Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
良い

十二支に何処まで慊人の真実を告げていいかと迷う透とそれを囲む優しい日常を描いた前半部から、紫呉と慊人によるドロドロした愛憎劇が描かれる後半分のギャップが凄まじい……

今回、幾度かに渡って印象的に手渡される紙の花。本物の花なら花言葉を気にするけど、これは卒業生用だから感謝や親愛の情を籠めていると解釈して良いのかな?
そうなら泣きそうな透に夾が差し出した意味、真知が由希を追いかけてまで渡した意味も想像できるかも
なら、紫呉が慊人に渡した意味とは何なのかと気になる

本物の花を贈れば本物の想いを捧げているかに思えてしまうだけに、紙の花を渡されれば良い気になるとは限らない
でも、昔の紫呉は幼い慊人に椿の花を渡した。ならいつまでも腐ることのない紙の花はあの日と変わらぬ想いを抱いているとの表明だったのかも知れない……なんてのは深読みかもしれないけど

不幸の連鎖、突き放せなかった弱さ。そういったものが重なってぐちゃぐちゃになってしまった紫呉と慊人の「好き」
慊人を混乱させるために昔の言葉を持ち出す紫呉、紫呉を引き止めるために女を利用する慊人
どう考えても綺麗に終わりそうにない二人の関係。それだけに二人の始まりが綺麗な光景だった事が見終わった今でも信じられない



良い

再放送を期に視聴。ラブライブ作品に触れるのは初めて
まだアイドルグループに所属できた訳でもないし、アイドル活動を始めた訳でもない。
けれど、この第一話を見る事で侑の立ち位置と歩夢のこれからが想像できるようになっていたね

冒頭の服を見るシーン、「もう、そういうのは卒業だよ」と尻込みする歩夢に対して侑は「着たい服着ればいいじゃん」と返す
また、せつ菜のステージを見た際も歩夢も侑と同じように興奮しているようだけど、それをすぐには口に出せない
こういった描写や終盤の展開を思うとこの回での侑は歩夢にアイドルへの夢を表明させる為の道標役となっているね

アイドルへのときめきを表明したのは侑が先だけど、それによって歩夢が侑に倣えるようになっている
それでも同好会が廃部するなら夢への道は絶たれてしまう。歩夢を引っ張っていた侑も諦めかける。でも同じ夢を持ったなら歩夢だって侑を引っ張れる
それが現れたのが一連のラストシーンなんだろうね

まだアイドルに成れた訳ではない。それでもステージを幻視させる程のアイドルへの夢を披露した
あのようなものを見せつけられたらこれから歩夢達が紡いでいく物語がどのようなものになるのか気になるね

それはそれとして仲がとても宜しい侑と歩夢を見ているだけでも満足できたりするのだけど



良い

あれから15年歌い続けたとは言え、最初は無観客に近かったヴィヴィのステージは拍手に満ち、記事も書かれるようになった。そして世界はヴィヴィの活躍でAIが発展、ヴィヴィ自身も感情の振れ幅が大きくなったように見える
どう考えてもマツモトの介入によってよりAIが力や権利を持つ未来に近づいているような気がするんだけどな……

エステラの動機を気にし続けるヴィヴィ。動機とはすなわち心がどう行動に結びつくかという点に繋がる
観客が増え歌が褒められた事で『心』を気にするようになったヴィヴィだから、笑顔に満ちているエステラが何故サンライズを落とすに至ったか、その心の動きを気にしてしまうのだろうね

エステラは自分なりの心を語ることは出来るけれど、AIだから滑稽さは否めない
エステラの言葉を肯定するヴィヴィも心は判らないからそれが正しいなんて言えない。「素敵な定義だと思う」と無表情に語るしか無い
技術は進歩して見た目は心があるように見えても、心に関して疑問符が付くAI達の歪さが見えるような遣り取りだった

エステラに心を問いかける時のヴィヴィの目は機械的で有るのに対して、エステラは人間的な目
警報に不安がる皆を落ち着かせる為に歌う時のエステラの顔は機械的
これらの場面で表情を敢えて機械的に書いた意図をつい考えてしまうね

それにしても第1、2話では使命という単語が何度も飛び出たけれど、今回はあまり目立っていなかったな。その代わり印象的だったのはお世話係の使命を持つエステラが口にしたオーナーとの『大切な約束』
家族として接してきたルクレールを破壊してまで彼女がしようとしている事は一体何なのだろうか?



