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良い

翠、オリジナルゲーム作成に挑戦するの回
これまで遊ぶ側だった人間が作る側に回るって本当に大変なことだと思う。作中では綾達によってその出来に幾つもの意見が出たけど、そもそも一応の形として出来上がる時点で一つの及第点とも言える

冒頭で話されるのはボードゲーム後進国としての日本の現状。店長はそれに対してビジネスもマーケットもこれからだと言う。今が駄目だからといっていつまでも駄目なままではないというわけだね

その言葉は今回の翠をよく表しているね。
翠は自分が作り上げるゲームを完璧なものにすべく努力し続ける。けれど、途中の成果を綾達には見せようとはしなかった
それは完璧なものでなければ人に見せられるレベルじゃないというプライドの他に、中途半端なゲームでは楽しく遊べるものになっていないという考え方によるものだね。

それが少し変わるのはジョージに煽られてから
ここから翠はムキになってゲームを徹夜で完成させる。彼女の中では完成すれば楽しく遊べるゲームになっているという理論
翠は頭の中で考えた面白いゲームを作り上げた。楽しく遊べる状態になった自負があるから綾達にも見せられる。綾達もルール説明された時点では「凄く面白そう!」と好印象

ここまでは頭の中で考えたものをそのまま出しているから翠の想像から外れることはない
でも、アイデアを形にして他の人に触れさせれば自分では思いもしなかった意見が出てくる。実際にプレイしてみれば綾達からすれば物足りない点が溢れるように出てくる

ここで翠が凄いのは綾達の意見を一蹴せず自分のゲームを面白くするために更に意見を求めたことだね
プレイヤーからの批判に耳を貸し、自分のプライドよりも他人の楽しさを優先できた翠。ジョージが言うように翠はデザイナーとしての一歩を正しく踏み出せたようだね



とても良い

前回、通信傍受やらケータイを用いた連絡やら戦車戦としてはズルい手法が横行した試合の続きとしてどのような戦いが描かれるかと楽しみにしていのだけど、まさかここまで気持ちのいい戦車戦になるとは思わなかったよ
これも全てはフェアプレー精神を重視するケイのお陰だろうね。
フラッグ車の危機を知ってなお、相手と同じ車両数で戦うと決断できるキャプテンがどれだけ居ることか

相手が卑怯な手を使えばそれを逆手に取った戦術が使える。だからアリサ相手なら彼女を窮地に陥らせるような局面も作れた
しかし、相手がフェアプレーを意識して正攻法で攻撃してくるならその途端に実力の差が表れてしまう。一旦アリサを追い詰めていた大洗が一転してピンチになったのはそれが理由だね

でも、フェアプレーで実力を出せるというならそれは大洗だって変わらない。みほは神憑り的な指示で敵の砲弾を回避するし、華も芸術的な一発でフラッグ車を仕留めてみせた
サンダース校を上回るに相応しい実力を二人は見せつけたね

最初にズルが有ったとしても最終的にフェアプレーで終わった試合は綺麗なもの。みほと華は感謝を伝え合うし、勝者を称えるケイの姿勢は素晴らしいもの
……まあ、フェアプレーだからこそ試合中の行動については反省会の形でしっかり追求されることになるわけだけど。哀れアリサ…

他にフェアプレーという面で印象に残ったのはやはりまほの姿勢かな。
みほと浅からぬ因縁のある姉という立ち位置で登場した彼女だけど、麻子の話を聞いてすぐにヘリを提供し、「これも戦車道だ」と言い放つ
それは戦車道におけるフェアプレーを意識した発言。このような姿勢を持つ彼女が何故みほと因縁を持つことになったのか、改めて彼女らの過去が気になるラストだった



良い

文乃は成幸の贈り物を「随分攻めたなぁ」なんて評しているけど、その下着を着けて登校しちゃった文乃さんも随分攻めてると思いますよ?

成幸は異性へプレゼントするなんて初めてだから相手の反応を見極めきれず、文乃も異性からプレゼント貰うなんて初めてだからそれが問題ないか判断がつかず
どちらも経験が無いから正しいプレゼントの基準が判らない。おまけに成幸が贈りたいと思った物と別の物が文乃の手に渡っているのだから尚更二人はそのプレゼントをどう扱っていいか判らない
そういったすれ違いによるコメディ展開はやはり面白いね

そして齟齬が発覚して更に水希よりも小さいと知ってしまい臍を曲げる文乃を慰める言葉なんて、女性に不慣れな成幸に思い浮かぶはずもなく……
結局二人にとって何とももやもやしたものが残る誕生日になってしまったね。ただ、文乃があの下着を着けて登校しなければもう少し問題は控えめになった気もするが

それにしてもBパートは色々とカオスでしたね……
これは成幸がリラクゼーションとしての手揉みが初めてだから加減が判らず、真冬達も出来たばかりの店へ初めての来店だからサービスが適正か判らずといったすれ違いによるものか
その中でもマイペースに張り合おうとする文乃さんの姿はちょっと虚しいものが有ったよ……?



良い

本作はメリダを中心として物語を回していくかと思いきや、ロゼッティにも何かしら秘密があるのかな?
前回クーファと共闘してその一体感に驚いていたけど、半分ヴァンパイアの彼と相性がいうことは彼女も只人ではないということになるけれど……

前回の話においてメリダはエリーゼと、クーファはメリダと一緒に居たい理由と覚悟をそれぞれ示した。それに続き、今回はエリーゼもメリダと一緒に居たいという想いを示すのだけど、そこに至る動機がメリダとあまりに異なるために心が離れてしまうという悲しい展開は驚き
メリダもクーファも相手の為に一緒に居たいと思っているのに、エリーゼは自分の為に相手と一緒に居たいと思う。そこにある壁はとても分厚いね

メリダはエリーゼの隣りにいる為にマナを手に入れかつての約束も思い出した。ランカンスロープを怖がるエリーゼを守りたいという想いが始まりに有ったのだけど、今はエリーゼと一緒に戦えたら素敵だなという動機にメリダの中で変化している。だから自身を軽蔑するメイド長に対しても力を示すことでエリーゼと組む権利を認めさせようとする。

でも、エリーゼの中でメリダと一緒に居たい動機は変化していない。いつまでもメリダに守られる妹で居たいと考えている
だからメリダよりも自分の方が強いと見られてしまう状況は間違っていると思ってしまう。自分はメリダに守られる妹なのだと示すためにわざと負けようとする
でも、それこそメリダにとってはエリーゼを理解できなくなる発想であり、そんな発想をすることで絆で再び結ばれたはずの二人が離れ離れになってしまう展開は驚きというしか無いね

