分が抜けない紫音に再び変化が訪れる回
無人島でサバイバル中にスイーツが食べたいなんて言い出す紫音はいつものことなんだけど、サバイバル熟練者のほまれからしても自分達に糖分が足りてないことは明確。紫音の我儘をきっかけに蜂蜜を採ろうとする
ただ、そうすれば必然的にミツバチの大群に襲われるわけで。ほまれならまだしも、ミツバチの群れに飛び込んで巣を運び出すなんて並大抵の勇気で出来ることではない。
ここでほまれが飛び込んだのは勿論行動力と決断力があるからだけど、でも直前にはほまれ自身が蜂に刺されるリスクを語っていた。リスクを充分に理解しているほまれが飛び込み、刺されながらも巣を差し出したのに何もしないなんて流石にあり得ない。ほまれに応えた紫音の行動からは彼女の成長が見えたね
それは自信を付ける経験になるわけだから、彼女がこれまでしていなかった魚捕りに志願するのはある意味当たり前の経験。でも、初心者が魚捕りのことしか考えず動くなら、そりゃトラブルだって発生してしまう
離岸流の可能性を考慮しなかったのはほまれにしては珍しいミスだね
紫音が遭難ということは、次回は遂にあのシーンが描かれるのか……
さながらお館様という裁判長を前にしてどちらの言い分が正しいか証明する法廷バトルの様相で面白い
あと、ちょくちょく可愛らしいコメント付ける蜜璃も面白い
裁判じみた遣り取りの中で柱達は様々な言い分で炭治郎の証言を否定し禰豆子の危険性を説く
その中には鬼に取り憑かれているなどの酷い発言もあったが、大まかには隊律であったり彼らが知る鬼の常識から反論する
それはこれまで数多の鬼を倒し人の生き死にに関わってきた彼らからすれば正論そのもの
禰豆子の無害さを訴えたい炭治郎は禰豆子は人を食わないし傷付けない。鬼殺隊と同じく人を守る為に戦えるのだと言葉を尽くす
けれど炭治郎が訴えるものは柱に無い価値観だから響かない。彼らに善良な鬼と悪い鬼なんて判別基準は無い
硬直する事態を動かしたのは証人として登場した鱗滝の手紙だね。
彼は禰豆子が人を2年以上喰っていない証言を補強し、それでも禰豆子が人を喰えば腹を切ると誓った
それは不死川が反発したように誰かが殺されてからじゃ意味の無いもの。
しかし、鱗滝や冨岡が腹切りに名を連ねたことは禰豆子が人を襲わない証明の後押しになる。
それでも納得出来ない不死川は強硬策へ。次回は傷付いた禰豆子が血を前にして、それでも不死川を襲わずに居られるか。禰豆子自身の無罪を勝ち取れるか見物だね
やはりあの杖が問題の原因だったのか。メディだけでなくメディ母まであの杖によって人格に歪みが生じていたのは驚きではあったけど
元々は苦悩しつつも良い母親になりたいと思っていたメディ母。それが杖によってバランスが崩れ良い母親になりたいという思いが強調され、それがメディへの極端な押し付けとなってしまったと。それどころか自分が優れた存在になることが目的となり代わってしまったというわけだね
それはメディからすれば理不尽に過ぎる話
母親としては理想的な教育法をしていると思っていても、子供の側から見れば適切と思えない場合もある。それらは微妙なバランスで成り立っていて、真人・真々子のように真々子が慈しみ溢れる優しさで接していても、真人の側からすればすぐ目立つとか年を考えない格好をしているとか不満が噴出してしまう場合もある。
でも、真人・真々子親子がそれでも良好な親子関係を築けているのは言いたいことを言い合えているからなんだろうね
そういえばワイズ・ワイズ母も最後は思いの限りを罵倒のように言い合うことで関係が改善されていたっけ
同じように自分の想いを言えるようになり親子関係を修復したメディ親子はかといって一緒に旅をするわけでもなく。
ここでメディ母は自分の目的のためにログアウトする道を選ぶけど、その際にメディに貴方はどうしたいのかと訪ねているの点は印象的。メディが母の呪縛から解き放たれ、自分の意志で自分の進む道を選ぶ象徴的なシーンであるように思えた
そこから腹黒さ全開で真人にアタックするメディの様子には苦笑いするしか無かったけれど
あ、シュワルツなネッガーさんとは別人設定なのか。
街雄を追って日本にやってきたドゲちゃん。街雄の師匠だという彼も街雄と同じ系統か事ある毎に服を破り脱ぐタイプなのね。彼らが並んでいるだけで画面が暑苦しいことに……
ボディビル大会というあまりお目にかかる事の無い世界。それに伴って今回は見慣れぬ光景、耳慣れぬ言葉の多いこと多いこと。肉圧って何だ……
その傾向は作中人物にとっても同じだったのか、皆街雄のポーズダウンに驚く事に。神様見ちゃったか〜
世界大会を一瞬で制した街雄が一目置く世界最高峰が他に居るというのなら、それらは一体どれ程の肉圧を持っているのやら。……いやほんとに肉圧って何なの?
