バレンタインにダブルデート。そんなお題目で子供向けアニメ映画見るってどういうチョイスなの……?
今日がバレンタインと知り、逃げるために全力を振り絞った夾。それに追いついてしまう楽羅にはちょっと笑ってしまう
楽羅はいつものノリで夾を強引に誘い出す。でも、その中で楽羅は夾と由希が仲良くなって嬉しいと言う。更に紫呉も追随する意見を言う
これは由希を嫌いなままで居たい夾にとって受け入れ難いもの。由希を嫌うことで自分の心を守っている夾は紫呉から逃げ森の奥で子供のように蹲ってしまう。必死になって触れたくないものから目を逸らそうとする
でも、そんな夾を透が肯定してくれるのはいいシーンだったね。由希と仲良くなって欲しいと言いつつも、由希を嫌うことを責めない。
このように寄り添ってくれる透が居るから夾は閉じこもっていた場所から出て家に帰ることが出来る
後半で描かれる紫呉は、自分の内にある触れたくないものから逃げる夾とはまた別方向のタイプ
触れてはいけないものを手に入れるために何でもする気でいる。誰かを傷つけるとしても。
そんな自分勝手で理不尽な望みを話す紫呉をはとりは褒めはしない。けれど、同時に責めもしない。そんな彼が居るからこそ紫呉も自分の汚い部分を話すことができるのだろうね。もしかしたら自分の望むものを手に入れるために酷いことをしていると自覚在る紫呉にとって懺悔のようなものなのかもしれない
終盤、紫呉は透に「僕の分は?」とチョコを催促する。罪の意識が在る彼にとっては「忘れてましたっ」みたいな返しを望んでいたのかな?
けれど、透は紫呉に対しても変わらずにチョコを用意してくれているどころか、優しい表情で「食べて下さると嬉しいです」と返す
あまりに綺麗すぎる透の在り方は自分の汚さを自覚させると共に、救いのようなものでも在るんじゃなかろうか?
あの汚部屋な高円寺が料理スキルを備えていたとは……
これまでも中野と仙狐さんの遣り取りにはお互いへの思い遣りや愛情を感じさせるものが数多く有ったのだけど、それは今回も同じ
忙しい日々を過ごす中野のためにグラタンを作った仙弧さん。高円寺から教わったやり方を守りつつ、そこに自分なりの隠し味を入れることを忘れない。プラスアルファをしたくなるのはグラタンを食べる中野への愛情の現れだね
それはカップラーメンに大量の砂糖を入れたシロにも通じる話。シロとしては高円寺に美味しい食事をして欲しいから良かれと思って砂糖を入れたんだろうね。……食べさせられる側は堪ったもんじゃないけど
愛情故に相手の為の行動に更にプラスアルファする構図はBパートも変わらない
暑苦しいスーツで毎日出勤する中野に少しでも涼しい想いをして欲しいと考える仙狐さんによる散髪。涼しい髪型にするだけでなく洗髪もしてくれる。中野への愛情溢れるその行為は中野を昇天させかけるほど
最後は冗談を交えつつも互いに感謝と楽しかった想いを伝えあう二人。本当にこの二人はとてもお似合いな二人だね
エルヴィンに薬を使う為に「私情を捨てろ」とエレンに言ったリヴァイが、最後は私情によってエルヴィンに注射を使わない決断を。彼を想うがゆえに彼の安寧な死を願うか……
一度は諦められても二度も諦めることは難しい。そんなことを感じさせた回だった
エレンはアルミンが犠牲になると判っていても作戦を実行することを止められなかった。リヴァイは獣の巨人を倒すためにエルヴィンを犠牲にした。ジャンは自分たちが生き残る為にライナーを倒した
それぞれの決断は危機の中で行われた。だからよくよく考える時間はない。諦めて受け入れるしか無い。
けれど、危機が去ってもう一度同じ決断を迫られれば意見は変わってしまう。諦められなくなる
ジャンは友人だったライナーをすぐに殺す決断が出来ず、彼が生き延びる道を用意してしまった。エルヴィンに死んでくれと言ったリヴァイは彼を蘇らせるために理屈をこね周囲と軋轢を生じさせる。エレンはアルミンを蘇生させるためにリヴァイに刃を向ける
アルミンとエルヴィンのどちらに薬を使うか。その選択はとても難しく、どれが最上の決断になるというわけでもない
そして、選択の決定打となったものが夢を諦めせることだったのは印象的
アルミンの海を見に行きたいという夢は害はないし、本人を苦しめるものでもない。けれど、エルヴィンの真実を知りたいという夢はそれによって大勢を死なせてしまったし、本人も地獄の苦しみを味わい続ける