メイド長の策略によってむりやり対抗試合の候補生となってしまったメリダにとってこの試練はどう転んでも辛いものにしかならなそう
唯一の慰めと言えるのは辛い境遇に追いやられたメリダの為にネルヴァが率先して立候補したことかな。あの瞬間のネルヴァは格好良かったね



良い

戦車喫茶が非常にカオスな空間。それのせいで女の子部屋としてはあまりに普通じゃない秋山の自室のインパクトが減っているような……

今回は前回Bパートに続きあんこうチームそれぞれの戦車道に向き合う理由がクローズアップされていた印象
沙織は聖グロリアーナとの試合を通して戦車戦を純粋に楽しめるようになった。だから強豪校といきなり当たってしまっても出場できるだけで楽しいとなる
秋山はプレッシャーがかかり思い詰めるみほのためにわざわざ潜入までしてサンダース校の情報を持ってきた。それは初めて出来た友達のためでもある
それぞれが戦車道に向き合う理由はあるけれど、あんこうチームに共通しているのはやはりみほの為に戦いたいという思いなのだろうね。みほの足を引っ張るまいと隠れて居残り練習している姿はちょっと涙を誘う

そうこうしている内に大洗女子学園の練度は上がり、それぞれのチームカラーも決まり制服も出来上がった。本格的な始動感があるね

そしてBパートで描かれた戦車戦、今回は情報戦がメインといった所か。
秋山の潜入取材というズルから始まった戦いはアリサによる通信傍受という更なるズルが重ねられみほ達は負けそうになってしまうが、その局面を更なるズルであるケータイで連絡を取り合って乗り切る展開は面白いね
これで戦局としてはある程度互角になったわけだから、次回こそみほとケイの実力勝負が見れそうだ

戦車道に向き合う理由といえば、何かしら思惑を隠しているっぽい生徒会メンバーが何とも不穏
戦車戦を純粋な気持ちで楽しんでいるメンバーが多い中で、彼女らの存在はちょっと異質に映るが……



良い

肝心な部分が伝わらない事で破茶滅茶に展開していくストーリーが面白いね

イメチェンって見た目を変えて相手からの印象も変えることが狙いの代物なんだけど、あまりに見た目が変わってしまうと本人だと気付いて貰えない。そんなあたふたが描かれるAパート
成幸は逆ナンされていると勘違いしてしまうし、理珠は理珠で成幸の余所余所しさを親睦深まる兆候と勘違いしてしまう
でも、勘違いしたままの状況であってもいつものように成幸が勉強を教え、理珠はいつものように国語問題に躓く。普段どおりの関係性が維持されているのは面白いね
でも、やっぱり勘違いしたままだから、普段の成幸であれば理珠に直接伝えられないだろう想いを語ってしまう。それを契機に理珠も普段は聞けないだろう「今日の私、どうですか?」なんてストレートに聞いてしまう
結局成幸は「今日の理珠」をどう思うかをストレートに返せない。だから理珠も親睦が深まった気がしない。
それでも互いをどう思っているかがほんの少しだけ通じたこの展開は勘違いに因る役得かもね

Bパートではスピーキング習熟のため英語だけで会話することに
慣れぬ言葉で会話し続ければどうしたって本来の意図と異なる言葉を使ってしまう場合がある。それは成幸がうるかの下着を褒めたと思われたり、うるかを大切な恋人だと訴えてると思われたりする場面
前者は単純な聞き間違いだけど、後者は成幸の言い間違い。成幸が言い間違ってうるかが正しく聞き取る非常に珍しい展開
だからうるかも成幸が言い間違えてるなんて夢にも思わないしそのままの意味かと思ってしまう。成幸の「うるかは大切な勉強友達」という想いは伝わらず、「大切な恋人」と誤って伝わってしまう
いざという場面に弱いうるかとしてはもう逃げるしか無いわけだね(笑)

それにしても成幸の言葉を勘違いしてぐるぐる目になっておかしな行動を繰り広げるうるかはやはり可愛らしいね



とても良い

クーファの正体には驚き。彼は裏の顔が暗殺者で表の顔は家庭教師と二面性のキャラクターと捉えていたけど更に別の顔が有ったのか
てか、ファミリーネームを見ればかなり直接的なヒントは有ったのね

後半に示されたクーファの強さばかりが目立つ回だけど、さり気なく際立っているのはメリダの強さ
前回マナを手に入ればかりの自分の前で圧倒的な力を示したエリーゼに対してメリダは劣等感など感じさせない接し方をする。エリーゼが陰口に泣いていればすぐに追いかけ慰めようとする優しさを見せる
これはメリダがそもそもエリーゼに勝ちたいと思ってマナを手に入れたのではなく、人々から認められたいという想いの他にエリーゼと一緒に居たいとの想いがあったからだろうね

誰かと一緒に居たいと思うならその相手と並び立つものが何かしら必要になってくる場合がある
マナを発現させられず虐められていたメリダの場合はマナが必要となった。
逆にエリーゼがメリダと一緒に居る為には他の少女達とあまりに違う衣装を脱ぐ必要があった
今回、ウィリアムから逃げる際にそれらの目的が同時に果たされ、メリダとエリーゼが並び立つ描写は良いね
二人の間には変わらず大きな実力の差があるのだろうけど、メリダは昔の約束を思い出し「私が守るんだ」とエリーゼの前に立った。
これからの二人は昔のように仲良くなれるのかな?

そして、逆に一緒に居る難しさを感じさせたのはクーファとメリダの組み合わせ
メリダはクーファと一緒に踊りたがったり、クーファの隣りにいるに相応しくなるまで待っていて欲しいとクーファと一緒に居ようとする
でも、クーファの正体から想像できるようにメリダが強くなればなるほどクーファがメリダの傍に居られる可能性は減っていく
それでもクーファがメリダを鍛えようと思った理由は彼がウィリアムに語った「守る理由」に繋がっていくのかな?いずれ、メリダの姿は人々の希望になると語った彼の中で既にメリダの諦めない姿勢は一つの希望となっているのだろうか?

様々な思惑は絡みつつも今はメリダを「自慢の生徒」として、自身を「家庭教師」として扱い傍に居ることにしたクーファ
第一話とはまた別の花景色をバックに新たな誓いをした二人がこの関係性を維持したまま一緒に居られるのはいつまでなのだろうね?



