正体を現したマディアがメリダたちを圧倒し、さあピンチかと思いきやクーファに一瞬で負けた上に女の子としての表情まで晒してしまう展開にはちょっと笑ってしまった
エリーゼの変容にショックを隠せないメリダ。遂には立場を弁えた方が良いのではないかなんて言ってしまう。
それに対するクーファのアドバイスが良いね。エリーゼのわざと試合で負けるという考えもメリダの立場を弁えて付き合い方を変えるというのも相手と真正面から向き合わない姿勢
本当に相手との和解を考えるなら、きちんと向き合って言葉を尽くさなければならない。そうでないと相手が何に不満を覚えているのか、自分が何をすべきかなんて見えてこない
相手と向き合っていないから見えなかったものがある。相手と向き合うことで見せられるものがある。エリーゼから散々弱いとか私には勝てないと舐められていたメリダがエリーゼをまさか上回るとは思わなかった!本当の本当に予想外だったよ
これはエリーゼが逃げ回り、メリダが諦めていたら起こり得なかった事態。仲違いに終わりかねなかった二人の友情を力技で繋ぎ直したメリダは本当に素晴らしいね
一方、圧倒的な力と追加の報告書でマディアを退けたクーファ。でも、彼の対処は問題の解決に動いたものではなく次善の策でしかない。だからマディアは講師として学園に戻ってきてしまう
メリダは自分のユニットにエリーゼを迎え、学園にはマディアが入り込んだ。他方ではミュールがマナの採取なんて事をしていた。メイド長を手引した存在も気になってしまう
そういった諸々の存在を思えば、次回は事態が大きく動くのかな?
前回、通信傍受やらケータイを用いた連絡やら戦車戦としてはズルい手法が横行した試合の続きとしてどのような戦いが描かれるかと楽しみにしていのだけど、まさかここまで気持ちのいい戦車戦になるとは思わなかったよ
これも全てはフェアプレー精神を重視するケイのお陰だろうね。
フラッグ車の危機を知ってなお、相手と同じ車両数で戦うと決断できるキャプテンがどれだけ居ることか
相手が卑怯な手を使えばそれを逆手に取った戦術が使える。だからアリサ相手なら彼女を窮地に陥らせるような局面も作れた
しかし、相手がフェアプレーを意識して正攻法で攻撃してくるならその途端に実力の差が表れてしまう。一旦アリサを追い詰めていた大洗が一転してピンチになったのはそれが理由だね
でも、フェアプレーで実力を出せるというならそれは大洗だって変わらない。みほは神憑り的な指示で敵の砲弾を回避するし、華も芸術的な一発でフラッグ車を仕留めてみせた
サンダース校を上回るに相応しい実力を二人は見せつけたね
最初にズルが有ったとしても最終的にフェアプレーで終わった試合は綺麗なもの。みほと華は感謝を伝え合うし、勝者を称えるケイの姿勢は素晴らしいもの
……まあ、フェアプレーだからこそ試合中の行動については反省会の形でしっかり追求されることになるわけだけど。哀れアリサ…
他にフェアプレーという面で印象に残ったのはやはりまほの姿勢かな。
みほと浅からぬ因縁のある姉という立ち位置で登場した彼女だけど、麻子の話を聞いてすぐにヘリを提供し、「これも戦車道だ」と言い放つ
それは戦車道におけるフェアプレーを意識した発言。このような姿勢を持つ彼女が何故みほと因縁を持つことになったのか、改めて彼女らの過去が気になるラストだった
文乃は成幸の贈り物を「随分攻めたなぁ」なんて評しているけど、その下着を着けて登校しちゃった文乃さんも随分攻めてると思いますよ?
成幸は異性へプレゼントするなんて初めてだから相手の反応を見極めきれず、文乃も異性からプレゼント貰うなんて初めてだからそれが問題ないか判断がつかず
どちらも経験が無いから正しいプレゼントの基準が判らない。おまけに成幸が贈りたいと思った物と別の物が文乃の手に渡っているのだから尚更二人はそのプレゼントをどう扱っていいか判らない
そういったすれ違いによるコメディ展開はやはり面白いね
そして齟齬が発覚して更に水希よりも小さいと知ってしまい臍を曲げる文乃を慰める言葉なんて、女性に不慣れな成幸に思い浮かぶはずもなく……
結局二人にとって何とももやもやしたものが残る誕生日になってしまったね。ただ、文乃があの下着を着けて登校しなければもう少し問題は控えめになった気もするが
それにしてもBパートは色々とカオスでしたね……
これは成幸がリラクゼーションとしての手揉みが初めてだから加減が判らず、真冬達も出来たばかりの店へ初めての来店だからサービスが適正か判らずといったすれ違いによるものか
その中でもマイペースに張り合おうとする文乃さんの姿はちょっと虚しいものが有ったよ……?