良い

非常に丁寧な導入部であるように感じられた
豊かで文明が花開く生活、賑やかな都市では一つの人種が闊歩する。ニュースでは戦争での人的損害は皆無なんて言われている
でも、裏事情を明かされることでその豊かさがハリボテめいて見えてしまうのは面白い

それにしてもレーナの生活とシンエイの生活は非常に対称的だね
レーナは安全な都市で暮らしているが大勢に染まれず食事は合成食料で本物は貴重
対してシンエイの生活は戦場に近いけれど、仲間達は笑顔に満ち溢れ食事も大きな問題は無さげ
そんな両者が戦争のために知覚を共有する不可思議さ

白系種も有色種も互いに豚と罵り合う人心が荒廃した世界。その2つの人種は大きすぎる断絶がある
なら、この世界で生真面目な変わり者として有色種に入れ込もうとするレーナはパラレイドを通してどのような役割を果たしていくことになるのだろうか?



良い

ノーマークだったけど、意外と雰囲気が有り目が離せない作品になっていたね
表情が見えない主のケイト、学はないけれど表情豊かなエミリコ
まるで鏡合わせのような2人だけど、二人は鏡の関係ではなく互いに持っていないものを羨んでいるように見えた

ケイトの表情は見えないから感情すら見えないように思えてしまうけど、動作や言葉、そして煤によって彼女の感情は垣間見えるようになっているのは面白いね
エミリコは非常に表情豊かで感情に富んでいるように見える。でも、一方で彼女は感情以外のものがあまり見えてこない。来歴が不明なら名前すらなかった。そしてどう見ても人間の彼女は生き人形なんて呼ばれている

心穏やかに見られるケイトとエミリコの会話。けれど、見えない部分が多すぎてこの世界観に不安を覚えてしまうのも確か
エミリコと名付ける時にケイトが漏らした言葉の真意は?
そして室内の遣り取りに終止していた本編のラストにて窓から見た外の世界。そこから見えた表情は何を意味しているのだろうね?



良い

まさか蓬よりも夢芽の方が訓練へ前向きに参加するとは思わなかった
これは普段からの意識の差が現れたのかな。家族から自立するためにバイトばかりする蓬、事故で姉を失った経験を持つ夢芽
戦いの中で何を守らなければならないかを夢芽は蓬よりも知っている

第一話では約束破りをした夢芽が非常識、律儀に守ろうとした蓬が常識的に見えた
けれど、この第二話では逆に見えてしまう。友達よりも訓練を優先した夢芽、友達よりも訓練よりもバイトを優先した蓬
ガウマも「そんなに大事な事か?」と聞いてしまうほど蓬は自分の都合を優先している

だから夢芽が崩壊した街に蓬を連れ出したのは蓬の意識を変えさせたいという意味もあったのかもしれない
なんせ蓬はあの街に踏み入っても「何しに来たの?」なんて言い、惨状を見ても行政とかに任せればいいなんて呑気で人任せな事を言っている
蓬には自分が行動しなければ何を守れないかが決定的に見えていない

曖昧な立場の蓬は戦闘中も街を守ることもバイトを守る事もすぐには選べない。それを夢芽が変えさせたのは良いシーン。「守れるものは守る!」と言って戦い、戦闘後には無事に走り続けているバスを見送れた
蓬の中で何かが変わろうとしていると伝わってきた描写だったな



とても良い

バイクのエンジンを掛ける場面をこれ程までに緊迫感ある感じに描いた日常系作品がかつて有っただろうかと思ってしまう程に、本作で描かれた小熊とスーパーカブの出会いは新鮮味に満ちているね
これは案外面白そうな作品かも

静かで落ち着いているけれど、何もない日々を過ごしていた小熊が生活を便利にしようと手にしたスーパーカブ
それが小熊の生活を便利にする物というよりも、小熊の心を満たすものとなっていくのは意外
小熊にとってスーパーカブとの出会いは「ない」を「ある」に変えるきっかけになったのだと伝わってくる

ただの移動手段である筈のスーパーカブを部屋から見える位置に移し、早速拭いてみたり、早く乗り慣れようと夜間に出掛けてみたり
小熊の「ない」日々はスーパーカブに跨った瞬間から色づき明確に変わり始めたのだと判る

初心者にはありがちな燃料切れトラブル。それを終えての希望「ある」新しい一日
こういった日常の一コマをスーパーカブと共に過ごしていく中で小熊の日々がどう変わっていくのか、とても興味深く思える第一話だったね



とても良い

十二支を痛めつけてきた慊人の正体と悲しみ。それを理解している為に慊人を選んだ紅野
物の怪憑きとの交流が増えたとはいえ、まだまだ普通の世界に暮らす透にはとてもじゃないが受け止めきれる真実ではない
そんな傷付いた透を優しく受け止める咲とありさとの関係性がとても良い

楝と慊人の間には親子らしい温もりが全く感じられない
楝は慊人を男として育て慊人が縋る男に平然と色目を使う
慊人も慊人で楝相手に手を上げて首すら締めてしまう
親子間に温もりを求められない慊人だから、代わりに紅野の温もりを求め縛り付けてしまうのだろうね

