透明化現象の鍵があるかもと学校に戻ってきたのに、更に麻衣を見え無くなる人は増えていて、それが余計にまだ見えている咲太を追い詰めてしまう展開はきつい
眠らないためと大量のカフェインを摂取して、解決策はないのかと量子力学を学ぶ咲太の姿勢は本当に素晴らしいとは思うが、その姿勢は逆に麻衣を気遣わせてしまうものでもあって。咲太は何をしてでも麻衣を忘れないようにとするけど、麻衣の方は咲太を犠牲にしてでも咲太に忘れて欲しくないとまでは思い込めない
だからだまし討ちのような形で咲太を眠らせ、その尽力への褒美として幾つもの言葉を投げかける。けれど、「元々私は一人だったんだから大丈夫よ。咲太に忘れられるくらい何でも無い」はむしろこれから訪れる孤独の日々に耐えなければならない自分を騙すかのような言葉のように思えてしまう
これまで咲太が麻衣を観測できたのは、咲太が学校に蔓延する『空気』に混じれなかったからだろうか。しかし、それは全く『空気』を読んでいないという訳ではなくて、『空気』に弾かれた者としての行動に準じていただけのような気もする。だから『空気』と戦うなんて馬鹿馬鹿しいと思ってきた
そんな咲太が麻衣を取り戻すために、恥も外聞も捨て学校の『空気』という本来なら変えようがない敵をぶっ飛ばすために、公開告白する姿には惚れ惚れとする
触れてはならないと麻衣を居なかった者として扱ってきた『空気』であっても、流石にあれだけの大声で恥ずかしい言葉を連呼する存在を無視する『空気』は作れない。そして注目された咲太が言及する麻衣が『空気』から注目されるのは当然の流れ。ある意味それは『空気』の上書きとも呼べるもの
麻衣がした咲太の噂を学校に向かって大声で否定するのも『空気』の上書きか。
今回、二人が『空気』に対してこじ開けた穴なんて大した大きさではなくて、数日もすれば又変わらない日常が戻ってきてしまうかも知れないようなものだけど、それでも失われかけた関係性を取り戻すには充分なわけで。
あれだけの大告白を受けながら、雰囲気で押し切られた感じがすると「一ヶ月後にもう一度言って」と注文をつけてきた麻衣にはちょっと笑ってしまった。それに対して咲太が「毎日言っても良い?」と返すのは流石。
どちらも面倒な性格であるだけに逆にピッタリと来る関係性。二人の仲が収まるべき所に収まるラストは非常に気持ちの良いものだった
第1、2話では響に記憶が無いことで他の人には見えないグリッドマンや怪獣に迅速に対処する下地が出来ていたが、記憶がない彼でも流石に殺人への忌避感は有るのか。
アカネはその辺りを狙ったわけでは無さそうだけど、内海の不要な一言が響に制約を与えてしまうとはちょっと予想外な展開
でもそれ以上に驚きなのは助太刀に来た三人組が新世紀中学生なんて破茶滅茶なネーミングを名乗ったことだけど
今回登場したアンチはアカネが言うように人間というわけではなく、怪獣だけど人間形態を有しているタイプ?その割に怪獣で居られる時間に制限があったような描写が気になるけど
そういった意味ではグリッドマンがこれまで倒してきた怪獣の正体は何なのかという点を考える上ではアンチの存在は重要になってきそうだ。
アンチは自分が怪獣であると言ったが、それはアカネに怪獣だと言われたから受け売りで話しているだけ。アンチが誕生する瞬間が描かれていない以上、彼の正体が怪獣以外の何物かである可能性はあるのかな
今回、浮浪児のようなアンチを見かけお弁当を渡そうとした六花。
本作に置いて六花の立ち位置はグリッドマン同盟に数えられているけど、同じく戦えない内海とはかなり違う。現時点では場の提供がメインになっていることや今回の「響君が帰ってくる場所無くなっちゃうじゃん」という台詞から、どちらかといえば同盟に居ながら日常を象徴するキャラクターとして扱われているような気がする
キャリバーに攫われた後でありながら響と目があってついしてしまった挨拶、電話を無視した件を戦闘後に謝る様子など彼女の中で何気ない日々の遣り取りが重要視されているように思う
アンチが異様にグリッドマンを憎む理由はアカネのグリッドマンを嫌う気持ちをトレースしたものなんだろうけど、いわば憎しみを中心として産み落とされてた彼が、日常を大切にする六花と関ったのは今後の展開の中で重要な意味を持ってくるような気がしてしまう
期せずして侑の家を訪問してしまった橙子。数日後に早速現れ土産を渡す姿は非常に甲斐甲斐しく感じると共に、ドアの外でまごついていた姿には不器用さを感じてしまう
どちらも完璧な人間と讃えられてきた橙子の印象と比べると意外と感じられるもの
第一話では告白の場面での遣り取りや恋愛相談から橙子への憧れを強くする様子、第二話では侑を好きになってしまった橙子に戸惑い失望する侑の様子が描かれた
それらは橙子と実際に接したことで得られた印象だったわけだけど、今回は周囲の人々を通して橙子への印象が改められる。
まるで練習していたみたいに振られたと報告する朱里の姿からは告白する大変さや見えない部分の橙子の想いを、沙弥香の言葉から橙子へ日々降り掛かるプレッシャーを、そして橙子を当選させるために書かれた演説台本からは他人から見える橙子の姿と実際の橙子の姿の乖離を知る
そして、橙子が侑に惹かれた理由がようやく明かされた。
橙子が平凡じゃ居られなくなった理由は判らないけれど、それによって特別な自分で居るしか無くなった。それが逆に自分を特別視しない『特別』な人間が欲しくなる切っ掛けとなった
そうか、侑が誰にもドキドキしない橙子に憧れたように、誰も特別に思えないと返した侑に橙子は特別性を感じていたのか
その時、誰も特別に思えないと語った理由に特別なものなんて何も無かっただろうけど、周囲を通して橙子の様々な姿を知り、自分にだけ見える本当の橙子を知った今なら、七海橙子という人間は特別ではない普通の少女であると侑からは見えるようになったのだろうね
まだ侑の中で橙子への感情は恋愛感情までは昇華されていないようだけど、それでも近くで助けたいと思えるようになった
橙子から送られたミニプラネタリウムによって星に手が届きそうになったように、侑が誰かを特別に思える瞬間も近づいているのだろうか?