もし、ここでエルヴィンを蘇らせてしまったらエルヴィンは夢を諦められなくなる。それによって更に苦しみを増殖させてしまう
そして一度エルヴィンが夢を諦められたなら、ここで蘇らせて再び夢を追わせるというのはあまりに酷な話。だからリヴァイはエルヴィンをこのまま死なせる決断をするというわけか
エルヴィンが死に、アルミンが生き残った。これは物語の転換点となったように思える回だった
女友達を避けて下着を買いに行ったというのに、まさかの男友達に見られてしまった文乃。それだけじゃなく無謀にも自分に合わないサイズに挑戦する姿をバッチリ知られてしまうとは……
神は死んだとニヒリズムの境地に達したというのにクレープ奢りで許してくれる。そんな文乃さんは何だかんだ素敵だと思います
ゴキブリが出たからと言ってまたもや成幸を自宅に上げてしまう真冬。前回の緊張は何処へ行った?ただ、それだけ彼女にとってあの虫の存在は嫌なものだったわけで
じゃあ、女性なら誰でもあの虫が苦手なのかと言ったらそうでもなく。理珠が慣れた手付きで「太郎さん」を処理する姿は面白い。飲食店の娘はこういう方面は強いのだろうね
次回は遂にあしゅみー先輩が登場するのか。楽しみ。
学校行事の持久走を休んでポーカーに興じる咲達。そのフリーダムな行動はいつしか紫呉や夾、先生まで巻き込んでしまう。飛んでもない光景である
今回、メインとなる潑春は色々な意外性を備えた人物。遊んでそうなイケメンかと思えばママチャリに格好悪く乗り、白髪の老人かと思えば中学3年生。礼儀正しくぼ~っとしているかと思えばブラック春なんて人格を備えている
外側と実情が一致していない。
でも、それは他のものにも言えることで
夾と由希は相変わらず口喧嘩ばかり。ちっとも仲良さそうには見えない。しかし、昔を知る潑春からは随分仲良くなったと見られてしまう
潑春は鼠に先を越された牛であるというだけでバカにされていた。そんな評価潑春は受け入れられない。その歪みはブラック春を生み出してしまう
ただ、潑春も由希が鼠というだけで怒りをぶつけてしまう。けれど、由希は優しい言葉を潑春に掛け、その心を癒してくれる
潑春の入れ知恵で由希を名前呼びした透。透からすれば大したことない行動のはずで、だというのに由希は鼠になった。これを透は駄目だった証と受け取ってしまうが、実際はその逆。由希にとっては良い意味で大ダメージだったようで
透、由希、夾。三人の関係性はあまりに穏やかであるために変化が生じにくい。今回のように由希と今日の昔を知る潑春の登場で関係性に変化が生じる話は良いね
前回、前々回とチョコラータとセッコの絆が描かれていたけど、チョコラータが強いからセッコは付き従っていただけだったんかい。あの過激な懐きようで実はそれほど慕っていなかったとかちょっと衝撃的
ただし、そんな風にチョコラータを見限ったセッコも最後はチョコラータと同じようにゴミ収集車に回収される羽目に。やっぱあんたらお似合いだよ!
ブチャラティの戦いはチョコラータが倒れたことでジョルノ達からセッコを引き離す目的からコロッセオに先にたどり着く競争にスライド
その為、ブチャラティは地面に潜りつつセッコから逃げ目的地を目指すような形になる。その競争の中で二人は相手が残した様々な痕跡を頼りに彼我の距離を測ろうとし、また相手が何をしているかを推し量る。それは音であったり、パイプであったり、溶ける皮膚であったり。
相手を直接見ずに痕跡を重ねていくからどうしたって間違いは生じてしまう。音を追って近づいたセッコはハズレを引いてしまうし、格闘戦を避けるため地面を進み機転を利かせ続けたブチャラティの目算は空中から地面を降らせる攻撃によって窮地に陥る
何よりも音でブチャラティの場所を探っていたセッコは、地中でタイヤがパンクした際の音で大ダメージを喰らってしまう
それによってセッコは相手の痕跡を探る能力を失ってしまう。キックをすれば車に轢かれてしまうし、地面に出れば撥ねられる。更にはブチャラティとの会話すら成立しない
だから、人質に穴を開けて手を攻撃するなんてとても簡単な技も察知できない
ただ、探る能力が有っても痕跡がなければ察知できなくも有り。
ブチャラティはあれほど近くに居てもドッピオの中に潜んだボスに気づくことが出来ない
同時にドッピオも突然の状況に何が起こっているか、断片的にしか察知することしか出来ない
そんな状況下で蹲るブチャラティに対してドッピオはどのような行動に出るのだろうか?
