サービス開始日: 2016-03-14 (3798日目)
クラシック曲を擬人化させて戦う。それ自体に斬新さはないはずなのに、綺麗に鳴り響く音楽や縦横無尽に駆け回る運命を描く映像美によって、好印象な作品に仕上がっているね
これは意外に楽しめる作品かも
D2襲撃の為に音楽が制限された世界。「NO MUSIC, NO LIFE」なんて標語が有ったりするけど、それくらい音楽は生きていく上で必要な物
つまり、この世界の住人は音楽を聴けない事で満足に生きていないと解釈出来るわけだね
だからこそ、思うがままに生きているタクトと運命は光り輝いている
ピアノの音を聞いて顔を上げる人々、街の活気が消えたと不満を漏らすダイナーの主人
彼らは音楽が無い世界に生き辛さを感じているように見える。それこそ余計な音を鳴らさないようにひっそりと暮らしている
けれど、タクトや運命は自分の欲求通りに動いている
ピアノを見れば弾き始め、ジュークボックスの為に運命を走らせる
運命もカロリー回復の為に食い続け、暴れる時はタクトの身体もお構いなし
この2人に振り回されるアンナは可哀想だけど、常識人を翻弄するタクトと運命は思うがままに輝き生きているとも言えるね
音楽のない世界で音を鳴らすにはD2の殲滅が必要。一方でタクトは戦闘時に「開演」と言うんだよね
D2を倒さなければ音楽は鳴らせない。でも、2人にとってD2を倒し世界に音を取り戻す行為も一つの音楽なのかもしれないと思えてしまう戦闘シーンと戦闘後の描写だったね
センターに焦がれていても、いざ任される段になると自信の無さが顔を出してしまうすみれ
成功体験が無いから無事にセンターを務められる自分を想像できないし、反対の声で逃げ出してしまう
すみれにとって必要だったのは、それこそ自分をセンターだと認めてくれる人だったのだろうね
そういった意味ではいつもすみれを批判する可可だからすみれを変えられる
可可は自己練に励み、素晴らしい歌声を持つすみれこそセンターに相応しいと思った。だからそれに見合った選ばれし者のドレスを仕立てられた
反発してばかりの2人がステージを挟み、名前で呼び合う展開は良かったね
待ってました!と言いたくなる第二期が遂にスタート。
キシリカのシーンだけコミカル度合いが凄まじい画になっているのに、それによって全体のバランスが崩れていないのは凄いなぁ…
また、ストーリーも要所を抑えつつテンポよく進むのだから堪らない。あと、EDの空気感がとても良いですよ……!
ヒトガミが語るのは「物事は結果が全て」、ルディが手にした予見眼は結果を見通すもの。けれど、結果よりもルディやルイジェルドそしてエリスが気にしているのは過程だね
結果の為なら何をしても良いとは思っていない。だから過程に思い悩む
ルイジェルドに一発入れ大喜びしていたエリスが、ルディに負けた事を過剰に悔しがるのは負けるまでの過程が無い点もあるのだろうね。
ルディがエリスに組手で勝てる要素なんて無かったのに魔眼を手に入れ、いきなり結果に届いてしまう。自分の努力という過程を無視しているからエリスは機嫌を損ねてしまう
また、ルディは金の工面の為に杖を売ろうとするが納得していたわけではないし、ルイジェルドもそんな遣り方は納得できない。ルイジェルドが諭すのはルディが杖を貰った過程やそれによって間違った結果を導くだろうという点
彼らに必要だったのは金が手に入る結果ではなく、どうやって海を渡るかという過程を話し合う事だったのだろうね
あっさりルディの近くまで追い付いたと思ったらニアミス続きのロキシー。彼女がルディと再会するのってもしかしてまだまだ先?。だとしたらシルフィ達との再会も…?
家族や仲間との再会という結果が待ち遠しい中で現れた謎の男。彼の登場はルディ達にどのような過程を齎すのだろうか?
生きてた!あの5人が生きてた!