そんな寒々しい光景を見せられた後だから、透の危機に颯爽と駆け付ける咲やありさの姿に優しさに満ちた温もりを感じてしまう
透の話にじっと耳を傾け心配していると伝える咲、透の為に紅野への想いに区切りをつけるありさ。その後は賑やかな寝間着祭りへ
二人共大切な透の為に温もりを与えている。その様はあまりに尊い

夾達も別方向から透に温もりを与えているね
マフラーを拾って綺麗にした夾、透の不在に料理を作った由希、透の有り難みを伝える紫呉
幾つものおはように包まれて新たな朝を迎えた透。対称的な温もりに居る慊人とどう向き合っていくことになるのか、その方向性が垣間見えた気がした話だったね



とても良い

第一話ラストで異なる使命を拡張して一致点を見出したかに思えたヴィヴィとマツモトだけど、やはり根本の使命が異なっているなら幾ら拡張しようと対立は避けられないのだと思わずに居られない第二話だったな

「歌で皆を幸せにする」という使命はヴィヴィに相川議員を助けさせる理由となったがそれは対象を限定しないからテロリストも助けてし、「AIを滅ぼす」使命を持つマツモトと相反する
ヴィヴィとマツモトが事あるごとに衝突するのは凸凹コンビだからではなく、単純に目指すモノが異なっているから
なのに同じ未来を目指しているかのように行動を共にしているからおかしな事になる

マツモトは相川の死によって人とAIが手を取り合う未来を皮肉げに話した。なら同様にAIとAIが握手する状況ほど滑稽なものはない
それを証明するように手を取り合った直後に2人の使命は再び対立する。全ての人を救うヴィヴィと未来だけを救うマツモト
どう考えても2人が同調する未来が見えない…

面白かったのは2人の男性の描き方
相川はAI命名法をあくまでも票集めの手段としてしか考えていないから使命を見いださない
対して垣谷は自分を爆破に巻き込んでも相川を殺そうとする程の使命を持つ
非常に対照的な使命。けれど、ヴィヴィの使命においてはどちらも平等に助ける相手となる
助けられる側からすればまさに救世主と言った所

だからこそマツモトの行動は本当にAIを滅ぼす未来に繋がるんだろうかと疑問に思ってしまう
今回の行動も結局はAIの権利を広げる相川を助けるものとなってしまうし、ヴィヴィの感情溢れる言葉を見るに彼女を心無いAIから心有るAIに転化するきっかけとなっているような気がしてならない



良い

AIが人類に反逆する、なんて物語の世界では使い古されたネタだけど、本作ではヴィヴィに課せられた「歌で皆を幸せにする」使命を「AIを滅ぼす」マツモトの使命に絡ませて、徐々に双方の使命の一致点を探っている点は面白いね

ヴィヴィは心を込めて歌う使命を求められる。けれど、ナビが言うようにヴィヴィは心がないから歌に込めることなんて出来る筈がない。
だというのにヴィヴィにはそれが求められているし、ヴィヴィは優しい心を持っているとモモカは言う
それらの考えは一致しない

AIはたった一つの使命を持つが故に他の使命に順応しない。だからヒーローでも救世主でもない歌姫のヴィヴィはマツモトの使命にすぐには賛同出来ない
それがモモカとの約束、相川議員の「いつか君の歌を聞いてみたいものだ」という台詞がヴィヴィの使命を拡張させ、マツモトの使命との一致点を見いださせる

AIがAIを滅ぼすという展開。未来からやってきたマツモトは何処まで信用できる存在なのか。そしてたった一人で人類の未来のために奮闘することになるヴィヴィにこの使命が任された理由とは
色々と気になる点が多く、そして惹き込まれるような第一話になっていたね
これは意外と面白い作品になってくれるかも



良い

絶妙なタイミングで仙石の答辞をぶっ壊し見せ場を奪ってしまった宮村
それを踏まえると今回の話は宮村による過去の自分への答辞の意味合いを多分に含んだ最終回だったと言えるのかな

堀と過ごす幸福な日々だからこそ考えてしまう何のきっかけも起きなかった世界の話。誰とも交流を持たず、他の友人達も深い繋がりを作れず……。そんな薄暗い世界
そうならずに今の幸福を手に入れられたとしたら、確かに運命と言える程に尊いものであり、宮村がずっと手にしたかったものと言えるのだろうね

青空を見上げ風を感じる日向の宮村、俯き明るいものを厭う日陰の宮村
過去の自分から大きく変わった今の宮村は他人を恐れていた頃の自分から卒業できた。自分を祝福できる
宮村にとっては卒業式よりも過去の自分との対話の方が高校最後の一大イベントとなったようで