突然の水着回に見ているこちらはテンションが爆上げですよ。そして、水着女子ばかりだと言うのに過度にやらしい感じにしない絵作りは好印象
特にシロと高円寺がはしゃぐ様子を見守る中野と仙狐がまるで長年連れ添った夫婦であるかのように見えたのは面白い
誰も居ないプライベートビーチ。でも、実施はあの世とこの世の境目というどこか不安になるような場所。それもあってか今後を不安視させるような描写が
もっと言えば前回は中野の先祖と仙狐の繋がりを指摘して仙狐は過去を見ているのではないかと。そして今回はどんな楽しい時間もいつか終わりは来ると提示して。でも、どちらの不安に対しても、中野も仙狐も楽しい今を最優先し精一杯楽しもうという心構えで居る。そしてそうしていれば再び楽しい日に巡り会えると信じている
そういった二人である限り、これから訪れるかもしれない不安な何かに対してもきちんと向き合えるのかもしれないね
待ちに待ったリヴァイの独擅場。これまで多くの兵士が苦戦し命を落としてきた獣の巨人を数瞬にしてバラバラにしてしまった。やはり彼の戦闘シーンは格好良すぎるね
冒頭で落馬したエルヴィンの代わりにマルロが「進め!」と命令する。これは前回、エルヴィン達が行った役割の継承の流れ。対して、今回アルミン達が行ったのは役割の詐称と見ることが出来るのかな?
超大型巨人が痩せているのを見て、遂に超大型を倒す策を思いついたアルミン。けれど、それを実行する為には自分の命を懸けた上でエレンを騙す必要があって……
自由を取り返すためなら力が湧いてくるエレン。外の世界のことを考えると勇気が湧いてくるアルミン。二人の共通の夢である「海を見に行くこと」。アルミンがこの言葉を言えばエレンは目覚め戦う力が湧き上がる。一方でアルミンはもう自分が海を見に行けないことを知っている。その上で彼は戦おうとする
アルミンはここで一番の親友を騙さなくてはいけない。一時はゲスミンなんて呼ばれるほど敵を騙してきたアルミンだけど、エレンを騙す手法はちょっと稚拙。アルミンのことをきちんと評価しているエレンに向かって「自分は勇敢じゃない」なんて言う。自分を詐称している。その上で自分が嘘をついたことが有ったかなんてバレバレの嘘を……
けれど、エレンはアルミンを問い詰めることが出来ない。時間はないし、何よりもそこまでしてアルミンが嘘をつく状況を崩せない。エレンはアルミンの嘘を信じたかのように作戦を実行していく
超大型撃破はエレンとアルミン、親友の二人が自分を騙し合うことで成立しているのはなんとも悲しいね
一方で足止め役の筈が連携によって鎧の巨人を仕留めるに至ったジャン達。ここで最後のひと押しとなるのが、もう死んでしまったと思われ戦力に数えられていなかったハンジであるのは面白い展開
視聴者に対して戦力の詐称が行われていたようなもの
バラバラの場所で偽りの肉体から引きずり出されたジーク、ライナー、ベルトルト。これは大戦果と言えるのだろうけど、ここまで到達するために掛かった犠牲が大きすぎるね……。特にアルミンの炭化した姿が……
紫呉、はとり、潑春による和やかな会話が繰り広げられた後、一転して紫呉の悪い表情が披露される展開はインパクトある。十二支の殆どが草摩家や慊人に縛られ苦しんでいる中で、紫呉だけやりたいことやってる気がしないでもない
透は今の自分が在るのは由希達のお陰だというけど、端から見る分には透の方が由希や夾に与えている物が多いように思える
それは透が相手を想い、相手の幸福を心がけて行動しているからなのかもしれない。そして今回も透は相手を想い遣って行動している
母が亡くなって初めての正月、そして親戚もハワイに行ってしまった。だから透は誰かを頼るしか無いのだけど、ありさや咲の誘いには家族を優先してと断ってしまう。紫呉に申し出ても正月の集まりが在ると知れば、由希達には草摩の宴を楽しんできてと言ってしまう
透は自分のことよりも相手を優先してしまう。相手の為に我慢してしまう
由希達は当初、透に見送られる形で草摩の家を目指す。道中で一人残した透を心配するが帰りはしない。紫呉が強盗が出たなんて言っても帰る切っ掛けにはならない。
透を信頼して家に残してきたのだから、由希達にとって「心配」は戻る理由にならない。それが変わるのは咲の発言。透は家で寂しい思いをしているかもしれないと知らされて、由希達は走って家に戻る