いや、第一期ラストの描写からてっきり全滅したものと思いこんでいただけに、この展開は驚き。一見、ご都合主義的であるけれど、死の世界に突き進むしかなかった彼らに生きる道が残っていた点をとても嬉しく感じてしまうね
共和国軍が掲げる道理に従わず孤軍奮闘するレーナの傾向は更に強まっているね。
一房だけ染めた髪は見た目だけ綺麗な世界に染まりきらない自分を体現しているかのよう
変わらない絶望的な戦況、それを前にしてもシンエイ達から遺された物を胸に戦い続ける彼女の行く先が気になるね
連邦に受け入れられたシンエイ達、状況をあまり喜ばしく思っていない?
エルンストは彼らが戦場しか知らないからだと解釈しているけど、都合よく自分達を助ける存在への不信感が有るように見える
連邦の風景は理想そのもので、自分達に共感してくれる声もある。でも、それを居場所とは思えないのだろうな
エルンストがこだわる人の理想。この言葉は第一期8話の共和国理念を思い出させるね
あれも結局は自分達の利と欲の為に聖女を処刑した事で理念は地に落ちた
今回はシンエイ達を助けるものとなった理想。けど、いつまで理想が味方で居てくれるのか、そしてシンエイ達はそれを受け入れ続けるのか。一抹の不安を感じてしまうね……
不良ぶるのも優等生ぶるのも定められた努力に則っての結果。認められても満たされない、単調で深みがない世界。
それが変わるのは肌色の下地に緑が有ると知った瞬間から。運命のような出逢いによって八虎の感情が変わっていく流れは良いね
空の青さの深さを知り、美術が才能だけで成り立たないと知り……
そうして描き上げた複雑な青で構成された絵は、けれどそれだけを持って八虎を変えてはくれない。本当に八虎が変わるのは好きの気持ちによって。止まる事を知らない衝動によって深められていく絵と手は八虎の感情の複雑さを明確にさせていく
何をすべきか判っているし、定められたノルマも知っている。その上で「美大って、俺、入れると思います?」と聞いた際の八虎の表情変化とその直後の覚悟はとても素晴らしいものだね
200倍の狭い門。ヤバいと判っていても止まらない八虎の心臓がこれから彩っていくだろう複雑な色の数々が楽しみになる初回だったね
2期を見た後に見る1期のボーナスエピソード。2期とはテーマ等に対するアプローチの違いが各所に見られて面白かったね
バレンタインを通して色々な人が誰かに贈り物。そこに込められた想いの多様性には本作の懐の深さが感じられるね
バレンタインは恋心を伝えるイベントのイメージが強いけれど、友チョコ等が有るように他の想いだって伝えられる。だから会社でも男性が配っていたり、エルマが貰う側に居たり。そして小林は仕事で人を助けているからその感謝で多くの人から貰う
対してトールがチョコを通して渡そうとしてのは想いではなく情欲だから小林の注意一つで渡せなくなった
でも、小林もちゃんとトールから受け取っているものが有ると判る前半部終盤は良いね。カンナを通して食べてしまった薬入りチョコ。傍迷惑なトラブルだけど、去年は傍迷惑な事すら無かった
だから、こうして騒がしいのは誰かとの繋がりを手にしたからだとも言えるんだよね。まあ、普通に迷惑だけど
滝谷主催の温泉親睦会。これも一種の贈り物だね。何か大変な事があった小林を慰労する為のさり気ない贈り物
他にも翔太に小さなプレゼントを贈っていたり滝谷は本当に気遣いのできる大人だね。
そしてこの親睦会は余計なものをチョコに混ぜて渡せなかったトールにとってリベンジの機会になったようで
今度は何も混ぜていない普通のチョコ。だからこそ、大きな想いが籠もっている。小林はその想いを受け取りすぎる事はなかったけど、代わりに疑うことなく口に含んだ。それこそきちんと受け取った証
その後はふざけ合いながら手を取って帰り道へ。2人のこういう姿を改めて見れた事はとても嬉しい機会だと感じられるボーナスエピソードだったね
メンバーが集り、ラブライブが開幕する事で意識する事になった自分達は何者かという点。それをグループ名やラブライブ用の楽曲作りを通して描いていたね
単純に結ヶ丘のアイドル部と名乗ったのでは味気ないし、名前を繋げてもつまらない。そこにはアイドルとして何をやりたいかという課題が絡んでくるわけだね