ここまで次元の違う凄みを見せ付けておきながら「仕事があるから」とドゲちゃんの誘いを断る街雄にはちょっと笑ってしまった
冒頭の父親の台詞「知識によって腹を満たし前に進む力を得られる」に倣うようにサバイバル環境で活きる数多の知識が披露される。同時にほまれのファザコン具合もこれでもかと示される
そうだよね、よくよく考えてみれば極度のファザコンでもない限り実生活では絶対に活きないような奇妙奇天烈なサバイバル知識ばかり習熟させる父親に付いて何回も遭難したりとかしないよね。というか、トイレをしたくなったらズボンの中にすれば良いと断言する父を格好良いと言ってしまうほまれの感覚は絶対にずれている
ただ、父から学んだ知識や経験が今の明日香達を助けているわけで。世の中、一見役に立たないような知識がどこで役に立つかなんて案外判らないものです
それにしたって、幼い娘を砂漠やら湿地帯やら崖につれていく父親はやはり如何なものかと思ってしまうが
前回、信長には情がないと考え裏切りに至った信勝が今回は情のない行動をする羽目になり、情より大義を優先しなければならなかった信長が部下に慕われる人間として描かれる皮肉
信勝は家族や部下など手の届く者の幸福を最優先に考えてしまいそれを守るためなら、手の届かぬ者を害すのも仕方ないと考えるタイプか
対して信長は領主として大局的に動く必要が有るため時には非情に見える決断をしなければならないが、その代わり領内に居る者を等しく守ろうとする
信勝の近くに居る者からすれば信勝こそ部下を考える人物に見える。しかし、いざ戦になれば刈り取り前の稲に手を出す行為を平然と許す領主としてありえない側面を見せてしまう。この時代で自領の稲を無理やり刈ってしまうって本当に悪手だよなぁ……
そういった諸々もあり信勝の戦いには大義が無くなっていく。信長の代わりに領主となる、といっても領主として相応しくない行動を取り、使う兵も金で雇った者ばかりとなれば信頼すら失っていく
対して信長の行動は恒興の支えもあり一貫しているね
陳情を述べてきた村に対して御触れを出して庇護下に有ると宣言し、そこに攻め入った信勝軍に対して迅速に対応、戦う際も自分が積極的に前線に出ている点は高評価となるか
また、恒興が「信長様の為に!」と明確なスローガンを掲げて戦うために軍の士気も高まる
そうなれば寡兵であっても敵兵を打ち破ることも出来る
この回だけで信長と信勝の格の違いが存分に描かれてしまった印象
最終的な信勝の扱いは母からの助命嘆願、家臣からの厳罰要求を受けて信長は「今回だけは赦してやってくれ」と頭を下げて頼む。これこそ信勝がずっと信長に望んでいた情となるわけだけど、人が変わってしまった信勝にとって生き恥を晒す時間が伸びただけとしかならず、津々木の毒牙が更に及ぶというのは悲しい話
毒電波の館って何だ……。無茶苦茶な夢だったけど、咲ならああいった黒魔術も遣りかねないと思えてしまう辺り恐ろしいね
好きな人や大切な人が居れば独占したいと思う人はいるが、それが叶わないなら遠くから見守る他無い。そんな想いをしている人が多数居ればプリユキなんてものも形成されてしまうのだろうね
そして規則によって身内の抜け駆けを禁止した彼女らからすれば、規則に関係なく由希と仲良く接する透は不快なもの。だからといって自分達も透のように由希と関わる勇気はないし、そうしたらプリユキから叩かれるのは目に見えている
ならば、自分の感情を守るために透をバッシングするのはある意味仕方ないのかもしれない
一方、今回判明するのは咲の不満感。彼女もプリユキの面々と同じように、透・ありさ・咲3人の時間に割り込むかのように透と仲良くする草摩の人達に思うところが無いわけじゃない
でも咲がプリユキと異なるのは、感情に任せ由希達に嫌がらせをしなかった点。そこにあるのは透への思い遣りだね。嫌がらせなんてしたら透が哀しむと知っているから何もしない
そして、相手に対し思い遣りの心を持っていれば、それは別の形で帰ってくる。今回のように透がバイトの時間を遅らせ家を訪ねてくるなんてことも有る。
思いも依らぬ形で咲の不満を解消してくれた透。このように感情を容易に揺さぶってくるというなら、確かに咲にとっての弱点は透になってしまうのだろうね。
あの親友三人組が揃う光景はやはり心が温かい気持ちになるんだよなぁ