由希達が戻る切っ掛けとなった理由は「透の為に何かしたい」という感情によるものだね
透が親戚の家に戻った際には草摩家という「場所」を透と共有した由希達。今回は正月を独りで過ごしかけた透の為に「時間」を共有することになったわけだね
今度は由希達が只今と言い、透が「お帰りなさい」と返す。第5話のラストと逆になったみたいで良い描写だね
主人公に寄る長時間ラッシュといえば、第三部のスティーリー・ダン戦を思い出す。あれも承太郎に様々なゲス行為を働いた敵だったっけ
グリーン・デイの効力から逃れるためには下がる訳にはいかず、上に昇り続ける必要がある。また、チョコラータはヘリコプターの中にいる。彼を倒す為にはどうしたってヘリまで昇る必要がある
そういった背景から考えれば、チョコラータは最初から上に位置する存在と見ることも出来る。また、チョコラータはセッコへの電話の中で「他人を支配しなくてはならない宿命が強い者には在るのだ」と言う。強者として上位に位置するチョコラータは更に上を目指すことが出来て、だからこそボスすらも超える気で居る
そんな彼からすれば下からやってくるジョルノやミスタは下等存在の挑戦者。植物のせいもあるがチョコラータはヘリから降りてくることなく、挑戦を受ける者の如くジョルノ達の攻撃を待ち受け反撃する。
だからジョルノの攻撃を上手く退けた後にはジョルノが悔しがる絶望の表情を見ようとする。チョコラータは上位に居るから、自分に倒され落下する相手が更に反撃できるとは思わない。それが油断となる
ジョルノはチョコラータに「お前には最初から勝っていたからな」と返す。他人よりも上位に居たつもりのチョコラータにそんな関係など無いように反撃する
強者としての下や上ではなく、人間性としての勝ち負けでジョルノは捉える。だからこそ、ジョルノの反撃は落下する中で勝機が生まれる。ジョルノが落下しチョコラータが窓から顔を出すことで彼の上方から放たれる弾丸が意味を成すようになる。
また、身体を小さくしミスタに騙し討ちを仕掛けたチョコラータに対し、今度はジョルノが騙し討ちを仕掛ける。まるで交渉の余地が在るかのように見せかけた上で彼の中に予め仕掛けた虫によってトドメへ繋げていく
上下など関係なく、勝ち負けによってジョルノは優位に立ち続ける
チョコラータはどう考えてもゲス人間だし、それに可愛がられているセッコも気味が悪い。それでも二人には確かな絆が有ったわけで
どうやらチョコラータの死を知ったらしいセッコがブチャラティに対してどう攻撃してくるのか……
まさかあの仙狐さんが自分から「わらわが踏んでやるのじゃ」なんて提案してくるとは思わなかった。体重25キログロムくらいなら丁度良い塩梅だったりするのだろうか?
どこからどう見ても仲睦まじい中野と仙狐。そんな二人を外野はまた違った目線で見ているのは面白い
高円寺は仙狐が中野を踏んでやったら特に良い表情をしたと聞いてドン引きする。高円寺は二人の仲の良さを勘違いする
またシロは中野と仙狐があまりにも何も考えていなさそうなままに仲良くしていることを懸念し、仙狐が中野の家に居る意味を再考させようとする
シロは仙狐が中野とその先祖を重ねているのでは?と話す。これは中野が変に勘違いし傷つくことを避けるための助言だね
それに対する中野の返答が素敵。今が幸せだからきっと仙狐さんも幸せという、過去よりも今を重視した考え方は良いね
今を重視するということは、仙狐さんが中野に向ける笑顔の意味を正しく受け取るという意味でも有って。そういった返答なら仙狐と中野の仲を不安視したシロも満足できる回答だろうね
そして終電を逃すほどの深夜に帰宅した中野は仙狐の出迎えを笑顔で受けると共に仙狐が作ってくれたわさび稲荷を味わおうとする
仕事の疲れや眠気が在るはずなのにそれを感じさせない中野の態度。そして中野を精一杯癒そうとする仙狐の優しさ。中野が答えたとおり、二人が今をとても大切にしていることが伝わってくるような終わり方だった
これはどう見てもラブコメ……!まさかどろろでこのような回を見ることになるとは……
というか妖怪や鬼神が登場すれば必ずと言っていい程誰かが犠牲になって来たことを考えると今回は本当に平和な内容だったね
寺に行った辺りから百鬼丸の言動はあべこべになる。
この時、刀を置く台にどろろを置いたって事は百鬼丸にとって刀の対義語はどろろということになるのかな?