初期案は迷走だらけ。それぞれの好みを主張しているだけだから決まらないし、他の生徒も案を返せない
どういう存在かというイメージを自分も、そしてファンも持っていないと名前もあやふや
ステージを学校の皆と作ったサニパは名前もファンから。彼女らは支えてくれる相手とアイドルを作り上げていったタイプなのだろうね
なら、新設校でアイドルになろうとしているかのん達はどうなりたいかといえば、まずは自分達が真っ白であると知る事から。何色でもないからどんな色も結び付けられる
気付きや下校風景、異国の言葉を結びつけて『Liella!』という名前と歌詞を作り上げる展開は良かったね
過去の世界でやるべき事をいつの間にか勘違いしていた恭也が、何もかも不味い方へ進んでしまった未来を経験して改めて芸大生としての日々を焦がれる最終回
ここまでの紆余曲折に思う所が無い訳ではないけれど、それでも本来の目的であった自分達の夢をリメイクする道へ戻れたのは良かったかな
改めて芸大の日々に戻っても恭也がゲーム制作の中で犯した失態は消えやしない。貫之は居ないし奈々子や亜貴も以前と違う。でも、失態が全て無駄でないなら悪い事ばかりじゃなく、挽回の余地が有ると言える。それが本来望んだ未来へ繋がるのかな
それはそれとして、赤面する奈々子や河瀬川がとても可愛らしい最終回でしたね
さらさのティボルトが披露される前半、紗和の個別エピソードと呼べる後半。最終回にしてはちょっと風変わりな構成かもしれないけれど、本作はさらさ・愛による自己実現の物語と紅華予科生によるデビューを目指す物語が並列的に描かれてきたのだから、これはこれで良かったのかも
情け容赦ない安藤のロミオが混ざる事で呑まれてしまう危機的状況。ここでさらさが求めたのは過去の記憶。自身の経験からティボルトに寄り添える部分を見つけた時と同じ手法だね
幼いさらさに歌鷗が教えたのは芝居の極意。遊びの芝居が無いのなら、求められる芝居は常に一種類。それを理解できていれば安藤のプレッシャーが有っても変わらない演技が出来る
披露されたさらさのティボルトは紗和と大きく違うものだったね
紗和が憎しみを振り回すティボルトであったなら、さらさのティボルトはジュリエットへの美しき愛を保ち続けるもの
それは歌舞伎への愛、自分の方が上だったという悔しさ、そして暁也へ助六を託す複雑な感情を反映したものだったから、人を魅了する演技になったのかもしれないね
オーディションの結果は合格者の表情に興味が湧くけれど、それと同じくらい落選者の感情も目立つね
特に、合格に嫉妬する学友を叱咤しつつも落選した悔しさも彩子を祝う気持ちも同居した忙しい感情に号泣する薫の姿は印象的だったな
学友はライバルだけど仲間という点が感じられるシーンだったね
落選した紗和は他の子達のように悔しさを振り乱したりしない。求めているのは納得だけ
紗和は当初、さらさ天才で自身は秀才だから負けたと感じていたようで安藤に愚痴っても納得は得られない。むしろ安藤が慰めに明かした同票の件は紗和を余計に苦しめる
仮想ロミオをさらさに設定していた紗和にとって、努力で越えられないと余計に思わされるから
だからこそ、同じような人間性で似た苦しみを抱く竹井の言葉にこそ紗和は報われるわけだね。役は得られなくても、合格に匹敵する納得と慰労を得られた
また、大木が明かすさらさを選んだ理由も紗和を納得させる。お客に見て貰う以上は切っては切れない概念とはいえ、大真面目に『萌え』と表現されるのは面白い(笑)
落選の納得が出来たから紗和もさらさの合格を称賛できたのだろうね
さらさ達がようやく掴んだ寸劇は余興で、むしろ主役は雪景色を前に憂い顔を見せていた聖を筆頭とする本科生達
彼女らの苦悩も見たかったけど、本アニメで描かれたのは未来や銀橋を夢見る予科生達の物語なわけで。そんな彼女らが次なる予科生を呼び込むモデルとなるラストは見得が決まった良いラストシーンだったね
原作買ってもう一度本作の空気感に浸りたくなってしまったな
様々な手法で異種の共存を描いてきた本作、最終回は夏祭りの後に花見を描くという大胆な手法に出ましたか!