良い

視聴中は「何故翠は蓮を追い返すためにゲーム勝負なんて仕掛けたのだろう?」と不思議だったのだけど、落ち着いて考えてみたらあれって蓮のやる気を復活させる為か
自分の目的を邪魔されないようにしつつ最小限の労力で蓮も励ます翠。確かに素晴らしい胆力をもっているようで

入院した会長の代わりに文化祭を盛り上げようとする蓮。気負いが過ぎるとアイディア出しも空振るし人心の掌握だって間違ってしまう、視野も狭くなってしまう
だから蓮はニムトでも単純に置かれている数字よりも近くて大きいものを出せばいいなんて判断してドボンしてしまう
そんな彼女に必要なのは会長や翠がしたように肩の力を抜かせることだったというわけだね

絶対安全と思った場所にこそトラップが潜むニムトを通して肩の力を抜いた蓮。文化祭を盛り上げる為には翠の協力が絶対に必要と思って居たわけだけど、それは結局のところ安全策でしかない
ニムトで見出した楽しさ、そして翠と切った張ったを繰り広げた経験が逆に翠の力を借りずに文化祭を盛り上げる気持ちを蓮に湧かせる展開は面白いね
元々蓮にだって皆に楽しんでもらいたいという気持ちはあったわけだし、その気持ちに真正面から向き合えば問題なく文化祭は盛り上げられるだろうね

ここに来て翠がボードゲーム好きな理由が判明
商品が作品になる歴史を聞き、それを自分の夢とすると決めた翠。そこには単純にゲームを楽しみたいという気持ちに終わらず、他の人にもゲームを楽しんで貰いたい、自分でも素晴らしい作品を生み出してみたいという純粋な気持ちが有ったというわけだね

今回は文化祭をどう盛り上げるか、との悩みを抱く蓮を絡めつつ皆を笑顔にするにはどうしたら良いのか、という点を突き詰めていくかのようなエピソードだったね



とても良い

本作がどのような作品かこれでもかと主張してくるかのようなAパート
一切手を抜かずに描かれる戦車戦、相手をいま一歩まで追い詰める展開に納得感を生むみほの戦略性。第4話にしてようやくこの戦車戦に辿り着いたと考えるとちょっとペースが遅い気がしないでもないが、それでもこの戦いを見ればこれだけで本作が素晴らしい作品であると伝わってくるね

戦車戦での前半でみほが指揮する「こそこそ作戦」は特別性が薄い作戦。だからダージリンにも「安直な囮作戦」と揶揄され突破される
これはみほがまだまだ大洗の面々の実力を信じきれていなかったから連携の難しい作戦を実行するよりは……と思った結果なのかな?事実、大洗の戦車チームは逃げ出したり勝手に砲撃したりと纏まりが無い
この流れが変わるのは沙織達がみほへの強い信頼を示してから。これを機にみほは聖グロリアーナを倒すに相応しい「もっとこそこそ作戦」を実行していく流れになるわけだね

あと一台まで追い詰めながらも最後はみほ達の負けになってしまったわけだけど、後にダージリンが言うように刺激的で面白い作戦と受け取れるだけのものが有ったのだろうね
……ただ、その刺激感の表現法が「我が方は一滴たりとも紅茶を零したりしないわ」と言っていた紅茶をカップごと落としてしまう描写で示されるのはちょっと笑ってしまうが

Bパートは一転して落ち着きを取り戻し華の話が中心に
みほが西住流を掲げる実家と何か軋轢が有ったために大洗に転校してきたという事情は説明されたけど、ここに来て華にも実家に戦車道を続けることを反対されるという事情が出現
みほは大洗での戦車道を通して戦車の新たな楽しさを発見していく事が目的となりつつある事を思うと、華の方は戦車道を通して華道では活けられなかった力強さを見つけ、それを母に納得させることが目標になっていくのかな?

単純に戦車に乗って相手チームに勝てばそれでいいという訳ではなくなってきたみほ達の戦車道。
このタイミングで始まる全国大会でみほ達はどんな戦車戦を周囲に見せつけていくことになるのかな?



とても良い

関城って理珠が大好きすぎて言動が怪しくなる場面が多々あるのだけど、Bパートの行動は何もかもGJ!と讃えたくなるようなものばかりで素直に尊敬する
特にラブコメ主人公にだけ許されるラッキースケベを最高のタイミングで発動させた点は素晴らしいね

誤って前髪をぱっつんにしてしまった理珠。文乃達には人からどう見られても気にしないと言いつつ、成幸に対しては見られたくないと思ってしまう。これはある種の矛盾だね
ここで成幸が素直に理珠の変化に気付けば何の問題もないんだけど、鈍感系主人公の系譜の為か全く気付かず。……いや、あれだけ直視して気付かないってどうなのよ?
そんなんだから理珠は自身の矛盾に向き合い尚更悩むことに。

ここで理珠を救うのはある種のダブルスタンダード。成幸は理珠を名前呼びして理珠の表情変化が答えだと指摘する。それは不正解なんだけど、理珠にとっては気付いて貰えて嬉しい変化であることは確か。
間違っているけど、正解となるわけだね

Bパートでは関城が矛盾した行動をとっているね。大好きな理珠と一緒にペンケースを買いに行くとなれば分単位のスケジュールを練り上げて眠れないほど楽しみにするけど、理珠が一番喜ぶ存在である成幸を見つければそちらに譲ってしまう
これは関城の過去にも関係した行動。テストの結果が良いのに邪険にされるのは学校空間においては一種の矛盾。ここから関城は空気を読み矛盾した状態にならないように保健室登校になったようだね。
だけど、理珠はそれ以上の存在だったようで他人の感情に左右されず自分を貫き通す理珠のスタンスは関城にとって大切な指標となったようだね。理珠のスタンスには矛盾など発生しない真っ直ぐなものがある。

でも理珠がそんな自分の在り方に全く悩んでいなかったわけではなくて。
理珠は自分にとってのマイナスが関城にとってプラスに見えていたことに感謝を伝える。
空気を読んで自分より理珠を優先してしまう矛盾した行動をとった関城を救うのが、理珠にとってのマイナスがプラスと扱われた矛盾であるのは面白い兎にも角にも再び理珠が関城を救う展開は良いね

ラストは理珠のペンケースを買いに行った筈がお揃いのペンケースを手に入れてほくほくの関城の様子で締め
理珠ルートのサブキャラに思われていた関城への印象が大きく変わる回だったね