という事はおこわが祝言を挙げようとする様を見て百鬼丸が二度も呟いた「刀が此処に来る」とは、「どろろがここに居ない」という意味になるのだろうか?
どろろは自分や百鬼丸があべこべな言葉を発してしまう理由に気付く。
そして天の邪鬼と対峙するどろろを見て百鬼丸は天の邪鬼と戦おうとするが、天の邪鬼の力によって逆にどろろに襲いかかってしまう。守るべき対象を傷付けてしまうとはあべこべな状況。結局、天の邪鬼は百鬼丸ではなく刀工が退治してしまう。いわば百鬼丸は助けられた立場
通常であれば妖怪を倒す百鬼丸が助けられてしまうというあべこべにも程がある状況
大局的に見ればシリアス成分の多い本作でギャグ回というだけで充分あべこべと感じられる現象だったと見ることも出来るのかな?
壁の内側も外側も酷い状態。安易な希望は全く見えず誰かが犠牲になってようやく道が切り開けるという程
その絶望的な状況にアルミンは何も策が思い浮かばずジャンに指揮を託してしまう。しかし、ジャンは咄嗟の指示を出し仲間を纏めることは出来ても、一発逆転の策を思い付くことは出来ない。結局作戦を考える役はアルミンに返ってきてしまう
それはアルミンに参謀という役割が割り振られ、その役割に準ずるしか無いからだろうね。ただ、この回ではアルミンは何も作戦は思い浮かばないまま
一方、獣の巨人と対峙するエルヴィン達はアルミン達より絶望的
投石によって兵の大部分が死滅、残ったのは新兵とリヴァイとエルヴィンだけ。
この時、リヴァイはエルヴィンとエレンだけでも生きて逃そうとする。リヴァイからすれば人類が巨人に勝利するためにはせめてその二人だけでも生きなければならないと考えているからだね。つまり、エルヴィンとエレンの二人は他の誰を犠牲にしてでも生き逃れなければならない役割が割り振られている
エルヴィンに一発逆転の策はある。しかし、それを実行すれば生き延びなければならない自分を犠牲にしなければならないどころか、長年の望みであった真実を知ることも無くなる。兵を指揮し真実を知る役割を自分に課しているエルヴィンはその策をすぐに選ぶことが出来ない
だからこそ、リヴァイはエルヴィンに死んでくれと言い、代わりに獣の巨人を仕留める役割を引き受ける。それによってエルヴィンは夢を諦めると同時に様々な役割から開放される。新兵達と共に無意味でありながら同時に次の生者に意味を託す死を迎えられる
役割の受け渡しが描かれているわけだけど、それにしたってあの特攻はあまりに壮絶な展開……
ベルトルトは諦めて受け入れることを選んだ残酷な世界。対して、エルヴィンは怒りと共に抗うことを選んだ
次回はアルミンの選択が描かれるわけか
浅草の情景があまりに素晴らしすぎて本当に週間アニメなのかと一瞬疑ってしまった。また、脇をベテラン声優が固めている部分など様々な面でハイクオリティだと感じさせる内容
価値観の反転や対立が起きる回
沼の中の着物を見て炭治郎は何人もの少女を喰った鬼の行為を許せないと感じる。しかし、沼の鬼からすればあれ以上生きれば不味くなるからと、それどころか感謝しろとまでのたまう。相反する価値観が対立している
和巳は大丈夫かと声をかけた炭治郎を何も判らない子供と断じ胸ぐらを掴む。しかし、その表情や遺品を届けた行為から徐々に炭治郎も同じ思いをしたのだと察する。更にたこや沢山の傷がついた掌が炭治郎の歩んだ道の厳しさを教えてくる。
炭治郎は見た目は子供であっても、節々から発せられる子供らしからぬ様子が歪に同居する在り方は尋常さを感じさせない
人に賑わい夜でも明るい浅草の町並みは炭治郎の育った山とは大違いな環境。そこで遭遇したのは炭治郎の家族を壊した鬼舞辻無惨
炭治郎は鬼舞辻によって家族を失い禰豆子が鬼にされ山を出ることになったというのに、奪った鬼舞辻の方は都会で家族と共に暮らしているというあまりに反転した状況