他にも卒業後のドライブの約束をするレミ達、基子に学校でのハイテンションを知られてしまう井浦など終りを迎える日ならではのイベントも有ったね
何よりも石川と桜の会話は良かったな。話の仕方によっては終わりとなりかねない二人。それを「さよなら」で締めずに「また!」と言って別れられた2人のこれからはきっと明るいものに満ちているのだろうと思えた

堀と過ごした日々への感謝とこれからの日々への期待。答辞のような宮村の言葉を受け止めるかのように堀が満面の笑みで発する宮村を呼ぶ言葉
それらの全てが堀と宮村が幸福なのだと告げてくるね

EDがまるで卒業写真を散りばめているようで、改めて彼らが過ごした微炭酸の日々を振り返られたのは良かったな



普通

果たして正体は見えたのかと問い掛けたくなる程に謎だらけの第一話
夢芽の約束破り、怪獣使いと名乗るガウマ、そして怪獣を倒したダイナゼノン
でも、それぞれが積極的に正体を隠そうとしているのではなく、コミュニケーション不足が関わっている点は印象的

男子と約束してはそれを破る夢芽は自分を「どうかしてる」と言う。けれど、家庭環境や蓬に頼み込む時の態度、約束の場所には来なくても遠くから見ている様子からして何かを求めているのは明白
けれど、それを明かすこと無く自分をより追い込むかのような彼女の言動は気になるね

ガウマは意味不明な存在だけど嘘は一切言っていない。ただ、蓬達に彼の話を聞く気がないだけで
他にも母が交際する男性の男性からの金封、ダイナゼノンに同乗する男性、街を壊す怪獣と正体が見えない存在ばかりであり、同時に正体が積極的に探られる事はない
蓬はそれらよりも夢芽の内面を気にしている

ロボットモノの第一話としては申し分ない構成だったかな
四人乗りロボットというのは珍しいような
今回はガウマしか操縦しなかったけど、今後は他の登場者が操縦することでダイナゼノンが今回とは異なる正体を見せる事も有ったりするのだろうか?そしてそれがそれぞれの登場人物の内面を反映しているようなものであれば面白いものになりそうな予感



とても良い

飯田さんにお礼して大室山に登ってカピバラに癒やされて。伊豆の魅力がこれでもかと描かれているのにこの旅で回れたジオスポットは1割程度だったのか。驚き
そういった部分含めて終わりの無いキャンプの魅力を再認識できる最終回だったかな

楽しかった時間が過ぎて終わりに近づいて。その中で「うちに帰るまで伊豆キャンは終わらないよ」と言い、遠くに去る伊豆や近づく家に寂しさを覚えるなでしこの姿が印象的
以前、リンはソロキャンの魅力は寂しさを楽しむものと言ったけど、グルキャンだって寂しさを感じる瞬間はある。それは旅が終わって家に向かう時間なのだろうね

だからなでしこがリンを迎えに行ったのは心配だったからというのもあるんだろうけど、その一方で終わってしまいそうなキャンプの寂しさを共有したいと思ったからなのかもなと思った
家に帰るまでがキャンプ。まだ帰宅途中のリンと談笑する事でなでしこのキャンプは延長される。リンと一緒に寂しさを楽しむことができる

旅が終わる寂しさに関するリンの言葉を受けてのなでしこの言葉。それはリンとあまり代わり映えしなかいものだけど、なでしこの口からあれらの言葉が出たということはなでしこの中で寂しさの楽しさを咀嚼できたということなのだろうね
「また行けばいいんだよ」との言葉通り彼女らが再びキャンプに向かう日を寂しさを楽しみつつ待っていたいと思いますよ



とても良い

余計な言葉なんて何も要らないのではないかと思える程に熱い最終回!
全盛期に戻れないまま挑むテイオー。それをすぐには見られないマックイーン。テイオーの復活を喜びながらも「走れるだけで」と控え目に喜ぶ観客
それらを跳ね除けるこの世のあらゆる番狂わせを茶番に思わせる程の大逆転劇!

マックイーンの為に走る決意をしたテイオーだけど、勝つ自信があったわけではない。それでも「遣れるか遣れないか」ではなく勝つ為に大舞台に立ったテイオーの姿には感動しか覚えない
ただ、やはり世間や仲間達から見ても大舞台に立ったというそれだけで成果であるかのように思われてしまう

だからこそ、実際にレースが始まって独走するビワハヤヒデに追いつかんとするシーンに驚愕させられる。テイオーの名を呼んでから、その名を呼んでしまったことに驚く実況が良い味出してるよ!
その後は誰も彼も、そして視聴者すらテイオーの一挙一動から目を離せなくなるという描写は秀逸すぎる!