饅頭怖いならぬ大福怖いに引っかかってしまうシャミ子可愛い
月4万円生活の呪いが解けたお祝いにたくさん買ったタイミングで冷蔵庫が駄目になるとか吉田家の不運っぷりはもう呪いとか関係なくなってきてる気が……
ただ、その余波によってシャミ子は桃に食材を届ける流れになったのだから結果的に良かったと見るべきか
他にもシャミ子は最近習っている料理を桃に食べさせようとしていたりと、二人のの距離はどんどん近づいていくね。今回はお決まりの「これで勝ったと思うなよ!」もなかったし、二人の仲はこれから更に縮まっていく流れか
苦手克服の為に頑張るシャミ子と桃がいじらしいね
シャミ子にとって最初の頃の桃は苦手な相手だった。夢に侵入する時も「調子が狂う」なんて言っていた。
けど、今は料理を届けに行くし、一緒にベンチに座って話もする。前回は脅迫気味だったけど、既に自分の意志で街を守る気でも居る。
シャミ子はいつの間にかちょっと苦手だった桃と友達のように接する術を身に着けていたんだね
桃は苦手な物なんて無いように見えるし「大福が~」なんて言い出した時はギャグにしか見えなかった。けど、姉が居た昔を思い出してしまうからと何年も食べていなかった苦手な物であるのは事実
だというのに桃が苦手な大福に向き合う気になったのは弱った自分のためにシャミ子が色々と頑張ってくれていることを知っているからなのだろうね。もしくは姉が居ない寂しさを埋めるような繋がりを見つけたからなのかな、なんて邪推もしてしまう
最後は二人並んで仲良く大福を実食。もう二人は親友のようにしか見えないね
……だとしても夜になっても巨大タイヤにシャミ子を縛り付ける桃はやはり怖いが
遂に街雄が服を破っても驚かれない日が来るとは
どんどん広がるジム仲間の輪。今回は先生二人が加入ですか。呉先生とかこれ以上鍛える必要なさそうに見えるんですけど……
Bパートの登山、早速バテていたが山登りに相応しい歩き方を教わってからはグングン歩き出した三人。が、そもそも登山は山を楽しむ事が目的であって、歩く行為に楽しみを見出してしまったら周りの風景なん見えないし、道を間違えてしまうのも仕方ないというものである。
また、遭難した際も大人しくするとか元の道を探すのではなく気に登る選択…
ひびき達はいつの間にか判断力まで筋肉に支配されてきたような気がするよ?
ストーカー少女にロリコン少年と変態同士の恋愛模様のはずなのに、普通に見れる内容になっているのは驚き
これも全ては小春がストーカーしつつも翔馬に純愛しているからなんだろうなぁ
小春は今回のWデートの中でもこっそり撮影してしまうし、以前は翔馬に近づくことより影から撮影する行為に嵌ってしまったりと色々なヤバさを感じるのだけど、自分の想いを伝えるというその一点においては真っ直ぐな想いを持っているね
慧輝に後押しされなくても告白する決意を固めていたし、ジンクスアイテムはしっかり装備済み、翔馬に告白する際も正面から相対しリボンの色を明かした上でのもの
それだけに翔馬の「僕はロリコンだから」というのは小春の想いに向き合っていない卑怯な振り方。でも、そこに苦しさがないわけではなく。
慧輝がきちんとその感情を突いた上で再び小春のフォローに回る動きは良かったなぁ
最終的に翔馬は「友達から始めませんか」とこれまた評価に困る返し。更にそのタイミングで大量の隠し撮りが発覚。ちゃんと恋人になるにはかなり難しそうに見えるストーカー少女とロリコン少年の組み合わせ。
ちょっとどうしようもない組み合わせでは有るけれど、二人の想いの始まりにある風景は飛んでいった帽子を拾った、なんてごくありふれたものであるのはこれまた面白い点
探検が終わったけど刃物以外の大きな発見はなく、煙を辿れど他人を見つけられもせず。そういった拍子抜けからか、今回はちょっと息抜きのような雰囲気を感じさせる回。久しぶりの入浴もしているしね
ただ、息抜きする空気の中でもサバイバル環境らしく命の危機に繋がる要素もあるのはきっちりしているね
紫音達は柚子湯を楽しむけど、そもそも柚子は食糧のはず。厳しい環境下で食糧を使って娯楽を楽しむのはどこか危うい考え
ほまれはロープを拾うためにひょいと落ちるけど、それだって紐付き石で水の深さを慎重に測ってからの飛び込み。ほまれだから大丈夫だけど、下手したら大怪我したかもしれない行為