本作はメリダを中心として物語を回していくかと思いきや、ロゼッティにも何かしら秘密があるのかな?
前回クーファと共闘してその一体感に驚いていたけど、半分ヴァンパイアの彼と相性がいうことは彼女も只人ではないということになるけれど……
前回の話においてメリダはエリーゼと、クーファはメリダと一緒に居たい理由と覚悟をそれぞれ示した。それに続き、今回はエリーゼもメリダと一緒に居たいという想いを示すのだけど、そこに至る動機がメリダとあまりに異なるために心が離れてしまうという悲しい展開は驚き
メリダもクーファも相手の為に一緒に居たいと思っているのに、エリーゼは自分の為に相手と一緒に居たいと思う。そこにある壁はとても分厚いね
メリダはエリーゼの隣りにいる為にマナを手に入れかつての約束も思い出した。ランカンスロープを怖がるエリーゼを守りたいという想いが始まりに有ったのだけど、今はエリーゼと一緒に戦えたら素敵だなという動機にメリダの中で変化している。だから自身を軽蔑するメイド長に対しても力を示すことでエリーゼと組む権利を認めさせようとする。
でも、エリーゼの中でメリダと一緒に居たい動機は変化していない。いつまでもメリダに守られる妹で居たいと考えている
だからメリダよりも自分の方が強いと見られてしまう状況は間違っていると思ってしまう。自分はメリダに守られる妹なのだと示すためにわざと負けようとする
でも、それこそメリダにとってはエリーゼを理解できなくなる発想であり、そんな発想をすることで絆で再び結ばれたはずの二人が離れ離れになってしまう展開は驚きというしか無いね
メイド長の策略によってむりやり対抗試合の候補生となってしまったメリダにとってこの試練はどう転んでも辛いものにしかならなそう
唯一の慰めと言えるのは辛い境遇に追いやられたメリダの為にネルヴァが率先して立候補したことかな。あの瞬間のネルヴァは格好良かったね
戦車喫茶が非常にカオスな空間。それのせいで女の子部屋としてはあまりに普通じゃない秋山の自室のインパクトが減っているような……
今回は前回Bパートに続きあんこうチームそれぞれの戦車道に向き合う理由がクローズアップされていた印象
沙織は聖グロリアーナとの試合を通して戦車戦を純粋に楽しめるようになった。だから強豪校といきなり当たってしまっても出場できるだけで楽しいとなる
秋山はプレッシャーがかかり思い詰めるみほのためにわざわざ潜入までしてサンダース校の情報を持ってきた。それは初めて出来た友達のためでもある
それぞれが戦車道に向き合う理由はあるけれど、あんこうチームに共通しているのはやはりみほの為に戦いたいという思いなのだろうね。みほの足を引っ張るまいと隠れて居残り練習している姿はちょっと涙を誘う
そうこうしている内に大洗女子学園の練度は上がり、それぞれのチームカラーも決まり制服も出来上がった。本格的な始動感があるね
そしてBパートで描かれた戦車戦、今回は情報戦がメインといった所か。
秋山の潜入取材というズルから始まった戦いはアリサによる通信傍受という更なるズルが重ねられみほ達は負けそうになってしまうが、その局面を更なるズルであるケータイで連絡を取り合って乗り切る展開は面白いね
これで戦局としてはある程度互角になったわけだから、次回こそみほとケイの実力勝負が見れそうだ
戦車道に向き合う理由といえば、何かしら思惑を隠しているっぽい生徒会メンバーが何とも不穏
戦車戦を純粋な気持ちで楽しんでいるメンバーが多い中で、彼女らの存在はちょっと異質に映るが……
肝心な部分が伝わらない事で破茶滅茶に展開していくストーリーが面白いね
イメチェンって見た目を変えて相手からの印象も変えることが狙いの代物なんだけど、あまりに見た目が変わってしまうと本人だと気付いて貰えない。そんなあたふたが描かれるAパート