普通はその順番で共存出来ないイベント。けれど、それが当たり前のように成立している日常風景こそ、本作が最も大切にしている部分なのかもしれないね
前回の重さをまだ残したままの小林
彼女が知ったのはトールが傷つき救われた物語。それを意識したままでは相手との関係が気不味くなる
だからこそ、小林には心も関係性も日常に揺り戻す何かしらが必要だったわけだ
そこへ当のトールが夏祭りの準備を手伝っていたのは印象深い描写
本来はトールこそ異種を象徴するドラゴンだけど、街の人と準備をして本番でも屋台を営む姿は夏祭りの風景によく馴染んでいる
小林をきっかけに街や人に馴染んだトールが日常の象徴へと変化したと言えるのかもしれない
だからトールが手伝う祭は人を楽しませるものになり、ドラゴンも受け入れられる場所になる
でも、小林を一番癒やしてくれるのはトール本人だし、トールも小林の存在に癒やされている。
互いが互いを必要としているから重い話が出来るけど、二人の時間にそればっかりは味気ない。
胸の内を明かし合って2人の中にあった重くてザワザワするものが、しっかりした質量有る愛情と笑顔に変わる様は素晴らしいね
花見も日常を象徴するシーンだけど、花は肉片だし集う面々も異世界寄りの者ばかりで本当は非日常の場。けれど、そうした異種だと感じさせない振る舞いばかりで人とドラゴンを分ける境界など見えない日常の風景が広がっている
まあ、流石に腕相撲を人とドラゴンが競うのは無理があったようだけど(笑)
明日の仕事も重い過去も、そして種族の違いも気にならなくなる花見酒。それを言葉にしてくれる小林。だからトールも小林の傍に居たがるし結婚まで求めてしまう
ただ、それはやり過ぎだし恥ずかしい。逃げてしまうけど、逃げたいわけじゃないから追いかけられると嬉しい
祭では人とドラゴンの境なしに食べて遊んで並んで花火を見上げていた
花見でも人とドラゴンの境なしに食べて遊んで一緒に腕相撲をした
人とドラゴンの違いはたくさんあるけれど、違わない部分もちゃんと有る。本作では様々な手法でそれを描いてきたから、共に在る風景も違和感なく描かれている
最後はよく判らないままに皆で走る。そんな日常がとても尊いと感じられる作品だったね
話の構図としては前回と似ているね
どのように役に寄り添うか?彩子も紗和も役と同じ経験を持っているわけではない。だから自身が持つ要素から役に寄り添える感情へと昇華させている
どちらもその熱演ぶりは鳥肌が立つような代物だったね
ジュリエットは自分と似ても似つかない、説得力皆無と彩子は恐れている
でも恋は叶うだけが全てじゃない。叶わない事だって立派な恋
平山から友達と言われた自分、明日香に振られた平山、想いが伝わらなかった明日香。ままならない想いを彩子は見てきた。そして、平山や明日香は恋の為に精一杯のアピールをした
なら紅華の生徒として試練に立ち向かおうとする彩子だって、想いを誰かに届ける為にアピールしなければならない
紗和の演技は本当に凄まじい……
事前に言及されたように紗和に人殺しの経験は無い。その要素はどうやったって自身から抽出できない
それをさらさへの敵愾心を中心に据えてあれだけの演技を出来たのだから、元々の演技力が素晴らしかったと言えるのだろうね
煌三郎に2つの釘を差される暁也。歌鷗の為に要求されるのは恋仲への変化
でも、暁也は切り出せず、あの話を聞いてしまったさらさが代わりに切り出さなければならなかった
あの瞬間にさらさは子供から大人へ。歌舞伎を卒業し、助六を完全に諦めざるを得なかったのだろうなぁ……
暁也はさらさには手の届かない歌舞伎を手に入れられる者であり、自分はそれを手助けしなければならなかった。そこには前回示唆されたようにロミオとティボルトの関係性を見出す事が出来るのかもしれない
さらさの真骨頂が明かされるだろう最終回、そこへ立ち塞がるのがまさかの安藤ですか……!これは期待しか無い
もう卒業の時期とは早いことで
カタリナの思い出は食べ物ばかりだったけど、彼女に話しかける人の多さや多様性がカタリナが在学中に作り上げた思い出を代わりに表しているかのようだったね
その一方で気になるのは誰がカタリナの心を射止めるか、という点だったのだけど……
その点に関してはジオルドが先行しつつ、まだまだカタリナは心を決めかねているという感じなんだろうか?