良い

まるで少女漫画のような雰囲気を持つ作品だね。
メリダの前とはいえ、ロゼッティの手を叩くとは思わなかった。今のクーファはメリダ一筋のスタンスなのか

前回ラストで念願のマナを手に入れたメリダ。けれど、クーファはそれをすぐに人前で使うことを良しとしない。メリダにとってマナを得ることはゴールではなくスタートだからだね
ただのスタートでしかないからそれを成果とすることは出来ず、虐めてくるネルヴァにも強く出れないし父親に話しかける勇気もメリダは持てない

それが変わるのは公開試合で手に入れたマナを思う存分使えるようになってからだね
この時、メリダは「何もしなくていい」と言われていたのにネルヴァに向かってまっすぐ突き進む。それはまるで自分が手に入れた力を示したくて試したくて、そしてクーファの教えを実践したくて仕方ないかのよう。この辺りに関しては事前にクーファを馬鹿にされていたことも関係しているのだろうけど
これらの傾向はネルヴァの大技を受けた後により顕著になっていくね。ネルヴァの攻撃よりもクーファの攻撃の方が恐ろしかったと挑発し、マナが尽き剣が折れればクーファが一度見せただけの幻刀を使ってみせる
メリダはこの試合の中で単純な力だけでなく精神も成長させていると見えてくる

だからこそ試合後のメリダは父親に話しかける勇気を得る。応えは返ってこなかったが兎に角出来なかったことが出来るようになった
また、ネルヴァも虐めていたことを反省するかのように奪った本をメリダに返した。これで全てが元に戻るというわけではないだろうけど変化を匂わせる動き

メリダはマナを手にし、上手くいっていなかった部分が改善され今後に期待感が示されたね。
一方で強大なライバルとしてエリーゼが君臨し、ウィリアムは不穏な動きを見せるのは少し今後に不安を覚える構成になっている

それはそれとしてOPがとても好感触。もしかしたら自分の中で今年NO1のOPかもしれない



良い

新キャラの牧京子はその大雑把っぽい見た目に反して相手の意識を誘導する術に長けているね。カードゲームだけでなくボードゲームでもかなり強そう

本作はその回で扱うゲーム内容とプレイする人物の心情がリンクしていく感じなのかな?今回は洞窟に潜り続ける勇気と美姫の相手に向かって踏み込む勇気がリンクしているね
また、猫のサクラと美姫の心情がリンクしている点も美姫の心情を測る意味で判りやすいね

過去の虐め経験から自分を守る為に一人で居ようとしてきた美姫。それが綾や翠との出会いで多少外向きに変わった面はあるが、それでも二人に引っ張られて外向きになっている部分は多い。
まだ美姫には綾の家に行くなんて自分からは提案できないだろうし

今回プレイするゲームでもその傾向は変わらないのか、前半戦の美姫は早々に勝負を降りている。二人の判断に頼れず自分の意志で踏み込まなければならない場面ではまだまだ美姫は踏み込めない

でも、一方で美姫が自分の意志で踏み込んでいるシーンも有る。それは花に話しかけたシーンだね
花は全く知らない人で普段の美姫なら積極的に関わらないだろう相手。けど、その直前に美姫は子供の笑い声にビクッとしている。それから地面に倒れているように見える花を見かけて、美姫はもしかしたら虐められていた昔の自分と倒れた女性がリンクしてしまったのかもしれない。だから向かいの自分を助けるような気持ちで踏み込んで話しかけたのかな、なんて勝手に想像を膨らませてしまう

なら、牧に挑発されてからの後半戦で美姫が踏み出す勇気を出せたのは同じ意味を持っているのかもしれない
ヤンキーぽい見た目の牧に過去を暴かれた美姫。普通なら此処で逃げ出したっておかしくない。でも今の美姫には支えてくれる綾や翠が居て、人見知りのサクラもカーテンから出て自分の膝まで来た。なら、美姫に逃げる理由はなくなる
そうして牧ですら踏み込めなかった領域に美姫は踏み込み大量の宝石を手にすることが出来たのだろうね

ゲームの楽しさを通して、人を知り自分を知っていく美姫の様子が微笑ましくて仕方ない



良い

Aパートはまあまあ普通な戦車戦をしているというのに、Bパートでその戦車を可愛らしくデコレーションしてしまう衝撃展開
第一話の戦車道紹介時点でこの作品で扱われる戦車はある意味普通じゃないと示されていたけど、それが視覚的に表れたように思える回

また、砲弾が直撃してもアニメ的な演出でちょっと煤けるだけと、作中で描かれる戦車は本来の戦車の在り方から大きく外れあっという間にガルパンワールドに侵食されていく。
それでいながら、みほが転校先に求めた願いに対しては優しい侵食が行われている点は非常に印象的

まだ断片的にしか示されていないがみほが元々していた戦車道は非常にお堅く楽しさなんて微塵もなかったことが察せられる。そしてAパートで描かれた戦車戦はみほが知る戦車道とはそれ程違わないもの
でもその在り方は戦車道新人ばかりの大洗女子学園にとって望まない形。だから皆が思い思いの形で戦車を可愛らしくしてしまう。また、対外試合に負けた際のペナルティもあんこう踊りなんてどこか気の抜けたもの
これらはみほが知る戦車とは全く違うものだけど、それ故に違う形で示された戦車道の楽しさはみほに笑顔を齎すわけだね

そういった事情もあってか、Bパートで描かれる戦車関連のあれこれは私達がイメージする戦車とはかけ離れたものばかり
出発時間に起きれないから辞めると我儘を言う麻子を止める言葉は命令に従わないことへの懲罰ではなく、単位が足りなくなるとかお婆ちゃんに怒られるとか学生らしいもの
町中を戦車が走っていても誰も怖がること無くむしろ懐かしがり応援してくれる
戦車同士の試合が行われる周辺では確かに道路封鎖が行われるものの、どちらかというとお祭りでも行われるかのような空気感が漂う

西住流出身であるみほが指揮しながらも既に大洗流を示し始めている大洗女子学園と騎士道精神を掲げる聖グロリアーナ女学院の戦車戦がどのようなものになるのか、そしてみほの指揮能力がどれほどのものなのか次回が楽しみだね



良い

今回はあすみと真冬がメイン回。どちらも有能なタイプであることは確かなんだけど、その能力の周囲への受け取られ方が異なる形で描かれているのは面白い

メイド家事代行サービスとして各家を回ることになったあすみ。知り合いばかりの相手連中はしかし様々な理由であすみにその家事能力を発揮させてくれない。家事代行として呼び出したメイドにお金握らせて帰らせようとする真冬と文乃には笑ってしまう
当然能力を発揮できないあすみはヤキモキしてしまう
でもその感情は代わりに唯我家の清掃をしたことや成幸の耳掃除で解消される。これは成幸があすみに付いて行った一応の意味とはなるのだろうね