ベッドのように見えたけど、実はポルポだったってあの描写の意味は一体……。又、一瞬だけ自分の指を喰ってるように見えたのも気持ち悪い。あれらは彼のスタンド能力に関わる現象?
ギャング入団のため、ポルポから問われるのは見えない部分での信頼
相手と正面切って対峙する以外の場面でも、相手の信頼に応えようとする姿勢が回り回って相手から信用される結果に繋がる
ブチャラティがジョルノを信頼したのは自分にとどめを刺さなかった目に見える行為と子供に麻薬を流すようなギャングを消し去る為にギャングスターになる目に見えない夢を語ったから。
それらを併せてブチャラティはジョルノを幹部に合わせる決意をしたのだろうね
康一が突如ジョルノの部屋に現れた際、彼の行動を性格に予測できたのは、以前戦った時に執拗なまでにパスポートを取り戻そうとした目に見える執念とその時の会話から目には見えない誠実さを感じ取ったから。
だからパスポートが見つからなければ火を消すだろうと予測できるし、パスポートを先に見つければそれ以外は視界に入らない瞬間が有ると確信できる
看守から色々クスネた手癖と耳を収納する変な癖で目に見える部分では信用されたっぽいジョルノ。
一度消えた火が爺さんのちょっかいによって再点火したのは良いが、たった一時間でここまで波乱が起きると24時間火を維持するなどハードルが高すぎるように思える。
ジョルノは果たして目に見えない部分での信頼を勝ち取れるのだろうか?
敵の使う武器が小麦粉ってどこか肩透かし感が有る。優先順位の変更で補われているものの、その術だってあっさりと見破られてしまうような弱点が有るわけだからねぇ
アヴィニョンに制圧部隊や一方通行を投入したアレイスターの意図、幻想殺しの本来の性能、美琴に記憶喪失の件が伝わってしまったこと。
気になる要素は多いけれど、アニメ第三期中にそれらの話が発展した形で展開されることは有るのだろうか…?
兎にも角にも数年ぶりに「そのふざけた幻想を今すぐここでぶち壊す!」って台詞を聞けたのは感慨深かった
勝の育った環境があまりに過酷……。おじいさんと仲良く話している絵が前回あったものだから、雑賀の家で大切に育てられてきたかと思えばそんなことなかったのね
「お墓って建てるのに幾らくらいするの?」という質問があまりにも小学生離れしていて唖然としてしまう
内容では、相反する二つの要素が効果的に使われていたように思う
鳴海としろがねは何度も反目するが、息の合っている部分もちらちら見える。人形相手にはしろがねがアルルカンで戦い、勝を狙った人間相手には鳴海が応じた。
又、鳴海が必死になって人を笑わせようとして逆に怖がらせてしまった場面ではしろがねが突っ込むことで漫才のように見られ結果的に笑えて貰えた
この二人の中で共通するのは勝を守りたいという想い。だから反発する部分はあっても一緒に居られる
何も出来ず何度も泣いてしまう勝と筋骨隆々で人形にも立ち向かった鳴海は真逆の存在のように見えるが、鳴海も昔はひ弱でいじめられていた
強くなればと中国拳法を習い変わった鳴海の姿は、不安や恐怖に押し潰されそうになっている勝を元気づけるもの。そして鳴海の芸で唯一笑ってくれる勝は鳴海が生きる上でなくてはならぬ存在
今回勝は人形遣いによって二度襲われる。襲撃されるという点では同じだが、襲撃者もぶっ殺し組と誘拐組で派閥争いをしている。そして勝を攫ったのは誘拐組。だから、勝救出に手を差し伸べた阿紫花はぶっ殺し組だけど誘拐組と対立しているから、鳴海達は冒頭で自分たちを襲ってきた相手であっても手を組む余地ができる
けれど、それは鳴海が言うように大人たちの勝手な都合でしか無い。勝を純粋な想いで守りたい鳴海にとっては腹に据えかねる事態
諸々の相反する要素がどのように絡まって今後の物語が展開されていくのか、楽しみに思えるような回だった
進路希望調査で揺れる面々。第二期でこれまで展開されてきたエピソードと違い、依頼が一話で解決されどんでん返しのようなものもなかった為に、一瞬小規模な話だったと感じてしまいそうになる
葉山の傍に居たいが為に葉山の進路を探って欲しいと奉仕部に依頼した優美子。少し以外な行動にも思えるけど、それは変化の兆しを見せる現状に焦った面が有ったのかな?