明日香がどうせ濡れてしまったからと軽い気持ちで海に入って二度も感電してしまうのは判りやすい油断だね。こちらは本当に命の危険に繋がったかもしれない事案
こういった危険があっても何だかんだ呑気な雰囲気を維持できているのはやはりほまれが皆の行動を管理しているからなんだろうね。それだけに奔放な明日香や紫音がやらかせばやらかすほど、ほまれの心労が溜まっていきそうな予感(笑)
織田三兄弟の見ているものの違いがこれでもかと描かれた回
信長は気になる生駒の屋敷に来てもそこに貿易商が居ると知ればそちらとの話に夢中になってしまう。また、弟の死を知っても軍を動かす大義を気にする。
信長は対外的な関係を重視するタイプだから、信勝の内面でどのような感情が荒れ狂ってるか知らないまま
信勝は秀孝の部屋に居るシーンでは小さな籠に入った小さな虫に興味を示した。また、信長への叛意を示す家臣を宥める際には兄弟の絆を重視して反対する
だから秀孝が死に自分の手紙が信長に読まれていないと知れば、大局を見ている信長を許せない心が上回ってしまう
秀孝は戦の世において虫を愛でるなど浮世離れして現実を見ていない。そんな彼だからこそ手紙をこっそり渡してもらったり、謀略の切っ掛けなどの役割を与えられたりする。
そんな彼が現実的な営みの場である狩場で殺されてしまうのは何とも因果な話
織田家が揺らぐ中顔も合わせられなかった兄弟が見ているものの違いから遂に対立関係へ。結局、信長の味方になってくれる人はとても少ないという構造は変わらないのね
今回の話を見て「燈路うぜぇ……」とか思ったら負けなんだろうな。というか、嫌味連発な燈路を前にしてあたふたとしつつも嫌な顔を一切しない透って何なの?天使なの?
一時大変なことになっていた杞紗、彼女を心配していたのは他にも居たんだよと判ると同時に十二支が特定の誰かに想いを寄せる大変さが改めて見える話
燈路は邂逅早々から透に攻撃的。靴を拾わせたり、手帳を奪ったりとかなり酷い行動
ただ、これは杞紗が大変な時に何もしてやれなかった自分への憤りの裏返しでもあるんだよね。自分への義憤を自分の中で消化しきれないから他人への攻撃として現れてしまう。相手がぽっと出でありながらあっという間に杞紗の支えになってしまった透であるなら尚更のこと
そんな行動がガキでしか無いことは燈路も判っているけど、自分を許せないから他人に当たるしか無い。
ただ、今回ばかりは色々仕方なかった気もしてしまう。自分の気持ちをはっきりさせたくて慊人に杞紗を好きだと伝えたら杞紗がボコボコにされ、申し訳なくて近づかないでいたら虐めにあっていたなんて子供の力じゃどうしようもない
でも、燈路はここでどうしようもなかったのだから仕方ないと自分を許さずに、自分に問題があったとしてもっと立派な大人になりたいと考える姿勢はとても素晴らしいもの
それこそ透が言うように勇気を持った好意であり、杞紗を守る王子様としての心得となる。
透が支払うはずだったクレープ代、それを変わりに支払った燈路。彼は年上の女性に奢った。それは背伸びであっても尊い一歩であるのだろうね
真々子に対抗するようにメディ母もセーラー服に……。それに留まらずプールの授業でもかなりヤバい水着を纏う母親達。
他人事だから笑って見られるけど、もし身内だったら相当キツイな……
相変わらず真々子とメディ母は対象的な描かれ方をしているね
メディ母はひたすら自分の子だけを活躍させようとする。そのためなら実際は不味い食事だって幻覚で素晴らしいものに見せようとする。又、メディが他の子を褒めることすら許さない
真々子は皆を活躍させようとする。そこで成果を出せば真人を褒めるのは勿論他の子だって褒める
連携が鍵となるプールの授業でもそれは変わらず。それどころか、別の面も見えてくる
真々子は真人が一番だと知っているからと応援し、最終的には真人を引き立てるような形でボス撃破に成功する。授業後は真人に抱きついて喜ぶ
メディ母はその逆。一番になりなさいときつく言いメディの動きを止めてしまう。授業後には「恥ずかしいと思いなさい」と叱責。堪らずメディは暗黒面が噴出する
メディ母の他人からどう見られているか気付かない視野が狭い教育の根幹に有るのは、真々子を見て放った「この私があんなのに負けるなんて」という発言にあるように思えたよ
自分を輝かせる為に子供を利用するなら、そりゃ子供の気持ちなんて見えなくなるわな