その思わず吐き気を催すような在り方は炭治郎にすぐの行動を起こさせない。その隙が鬼舞辻に更におぞましい行動を許してしまうのだから遣る瀬無い
そういえば、原作では鬼舞辻遭遇直前に注文した山かけうどんは炭治郎に提供される間も無かったんだけど、アニメでは炭治郎の手元に届いた後に走り出す形に。
それによって、山かけうどんが地面に落ち散らばる様子がまるで何かが崩壊することを暗喩しているかのように思えたのは好印象なアレンジ
かつて炭治郎の家族を理不尽に奪った鬼舞辻は再びとある夫婦の安寧を壊した。この邪悪すぎる振る舞いはまさにラスボスとして相応しいもの。その人間とあまりに対立する存在に炭治郎がどう吠えるのか次回の演出が楽しみ
草摩家が舞台となる今回。草摩家の在り方のように内と外という見方が強調されているように思えた
はとりは透に対し、紫呉の家を出ていくように勧め草摩家に関わるなと釘を刺す。その態度はちょっと冷たく見える。しかし、後の展開を見れば判るようにそれは外向けのものであり、はとりの内面を知ればそれは自身の経験から透を心配しての注意だったと判る。
はとりの恋人であった佳菜は草摩の人間であっても外側の草摩。当初は十二支の事情を知らないから、内に居るはとりにどんなに近づいても一定の壁を作られてしまうが、事情を知ってからの佳菜の行動ははとりの心に巣食った冷たいものを溶かすようになっていく。はとりの心に寄り添うようになっていく
でもはとりの内側に近づきすぎた佳菜は草摩の内の内にも近づいてしまう。慊人の逆鱗に触れ片目を失ったはとり。その状況に心を病んでしまった佳菜。内側に近づいたから傷ついてしまったなら、その傷を治すためには一旦内側から締め出すしか無い。けれど、その行動は内に残るはとりとの別れでもあって…
それ以来はとりはずっと苦しみや後悔を抱えていたのだろうね。その痛みが佳菜の結婚を聞いたことで救われ、透が佳菜と同じように雪が溶けたら春になると答えたことで、改めて後悔の雪解けを知ったのかもしれないね
雪が溶ければ春になり温かいものが顔を出す。ただ、時には雪によって隠されていた内側も外側に出てくる
今回の草摩家訪問を通して十二支の呪い、そして草摩慊人の存在を垣間見た透。今の自分が居るのは由希達のお陰だという透だからこそ由希達に纏わりつく呪いを何とかしたいと思う
けれど、特別に何かをするよりも、紫呉が言うように透が透らしく居ることが本当に大切なんだろうね
ベッドで寝ている中野の元にシロが来てゲームをやろうと誘う光景が、休日の親子のそれにしか見えなくてつい和んでしまった
中野もこの現状を「まるで家族のようだ」と例えているし、この三人の関係性はいつの間にか丁度良い感じに落ち着いてきたようだね
ただ、中野が父、仙弧さんが母とするとシロは子供ポジションということになってしまうのだけど、シロとしてはそれで良いのだろうか?
仙狐さんにメイド服を着せた高円寺。よくやったと褒めたいところだけど、そこは何とかしておまけパートのように大正浪漫メイドに出来なかったものか
終わってみれば、一番美しい戦いを披露してたのってニガムシな気がする。描かれてないけど
それぞれの強さの背景が描かれる回
深海王を乗り越えるために武術大会に参加したマックス、素早い敵に対抗するための武器を成長するためと受け入れたジェノス、姉への対抗心からドS怪人に洗脳を掛けられても自我を維持したフブキ
そういった理由の上に強さを練り上げようとする者達に対して、特に理由もなく理不尽なまでの強さを備えたサイタマやスイリュー、タツマキ。
強さの理由を「才能じゃないかな?」と軽く言った上で、その圧倒的な強さを披露するスイリューはこの作品だとちょっと珍しいタイプかも
でも、そんな彼もやっぱりサイタマにはワンパンで負けるんだろうか?そしてサイタマは何時になったら武術を体験できるのだろう?