以前、戸部の告白を阻止する形で葉山グループの均衡を保ったことが有った。あのグループが望むのは変化しない関係性。だというのに、これまで浮いた話のなかった葉山に交際の噂が立ち、何故か進路を隠している。優美子からすれば不安になるのは当たり前か
そして問題となるのは、そうなることが想定できただろうに何故葉山は自分の進路を隠したのか。
おそらく葉山としてはラストに語った「自分の選択を見つけてほしかった」つもりで進路を隠したんだろうけど、八幡は「三浦は女除けには都合が良かったか」、「皆の望む葉山隼人を辞めたかった」と葉山自身も気付いていなかっただろう奥底の想いを突き付けてしまう。
自分でも気付けなかった感情を八幡が指摘したために「俺は君が嫌いだ」との台詞に繋がるんだろうね。そして八幡に劣っていると感じてしまった葉山は八幡が指摘した推測は選べない
迂遠な方法では有るけれど、これで葉山グループの変化しない関係性は保たれ優美子の依頼も果たされる
進路をどうするか、なんて要素でこんな話が作られるのだからこの作品は恐ろしいな
一方変化の兆しを見せているといえば、雪乃にも言えること。
八幡が葉山から事情を聞き出す役目になった際、異論を挟まずすんなり八幡に任せた。以前のゴタゴタはもう引きずってないみたい。それどころか、「私は近しい人が理解しているならそれでいいから」と言いながら八幡を見ていたのは彼女の中で八幡は自身を理解してくれている存在となりつつあるのか
保健室で手当した際、うっかり顔が近づき照れる雪乃の姿はちょっとこれまでのイメージから大きく外れた姿
八幡と雪乃の遣り取りを恐らく聞いていただろう結衣。変化し始めている雪乃をどう思っているのだろうか?
これだけ濃密な物語なのに、作中ではたった4ヶ月しか経過していないという衝撃
最終作戦を前に兵士たちに肉が与えれ狂乱するシーン。いつかのサシャが肉を取り分けたシーンに少し重なってしまうけど、あの時と今では多くのものが変わってしまった。
あの頃はただの新兵でしか無かったジャン。今では前線に出たがるマルロに対して歴戦の勇士のようにアドバイスする
そしてあの頃のようにエレンとジャンが殴り合っても、無邪気に殴り合えることの貴重さを知った今となっては兵長以外止めてくれる者は居ない
海を見ることや巨人を駆逐することに心を燃やしていたエレン。様々な真実を知り、多くを失った今となってはどこか疲れを感じさせる
何よりも最大の変化は調査兵団が民衆から認められ応援されるという以前の立場からは考えられない事態が描かれる
第三期最後の話としてはこれまでを振り返る意味でも、彼らの身に起こった変化を再確認する意味でも良い話だったように思う
それにしても続きは半年後か……
大人ぶって年上の余裕を示そうとする麻衣と飄々としていながらも自分の想いを偽らない咲太の掛け合いが面白い
観測するまで状態は確定しない。この言葉は今回の状況をよく表している
これまで謎だった麻衣の芸能界引退の真相、やはり事情を知っている人や本人の口から聞かないと正しい事実は判らない。しかし、一方でこれは麻衣にも言えること。「あの人は私を使ってお金儲けをすることしか考えてなかった」と言うけれど、本当にそれだけだったら母親は無理に時間を開けて麻衣に会おうなんて思わなかったはず。それは聡明な麻衣なら察しているかも知れないけど、もはや会話できない状態ではその推測は確定しない。
自分を救ってくれた先輩の居る学校に進学したのに、探してみればその先輩は何処にも居ないし、居た記録もない。だから咲太の中で先輩への恋心は発展せず中途半端なまま確定してしまう
母親からも見えなくなった麻衣。二人が七里ヶ浜から大垣まで大移動したのはまだ何処かに麻衣が見える人が居るんじゃないかと希望的観測を抱いたから。世界中の人から「桜島麻衣を知らない」と聞いた時に初めて麻衣が誰にも見えなくなったと確定するが、その行為は果てがないから確定することはない。だから咲太の「その間、ずっと僕が傍に居られる」という言葉は、有る種の決意表明なんだろうね
結局、大垣まで来て学校に鍵があるかも知れないと判るのは「青い鳥」のようだが
誰からも見えなくなるという異常事態に対して咲太が本当に頼りになるし、なかなか素直になれない麻衣への接し方が良い