成幸は逆ナンされていると勘違いしてしまうし、理珠は理珠で成幸の余所余所しさを親睦深まる兆候と勘違いしてしまう
でも、勘違いしたままの状況であってもいつものように成幸が勉強を教え、理珠はいつものように国語問題に躓く。普段どおりの関係性が維持されているのは面白いね
でも、やっぱり勘違いしたままだから、普段の成幸であれば理珠に直接伝えられないだろう想いを語ってしまう。それを契機に理珠も普段は聞けないだろう「今日の私、どうですか?」なんてストレートに聞いてしまう
結局成幸は「今日の理珠」をどう思うかをストレートに返せない。だから理珠も親睦が深まった気がしない。
それでも互いをどう思っているかがほんの少しだけ通じたこの展開は勘違いに因る役得かもね
Bパートではスピーキング習熟のため英語だけで会話することに
慣れぬ言葉で会話し続ければどうしたって本来の意図と異なる言葉を使ってしまう場合がある。それは成幸がうるかの下着を褒めたと思われたり、うるかを大切な恋人だと訴えてると思われたりする場面
前者は単純な聞き間違いだけど、後者は成幸の言い間違い。成幸が言い間違ってうるかが正しく聞き取る非常に珍しい展開
だからうるかも成幸が言い間違えてるなんて夢にも思わないしそのままの意味かと思ってしまう。成幸の「うるかは大切な勉強友達」という想いは伝わらず、「大切な恋人」と誤って伝わってしまう
いざという場面に弱いうるかとしてはもう逃げるしか無いわけだね(笑)
それにしても成幸の言葉を勘違いしてぐるぐる目になっておかしな行動を繰り広げるうるかはやはり可愛らしいね
視聴中は「何故翠は蓮を追い返すためにゲーム勝負なんて仕掛けたのだろう?」と不思議だったのだけど、落ち着いて考えてみたらあれって蓮のやる気を復活させる為か
自分の目的を邪魔されないようにしつつ最小限の労力で蓮も励ます翠。確かに素晴らしい胆力をもっているようで
入院した会長の代わりに文化祭を盛り上げようとする蓮。気負いが過ぎるとアイディア出しも空振るし人心の掌握だって間違ってしまう、視野も狭くなってしまう
だから蓮はニムトでも単純に置かれている数字よりも近くて大きいものを出せばいいなんて判断してドボンしてしまう
そんな彼女に必要なのは会長や翠がしたように肩の力を抜かせることだったというわけだね
絶対安全と思った場所にこそトラップが潜むニムトを通して肩の力を抜いた蓮。文化祭を盛り上げる為には翠の協力が絶対に必要と思って居たわけだけど、それは結局のところ安全策でしかない
ニムトで見出した楽しさ、そして翠と切った張ったを繰り広げた経験が逆に翠の力を借りずに文化祭を盛り上げる気持ちを蓮に湧かせる展開は面白いね
元々蓮にだって皆に楽しんでもらいたいという気持ちはあったわけだし、その気持ちに真正面から向き合えば問題なく文化祭は盛り上げられるだろうね
ここに来て翠がボードゲーム好きな理由が判明
商品が作品になる歴史を聞き、それを自分の夢とすると決めた翠。そこには単純にゲームを楽しみたいという気持ちに終わらず、他の人にもゲームを楽しんで貰いたい、自分でも素晴らしい作品を生み出してみたいという純粋な気持ちが有ったというわけだね
今回は文化祭をどう盛り上げるか、との悩みを抱く蓮を絡めつつ皆を笑顔にするにはどうしたら良いのか、という点を突き詰めていくかのようなエピソードだったね
Aパートはまあまあ普通な戦車戦をしているというのに、Bパートでその戦車を可愛らしくデコレーションしてしまう衝撃展開
第一話の戦車道紹介時点でこの作品で扱われる戦車はある意味普通じゃないと示されていたけど、それが視覚的に表れたように思える回
