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良い

夏生はももの一件あたりまでは誠実さが見えていたというのに、陽菜との距離が縮まった途端にクズ度が増したような……

陽菜との関係が上手くいき、一人暮らしの陽菜の家に転がり込んではイチャイチャする日々。更には桐谷から作品を賞に出してみないか、それがプロの道に繋がるかもしれないと言われて夏生は舞い上がってしまう。
そんな幸福の絶頂から、夏生が階段から落ちるのと重なるように転落が始まってしまうのは何とも皮肉的

夏生の骨折に対して瑠衣は嬉しいと話す。夏生が陽菜とのイチャイチャを優先したために夏生はあまり自宅に居ない生活となっていた。だから移動が制限され、必然的に自分が世話する中で触れ合いが増える状況を瑠衣は喜ぶ
しかし、陽菜との関係を隠したまま瑠衣と向き合うことで夏生は自身の後ろめたさと向き合うことになってしまう。嬉しそうな瑠衣を前にしても目を伏せてしまうし、混浴した際は心の中で陽菜に謝ってしまうほど
又、言い訳として文哉を使っていたが、実際は彼の家に行かなかったことを問い詰められれば更に嘘を重ねてしまう。文哉から軽はずみだと責められれば、先々のことを考えているとムキになって言い返してしまう
そんな泥沼に陥ってしまった彼は非常に格好悪い

その泥沼は夏生にとってストレスを与えるもの。だから嘘に嘘を重ねた状況でも陽菜の家に行くことを止められないし、更に踏み込んで一緒に入浴しようとする。タガが外れた状態
その間違いに間違った状況をぶっ壊すのが瑠衣であるのは気持ちいい。彼女は取り繕った言葉を嫌い、いつでも真っ直ぐな人間。陽菜の家に辿り着いたのも、夏生を心配する純粋な想いが切っ掛け
なら、泥沼に陥りクズ度が増した夏生もそれに対して純粋な想いで返さなければならない。雨の中歩きにくい状態でも瑠衣を探し回ったのは一種の罪滅ぼしと言えるのかな?

第一話で陽菜にキスしそうになった現場を瑠衣に見られていた夏生。ようやく瑠衣に対して自分の心の内を曝け出すのか。



良い

春草の中でも芽衣は特別な存在になってきているというのに、この話でもこれまでも芽衣と鴎外の橋渡し的な役割に終止してしまっているのは辛い所
初めて芽衣の名前を呼んだのも、鴎外の場所を知らせるためというのが何とも……

突如、鴎外の前に現れたエリスは亡霊ではなく、鴎外自身の悔恨が形になったものでしたか。「舞姫」を書こうとすれば、必然的に過去に起きた別れに向き合わざるを得ず、その時の苦しみが再び鴎外を苦しめ、筆を進ませない
その苦しみを解消できるのが未来から来た芽衣となるわけか。芽衣は未来で「舞姫」が名作として扱われていると知っているから、何の迷いもなく鴎外を励ますことが出来るし、後押しして作品成立を願いたいと思う
その純粋さが鴎外から迷いを無くし、想像の中のエリスにも笑顔を取り戻させるきっかけとなるわけか

これで鴎外と芽衣は無事カップル成立かと思いきや、次回は春草の危機によって芽衣が揺れ惑う感じになるのかな?



普通


普通

ボスを裏切ったばかりでまだその勢力圏を脱していない最大限警戒しなければならない状況において、ナランチャが「敵がいる!」と言った直後から支離滅裂な言動を繰り返す点に疑問を覚える仲間がジョルノだけという描写にかなり違和感が……



普通


良い


普通

尚文は引き続き捻くれを発動中。彼がトラウマや偏見を越えてメルティの声を聞くにはもう少し時間が必要なようです
今回はメルティの件だけでなく、解決しなければならない問題と向き合うにはまだまだ時間が掛かると思わせるような描写が幾つも

尚文は自身と一緒に戦いたいというリユート村出身の兵士の言葉を聞いてもすぐには受け入れない。それどころか銀貨150枚を用立てろと無茶を言う。
尚文が彼らを受け入れたのは暫く経って、彼らが本当に銀貨150枚を揃えた時。その時になってようやく尚文は彼らが一緒に戦うことを許す