一番辛い時に牧之原翔子に助けられた経験から、同じように人を助けようとする咲太。双葉の「ありがとうとゴメンと助けてくれを言えるのが梓川の良い所」という台詞が咲太の人間性をよく表しているね。
不安になる麻衣を前にして「僕は絶対に忘れない」と約束した咲太。ただ、第一話冒頭の描写を見るにその約束は果たされないのだけど……
話には関係ないが勘違いして蹴ったお詫びにと自らお尻を差し出す古賀の姿には少し悶々としてしまった
橙子の在り様が「しっかり者なんだけど、初めての恋愛感情に戸惑いつつも浮かれている」っぽい感じになっている点がとても良い感じ。それに対し橙子からのアプローチに「同類だと信じていたのに裏切られた」と言わんばかりに冷めていく侑の姿が斬新
一瞬手が触れ合って心揺らす橙子の表情を見て、自分から手を握りに行きそれで橙子が更にドキドキしていると知りあんな顔をする主人公ってあまり見たこと無い。又、橙子からキスされた後の場面、ひっそりと踵を返す橙子に普通についていく様子、「付き合ってなんて言わないから」と言われれば断りの言葉を入れるつもりだった姿勢を翻し「それで良いなら」と受け入れてしまう。
本作ではこの恋愛モノの主人公としてはあまりに冷めている侑の姿勢は物語のキーとなるのかも知れない
踏切辺りの一連のシーンはとても良かったな。
橙子の発言の真意を質す侑に対して橙子が誤魔化しのような言葉を返すシーンはカーブミラー越しに映され、侑が自分たちは女同士であり好きになるとか無いというシーンは警笛が鳴り言葉の終わりと同時に遮断機が降りる。そして通り過ぎる電車と橙子の背中で隠されるように二人はキスをし、橙子は自分の好きがどのような意味かを自覚する
この時、二人の時間が止まったかのように背景が一瞬だけ停止していたが動き出すタイミングはズレている。二人が停止していた理由、そして時間が異なることが判る描写だった
「この人が何を言ってるのか判らない」から「ズルい」に変化した橙子の印象。次回はどのような変化を迎えるのだろうか?そして侑の心が再び動くことは有るのだろうか?
響が記憶を失った理由はまだ見えてこないけれど、それが物語に対して良い影響を齎しているように思える
校舎が修復されているだけじゃなく、皆の記憶まで修正されているのか。かと言って全てが元通りというわけではなく、前回の戦いに巻き込まれて死んでしまったバレー部の面々は記憶から消えてしまう。これは普通の死亡描写よりもキツイなぁ
今回の戦いでも街が大きく破壊されるけど、あの中で死亡し皆の記憶から消えた人がいるかもしれないと考えると恐ろしくなる
前回は記憶を失った響だけが日常世界からズレていたが、破壊されたはずの学校風景が不気味な喪失を抱えつつも平然と続いていく様子を目にし、内海と六花の二人も本格的に日常世界からズレてしまう。このズレを用いて巨大怪獣と彼らが戦う決意を固めていく流れが自然に描かれる展開は素晴らしい
そして響は記憶を失った為に学友との距離感は微妙なものになっているが、却ってグリッドマンや怪獣への認識がシンプルになり「俺にしか出来ないこと、それが俺の遣るべき事」と怪獣と戦う意志を固める
このような手法で戦いに前向きな主人公を作り上げるとは驚き
敵の正体はあっさりと判明。学校で見せているぽやぽやした面と混沌とした自室で開放される彼女の本性とのズレには少し衝撃を受けてしまう。
ぶつかって謝って貰えなかったからって、教師を殺すために街に巨大怪獣を解き放つ事に躊躇いを感じさせないアカネの姿勢はあまりにも日常からズレている
そして怪獣とグリッドマンのバトル描写は今回も良い、というか前回よりも更に良くなっている。ウルトラマンを思わせる特撮風描写、巨大ロボが戦っているかのようなアニメ的描写、そして新しい武器を手にしての一撃必殺!それらは王道的な描写法で有るために見ているこちらも興奮してしまう
この作品は今期で一番面白い作品になるかも知れないと思わせる内容で今後の期待も跳ね上がってしまう
ステイルが登場してまたもや「懐かしいな~」なんて感慨に浸りそうになったけど、ステイルと話している二人が誰なのかあまり思い出せない……。第二期に登場したオリアナの依頼主だったっけ?