徹夜で小テストを作成した真冬。教師として恐れられながらもその能力を評価されている真冬は寝不足に因る不機嫌顔も威圧として受け止められる。本人が発揮しようと思っている訳ではないのに生徒たちはその威圧を真冬の能力と勘違いする
その能力を発揮しているとの勘違いは生徒だけでなく本人にも訪れる。成幸が真冬を運び更に部屋を片付けたというのにそれを自分がやったと勘違いする。私生活の面は本当にどこまでもポンコツな先生である

印象的なのはあすみにしても真冬にしてもその能力保持に関わる場面では成幸の存在が大きく影響している点か
あすみが家事代行できなかったのは成幸が一緒に居たからだし、真冬が全校集会で寝ずに済んだのは成幸のフォローが有ったから

あすみと真冬には成幸が勉強を教える立場にないからどうしてもうるか達と接し方が変わるんだけど、それでも成幸の存在が彼女らに特別な存在となっていることが察せられる回だったな



良い

美姫達三人少女が織りなす尊い空間に金髪少年が入ってくるなんて雰囲気ぶち壊しじゃないかと懸念していたけど、田上が裏表なく純な少年であった為かそこまで雰囲気は壊れなかったかな

今回美姫達が遊んだのはゴキブリポーカー。前回のマラケシュがある程度のコツと運を必要とするゲームなら今回のは単純に相手の思惑を読むゲーム
そこで必要とされるのは目に見えないものを正確に判断する能力。だからか、このゲームが上手い組、下手な組に明確に分かれたね
特に美姫が意外な才能を見せたのは驚き

美姫はいつもの登下校の道を歩く中でいつもの朝だと一瞬感じるけど、直後に綾に挨拶され、教室に入れば翠とも挨拶する。そうなれば美姫も「今まではとは違うんやった」と正しく認識する
だから第一話冒頭のようにヘッドホンをつけて教室の空気を無視するようなことはせず、普通に綾達と友達のように接している。そのように変化した美姫だからこそ、教室の外ではなく教室の中に目を向ける。田上が綾に向ける感情に気付ける

対して綾への恋愛感情が爆発しそうな田上は綾しか見てないね。ゲーム中や前後でも彼が言及しているのは綾ばかりだし
そのお陰か田上による綾の分析はかなり正しく行われている。でも、そこに綾に良く思われたいという余計な欲を挟むものだから回答を間違えてしまう。まあ、彼自身あまり嘘をつけないタイプというのもあるのだろうけど

嘘がつけなくて綾の分析ならある程度正しく出来る田上
嘘がつけなくて相手の分析も多々間違える綾
嘘がつけて相手の分析も出来るが田上が何を考えて参加したかは読めていない翠
相手の分析が正しく出来る美姫
ゴキブリポーカーは四人の性格がよく表われるゲームだったようで。視聴者にもそれぞれがどのような性格か改めて示してくれるものになったね

何はともあれ美姫が楽しそうに綾達とゲームをしているだけでこちらの心まで暖かくなりそうですよ



普通

かなり変わった世界観の中で繰り広げられる物語だね。そして主人公のクーファは暗殺者でありながらも家庭教師の真似事をすることになるのか
第一話は幾らかとっつきにくさは有ったものの、その一風変わった導入故に興味を惹かれる部分は多かった印象

2つの任務を背負ってメリダのの元を訪れたクーファ。彼は人に好かれやすい紳士的な態度を列車から降りてすぐに始めている。これは事態がどの様に転んだとしても自分が怪しまれないようにとの慎重さに起因しているのかな?
だからメリダにも優しく信頼できる存在として接しようとする。
その甲斐あってメリダはベランダの手摺から落ちると同時にクーファに堕ちてしまった模様

そういった諸々やメリダを観察してどちらの任務を実行するかを最初の一日で判断した辺りからはクーファの優秀さと仕事への冷徹さを感じさせるね。
だというのにそんなクーファがメリダの決して滅気ず助けを求めない姿勢に感化させられてしまうとは意外な展開
メリダがクーファに堕ちたように見えた一方でクーファもメリダに堕ちていたのか

ただ、そうなったとしても暗殺者としての矜持を忘れないでいるのは良いね。
暗殺者でありながら暗殺をせず家庭教師の真似事をするクーファ。実の娘ではないのにアンジェル家の娘ではないのに騎士侯爵家に相応しい人間として振る舞うことになったメリダ
この二人がどれだけ周囲を騙し続けられるのか気になるところ



普通

みほが嫌がる話題が出たら咄嗟に話を逸らして、みほが姉の言葉を聞いて沈んでいたら家に遊びに行くと言い出して、おまけに料理上手なんて沙織のイイ女レベルが高すぎるよ……

第一話でみほの人間性を紹介したのに続いて、戦車部に入部した少女たちの人となりを紹介する第二話。
先述した特徴を持つ沙織を始めとして、臭いを元に戦車の場所を探り当てる華、戦車に関わると言動がはっちゃける優花里、登校するだけで命の灯火を消し去ってしまいそうな麻子。
それぞれ強い特徴を持つ彼女らは訳ありな転校をしてきたみほに丁度良い距離感で接してくれる。料理を作る際、戦車を動かす際などはまだまだ纏まりの足りなさを感じられるシーンはあるものの、そういった様々を共に経験することで彼女らの交友は更に良くなっていくのだろうね。
それはみほの「やっぱり転校してきてよかった」という台詞によく表れているように思う。
まさに「何事も実践」というわけだね

また、みほとは違うチームになった少女たちもわらわらと登場して誰が誰やらといった感じだけれど、それでもそれぞれの特徴がよく現れる描き方になっており、同じ傾向を持つタイプ同士でチームを組んでいるために何となく覚えられる仕様になっているのは良いね

そして実際に戦車を使っての練習試合。素人だらけでまともな戦い方を知っているのはみほだけと思っていたら……
まさか真っ先に経験者であるみほが居るAチームを狙うとは。他の部員たちも戦意は高いということだろうか?