レベルが上ったためにクラスアップの道があることを知った尚文。しかし、国内では王の妨害によってクラスアップは出来ず、他国でやるにも災厄の波が迫っているために向かうことが出来ない。
結局クラスアップは出来ず、代わりに自分の方向性を決める時間だけが豊富に残る

元康と尚文の決闘の際は尚文の肩を持つ発言をした錬と樹。しかし、自身のなりすましが居るのでは?という話になれば真っ先に尚文を疑う。まだまだ尚文を認めたわけではなかったようで
錬は自分が遺した龍の死骸によって疫病が流行ったと聞いて自身の非を認められたけど、樹は反発したまま。彼らが尚文の功績を認められるまで幾らか時間が必要なようだね

そういったあれやこれやの変化に時間は必要なのだけど、災厄の波は待ってくれない。次々と戦いはやってくるし、災厄の波を全て乗り越えてしまえば尚文は元の世界に帰り、ラフタリアとの別れはやってくる
時間は必要だけど、過ぎ去ってしまったら何も無くなってしまう。そろそろ限りある時間をどう過ごすのか、定めることになるのかな?



良い


普通

これまでのエピソードでは親の愛を求める甘いお坊ちゃんのように見えた多宝丸。それがなかなかどうして見どころのある若者だったようで

父が何をしたか探るために家臣に手を出したシーンは感心できなかったが、領内の村人が化け物に襲われ困っていると知れば自ら率先して動き、前線に立って戦うまでとは思わなかったな。彼への認識を改める必要がありそうだ
今回の事件への多宝丸の対応って、これまでのように親に認めて貰いたいとかよりも、領主の息子として為すべきことをしたという印象が強いように感じられる。
私情で動いていないから、兵庫と陸奥も多宝丸を諌めること無く付き従うし、村人も協力して土木工事を行う。だから化け物を追い詰めるための大掛かりな作戦も成功する

ただ、一方で甘さが見えるのも確か。兵庫と陸奥は化け物を確実に倒す手段として自爆攻撃を進言する。しかし、多宝丸はそれを許さない。領主の息子として領内を守る役目を担う多宝丸にとって二人だって守る対象だから
けれど、多宝丸が自分を認めて欲しいと乞い願う父親は、領内に平和を齎すために自分の息子を犠牲にした人間。
今後、多宝丸が父親の後を追うことになるのか、それとも父のしたことを知って反発することになるのか判らないけれど、今回の対応を見る限り多宝丸は優しく慕われる領主になりそうな予感
けど、百鬼丸の活躍によって醍醐の土地が更に酷い状況になっていくのなら、多宝丸も非情な決断を下す必要に迫られるのだろうね

遂に出会ってしまった百鬼丸と多宝丸。その出会いは今後の二人に何を齎すのかな?



良い

やはりというか何と言うかあれだけ多くのヒーロー達が苦戦した深海の王はサイタマによってワンパン撃破。けれど、その撃破が嬉しいものにならないのがこれまでと違うところ

そのあまりにあっけなさ過ぎる戦いはサイタマの強さを知っているジェノスからすれば、思わずニヤリと笑ってしまうような事態。けれど、サイタマを知らない人間からすれば「本当にあの敵は強かったのか」と疑問を感じてしまう。そういった認識のズレが現れたのがあの瞬間なのだろうね
ただ、視聴者にとってそれが無茶苦茶なものに映ってしまうのは、その直前に深海の王と戦った誰よりも弱い無免ライダーが声援を受ける場面が流れたせいか。何も出来ない無免ライダーは応援するのに深海の王を倒したサイタマにはバッシング。そのバランスを受け入れるのは難しい
きっと大衆にとっては強い敵に対してボロボロになっても立ち向かおうとするのが理想的なヒーロー像であって、サイタマのように全く苦戦せずに倒せてしまう人間はヒーロー的とは映らないのだろうね

しかし、当のサイタマにとって敵を倒して称賛を受けるのがヒーローなのではなくて、誰かを助けてこそのヒーロー。だから自分へのバッシングで大衆が険悪になり、他のヒーローへの非難に繋がりそうであれば、自分が悪人となり同時に他のヒーローへのフォローする道を選ぶことも厭わない。
サイタマからすれば、そのような状況であろうと人を助けられたのは確かなことだから