「珍しい事が起きた」という意味の奇跡ではなく、「誰もが諦めていたけれど心のどこかで望んでいた光景を実現してみせた」という意味の奇跡を披露したテイオーは確かに歴史を変えたのかも知れない
というか、これが史実をベースにしているという点が今でも信じられないほどに感動的ですよ!

大勝利の後であっても少ない遣り取りのテイオーとマックイーン
少し物足りなさがあるかも知れないけれど、マックイーンはヒロインではなくライバルだから過剰にテイオーを褒め称えはしない
2人にとって望ましいのは再び全力で走る事。それをラストシーンで果たす事が出来たなら、それ以上に必要な言葉なんて無い

大レースの後に主題歌をテイオーを中心にして歌うという終幕を飾るに相応しい描写。そしてテイオーの走りを見て次代の少女達が夢を抱えて学園にやってくるという流れ!
からのうまぴょいにはちょっと笑ってしまったけども。でも、これがウマ娘らしいのかもね
本当に良い作品に巡り会えたと何の迷いもなく言える作品でしたよ!



良い

イェーガー派によってひっくり返った壁内の情勢
イェーガー派が壁内人類、マーレの被征服者、そしてジークによって構成されている事を思うと既に局面は民族や国を問題としていない事が判る
それ故に民族や国に依らない価値観も顔を見せ始めるのは面白いね

当初はイェレナ達を監視していたピクシス達が今度は監視される側に、オニャンコポン達の自由を奪っていたジャン達は今度は檻の中。マーレ人のニコロに暴言を吐くのは同じマーレ人
民族や国、そして力関係に立脚していた常識が短い間に幾つもひっくり返ってしまった

安楽死計画を語るイェレナは復讐を空虚と呼び侮蔑の言葉を投げる仲間を平然と殺す。また、アルミンへの態度から彼女の中でジークの計画に賛同する者だけを味方として扱っている事が判る
ジャンもエレンの非道を散々目にしておきながら、単純な裏切り者と考えずミカサを何故殴ったのかという点からエレンの真意を探ろうとしている

そんな状況だからエレンを暗殺しに来たピークが国よりもたった一人の家族の為にこれまで話題に上らなかった「ユミルの民」という価値観からエレンに味方しようと裏切る姿勢が信憑性を持つ
けれど、ピークが仲間としたのは国だとか民族だとかそういった単位ではなく「一緒に戦ってきた」仲間というのは燃える展開

なら、そんなピークから敵とされたエレンの本当の味方は、敵は誰になるのかと気になってしまう。
レベリオの雪辱を果たす為にやってきたライナーを前にしてエレンが誰を信じて誰を信じていないのかが改めて気になった所で一時休止ですか。早く続きが見たいね



良い

朝倉が言及した多くのファンが長瀬麻奈の幻を追っているという点は印象的
本作は星見プロのアイドル達が成長する物語なのだけど、同時に既に死んでしまっている長瀬麻奈が正しく幻に帰るまでの物語だったのかもしれないと思った

牧野や芽衣の前から姿を消した麻奈。2人は麻奈の不在を知るが、挨拶に来たさくらと琴乃は不在を知らない
元から麻奈が見えていなかった2人には実際の麻奈の存在に関係なく、幻の麻奈を見ようとしているから見えなくても言葉を捧げられる
幻に向かうさくらと琴乃に麻奈とのサヨナラは必要ない

でも、麻奈が見えている牧野と芽衣は別。特に女子高生だった時もアイドルだった時も幽霊の時も近くに居続けた牧野は麻奈を幻と思わない。だから見えなくてもそこに居るかのように呼び掛け続けるし、さくら達のステージを麻奈が見たらどういうか代弁できる
牧野は見えなくなっただけでは麻奈とサヨナラできない

琴乃達が決勝という大切な日を最初の一歩を踏み出した場所から始めたように、牧野と琴乃がサヨナラするのは最初の一歩が始まった教室が最も相応しい
伝えられなかった心残り、アイドルとマネージャーの境界を踏み越える言葉。それらによって正しく終わる2人のサヨナラ
牧野が麻奈の消失に涙するシーンは歌も相まって素晴らしかった

コミック版を読んでいる自分としては牧野と麻奈の遣り取りに色々と心に来るものが有ったり。そういった意味では牧野と麻奈の物語がこうしてしっかりと描かれた点は良かったな

どうやらゲームはアニメの続きの物語となるようだし、ゲームにおいてさくら達がどう成長していくのか早く体感したいものですよ



良い

今回はクリスマスを前に幾つものカップルの様子を描きつつ、他方では石川・由紀ペアや宮村・堀ペアの曖昧な関係性における機微が描かれていたね
また、それらのペア以外も含め、関係性が固まってきたことで未来のイメージへの言及が有ったのは良かったな