土御門とはぐれたと思ったら、五和と再会してしまう上条さん。彼の女運は本当に凄まじいな
五和はあの格好を恥ずかしいと思うならそこらの店で変わりのシャツを買えば良かったんじゃないですかね…。視聴者的には眼福なので問題ないですが
パンツを術式の媒介に使うなんてアホみたいな事があった直後に、度々話題に出ていた神の右席の一人、左方のテッラによる襲撃というギャップの有りすぎる展開
攻撃威力はかなり高いものの、あの壁抜けさえ攻略できてしまえば当麻なら何とか倒せそうな気もするけどな。
正直まだまだ思い出せていない設定があったり、作中の説明が一回聞いただけじゃ理解できなかったりと、「今、何が起こっているのか」を把握するのが第二話にして大変だったりするんだけど、各所の解説とか見てなんとか付いていきたい
第一話は第三部と第四部からの移り変わりを感じさせる話であり、ジョルノ・ジョバァーナが主役となる物語は第二話から。だからこの話で改めてジョルノがどのような人間であり、どのように育ってきたのかが示されているのかな
奔放な母からは放置され、母の再婚相手からは暴力混じりのしつけ、そして異国で育てられたために敗北者根性が身についていたジョルノ。そんな彼がギャングを助けたために生活そのものが一変する様子は風変わりな展開では有るけれど、そういった背景があるから彼がどうしてギャングに憧れるようになったのか、そしてどのようなギャングになろうとしているのかが判りやすく明示されている
ジョルノとブチャラティのスタンドバトルはかなり良かったな。ブチャラティの能力頼りにならず状況を観察しつつ戦う姿勢もいいし、まだまだ能力の全貌が見えてこないジョルノのスタンド能力にはワクワクしてしまう。
ゴールド・エクスペリエンスに殴られて超スピードになったかと思いきや、実は意識だけが高速で身体は静止したままだったとかハッタリが効いていて面白い描写
又、逃げる途中で咄嗟に消えたブチャラティには驚かされるが、すぐさま誰かの中にいると推測しスタンドを使うジョルノは輪をかけて凄い。
そんな二人のバトルがどちらかが倒れることで終わるのではなく、ブチャラティの優しさや躊躇をジョルノが見抜くことで終わったのは意外な展開
かつて自分を助けてくれたギャングの姿勢に憧れているジョルノとしては、麻薬を打つ少年の姿に心を痛めたブチャラティを倒す理由はない。むしろ自分が抱く理想と近い考えを持つブチャラティを仲間に誘おうとするのは自然な流れか
果たしてブチャラティはこの無謀な誘いを受けるのかな?
能力だけに頼らず策略も絡ませるようなバトル描写とか本当に好きだから、ジョジョシリーズのバトルは好みなものばかりだったりする
第五部でもそういったバトルが変わらず見られるのは非常に嬉しい所
からくり人形が跋扈するおどろおどろしさがありつつも登場人物達の優しさがにじみ出るような世界観にもなっており、第一話の時点で良作であると判る内容だった
相手を危険に巻き込んでしまうと知っていても、鳴海が被っていたぬいぐるみが大きくて強そうで助けてくれるんじゃないかとつい声をかけてしまった勝。そんな勇気と恐怖が感じられるからこそ、彼が泣きながら「死ぬなら僕一人でしねばいいのにさ」と言ってしまうシーンには胸を打たれたし、その後に鳴海が「お前は間違っちゃいねぇ!」と言って守ってくれる流れは本当に素晴らしい
しろがねが現れて貴方には関係ないと言われたことで一時は「ま、いいか」と離れた鳴海。彼が再び勝と関わろうとした理由は人を笑わせないと自分が死んでしまう病気があるから。今回のような悲劇が度々起こると知りながら誰かを笑わせるなんて出来ないという利己的な部分もある考え方だが、自分を助けるためには誰かを助けなければならないという鳴海の姿勢は自分の狙いを隠さないものであるだけに信頼できてしまう
そして自分のために誰かを助けなければならないというのは、もしかしたらしろがねにも共通する在り方なのかも知れないと思えた
まだ出逢ったばかりで互いのことなんて何も知らないのに、勝によって三人の手が繋がれたことで、まるで既に固い絆で結ばれているかのように見えてしまう
それにしても何故勝は狙われることになったんだろう?彼のおじいさんが幼少の勝に「もしお父さんが居なくなったら」なんてちょっと普通じゃない例え話をわざわざする辺り、元々命を狙われる一族だったんだろうけど
また、勝を守るはずのしろがねが勝の傍に居なかった理由も気になるな
少女漫画や歌詞のようなキラキラした恋に憧れつつも、いざ実際に告白の場面に立ち会ってみれば心も足も全く動かなった侑。
一年の頃から有名な才色兼備タイプだが、ドキドキしたことがないからと誰に告白されても断ってきた橙子
橙子が告白される場面を覗き見たことが切っ掛けで二人の距離が徐々に近づいていくのはオーソドックスな展開だけど、侑が断りの言葉を入れる様子をすぐ近くで見た流れから橙子が「君のこと好きになりそう」と言う展開はちょっと驚き
それでもこの時、侑の足は忙しなく動き、「この人が何を言ってるのか判らない」と心を揺らす。橙子の突然の告白に侑もドキドキしたことが察せられる
驚きの要素を少し含みつつも美しい情景で展開される本作で侑と橙子がどのような恋模様を展開するのかちょっと気になってしまう
八幡の「本物が欲しい」という発言に影響を受けて、その場の勢いで告白してしまったいろは。それだけでも大きい変化と言えるのに、クリスマス会議の場ではあの玉縄に対して意見を言うように。イベント当日もテキパキと指示を出しようやく会長らしさが板についてきたようで
登場当初はチャラい面が強く出ていたいろはも、こうして少しずつ変わっていくのかな。
それにしても、「責任、取ってくださいね」はいくら何でも凶悪過ぎる台詞である
会議の場では八幡が大まかな方針を決めた上で口火を切り、雪乃が玉縄達の意志をくじくような強烈な否定を行った上で、結衣が両者を仲介するような意見を言う。いつもの奉仕部のような遣り取りによって遂に玉縄をやり込めたシーンにはスカッとした
イベントもこれまで培った人間関係や技量を活かし上手い具合に成功出来たのは良かったな。ただ、あそこまで足を引っ張ってきた玉縄達の方も問題なく終わったっぽいのは納得できないが
他にもクリスマスプレゼントとして八幡に湯呑が送られたり、一緒に初詣をしたりととても良い雰囲気。第二期はここまで鬱々とした話が続いたのだから、この良い雰囲気が続けばいいだろうにそうはならないのが本作の特徴か
八幡と結衣が一緒に出掛けていた様子に何か勘違いし、更には母親と陽乃によって追い詰められた雪乃
母への返答に迷い一瞬、八幡を縋るように見てしまった雪乃からはかつて無いほどの弱さを感じてしまった。この辺りがが前回言っていた「いつか私を助けてね」という台詞に繋がってくるのだろうか?