それでも、自分が誰かを助けそれによって感謝されたら嬉しい気持ちもちゃんとあって。サイタマのヒーロー的行動の価値をきちんと理解した無免ライダーによって労われ、一緒におでんを食べる様はとても微笑ましいものだった



良い

禁断の選択肢に思えた明治に残るという道があっさり許されてしまうという不穏さ。何か裏があるような気がしてしまう
時を同じくして「舞姫」を書き始めた鴎外。だというのに筆は上手く進まないようで
鴎外が「舞姫」を書き上げた時、再び満月の夜が訪れた時何が起こるのだろう?そして唐突に現れたエリスの真意は何だろう?

物語としてシリアス成分が増えてきたというのに、変わらないコメディ描写が随所に見受けられる演出は非常に好みです



良い


普通

陽菜と想いが通じ合ったことで抑えが効かなくなっているのか行動が大胆になった夏生。トイレの前で待ち伏せするのは普通に重いと思うよ?

陽菜が出ていく状況を前にして瑠衣はどうしたら良いのか判らないと思い悩む。
そういえば、夏生は引越しして一人暮らしをすれば陽菜と付き合うには都合がいいからと納得できたけれど、瑠衣はそういった事情を知らず夏生との情事を見られたことが原因と思ったままなのか
瑠衣が柊と出会い、その悩みを相談するのは意外な展開だったけど、柊への相談によってある程度悩みが緩和された部分はあったのかな?

陽菜が居なくなる状況に一人ではきつかったと夏生に抱き着く瑠衣。それに対して夏生は家族・兄妹として答えを返す。それは瑠衣が求めた答えではないけれど、陽菜を選び、選ばれた夏生はもう瑠衣に男女として応えることは出来ない。曖昧になりかけた関係を家族として上塗りし、修復しようとする

そして夏生は陽菜に攻勢をかけるのだけど、今度は陽菜が尻込みする番に。キスによって姉弟の関係から男女の関係に上塗りすることは出来たが、それ以上は進まず
覚悟を決めるのと死に急ぐのは違うと言って夏生を一旦は抑えた陽菜。しかし、彼女自身も我慢できるものではなく、人目を避けるようにして再び夏生とキス
二人してゆっくりと破滅への道を突き進んでいるように思えてしまう

引っ越ししないでと縋る類に対して「類は何も変えなくていい」「代わりに私にも自由にさせて」と告げた陽菜。それは瑠衣を慰めるようで居て、どこか宣戦布告であるように聞こえた



良い

風太郎との距離感にあたふたする五つ子が面白い
五月は風太郎と自分達の関係性を生徒と家庭教師と例えるけど、本当にそんな関係なら一緒に服を買いに行ったりしないし、まず同年齢というのがありえない。
ならどんな関係性なのかといえば、あまりはっきりしないまま

そんな中、何で好きな人と付き合いたがるのかと疑問を覚える三玖。正直、高校生にもなってそんな悩みを抱くのはどうなのかと思わなくもないけど、そんな疑問を覚えるようになったのはやはり人間関係の変化に直面しているからだろうね
男子生徒の回答によって何かしらのヒントを見つけられた感じなのかな?かといってあっさり一華に風太郎と踊る権利を譲ってしまう辺り、三玖の中にはまだ独占欲が芽生えていないようだけど

旅館で寝る際には誰が隣で寝るかで論争に。
関係性が曖昧なまま絆を育んでしまった五つ子と風太郎。もし、ここで風太郎の隣で寝て関係性が進展するようなことがあれば、それこそ生徒と家庭教師でも友達でもなくなってしまう。服を一緒に買いに行った際も四葉が「デートって感じだよね!」と言及したら空気が固まっていた事を併せて考えると、その変化が一人にだけ訪れたら五つ子にとって大事件だ
だから、平等に姿を同じにして変化が起きないようにする道を選んだのかな

だというのに一華の行動はその平等を崩してしまうもの。友達からパートナーへ進もうとした一華。それを見てしまった五月。キャンプファイヤーを前にして五つ子達が揺れ動くさまがとても良い