由紀が自分を好いているのだろうという自覚はあるし由紀を好いている自覚もある。けれど、付き合いたいわけではない曖昧な関係
少しでも踏み越えれば関係を決定させることは出来る。それを選ばない石川は自分勝手に見えるかも知れない
それでも本人が「今はこれで満足だな」と思うならそれが答えなのだろうね

作中において最も恋人らしさに溢れているカップルと言えば仙石・レミペアだったりするのだけど、レミの家は虫の標本だらけであるために仙石にとって足を踏み入れ難い場所になっているのはちょっと笑えてしまう
頑張れ仙石。マジ頑張れ(笑)

高校卒業。それは環境が大きく変わる時期。だから堀も自分の将来に不安を覚えてしまう
その不安を吹き飛ばす為に必要としてのは宮村。
堀家はクリスマスを楽しくする為に宮村を欲したけど、堀は卒業後という未来の自分を思い描く上でも宮村を必須としていた

でも、一緒に居るなんて今までもしていた事。もっと確かな『一緒』を求めるなら明確な約束が必要だったのかも知れない
高校生で結婚の約束なんて随分早い。ここで大切なのは結婚の約束をした事そのものではなくて、『一緒に居る』と約束しそれを互いに受け入れた事なのだろうね

この回を持って最終回と言われても何の違和感もない構成。次回は何の話をやることになるのだろう?



良い

友崎の悩みと日南の流儀。プレイヤーかキャラクターか。生産的行動か本当にやりたい事か
相容れないものと思われたそれらについて友崎が答えを見出す最終回
日南に唯々諾々と従ってきた彼がヒナミに歯向かった。それだけでも彼の成長や変化が見えるというもの

風香とのデートから日南の遣り方に疑問を覚えた友崎だけど、一方で日南の指南で得た変化に嬉しさも感じていた。それは大きな矛盾だったのかも知れないけど、風香の言葉は友崎が気にする矛盾よりも友崎が短い期間で手にした変化を肯定するものだったね
これは友崎と同じように自分のやりたい事に向き合っている風香の言葉だからこそ友崎に響く

そして友崎が日南にぶつけたのは友崎のゲーム観を基にしたもの
ゲーム中のキャラクターをプレイヤーとして動かしながらキャラクター目線を重視している。だから彼は人生よりもアタファミに熱中していたしパーフェクトヒロインの日南を寄せ付けない強さを手に入れた
それは日南の流儀だけでは確かに説明できない現象

一方で友崎だってその正体を説明できない
相容れない主張は結局勝敗をつけるものにはならないからリベンジが必要となる。アタファミで日南が友崎に挑み続けるように、友崎は日南が示す課題をこなし続け、そしてその中で日南に「本当にやりたい事」を教え続ける
2人の人生攻略は続く。まだまだ原作が続いていることを考えればいい感じの終わり方が出来た最終回だったんじゃなかろうか



良い

これまでも様々な形で環境への適合、合理的な変化を遂げた生物を描いてきた本作
最終回はこれまでに描かれた要素をおさらいしつつ意外なアプローチで下田の貢献が示されたエピソードになったね

元デザインとは似ても似つかない今の下田。けれどそれが受け入れられたという事はデザイナーにとって丁度良い生態・性質を持っていたから
それを元デザインを通して伝えたのは無茶苦茶な環境で作業するデザイナー陣なりの感謝だったと言えるのかもしれないね



とても良い

前回、三玖に変装中に三玖と遭遇した事で五つ子の空気を最悪なものとしたのに、それでもなお三玖の姿を利用する一花の姿には恐ろしさよりも追い詰められた者特有の哀れさを感じる
そして一花の言葉は信じられる事はなく、一花の敗北は戦争の終わりへと繋がると

姉妹達の戦争の終わり。その悲惨さをもっとも体現しているのが三玖だね
一花や二乃には自分の姿を利用され、風太郎を巡る戦いに怯えて膝を抱え。その様子は他の五つ子に後悔の念を起こさせるもの
三玖の嘆きは争いばかりに目を向けすぎた五つ子の空気を変えるものになる

そこから始まったのは五つ子達による優しく恋を後押しお話
風太郎と会えるのは運に任せてバラバラになった筈なのに姉妹達はこっそりと皆して同じコースへ。
ルール破りが横行しているのは先の戦争と同じだけど、動機が全く異なるから争いにならない。一花による三玖の変装も異なる意味となる

同じ目的の下に同じ行動をして、自分達は三玖に勝ちを譲ったのだと認識すれば争いの為に見ないようにしていた想いにも気付ける
涙ながらに和解していく五つ子の様子は収まるべき所に収まったという印象
それは三玖も同様だったのが何ともらしいね。姉妹に譲られた勝利を手にするよりも姉妹との和解を優先させる
……風太郎が勘付ける形で「好き」と言ったのは少々欲張ったと言えるのかもだけど