クリスタが女神とか結婚したいとか言われてた頃から随分経ったなぁ。
女王に即位しても本来のヒストリアらしさは失わずに孤児院の運営をしているようで。以前とは女神の意味合いが大きく変わったろうけど、民衆から牛飼いの女神と呼ばれるようになったのは良い兆候か。ジャン達からは失望されてしまったようだけど代わりにエレンとの距離が急接近な印象。もしかしてヒロイン交代かと思うほど。
そうはさせじと凄むミカサは巨人よりも怖かったです
人間同士の抗争が終わって状況整理のような内容。失ったものと得たもの。これが巨人を倒す技術的な意味だけでなく、ジャン達の面構えにも現れているのが面白い。巨人だけでなく人を殺したことで大切な何かを失ったのは確かだけど、代わりに兵士として大きく成長したのだろうな
後半は教官による過去語り。原作を読みグリシャの過去を知った上でこの辺りの遣り取りを見ると色々と思うところがあるな
エレンは自分が巨人になり人類のために戦える事で自身を特別視していたが、実際は父親のグリシャ由来の力であり、更にグリシャは壁の外からやって来た特別な存在だったことが判明する
自分は特別ではなく特別な父親の息子だっただけだと肩を落とすエレン。そんな描写が有ったからこそ、その後のカルラの台詞が良く響いてくる
原作既読
原作絵の柔らかい雰囲気と異なるキャラデザに慣れるのは時間がかかるかなと思っていたけど、実際に視聴したらそれほど違和感はなかったかな
図書館で何の前触れもなくバニーガールな美人先輩をもし自分が見てしまったら取り乱してしまう自信がするんだけど、本作の主人公咲太は割と落ち着いてガン見。又、因縁つけてきた上里にセクハラ発言カマしたり、麻衣に足を踏まれれば「踏んで貰えて幸せです」なんて返したりするちょっと普通じゃない少年
そんな彼は「空気」に敗北した人間。微妙に間違って伝わった病院送り事件によって爪弾きにあってしまい、妹は思春期症候群を抱え絶賛引籠り中。「空気」の中に入れなかった人間だから「空気」を読まない行動が平然と出来てしまうし、「空気」を読む人の辛さも見えてしまう、普通の高校生と比べたらかなり変わったタイプ
「友達なんて二人居れば充分」「そいつらと一生友達すれば良いんだし」なんて普通の高校生だったら夢にも思わないような言葉だけど、咲太の場合は本気で言っているんだろうなぁ
ヒロインの麻衣は元有名女優。それが1学期登校できなかったからって、誰にも話しかけて貰えなくなるとは学校を支配する空気とは恐ろしい……。それでいて道を歩けば盗撮される生活が続き、芸能界への未練も捨てることが出来ない。そういった諸々が重なれば消えてしまいたいと思っても不思議ではないかも
そんな麻衣を襲ったのが思春期症候群なる都市伝説じみた現代病。
「空気」と戦うことを辞めたために「空気」から外れ、自分自身も思春期症候群の被害にあった咲太が麻衣に降り掛かった異常事態にどのように対峙していくのか
原作を読んでいるからこの先の展開は知っているんだけど、それでも楽しみに思えてしまう
あ、ウルトラマン系の巨大ヒーローだったのか。機械的な見た目から勝手に巨大ロボかと思っていたよ
突如記憶喪失になってしまった響。記憶喪失ネタを用いた作品の多くは「自分の身に何が起こったか」を忘れさせるための手段として用いられている印象なのだけど、本作では記憶を失うことで周囲との認識のズレを作るための使われているように思える。
響が他の人には見えない物を見て反応しても、それを記憶喪失というズレの延長に含めて考え彼が見たものを積極的に否定しない。
けれども記憶喪失だと訴える響はやっぱりクラスにとってズレた存在であり、アカネが彼を「転校生みたい」と評したのもそれが理由だろうし、響が持ったパンにボールが当たった時に空気が止まったように演出されたのも自分たちとズレている響に不用意に触れてしまった衝撃が理由か
又、響自身も記憶喪失によって周囲を正しく認識できなくなっている。だから常識的に考えてジャンクPCの中から話しかけられるという有り得ない事態に遭遇しても、自分にしか見えないグリッドマンという異常にも警戒しなくなる
記憶喪失現象をこのように使ってくるとはなぁ
響を取り囲むメンバーも個性豊かな人ばかり