普通

元康は何故ああまでして登場する度に株を爆下げしてくれるのか。第一話の頃はそれなりに格好良かったのに、いつの間にか笑えるけど不快なキャラに。
まあ、元康のやること成すこと全肯定して更に事態を混迷させるマインも大概だけど
どうしてこんな二人が組んでしまったのやら

尚文達はフィーロの傍にメルティの服が落ちていた為に、フィーロが食べてしまったのではないかと想像する。でも実際はフィーロの羽毛の中に潜っていただけ。これは少し前のフィーロの発言、「美味しそうな鳥だね」に起因する発想か。
ある意味、フィーロを何でも食べてしまう存在と判断し外側だけ見て中身を見ない考え方。これと似た思い込みは今回はそこかしこで発生する

尚文は幼い少女の見た目をしたフィーロと、同い年くらいに見えるメルティとの触れ合いをさせる。親心としてフィーロにはもっと近い年齢の友達を作って欲しいとの考えか。これは良い方向に働いたが、種族が違う二人の実際の年齢はかなり異なる
天使萌えの元康は少女形態のフィーロを求める。しかし、鳥形態のフィーロについては悪態ばかり。これもフィーロの外側だけしか見ないから同一人物だと全く気づけない

教会でシスターが粗悪な聖水を持ってきた際、教皇は改めて良質なものを持って来させるが、尚文がそれに感心することはない。盾だけ掲げられていない尖塔を見た瞬間から彼の中で教会を信用できなくなったから
町中で兵士に呼び止められた際も尚文は何も聞かずに逃げ出す。兵士に良い思い出がない尚文は相手が兵士というだけで信用する相手ではなくなる
そして尚文はメルティの話を途中で遮って打ち切ってしまう。彼にとって王族など全く信頼できる存在ではないから、同じく王族であるメルティの話を聞く気なんて毛頭ないのだろうね

盾の勇者と言うだけで差別されると憤ってきた尚文。だというに今度は彼が相手の肩書だけで信用できない相手だと判断するようになってしまった
第三者視点ではそれらは思い違いであろうことは推察できる。教皇はまだ判らないが、兵士は尚文様と呼んでいたし、メルティも神鳥の聖人ではなく盾の勇者と呼んでいた。
そろそろ尚文の人間不信を治す時が来たのだろうか?



良い


普通


とても良い

信念は人を活かしもするし、殺しもすると感じさせるような内容だった

どろろの過去が明かされる今回。やはり目を引くのはどろろの両親、火袋とお自夜の生き様だろうね
侍に多くを奪われてきた農民だからこそ、俺達も生きてる人間なんだと教えるために侍だけを襲う集団を組織した火袋。それは明確な信念が無ければ出来ないこと
だけど、信念に従い戦い続けるのは非常に危ういこと。そう考えればあの時代で少しでも安全に生きる為に信念よりも利口さを選んだイタチを責めることは難しい

イタチに裏切られ、仲間が居なくなり、重症を負ったのに火袋は信念を変えない。あの状況なら野盗になり他人から食料を奪ってもおかしくないのに、彼らは信念を守り死者から食べ物を拝借するだけ。その生き様は地獄を彷徨っているかのよう

けれど、そんな火袋を殺すのもまた信念であるのも悲しい
火袋達によって殺された侍の生き残りは、火袋に再会した事で復讐を果たすことこそ自分の生き残った意味だと確信する。結局、その侍は返り討ちにするがそこから始まる乱戦によって火袋は命を落としてしまう
火袋が掲げた理想が回り回って火袋を殺してしまう

生き残ったお自夜も誇りと信念を忘れずに生き続けようとしたことが伝わってくる。時間が経つごとに痩けていくお自夜と変わらないどろろ。それでも彼女は以前どろろが言ったように身体を売るようなことはせずどろろを守り続けた。
彼女がどれだけの誇りと信念でどろろを守ったかそれだけでも伝わってくるが、最も凄まじいのは掌で雑炊を受け取るシーンか。単純に雑炊を分けて貰うだけなら、地面に落とすなど他の方法が有った筈。けれど、母親として農民として誇りと信念を捨てず、どろろを守ろうとしたお自夜はそんな方法は選ばない。
結局、彼女もその信念によって命を落としてしまう