また、砲弾が直撃してもアニメ的な演出でちょっと煤けるだけと、作中で描かれる戦車は本来の戦車の在り方から大きく外れあっという間にガルパンワールドに侵食されていく。
それでいながら、みほが転校先に求めた願いに対しては優しい侵食が行われている点は非常に印象的
まだ断片的にしか示されていないがみほが元々していた戦車道は非常にお堅く楽しさなんて微塵もなかったことが察せられる。そしてAパートで描かれた戦車戦はみほが知る戦車道とはそれ程違わないもの
でもその在り方は戦車道新人ばかりの大洗女子学園にとって望まない形。だから皆が思い思いの形で戦車を可愛らしくしてしまう。また、対外試合に負けた際のペナルティもあんこう踊りなんてどこか気の抜けたもの
これらはみほが知る戦車とは全く違うものだけど、それ故に違う形で示された戦車道の楽しさはみほに笑顔を齎すわけだね
そういった事情もあってか、Bパートで描かれる戦車関連のあれこれは私達がイメージする戦車とはかけ離れたものばかり
出発時間に起きれないから辞めると我儘を言う麻子を止める言葉は命令に従わないことへの懲罰ではなく、単位が足りなくなるとかお婆ちゃんに怒られるとか学生らしいもの
町中を戦車が走っていても誰も怖がること無くむしろ懐かしがり応援してくれる
戦車同士の試合が行われる周辺では確かに道路封鎖が行われるものの、どちらかというとお祭りでも行われるかのような空気感が漂う
西住流出身であるみほが指揮しながらも既に大洗流を示し始めている大洗女子学園と騎士道精神を掲げる聖グロリアーナ女学院の戦車戦がどのようなものになるのか、そしてみほの指揮能力がどれほどのものなのか次回が楽しみだね
今回はあすみと真冬がメイン回。どちらも有能なタイプであることは確かなんだけど、その能力の周囲への受け取られ方が異なる形で描かれているのは面白い
メイド家事代行サービスとして各家を回ることになったあすみ。知り合いばかりの相手連中はしかし様々な理由であすみにその家事能力を発揮させてくれない。家事代行として呼び出したメイドにお金握らせて帰らせようとする真冬と文乃には笑ってしまう
当然能力を発揮できないあすみはヤキモキしてしまう
でもその感情は代わりに唯我家の清掃をしたことや成幸の耳掃除で解消される。これは成幸があすみに付いて行った一応の意味とはなるのだろうね
徹夜で小テストを作成した真冬。教師として恐れられながらもその能力を評価されている真冬は寝不足に因る不機嫌顔も威圧として受け止められる。本人が発揮しようと思っている訳ではないのに生徒たちはその威圧を真冬の能力と勘違いする
その能力を発揮しているとの勘違いは生徒だけでなく本人にも訪れる。成幸が真冬を運び更に部屋を片付けたというのにそれを自分がやったと勘違いする。私生活の面は本当にどこまでもポンコツな先生である
印象的なのはあすみにしても真冬にしてもその能力保持に関わる場面では成幸の存在が大きく影響している点か
あすみが家事代行できなかったのは成幸が一緒に居たからだし、真冬が全校集会で寝ずに済んだのは成幸のフォローが有ったから
あすみと真冬には成幸が勉強を教える立場にないからどうしてもうるか達と接し方が変わるんだけど、それでも成幸の存在が彼女らに特別な存在となっていることが察せられる回だったな
かなり変わった世界観の中で繰り広げられる物語だね。そして主人公のクーファは暗殺者でありながらも家庭教師の真似事をすることになるのか
第一話は幾らかとっつきにくさは有ったものの、その一風変わった導入故に興味を惹かれる部分は多かった印象
2つの任務を背負ってメリダのの元を訪れたクーファ。彼は人に好かれやすい紳士的な態度を列車から降りてすぐに始めている。これは事態がどの様に転んだとしても自分が怪しまれないようにとの慎重さに起因しているのかな?