どうやらウルトラシリーズオタクっぽい内海、面倒臭がりつつも響の面倒を見てくれて尚且響と何か有ったらしい六花、ぽやぽやした見た目ながら何か隠してそうなアカネ
響にしか見えなかった怪獣が突然動き出し街に甚大な被害を出す様子は唐突感が有り、何の変哲もなかった筈の日常が破壊される描写としてはこれ以上無いほど恐ろしい。
しかし、主要人物達がそこまで狂乱していないせいで奇妙な感じも同時にする。特に戦いが終わった後、学校の方向に炎弾が飛んでいくのが見えたはずなのに、友達の無事が心配で積極的に連絡を取る様子が無かったり、六花の母親が帰ってきたら内海が「じゃあ帰ろうぜ」と言う様子には違和感を強く覚えてしまった。
破壊されたはずなのに何の痕跡も感じさせない学校、平然と登校する生徒たち。響が記憶喪失によって他と認識のズレが生じたように内海と六花にも破壊されたはずの学校が元通りになっているという認識のズレが襲うラスト
有る種の共通認識が生まれた彼らがどのように巨大怪獣と戦っていくのか、グリッドマンとは何者なのか、そして響が記憶喪失になったのは何故なのか。ちょっと今後の展開が気になる作品になりそうだ
第一話を見た気になった点としては、第五部は第三部と第四部から続く物語なのだろうと感じさせる描写が有った点だろうか
康一が登場しエコーズを使用するシーンなどは第四部の空気感を思い出させる。ジョルノの父親がディオであると判明し、ジョナサン・ジョースターの名前が出れば第三部の頃の緊張感を思い起こす
けれど、内容を見れば第三部、第四部の単純な続きではなくて新しい物語であると分かる部分が幾つも有る。
ディオの息子だと言うからジョルノは悪魔的人間かと言えばそうではなく、康一に言わせれば爽やかな奴。ただ、単純な善人と言う訳でもなく、スられた財布を取り返すことはしても自分もその中から一部をスりとってしまうし、康一を騙して鞄を持ち去ってしまう。
第四部のように街を守ることが主題になるかと言えばそうではなく、警官は普通に賄賂を受け取っているしネアポリスの治安は悪い。更にジョルノはその治安の悪さに加担している人間だ
かと言って「ジョジョの奇妙な冒険」らしさは変わらずに有り続ける点はとても良かった。独特なポージングや台詞回し、スタンドを用いた騙し合いのような戦い方。
特にブローノ・ブチャラティの発言はどれも格好良すぎて鳥肌が立ちそうになった
ジョルノのスタンド能力はどのようなものか、スタンドに関する知識を持たない彼がどうやって戦っていてくのか、そして第五部の主題はどのようなものになるのか。気になる点は数多いがこちらの期待値をいつも越えてきたジョジョシリーズなだけに今後の展開も期待しつつ見ていきたいと思える第一話だった
アニメⅠ期・Ⅱ期は見てる筈。原作は何処まで読んだかあまり覚えていないな。
登場人物たちが使っている端末がスマホでなくガラケーだった点に時代を感じてしまった
さらっとしたあらすじ紹介に始まり、OPの時点でキャラがあまりにも多すぎる事が明らかになり、それに続く本編も新規にある程度配慮しつつも普通に第Ⅱ期から続く物語。
だから色々と判らなくて混乱した部分はあったものの、当麻と美琴の遣り取りとか懐かしい気分にさせられる描写が幾つも有った。と言うか、どのキャラを見ても懐かしいと感じてしまうくらいには歴史ある作品なんだよなぁ
そういえば、この作品ってしょうもないような日常描写をやった後に、間髪入れずに非日常に突入してその元凶を当麻がぶん殴るって展開だったっけ
正直、あのおばあさんが語っていた内容があまり理解できなかったんだけど、現在の不穏な状況を打破するための力を当麻が持っていて、それを解決するためにフランスへ飛んだという認識で良いんだろうか…?禁書目録シリーズって状況説明があっさりしてるのも特徴だったな……
メール届いているかチェックさせろとケータイを奪ったと思ったら、画像データのみならずアドレス帳すらチェックしてしまう美琴は鬼嫁の素質が有ると思う
原作既読
原作を読んだ時も不思議だったんだけど、白昼堂々と大勢の生徒が集まって闘争を繰り広げて更には奇襲すら行われているのに、どうしてこの学園は退廃した空気になっていないのだろう?