けれど、それらの信念がどろろを強い人間として生かしたのも確かな事で。
戦なんかに負けねぇと性別を隠し、信念を抱えながら一人生き抜いたどろろは立派なもの。女であると知った事に口をつぐみ続けた百鬼丸の姿勢はどろろのそんな生き様への称賛の念が感じられるようだった

一方、疑念の果てに百鬼丸の足跡を掴んだ景光。彼の信念は自分の領地の為に百鬼丸を犠牲にした時から変わっていないように感じられる演出だった



良い

緊急事態だろうと赤信号で止まる無免ライダーは褒めるべきか批判するべきか迷う…

前回の隕石の時点で兆候があったけど、この辺りから本格的にサイタマはラストアタッカーとなっていくようだね。だから今回の敵である深海の王が登場してもサイタマはまだ現場に到着することはなく、代わりに種々様々なヒーロー達が怪物に立ち向かう様子が描かれる

これを「どうせ最後にはサイタマがワンパンしちまうから他の奴が戦う意味なんて無いんだろ」と呆れてしまったら、それまでなんだけど、これはこれで大切な描写な気がする
サイタマはギャグ漫画の如く強すぎる存在でどんな敵だろうとワンパンで倒せてしまう。だからサイタマが主役のままでは、私達が本来ヒーローに対して抱く「どんな強い敵だろうと誰かを助けるためなら逃げずに立ち向かう」姿が本作で描かれる事はない
サイタマよりも深海の王よりも圧倒的に弱くても、誰かを助けるために現場に向かう無免ライダーや避難所に居たヒーロー達などはそういった本来のヒーロー像に近い気がする。そういった意味ではヒーローモノを扱う本作に置いて彼らの活躍はとても大切なもの

ただ、それはソニックが言うようにどこか正義ごっこの様相を呈しているのも確かな訳で。
本物の強者である深海の王には勝てない、それでも正義のヒーローとして立ち向かう彼らが稼いだ時間によって本物の強者であるサイタマが登場するまでの物語がこれから展開されるということなのだろうね



良い

ただでさえヒーロー大集合状態だったのに、ここから更に数多のキャラクターが関わってくるのか。フィアンマによって空中に巨大な舞台が作られたことも相まって、本当にクライマックスと見紛うばかりの展開だね



良い

登場早々から軽々しい態度をとるアレックスがこの作品に馴染めるのか、まだあまり見えてこない。それでも「相手の気持は聞かなきゃ判んない。自分の気持は言わなきゃ判んない」という彼の台詞はこんがらがってしまった夏生達の関係性を解決するには良いヒントになったようだね

相手が何を考えているか知るには推測するだけでなく、言葉を通じたやり取りは絶対的に必要になる
瑠衣が自分の気持ちに気付き始めたのはそれをマスターに相談したからだし、今回の自覚に至ったのは夏生がアレックスを紹介しようとする言葉に腹を立て、その後謝罪の言葉を聞いた上であれやこれやをしたから
それによって瑠衣は、夏生と同居を始める際に「出会った日にしてしまった事を忘れる」という約束を無意味にしてしまう。母親の再婚を応援するために忘れたはずなのに、今は自分の想いに真っ直ぐになりすぎて家族への配慮を忘れてしまう。だから陽菜にも見られてしまう
……だから反省してもうしないのかと思いきや、「暫く控えた方が」程度に収めようとする瑠衣は本当に自分の想いに真っ直ぐですね……。口に出して自分の想いを明確にしてしまった瑠衣はもう夏生と「家族」で居る気が無い事がありありと伝わってくる

陽菜は前回、夏生の告白を聞いた上で明確に振ったわけだけど、それによって夏生との距離感が曖昧になってしまう。瑠衣と夏生の行為を見たことでその傾向は更に強まる。瑠衣とは逆に、語らぬことで自分の気持ちを存在しないものとして扱おうとする
けれど、それはどこか子供っぽい遣り方。夏生に問い詰められて手を噛んで逃げ出したり、マスターに痛い所を突かれて言い訳してみたり。
でも陽菜はどうしたって大人だから子供に戻ることは出来ない。それが子供の葉大が差し出した飴を舐めることで擬似的に子供に戻ることが出来た。夏生に向かって子供が駄々をするように包み隠さぬ本音を曝け出すことが出来る。瑠衣への羨望、嫉妬心。でもそれを抑えなくてはという理性。
こういった本音は「家族」でも「教師と生徒」でも聞くことは出来なかっただろう本音。この瞬間に二人は境界線を跨いでしまったのだろうね