だからメリダにも優しく信頼できる存在として接しようとする。
その甲斐あってメリダはベランダの手摺から落ちると同時にクーファに堕ちてしまった模様
そういった諸々やメリダを観察してどちらの任務を実行するかを最初の一日で判断した辺りからはクーファの優秀さと仕事への冷徹さを感じさせるね。
だというのにそんなクーファがメリダの決して滅気ず助けを求めない姿勢に感化させられてしまうとは意外な展開
メリダがクーファに堕ちたように見えた一方でクーファもメリダに堕ちていたのか
ただ、そうなったとしても暗殺者としての矜持を忘れないでいるのは良いね。
暗殺者でありながら暗殺をせず家庭教師の真似事をするクーファ。実の娘ではないのにアンジェル家の娘ではないのに騎士侯爵家に相応しい人間として振る舞うことになったメリダ
この二人がどれだけ周囲を騙し続けられるのか気になるところ
みほが嫌がる話題が出たら咄嗟に話を逸らして、みほが姉の言葉を聞いて沈んでいたら家に遊びに行くと言い出して、おまけに料理上手なんて沙織のイイ女レベルが高すぎるよ……
第一話でみほの人間性を紹介したのに続いて、戦車部に入部した少女たちの人となりを紹介する第二話。
先述した特徴を持つ沙織を始めとして、臭いを元に戦車の場所を探り当てる華、戦車に関わると言動がはっちゃける優花里、登校するだけで命の灯火を消し去ってしまいそうな麻子。
それぞれ強い特徴を持つ彼女らは訳ありな転校をしてきたみほに丁度良い距離感で接してくれる。料理を作る際、戦車を動かす際などはまだまだ纏まりの足りなさを感じられるシーンはあるものの、そういった様々を共に経験することで彼女らの交友は更に良くなっていくのだろうね。
それはみほの「やっぱり転校してきてよかった」という台詞によく表れているように思う。
まさに「何事も実践」というわけだね
また、みほとは違うチームになった少女たちもわらわらと登場して誰が誰やらといった感じだけれど、それでもそれぞれの特徴がよく現れる描き方になっており、同じ傾向を持つタイプ同士でチームを組んでいるために何となく覚えられる仕様になっているのは良いね
そして実際に戦車を使っての練習試合。素人だらけでまともな戦い方を知っているのはみほだけと思っていたら……
まさか真っ先に経験者であるみほが居るAチームを狙うとは。他の部員たちも戦意は高いということだろうか?
分割形式の第二期の為か、あらすじを説明しすぎるようなこともなく、かといって冒険的な話になることもなく。良い意味で第一期のノリがそのまま続いている印象
それでいながら第二期開始早々から文乃へのいじりが頻発。文乃はもう「そういうキャラ」として扱われる運命なのだろうか……
まあ、模試の判定結果をカップ数と勘違いする一連の会話には笑ってしまったが。全く意思は通じてないのに会話は通じてしまう恐ろしさよ…
でも、こういった齟齬が生じてしまうのも文乃達と成幸が主に見ているものが違うからなんだろうなぁ
文乃達は海トークからつい理珠の体型を連想したまま判定結果を聞いてしまったから勘違いする。
成幸は教師として助平心皆無のまま理珠と接していたからカップ数を判定結果と勘違いする
成幸と理珠が互いに勘違いしたまま話していたと判明した後にはブランコで同じ方向を見ながら会話。この時になって成幸の「どんな判定結果だろうと理珠を励まそう」という気持ちも正しく伝わる。逆に理珠が意識していたカップ数も成幸に正しく伝わってしまうから、助平心が無かった筈の成幸もつい理珠のご立派な胸元を見てしまう(笑)
ラストはアルファベットの意味を正しく理解した成幸が落とし物の持ち主を正確に探し当てて終了、と。
意味が伝わり過ぎてしまうのも困り種と言えるのかな(笑)
散歩して各所を巡ったり、さいころ倶楽部で遊んだりする間、綾がずっとノーパンだったかと思うとちょっとドキドキする…
美姫は道の外れ方をを知らない女の子だね。それも正しい道を知っているから外れられないのではなく、別の道の楽しさを知らず恐怖すら感じてしまうから外れられない
そんな美姫の前に現れたのが綾。彼女は道を飛び出して川に飛び込んでしまうどころか、白昼堂々と生着替えが出来てしまう。美姫にとっては未知の道からやってきた存在
だからこそ綾が言う「今日は迷子になろうよ」は美姫にとって未知の価値観。それに従うのは恐ろしい