アニメで演出されたようにギリギリの所で監督生が闘争を止めているからと受け取ることも出来るけど、そしたら白昼堂々の闘争にはならない気がするんだけどなぁ
しかし、本作の魅力は2つの寮が争う様子ではなくて、ペルシアや蓮季の可愛さを堪能することか
犬塚を慰めようと少し際どい発言をしてしまう蓮季やら、子供相手なら優しい表情を見せるペルシア。特に告白を受けた瞬間のペルシアの様子は良かったかもしれない
ペルシアと一緒に居るために世界を帰る約束をした犬塚。ペルシアと付き合っていることを秘密にしなければならない状況で、彼にどれだけのことが出来るのだろうね
まあ、普通にペルシアとイチャイチャしているシーンを中心に描いて貰えればそれで満足できたりもするけれど
独り身なのに遊園地のペアチケットを二回も当ててしまう平塚先生の表情があまりに哀しい……
前回の本音暴露を思い出し悶絶する八幡の姿や、それに当てられて雪乃まで部室で挙動不審になってしまうのが少し面白い
何はともあれ、前回の一件を通して以前の奉仕部の空気が戻り、団結して玉縄と対峙することに。
……だというのに、三人を寄せ付けず圧倒してしまう玉縄はヤバイ
そして一行はクリスマスの何たるかを勉強するために遊園地へ。その割には普通に満喫していたようだけど。
そう言えば、こうして明るい話をするのって第二話以来か。第二期はとことん陰鬱とした展開が続くからなぁ
遊園地を満喫する面々を楽しむのも良いけれど、前回の八幡の暴露を受けてか、雪乃が自分の深層部分を幾つか明かした辺りの描写はどうしても気になる所
姉への苦手意識や劣等感、それを受けての迷い。そのように心の内を明かす発言があったからこそ、「いつか私を助けてね」という言葉の真意が気になってしまう
一体何から助けて欲しいのだろう?
これまで堅実に葉山との距離を詰め、好印象を残そうとしてきたいろは。そんな彼女がここに来て急に告白したのは驚きの展開だし、振られて泣きながら逃げ出した姿も意外なもの
どこもかしかも八幡の本音暴露を受けて急激に変化を始めた印象である
第一期からずっと活躍してきたガゼフの最期があんなにあっけないなんて……
ガゼフの意志を讃え、剣を褒め、自分を殺す可能性があるとまで言及してあげたアインズ。彼がそこまでガゼフを評価していたのかと判る遣り取り。
だからこそ、PVP形式に則った勝負を受け、PVPでは防げて当たり前の時間停止スキルを敢えて使ったのか。
あっさり瞬殺されてしまったガゼフ。こうまであっけなく死なれてしまうと一騎打ちを申し出た意味なんて無かったのではないかと一瞬思ってしまった。けれど、ガゼフの行動によってアインズは仔山羊の進行を止め、ブレイン達にはアインズの戦い方の一端を見せることが出来た
それはとても小さい意味であっても、無意味ではないのだろうね。
アンデッド軍の行進に子供が石を投げつけたシーンには冷や冷やしてしまったが、その後の茶番劇には笑ってしまったな。
成る程、こうして手中に収めたエ・ランテルの支配を円滑にしていくのね
ガゼフからブレインに受け継がれた希望、当てが外れて狂ったように笑うジルクニフ、遂に姿を現したナザリックことアインズウールゴウン魔導国、クライムが傍に居て大満足なラナー様等々、今後が気になる要素が満載。
他にも明かされていない謎や未登場の国が多い本作だけに、まだまだ続きが見たいのだけど、アニメを三期もやったし流石に続きは原作でということになるのだろうか?
なぎさに大量点差をつけられる中で「何で戦ってんだろ」と空虚な思いを抱くようになった綾乃。思えば二人の関係は最初の試合で互いに「何故自分はバドミントンをしているのだろう?」と絶望を突き付けた事が始まり
この決勝戦ではなぎさによって綾乃が追い詰められ、かつてのなぎさのような想いを抱く。けれどそこで終わらずに会場の声援やなぎさの全力全開を通して少しずつバドミントンの楽しさに目覚めていく綾乃の様子はとても良い
捨て身のゼロポジションから大量点差を一気に詰めた綾乃。それでも負けずに喰らいつくなぎさ。凄まじい勝負の中で負けたくない、勝ちたいという想いが前面に出て、遂には苦しくて楽しくなってきたと感じ出す二人
これは前回有千夏が言っていた「倒し難い相手と全てをかけてぶつかった時、そこに生きてる意味があるんじゃないかって思う事が有る」という台詞に通じる状況
この状況はおそらく綾乃だけでなくなぎさにとっても初めての経験。かつて絶望を与えあった二人が、あの時とは違い全力で想いをぶつけ、その果てに辿り着こうとする様子は素晴らしい
決着が着いたのに、一瞬それに気付かず呆然とした後に大泣きしたなぎさの描写も良かった
なぎさとの試合を通してバドミントンを好きになれた綾乃。まだ綾乃はバドミントンをやる楽しさを知ったばかり。だから彼女が母の誘いを断りバドミントンを好きになれた北小町に残るのは当然。
……というかあの流れでデンマークでバドミントンしないかと誘う有千夏のメンタル凄いな。やっぱり普通の母親じゃないわ
そしてあの綾乃がなぎさと早く打ちたいと子供のような表情で言い、なぎさも易い挑発に乗ってしまうなんて第一話の頃の二人の様子から想像できただろうか
そして最後は朝日が昇る校舎で再び白帯を通して向き合う二人の描写でおしまいという非常に爽やかなラスト
原作と大きく変わっている設定や展開に何も思わないわけではないけれど、全ての展開がこの決勝戦へ向かって広がり収束していくような展開は納得ができるものだったし、「はねバド!」という作品をアニメにするならこれ以上は無いと言える出来の内容だった
ここまで素晴らしい作品を作り上げてくれたスタッフの皆様には心の底から感謝したい