互いの想いを晒け合い、密かに手を繋いだ夏生と陽菜。瑠衣との事がまだまだ継続しそうなこと、ももや美雨の件も併せて考えると夏生の女性関係がとんでもない事になりそうな予感が……



良い


とても良い

ボスが使うキング・クリムゾンは理解するのが難しい能力だなぁ…。周囲は時間が飛んでしまい行動している間を認識できないが、使用者は相手が認識しない時間を体験できるという理解で良いのだろうか?

ボスは未来に潜む落とし穴を恐れる。その能力を使い、危険な落とし穴を避ければ己の人生が沈むことはないという信念を持つ。だから自分の能力を打ち破るかも知れないトリッシュの存在を葬り去ろうとする。全ては人生の絶頂を保つために

ただ、ボスでなくても多かれ少なかれ人々は自分の人生が沈むことは望まない。ボスのように未来を知った上で選択出来るのなら不幸になる道を敢えて選ぶことはないだろうね
けれど、今回ブチャラティ達は絶望的な未来を知った上で困難な道を選ぶ
ブチャラティがトリッシュを守る理由なんてそれ程多くない。父親が娘を殺そうとする、ボスの身勝手な行動を許せないという一点だけ。そのためにブチャラティはボスの下にトリッシュを届けるという任務を変更し、自分自身の命令としてトリッシュをボスから護衛する困難な道を選ぶ

ブチャラティは協力を求めるため困難な道であることを教えた上でボートに自分の意志で乗れと仲間に言う。この時、ボートは水面に浮かんでいるために浮き沈みを繰り返す。堅く沈むことのない岸辺から自分の意志で浮き沈みする不安定なボートに乗らなければならない
けれど、不安定だからって選ばない訳じゃない。アバッキオはブチャラティの傍こそが自分の落ち着ける所だと言って乗る。ミスタはブチャラティならボスを倒せる、そうすれば次の幹部は俺かなと言ってボートに乗る。それぞれが乗った時、ボートは一瞬沈むがそれを気にすることはない
ナランチャはすぐに決断できない。けれど、トリッシュと自分が似てると気付く。彼は泳ぎ、何度も水中に身を沈めつつもボートに乗る道を選ぶ

結局正しくても馬鹿な道を選べなかったフーゴだけはボートに乗れなかった。堅い岸から動けなかった
けど、それは間違っているわけでもない。ある意味では彼の選択は正しいのだろうね

それぞれがボートに乗った瞬間、ボートは沈んだ。けれど、次の瞬間には少し浮いた。この先、ブチャラティ達が進む困難に続く道に沈むことが有っても、ボートのようにいずれは浮く事があると暗示しているように思えた



良い

五つ子の中では四葉が好きな自分としてはかなり満足できた回

反発したり、問題行動を起こしたりする五つ子の中で唯一最初から風太郎に協力的だった四葉。その理由の一端が示される
明るく元気で他の姉妹を巻き込み、多くの人からつい頼られるような力を持っているけれど、自分には才能がない、最初の頃と変わっていないと思っている四葉。だけれど風太郎は四葉がテストで赤点回避できるように家庭教師として応援し続けてくれている
なら、それに応えたくなる。風太郎がもっと自分達を指導できるように協力したくなるということなのかな

メアドの交換によって新たな繋がりが出来た五つ子と風太郎だけど、5年前の写真によって古い繋がりがあるのではないかと示唆された。この辺りの事情が明かされた時、五つ子と風太郎の関係はどのように変化するのかな?
それにしても昔は同じ髪色だったのに、五つ子達はいつの時点から髪色がバラバラになったのだろうとメタ的な事が気になってしまった