良い

分割形式の第二期の為か、あらすじを説明しすぎるようなこともなく、かといって冒険的な話になることもなく。良い意味で第一期のノリがそのまま続いている印象
それでいながら第二期開始早々から文乃へのいじりが頻発。文乃はもう「そういうキャラ」として扱われる運命なのだろうか……

まあ、模試の判定結果をカップ数と勘違いする一連の会話には笑ってしまったが。全く意思は通じてないのに会話は通じてしまう恐ろしさよ…
でも、こういった齟齬が生じてしまうのも文乃達と成幸が主に見ているものが違うからなんだろうなぁ

文乃達は海トークからつい理珠の体型を連想したまま判定結果を聞いてしまったから勘違いする。
成幸は教師として助平心皆無のまま理珠と接していたからカップ数を判定結果と勘違いする
成幸と理珠が互いに勘違いしたまま話していたと判明した後にはブランコで同じ方向を見ながら会話。この時になって成幸の「どんな判定結果だろうと理珠を励まそう」という気持ちも正しく伝わる。逆に理珠が意識していたカップ数も成幸に正しく伝わってしまうから、助平心が無かった筈の成幸もつい理珠のご立派な胸元を見てしまう(笑)

ラストはアルファベットの意味を正しく理解した成幸が落とし物の持ち主を正確に探し当てて終了、と。
意味が伝わり過ぎてしまうのも困り種と言えるのかな(笑)



良い

散歩して各所を巡ったり、さいころ倶楽部で遊んだりする間、綾がずっとノーパンだったかと思うとちょっとドキドキする…

美姫は道の外れ方をを知らない女の子だね。それも正しい道を知っているから外れられないのではなく、別の道の楽しさを知らず恐怖すら感じてしまうから外れられない
そんな美姫の前に現れたのが綾。彼女は道を飛び出して川に飛び込んでしまうどころか、白昼堂々と生着替えが出来てしまう。美姫にとっては未知の道からやってきた存在
だからこそ綾が言う「今日は迷子になろうよ」は美姫にとって未知の価値観。それに従うのは恐ろしい
ここで綾は美姫の導き手として機能する。独りでは恐ろしい未知への挑戦も手を引いてくれる者が居れば怖くない
試しに従ってみれば美姫の前に広がるのは未知の恐怖ではなく未知の楽しさ。この経験は翠を尾行してさいころ倶楽部に入ってしまったり、知らないゲームに挑戦する原動力になる訳だね

考えればこの回の美姫は冒頭部分の静けさと比べて大変身と呼べるくらいの冒険をしている。知らない道を歩き知らない店に入り知らない人とゲーム卓を囲んでいる。
でも進め方を知らないゲームが相手となればそう簡単には行かない。楽しさが判らなくなってしまう。
ここで二人目の導き手となるのが翠。彼女が示す道は更なる不利に繋がりそうに見える。けれど、運なんてあやふやなものに懸けて翠が示す道に進んだからこそ美姫は未知の楽しさを知ることが出来た

ラストのモノローグで美姫は「私は楽しいを一緒に見つけてくれる人に出会えた」と言っているけれど、それ以上にこの世界にはまだまだ自分の知らない楽しいが溢れているのかもしれないと未知への期待を抱けたことが美姫にとっての一番の収穫であるように思える第一話だった



良い

劇場版を見た事はあったけどTVシリーズを見た事はなかった為に今更になって視聴
どうしても劇場版の印象が強いのだけど、こうして見るとTVシリーズの第一話は随分大人しく堅実な内容だったんだね

「戦車道は女子のたしなみ」なんてぶっ飛んだ世界観の第一話で主に描かれているのは主人公であるみほの人間性
冒頭の戦車シーンでは指揮官としての優秀さを見せるけど、それに続く日常シーンでは歩けば電柱にぶつかり筆記用具をこぼすなどかなりの鈍臭さを感じさせ、話したこともないクラスメイトのプロフィールを暗記しているなどちょっとした気持ち悪さも垣間見える

でも、こういった普通の少女としての「足りなさ」が見えてくるからこそ沙織や華が友達になり、みほが嫌がる戦車道を選ばない道に繋がるのだろうな、なんて思ってしまう
だから、生徒会と対立し硬直した状態を変えるのはみほが一歩踏み出す勇気が必要となるわけだね。みほが自分を変え進む時の揺らぎが戦車が跳ねるときの揺れに重なる演出はちょっと好き
また、そうやって踏み出しても優秀な母や姉と自分を比べて「駄目な私は……」と沈むみほに沙織と華がアイスを分けるシーンはもっと好き

1話の大部分は堅実な構成だけど、代わりに始めと終わりの部分はかなりインパクトが有るシーンとなっている。
それと併せてみほ以外は普通の少女にしか見えない彼女らがどうやって戦車乗りとして成長していくかが気になって第二話も見たくなってしまうね



とても良い

鬼側と鬼殺隊側の対比が強烈
お前達には全く期待できないと下弦の月を解体する無惨。炭治郎の可能性を信じて新たな任務に向かわせるしのぶとお館様。

何を言っても無駄だとしか思えない無惨の態度は恐ろしいね。無惨の言葉を肯定しても否定しても殺され弁明しても殺される。唯一助かったのは無惨に殺される事に夢見心地となる下弦の壱だけ
何とも理不尽だ……

対して鬼殺隊側は風通しが良いね。そしてその良い空気の中心に居るのは炭治郎てあったように思う
前々回でしのぶから思いを託された炭治郎は今回も人から想いを託される。
自分を卑下するアオイには自分を手助けしてくれたアオイは自分の一部でありアオイの想いを受け継いだのだと言い、カナヲにはコイントスを通じて彼女が変われるきっかけを作り出す

特にカナヲへの対応は良いね。もっと自分の声を聞こうと諭しつつも押し付けるのではなく、彼女が慣れ親しんだコイントスの形を通じてカナヲに変化を促す。
硬貨が表になっても決定権はカナヲにあるままだからカナヲは炭治郎の賭けを受け入れる必要はない
だからカナヲが裏表の行方を気にしたり表を出した硬貨を胸に抱いたのは、カナヲ自身が心の何処かで変わりたいと思っていたからで炭治郎がそれを引き出したということなのだろうね
二人の少女にこれだけの感動を残すのだから炭治郎は罪な男ですよ…

今回炭治郎は幾つもの礼を言う。それは相手から向けられた想いを受け取ったと表明すると同時に相手に温かい想いを返す行為だ
そういった事ができるから炭治郎の周りには人が集まり賑やかなのかもしれない
そんな炭治郎が最も想いを掛けて助けようとする禰豆子の事。思わず竈門兄妹の道行きに祈りを捧げたくなるような終わり方だった