五つ子の和解。それに続く形で為された風太郎の謝罪と一花の「全部嘘だよ」発言。嘘が得意な彼女が最後にしたのは何についての嘘だったのか
これは彼女なりの贖罪なのか、それとももっと別の意味があるのか。どこまでも見ている者を翻弄する長女だね

こうなったら続編においてはこの第二期で消化不良に終わった部分含めて、恋の行方を最後まできっちり描いて欲しい所ですよ



とても良い

ギリギリまで妹を騙し続けるあおいが恐ろしい……
でも、原作ではサンタの正体を例えに出していたのをキャベツとレタスに変えただけまだ優しさが垣間見える……のかなぁ(笑)
あと、焼き鳥のフォローも有った辺り、この姉妹はなんだかんだ仲が良いんだろうね

そして伊豆旅行のもう一つのお楽しみ、いぬしこ誕生日会。サプライズのつもりが本人達にバレていたのは拍子抜けだけど、それによってパーティーの楽しさが微塵も失われないのはこのメンバーの良い所だね
というか、前回も美味しそうなキャンプめしが登場したというのに、今回も手の込んだ食事ばかりで羨ましい限りです

西伊豆スカイラインを走り父母の足跡を辿り、更に乾燥避けのワセリンから母の経験を知る
普通に旅をしても景色の良さをこれでもかと体感できる伊豆旅行。リンにとってはそれだけに終わらない旅行となったようだね

綾乃と新しい場所での挑戦を約束していたなでしこ。日の出を見て改めて伊豆旅行を楽しむ気持ちを強くした姿には今を本気で楽しんでいる様子が伝わってくるね



とても良い


良い

パラディ島もマーレも騙し数多の命を磨り潰したジークの行動の原点が親の愛を欲する子供らしい感情に有ったという衝撃
グリシャはエルディアを悪だとする価値観を押し付けられた事に反発した。だというのにそのグリシャがジークに別の価値観を押し付けるという……
愛情を求める子供の苦悩が見えるような回だった

祖父母と両親。それぞれが押し付けてくる価値観に対して相手が喜ぶ回答を返すジークの姿は模範的な子供であるように見える。一方で訓練ではドベであった点からはジークの原動力が家族に褒められたい、愛されたいとの感情が全てである点が透けて見える
だからこそ、結局は自分をエルディア復権の道具としか見ていないグリシャに絶望する

そんなジークに優しく接して似た者同士だと言ってくれたクサヴァーに親近感を覚え、遂には両親を告発する動機となったのは当たり前だったのかも知れない
一方でクサヴァーもジークに不慮の死を遂げた息子を重ねていたという構造
誰も彼もエルディア人に生まれたことによって不幸となり、自分の人生を嘆いている

「生まれてこなければ苦しまなくてよかった」という極論。それを支える親への否定
その考えをエレンが肯定していたのは衝撃的。母を無残に殺された恨みから巨人との戦いに身を投じたエレンが、そもそも生まれてこない事を救済と考えてしまうのは自分の人生全てを否定しているようにも思えるのだけど……



とても良い

こういう展開になるのか!と様々な感情が波のように押し寄せてくる内容だった……
これまではテイオーに不幸が降り掛かり諦めそうになってもライバルであるマックイーンが指標となり導くという流れが多かった
それがマックイーンが諦めかけた時に構図が逆転する展開があまりに素晴らしい!

マックイーンを蝕む不治の病。踏み込む度に激痛だなんて普通は走るのを諦めてしまう
テイオーの場合は三冠や無敗の夢、ライバルの存在が走りを支えた
対してマックイーンを支えるのはテイオーの存在、もっと言えばテイオーが復帰した時の為に最強で最高のウマ娘で在るとの約束の為だとは!
あの涙からはテイオーに感じた運命がどれ程大きいものであるかが見えてくるようだった…

走れないなら約束は守れない。でも約束は双方向のものだからマックイーンだけが全てを背負わなくても良いんだよね
テイオーの為にマックイーンが最強で在りたいと思うように、マックイーンの為にテイオーが最強に舞い戻ったって良い
2人は互いを最高のライバルと認めあっている。以前マックイーンが手を差し伸べたなら、今度はテイオーが手を差し伸べるのは何の不思議もない

三度の骨折でテイオーが夢を捨てたように、不治の病でマックイーンが泣き崩れたように。それらは諦めるには充分すぎる理由。そういった理由を吹き飛ばすものが有るとすればそれこそ奇跡しか無いが今のテイオーなら起こせると信じられるラスト
最強で最高のライバル関係が紡ぐ物語。視聴者の感情をどこまでも揺さぶってくる本作が起こすだろう奇跡を今から目撃したくて堪らないよ