良い

病気で苦しむ村であろうと高額の治療費を要求する尚文。何だかブラックジャックみたいになってきたね

ゾンビドラゴンに喰われたフィーロが逆にゾンビドラゴンの核を喰ったように、喰われたら喰い返せと言わんばかりの内容が展開される

度々他の勇者の尻ぬぐいをする羽目になる尚文。今回は剣の勇者のやらかしですか
最近の尚文は神鳥の聖人として噂になっているが、勇者としてはまだまだ。尚文は勇者として認められたいわけではないが、人から受け入れられ迫害されないためには勇者としての名を挙げる必要がある。だからこそ、ここで錬の活躍を喰う必要がある

尚文はゾンビドラゴンとの戦いの中でカースシリーズに呑まれてしまう。これは突然の出来事ではなく、これまでに尚文が感じた絶望の蓄積に因るもの。彼が数多の経験から人を信じることができなくなり、自分は奪われるばかりの人間だと考えてしまったからその考えに呑まれ、呪いの盾に心を喰われてしまう
しかし、そのままで居たら尚文を信じてくれたラフタリアやフィーロまで盾の餌食になってしまう。尚文は彼女らを守るために逆に盾を支配下に置く必要に迫られる

戦いが終わり、ラフタリアに掛かった呪詛の深刻さ、フィーロに訪れた危機、そして何よりも自分が発現した力の危うさを改めて認識した尚文
それらの問題を解決するには今までよりも強くなる必要がある。昨日の自分よりも、今の自分よりも、明日には更に強くなる必要がある。それにはこれまでの積み重ねを自分の中で消化して、次に危機が訪れた際に力とする必要がある
災厄の波を乗り切り、生き抜くことを考えていた尚文に新たな目標が出来た回であったように思えた

自分が弱り、尚文が笑った事をこれ幸いと一緒に寝てくれないかと誘ったラフタリア。彼女のそんな恋心は尚文の鈍感さに喰われてしまう。
尚文に想いを届けるにはその鈍感さも食い破るような強烈なパンチが必要なようだね(笑)



良い

眼の前の光景から得られる情報がどうにも擦り合わない回

どろろ達は花嫁行列を目撃する。通常ならば目出度いはずの行列は誰も嬉しそうではない。実際は花嫁を送るための行列ではなく生贄を届けるための行列だから
その生贄だって間違いが潜む。村人は残され雲を天災のように捉え、生贄をやれば大人しくなると考える。実際は天災ではなく生物なのだから腹が減って一定期間ごとに暴れているだけ
お梅は手を縛られ悲しげな表情。だから無理やり花嫁にされている、助けるべきだと考えてしまうが実際は本人が望んだこと。助けにいったさるが逆に鬼神から庇われてしまう事態に

さるという少年も見た目と実情が擦り合わない。彼はどう見ても人間だけど、その育ち方によって村人から人間扱いされない、仲間に入れて貰えない。本人もその状態を受け入れ動物のように生きるしか無かった
お梅はそんなさるの名前を聞いて笑ってしまう。見た目とさるという名前のイメージが擦り合わないからだね
一方のさるもお梅に対し見た目から母親のようなイメージを得る。けれど、さるには別に両親が居るし、年も親子ほど離れているわけではない。だからさるは自分に優しくしてくれるお梅を別の呼び方、「姉ちゃん」と呼ぶ

これまで百鬼丸は妖怪の魂を見ることで、敵の居場所を探り倒してきた。それがこの回は役に立たないどころか、逆作用してしまう。目が見えないなりに見えていた物が見えなくなってしまう。百鬼丸は敵が何処にいるのか、どのような敵か理解できない
それへの対策として百鬼丸は音を利用する。矢を当てた際の音を聞くことで見えない敵の光景をイメージと擦り合わせようとする。それを理解したどろろも大百足に飛びつき声を発して百鬼丸の見えない光景を一致させようとする
その後、百鬼丸が声を発したのも気絶して周囲が見えなくなっているどろろの目を覚まし、自身が持つ光景とどろろからの光景をリンクさせるためか。どろろが声を発し、百鬼丸がそれ目掛けて斬りつける。立派な連携
そういえば、百鬼丸とどろろが協力して鬼神を倒したのはこれが初めてだっけ

大百足を倒して鼻を取り戻した百鬼丸。ここに来てようやくどろろが何を臭がっていたか彼は理解する。二人が共有できる物が少しずつ増えてきたようで
そして、ラストにはどろろの名前を初めて呼ぶ。これからの二人の旅が楽しみになるような終わり方だったね



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