本当に良すぎる作品だったから映画の形で続編が作られるのは素直に嬉しいな。絶対に見に行こうっと



良い

せっかく夢が叶いそうなゲーム世界へ来たのに母親同伴であり、自分が決めたい場面でも母親が容赦なくとどめを刺してしまう。その状態はアマンテが言うように自由に冒険しワクワクする可能性が奪われた、と普通なら表現することも出来る。
これに対する真人の返しはこの作品がどのようなものか的確に表しているように思えた

勇者としてゲームに入ったのに母親同伴で想像していたようなワクワクも無いし、何か思っていた冒険ともかなり違う。難敵を倒すのはいつだって母親、思った通りにならないことばかり。
でも、それもある意味冒険ではあるんだよね
結局は母親によって齎される理不尽を「これも冒険の醍醐味だ」と思って受け入れられるか、それとも「こんなの自由がないし迷惑だ」と言って拒絶するかの違いでしか無い
だからアマンテは真々子のように子供の見せ場を奪ってしまう母親に反逆するために今回の騒動を巻き起こしたわけだね。

しかし、やはりというか何と言うか。真々子の理不尽な攻撃にしか見えない叱りつけによってアマンテは戦闘に敗北し、あまつさえ最大の目的のであった母親を消したいという願いすら真々子の卵が足りないという主婦的発想によって掠め取られてしまう
真人にとってはいつもの理不尽だけど、アマンテにとっては許容しがたいもの
この対比はちょっと面白い

最後は勇者真人ではなく、真人の母親真々子の銅像が設置されて終了。
どこまでも息子の見せ場を奪ってしまう真々子の所業には毎回苦笑させられたけど、それがある意味本作の特徴となっている。

あまり類を見ない内容や展開を持つ本作は意外と楽しむことが出来たというのが率直な感想かな



とても良い

お~、第二期が作られたらメインキャラになるだろう人物が背景に一瞬だけ写り込んでた。これは原作ファンへのサービスだったりするんだろうか?

前回、衝撃の真実を前にして「自分はシャミ子の宿敵だった」とシャミ子の前から去った桃。けれど、今回シャミ子は「宿敵だから一緒に居ても良い」と謎理論をかます
そこにあるのは擦れ違いの発想なんだけど、この擦れ違いは仲違いへ繋がるのではなく二人が一緒に居る為のもの

そもそも桃とシャミ子は魔法少女と魔族だから本来は敵同士だった筈が、シャミ子が異様に弱かったりこの街が魔族を保護していたりと本来の在り方から外れていたから二人は一緒に居られた。なら、二人がこれからも一緒に居る為にはスッキリして判りやすい論理よりもなんかこんがらがって擦れ違った論理の方が良いのかもしれない

そういった意味では説得の場面は象徴的に映る。シャミ子は一生懸命に「自分の眷属になれ」と桃に語り、桃が自分と一緒に居ても良い理由を桃に見いださせようとするがご先祖が隠し事をしていたせいで結局失敗してしまう。
でも、桃はシャミ子の話から自分が一人でやろうとしすぎていた点、更には自分ではなくシャミ子が義姉の手がかりを探せばいいと気付く。シャミ子の望んだ展開とは擦れ違ってしまうが、それが二人がこれからも一緒に居ていい理由になる
「宿敵だから一緒に居られない」が悪い擦れ違いなら、こちらは良い擦れ違い

ラスト、シャミ子は桃を決闘に誘うが桃は遊びに誘われたと思ってしまう。二人の思惑は擦れ違いまくっていて見ているこちらまでちんぷんかんぷんになりそうだけれど、そんな関係性の方が二人にとって充分「らしい」もの。これまでの日常の延長線にあるような光景で締めるのは穏やかだけどどこか抜けていて良いね

原作ファンとして本アニメは見始めて最初の頃はちょっと不安に思う部分もあったけれど、終わってみれば充分楽しめる内容だったな
まだまだ原作ストックはあるし第二期も期待したくなってしまうね



普通

今川義元を雪斎を失ってからは理性を失った獣と評した沢彦。だとすれば信長の方はどうなのかと、そんなことを考えた最終回だった

遂に今川義元との戦いに挑むことになった織田信長。こちらはどうかき集めても2千がやっとなのに相手は1万の軍勢。どうするのと意見が割れてしまうし、これならばと思った服部との交渉だって失敗してしまう。
正しい判断が難しい状況
燕の様子から雨を悟る子供、夢の中で再会した父との鷹狩。それらを通して信長は今川相手にどう戦えば良いのか戦術を見出す。これは信長の才略によるものだね

でも、たった一人の人間が考えた戦術ならその一人の心が折れてしまえば戦術そのものが崩れ勝機すら失いかねない
1万だと思っていた敵が実は4万だったら、もうどうしようもないと思い自分の首を差し出す道を選んだっておかしくないね。この作品の信長はどうにも甘い部分が有るから、自分の首一つで織田家の危機が乗り切れるならその道が最良と思ってしまうのだろうし

ここで信長だけが犠牲になる道を選ばせなかったのが恒興を始めとする家臣たちであったのは、これまでに信長が築き上げた織田家がどのようなものか示しているように思えた
信長を信じて戦うと言いつつ信長にも「戦え!」と言う恒興、和睦交渉に行っていなかった沢彦、出奔しつつ戦いのために戻ってきた利家、一度信長の元を離れながらも別の姿で戻ってきた礼次郎。
こういった支えが有ったからこそ、義元に勝てたということなのだろうね

正直言うと桶狭間が終わった後の話が欲しかったかも。流石に義元の首をとってすぐに終わりとなると突然の印象が強すぎるかも



とても良い

長男力はあっても人に教えるのは苦手な炭治郎って意外性があって面白いね。本人は努力で出来るようになってしまうタイプだからコツとかを教えるのは向いてないんだろうなぁ(笑)

引き続きの機能回復訓練。次の戦いに向かえるよう身体を整えている戻ろうとする炭治郎は変わらずとして彼に釣られる形で善逸と伊之助もやる気に。まあ、二人の場合はしのぶによる発破も大きかったようだけど
そしてそんな三人と並行して描かれるのは人間性を取り戻そうとするカナヲの様子。