ここで綾は美姫の導き手として機能する。独りでは恐ろしい未知への挑戦も手を引いてくれる者が居れば怖くない
試しに従ってみれば美姫の前に広がるのは未知の恐怖ではなく未知の楽しさ。この経験は翠を尾行してさいころ倶楽部に入ってしまったり、知らないゲームに挑戦する原動力になる訳だね
考えればこの回の美姫は冒頭部分の静けさと比べて大変身と呼べるくらいの冒険をしている。知らない道を歩き知らない店に入り知らない人とゲーム卓を囲んでいる。
でも進め方を知らないゲームが相手となればそう簡単には行かない。楽しさが判らなくなってしまう。
ここで二人目の導き手となるのが翠。彼女が示す道は更なる不利に繋がりそうに見える。けれど、運なんてあやふやなものに懸けて翠が示す道に進んだからこそ美姫は未知の楽しさを知ることが出来た
ラストのモノローグで美姫は「私は楽しいを一緒に見つけてくれる人に出会えた」と言っているけれど、それ以上にこの世界にはまだまだ自分の知らない楽しいが溢れているのかもしれないと未知への期待を抱けたことが美姫にとっての一番の収穫であるように思える第一話だった
劇場版を見た事はあったけどTVシリーズを見た事はなかった為に今更になって視聴
どうしても劇場版の印象が強いのだけど、こうして見るとTVシリーズの第一話は随分大人しく堅実な内容だったんだね
「戦車道は女子のたしなみ」なんてぶっ飛んだ世界観の第一話で主に描かれているのは主人公であるみほの人間性
冒頭の戦車シーンでは指揮官としての優秀さを見せるけど、それに続く日常シーンでは歩けば電柱にぶつかり筆記用具をこぼすなどかなりの鈍臭さを感じさせ、話したこともないクラスメイトのプロフィールを暗記しているなどちょっとした気持ち悪さも垣間見える
でも、こういった普通の少女としての「足りなさ」が見えてくるからこそ沙織や華が友達になり、みほが嫌がる戦車道を選ばない道に繋がるのだろうな、なんて思ってしまう
だから、生徒会と対立し硬直した状態を変えるのはみほが一歩踏み出す勇気が必要となるわけだね。みほが自分を変え進む時の揺らぎが戦車が跳ねるときの揺れに重なる演出はちょっと好き
また、そうやって踏み出しても優秀な母や姉と自分を比べて「駄目な私は……」と沈むみほに沙織と華がアイスを分けるシーンはもっと好き
1話の大部分は堅実な構成だけど、代わりに始めと終わりの部分はかなりインパクトが有るシーンとなっている。
それと併せてみほ以外は普通の少女にしか見えない彼女らがどうやって戦車乗りとして成長していくかが気になって第二話も見たくなってしまうね
せっかく夢が叶いそうなゲーム世界へ来たのに母親同伴であり、自分が決めたい場面でも母親が容赦なくとどめを刺してしまう。その状態はアマンテが言うように自由に冒険しワクワクする可能性が奪われた、と普通なら表現することも出来る。
これに対する真人の返しはこの作品がどのようなものか的確に表しているように思えた
勇者としてゲームに入ったのに母親同伴で想像していたようなワクワクも無いし、何か思っていた冒険ともかなり違う。難敵を倒すのはいつだって母親、思った通りにならないことばかり。
でも、それもある意味冒険ではあるんだよね
結局は母親によって齎される理不尽を「これも冒険の醍醐味だ」と思って受け入れられるか、それとも「こんなの自由がないし迷惑だ」と言って拒絶するかの違いでしか無い
だからアマンテは真々子のように子供の見せ場を奪ってしまう母親に反逆するために今回の騒動を巻き起こしたわけだね。
しかし、やはりというか何と言うか。真々子の理不尽な攻撃にしか見えない叱りつけによってアマンテは戦闘に敗北し、あまつさえ最大の目的のであった母親を消したいという願いすら真々子の卵が足りないという主婦的発想によって掠め取られてしまう
真人にとってはいつもの理不尽だけど、アマンテにとっては許容しがたいもの
この対比はちょっと面白い
最後は勇者真人ではなく、真人の母親真々子の銅像が設置されて終了。
どこまでも息子の見せ場を奪ってしまう真々子の所業には毎回苦笑させられたけど、それがある意味本作の特徴となっている。
あまり類を見ない内容や展開を持つ本作は意外と楽しむことが出来たというのが率直な感想かな
今川義元を雪斎を失ってからは理性を失った獣と評した沢彦。だとすれば信長の方はどうなのかと、そんなことを考えた最終回だった