とても良い

長瀬麻奈という強烈なアイドルの存在が多くの人物に影響与える本作
最近はそこから脱却して自分なりのアイドル像を求める話にシフトしていると感じられるのだけど、今回はそれが顕著だったね
また、長瀬麻奈を琴乃にとって大事な『お姉ちゃん』であると規定し直した点は素晴らしかった

麻奈の存在を教えられた琴乃は一応信じつつも麻奈には会おうとしない。それはアイドルとして目指す夢を明確に出来そう道の途中だから。これは麻奈がさくらの歌を邪魔しないのと同じ理由だね。まずはアイドルとしての形を優先させるもの
それに対してさくらはアイドルではなく姉妹として会わないかと導いている

だからか、琴乃が始めたのは長瀬麻奈の足跡探し
莉央からアイドルとしての長瀬麻奈、日記から姉としての長瀬麻奈
莉央からは人の心を揺さぶるアイドルの力を知った。日記からは暴言を吐いた自分を気に掛ける姉の愛情を知った
そして牧野との会話にて長瀬麻奈とどんな話をするのか、心を固めたのだろうね

琴乃が選んだのは会話ではなく報告
アイドルの麻奈と交わす言葉はアイドルを目指す途中の琴乃にはまだ足りない
でも麻奈の妹として、そして死んだ姉に向けての言葉は自分がこれからどう歩んでいくかと報告したい事が有る
そんな琴乃に対して言葉を交わすこと無く「それで良いんだよ」と抱きしめた麻奈の姉としての優しさがあまりに尊い……

今回対戦相手となった莉央の心情描写も良かったね
お金の為にアイドルを始めた彼女が麻奈に出会い、アイドルとは何かを知った
莉央は麻奈にこだわりつつも、それを最終目標とせずに麻奈を超えた先にあるアイドル像を目指している。だから月のテンペストに負けても朗らかで居られるのかも知れない
負けた後に「楽しかったよ」と言った莉央が本当に良い

そして決勝戦は星見プロ同士の戦いへ
長瀬麻奈に関する因縁から始まった始まったアイドルの卵達の物語。それがこうして長瀬麻奈に絡みすぎた要素を少しずつ解きほぐし、アイドルのプライドを戦わせる物語となった
それがどのようなステージとなるのか、しっかりと楽しみたいね



良い

エレンが明かす自由の不在。アルミンに影響するベルトルトの心、ミカサを束縛するアッカーマンの習性
アルミン達にはエレンがジークに操られているように見えるのに、エレンは今の2人こそ自由意思を失っているという
これではどちらが正しいか全く見えてこない

一方でアルミンが憤ったように、あの会話でエレンが何を言いたかったのかは不明瞭
話がしたいと場を設けたのにそこで口にしたのは2人を侮辱する言葉だけ
エレンの自由意思が何を目指して突き進んでいるのかは全く見えてこないまま会談が終わってしまった点からはエレンがもはや善人では無くなったのだと感じられた

犠牲になった命を無駄にしない為にジークを殺す決断をしたリヴァイだけど、ジークの方が上手だったようで
最強の兵士リヴァイへの必殺の罠。それすらもリヴァイが切り開いてしまった様には恐ろしさすら感じてしまう
調査兵団が仲間の死体を幾つも積み上げて切り開いてきた自由への道。その体現者がリヴァイであるならば、ジークの罠程度で抑えられないのは納得
……それにしてはリヴァイの征く道があまりにも修羅に満ちているのが気になるけど

訓練兵の手によって痛みつけられた教官の姿は潮流の変化を感じる描写。
この裏で過去の時代を思い出すジークは絶体絶命の危機の中、何を考えようとしているのか……



普通

柳と石川達、沢田と男性陣。これまで壁が有った相手と仲良し度が上がる事でフレンドリーさが生まれたり、相手がどういう人物か見極めようとする行動に繋がる展開は良いね
その結果、前半の話は微炭酸というよりも共学高校のおバカな日常っぽくなってしまった気もするけど(笑)

一転して後半はしっとりした兄妹愛へ
前半部では仲良し度が上がる事でコミュニケーションの変化に繋がったなら、既に兄妹として長い時を過ごしてきた2人は今更変化させるものはない。
それが学校ではタイミングすら煩い井浦が家では静かなタイプに変貌させる原因なのかな

でも、兄妹だから変化させるものは無いなら交わす言葉は減ってしまうもの。相手が自分をどう考えているか掴みきれない時は有る
それでも素子が家族が集まる居間で沈んでいたのも、井浦が素子の隣に座ったのも言葉には現れない繋がりを感じさせるシーンだったな
端から見れば仲良い兄妹に見えるのに「嫌われてないといいなぁ」なんて互いに考えている2人は本当によく似ている兄妹だね



普通


Loading...