あまりに辛い経験から考えることも感じることも止めたカナヲ。幼少時にカナヲが失ってしまったのは人間性。目の近くに蝿が居たって反応しないし、洗髪されていても目を閉じない。子供らしさのみならず自然な動作すら無い
また、蝶屋敷へ来てから炭治郎達がカナヲと絡むシーンは何度か有るがその中でカナヲが何かしら反応を示すシーンは少ないまま
でも、そんな彼女の変化が伺えるシーンが今回ある。賑やかに修行し短い間に実力を伸ばしていく炭治郎達を見てカナヲはコイントスする。そこからカナヲが何かすることはなかったが、それでも何かをしようとした事は判る
カナエが言う通り、後は好きな男の子でも出来ればもっと明確に変化するのかもしれないね

回想シーンでは眉を吊り上げてばかりのしのぶが今はにっこり笑顔中心。前回の話を受けてからあの回想と今の様子を見比べるとしのぶが姉から好きだと言われた笑顔を保つだけに留まらず、姉のトレースをしているのだなと伝わってくる
鬼への対処含めそれがしのぶの負担になっているようであるけれど、でもその姿勢が善逸や伊之助のやる気を引き出し、あのカナヲを継子として育て上げたのだから他者への影響は計り知れないね

治療が終わり再び戦いの日々に戻る決意の炭治郎。敵は強い十二鬼月となり、しのぶの思いも背負っている。緊張感と不安漂う中聞こえた禰豆子の言葉にほろり……
そうだよね、今の炭治郎を一番元気づけるのは禰豆子の言動だよね

次回は列車鬼の話をやるのかな?もう残り話数無いしやらないのかと思っていたけど。導入部分だけやって残りは二期とかなのかな?



普通

母親が不要だと証明したいアマンテが家事対決を仕掛けたけど、対して真々子が剣の特殊能力であっさり終わらせてしまうのはあまりに理不尽な描写(笑)

子供からすれば母親のすることなんて何時だって理不尽に見えてしまうもので、真人達に付いてきた母親たちはどう見たって役に立つようには見えなかったし塔を攻略する気持ちも見えてこなかった。
そんな彼女らが本領を発揮する時があるとすれば、それはやはり母親として子供に対峙する時なのだろうね

ポッチ達の凶暴化に対して真々子は彼らの暴力を受け止めることを提案する。でも、ただ殴られる事も良しとしない。破壊不可能のフルマーマーなんて完全防備の上で殴られる。更に思いっきり抱きしめて「判ってるからね」と言って凶暴化を終わらせてしまう。暴力も不満も受け止めながら母親としてのありったけの愛情を注ぎ込み抵抗不可能にしてしまう
そんな方法で凶暴化を終わらせてしまうなんてあまりに理不尽だ。それでもそんな理不尽が許されるのが母親というものでそれを許すしか無いのが子供というものなのだろうね

真々子が作り出す母親ワールドに巻き込まれまいとするアマンテの願いが明かされた所で最終回へ続く、と。色んな意味で母親に蹂躙されている作品で母親を消したいというアマンテの願いは最終回に相応しいテーマだね。
この願いすらも真々子に蹂躙されてしまうのか、その蹂躙を味わっている真人が一喝して終わるのかちょっと楽しみだね



良い

前回の話を受けて夾による師匠への想いを語りつつ、由希の変化も感じさせる内容

師匠は夾と関わることになった自分の背景を語る。それは師匠の言うように罪悪心によるものだったかもしれないけれど、交わされた夾への優しさまでエゴになってしまうなんて有るわけないよなぁ
関わりの始まりにあるのが個人的な理由であったとしても師匠のもとで夾が明るく日々を過ごすことができて居たなら、それは仮初であっても親子と呼べるものであるわけで
師匠が夾に相応しい父親に成っていたなら次は夾の番。本当の姿を透に晒して夾は心境が変わったのか、師匠に相応しい息子になると声に出して決意表明。夾は一皮剥けたようだね

同じように由希と楽羅も変わろうとしているようだけど、こちらは夾と違って抱えているものがまだまだ見えてこない。透にも明かされない。だから、この二人が何に悩み何に打ち勝とうとしているのかは判らないまま
それでも由希はまるで誓うように成りたい姿の自分を透に語った。願いは言葉にするほど強いものになる。階段を登りつつ透に自分の心境を語った由希も一皮剥けたように思う

透が言うように夾も由希も素敵な方向に変わっていって、透が居る家には幾つも笑顔が集っていく。けれど、透の知らない場所で由希に興味を示す二人組が居たり、草摩の呪いに抗おうとする者が居る
『これから』に期待が膨らむ所で第一期は終了。この優しさと暖かさに満ちたこの物語の続きが早く見たくて堪らないね



とても良い

「たいじ」の意味を勘違いしたシャミ子とそれを察せられない桃による掛け合いが漫才じみていて面白いね。それが面白いだけに終わらず二人の思い遣りが垣間見える台詞もなかなか

桃にもっと近付こう、理解しようと決意したシャミ子は再び桃の夢に侵入することに
この時、深層に潜る為にご先祖が提案した心のガードを破壊する方法よりもシャミ子が当初考えていたお弁当をあげる作戦の方が成果を上げている点は印象的。武器を持って戦うのではなく、お弁当を食べさせる中で桃とシャミ子は向かい合う。シャミ子は知らず識らずの内に相手と向かい合う行為が出来ているね
シャミ子の口から走るのNGなんて衝撃的過去が明かされて桃は驚き問い詰めるけれど、シャミ子はそれ以上の勢いで桃にどうして魔力が無くなると消えると言わなかったのかと詰め寄る。更に桃への複雑な感情を明らかにしていく。
シャミ子は桃と向き合い自分の心を伝えつつも桃を理解しようとする

桃に対してそこまで出来るシャミ子なら吉田家の真実にだって向き合える。いや、それでもみかん箱=お父さんの衝撃はなかなかの衝撃だったようですぐには理解しきれてなかったけどね

こうなってくると目立ってくるのは桃の方。シャミ子が桃の想いや吉田家の真実ときちんと向き合おうとしているのに桃は向き合えていないように感じられる
シャミ子が詳らかにした桃への想いに向き合えていないし、「たいじ」の意味をシャミ子が勘違いしているとすぐに察せられない
何よりも桜がした行為を吉田家から父親を奪う行為だと考え、そんな桜の義妹である自分はシャミ子の宿敵だと決めつけてしまう
今回の話で桃はシャミ子に全く向き合えていない

それでも桃が心の底から発した言葉もきちんと有るわけで。「私はシャミ子の事が心配なんだよ!」という台詞は桃にしては真っ直ぐな言葉
ここまで言ってくれながらも真実を知り傷付いた桃に対してシャミ子はどこまで向き合えるのかな?



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