遂に今川義元との戦いに挑むことになった織田信長。こちらはどうかき集めても2千がやっとなのに相手は1万の軍勢。どうするのと意見が割れてしまうし、これならばと思った服部との交渉だって失敗してしまう。
正しい判断が難しい状況
燕の様子から雨を悟る子供、夢の中で再会した父との鷹狩。それらを通して信長は今川相手にどう戦えば良いのか戦術を見出す。これは信長の才略によるものだね
でも、たった一人の人間が考えた戦術ならその一人の心が折れてしまえば戦術そのものが崩れ勝機すら失いかねない
1万だと思っていた敵が実は4万だったら、もうどうしようもないと思い自分の首を差し出す道を選んだっておかしくないね。この作品の信長はどうにも甘い部分が有るから、自分の首一つで織田家の危機が乗り切れるならその道が最良と思ってしまうのだろうし
ここで信長だけが犠牲になる道を選ばせなかったのが恒興を始めとする家臣たちであったのは、これまでに信長が築き上げた織田家がどのようなものか示しているように思えた
信長を信じて戦うと言いつつ信長にも「戦え!」と言う恒興、和睦交渉に行っていなかった沢彦、出奔しつつ戦いのために戻ってきた利家、一度信長の元を離れながらも別の姿で戻ってきた礼次郎。
こういった支えが有ったからこそ、義元に勝てたということなのだろうね
正直言うと桶狭間が終わった後の話が欲しかったかも。流石に義元の首をとってすぐに終わりとなると突然の印象が強すぎるかも
母親が不要だと証明したいアマンテが家事対決を仕掛けたけど、対して真々子が剣の特殊能力であっさり終わらせてしまうのはあまりに理不尽な描写(笑)
子供からすれば母親のすることなんて何時だって理不尽に見えてしまうもので、真人達に付いてきた母親たちはどう見たって役に立つようには見えなかったし塔を攻略する気持ちも見えてこなかった。
そんな彼女らが本領を発揮する時があるとすれば、それはやはり母親として子供に対峙する時なのだろうね
ポッチ達の凶暴化に対して真々子は彼らの暴力を受け止めることを提案する。でも、ただ殴られる事も良しとしない。破壊不可能のフルマーマーなんて完全防備の上で殴られる。更に思いっきり抱きしめて「判ってるからね」と言って凶暴化を終わらせてしまう。暴力も不満も受け止めながら母親としてのありったけの愛情を注ぎ込み抵抗不可能にしてしまう
そんな方法で凶暴化を終わらせてしまうなんてあまりに理不尽だ。それでもそんな理不尽が許されるのが母親というものでそれを許すしか無いのが子供というものなのだろうね
真々子が作り出す母親ワールドに巻き込まれまいとするアマンテの願いが明かされた所で最終回へ続く、と。色んな意味で母親に蹂躙されている作品で母親を消したいというアマンテの願いは最終回に相応しいテーマだね。
この願いすらも真々子に蹂躙されてしまうのか、その蹂躙を味わっている真人が一喝して終わるのかちょっと楽しみだね
前回の話を受けて夾による師匠への想いを語りつつ、由希の変化も感じさせる内容
師匠は夾と関わることになった自分の背景を語る。それは師匠の言うように罪悪心によるものだったかもしれないけれど、交わされた夾への優しさまでエゴになってしまうなんて有るわけないよなぁ
関わりの始まりにあるのが個人的な理由であったとしても師匠のもとで夾が明るく日々を過ごすことができて居たなら、それは仮初であっても親子と呼べるものであるわけで
師匠が夾に相応しい父親に成っていたなら次は夾の番。本当の姿を透に晒して夾は心境が変わったのか、師匠に相応しい息子になると声に出して決意表明。夾は一皮剥けたようだね
同じように由希と楽羅も変わろうとしているようだけど、こちらは夾と違って抱えているものがまだまだ見えてこない。透にも明かされない。だから、この二人が何に悩み何に打ち勝とうとしているのかは判らないまま
それでも由希はまるで誓うように成りたい姿の自分を透に語った。願いは言葉にするほど強いものになる。階段を登りつつ透に自分の心境を語った由希も一皮剥けたように思う
透が言うように夾も由希も素敵な方向に変わっていって、透が居る家には幾つも笑顔が集っていく。けれど、透の知らない場所で由希に興味を示す二人組が居たり、草摩の呪いに抗おうとする者が居る
『これから』に期待が膨らむ所で第一期は終了。この優しさと暖かさに満ちたこの物語の続きが早く見たくて堪らないね