ジオルドに迫られ、キースに押し倒され。ワタワタするものの決定的な何かはなく
ただ、好みのタイプについて答えが無いのではなく答えられないという辺りに変化を感じさせると言った所だろうか
最後は皆で収穫作業。やっぱり土いじりしている時が最もカタリナらしさに溢れているね。また、こうして皆も一緒に土いじりする様子が入る事で、皆もカタリナの世界に染まっているし、その状態を好ましく捉えている点が感じられて良かったな
それにしても恋愛ゲームの続編で主人公続投って凄いな(笑)
前半部ではトールが小林の腰痛に絡むこの世界の常識に悩み、後半部ではトールが自身の世界の常識に悩む
大きな壁にぶつかって孤独になった時に小林に出逢ったのかと思うと、今回はトールの長い旅が描かれた回だったと言えるのかもしれないね
トールは最初、腰痛の理由すら判らない。それを滝谷やエルマを通して少しずつ理解していく
腰痛はトールの肉やトールの世界の物を食べさせれば一発で治るかもしれないが、小林が何に苦労しているのかは判らなくなってしまう。相手と自分の常識が違う点を抑えておかなければ相手を押し潰してしまう
だから相手の常識を壊さず今の在り方を守ろうとするならば、相手の自由を尊重して少しずつ寄り添っていくのが最も良い
リラクゼーショングッズを求めていた小林の為に、自身の尻尾を提供したトールは小林の世界の常識と共存できたと言えるのかもしれないね
様々な常識がぶつかり合う後半は手始めに普段通う会社が異世界の空気へ
専務の部屋に居るのは魔法使いに終焉帝で彼らが語るのも異界の話というちぐはぐ。更に異界の存在であるトールの由来がこちらの世界の作家から取られているちぐはぐ
常識がぐちゃぐちゃになりそうだ……
自由を勝ち取ろうとした戦いがやがて勢力の枠を作ってしまったのだから面白い
自分が〇〇勢ならそれに相応しい振る舞いを求められる。けれど、それに従ってしまえば自身の常識を狭め自由を失う。
だから終焉帝はトールに枠に縛られない自由を教える為に自由に行動させたのだろうね
でも混沌勢の代表格、終焉帝の娘としての立場からは逃げられないし、他のドラゴンが教える話もそれぞれの常識を備えたもの。それらはトールが欲した自由を与えてはくれない
自由を求めて神と闘っても何も得られなかった。何も無い事は一種の自由と言えるのだろうけど、自分を満たすものもない
だからこそ、小林との出逢いはトールにとって最大の自由へ繋がる
メイドになれば相手に縛られてしまうかもしれない。けれど、そこにはトールが自らの意思でメイドを選んだ自由があった
自身を縛る常識を壊し、大切な人に寄り添える自由を手にしたトールの笑顔、頭を撫でて欲しいと欲する仕草はとても良いものだったね
アイドルをしたいかのん達とアイドルを許さない恋、普通科と音楽科、それぞれの対立が主軸となる今回。アイドル活動を巡る話は選挙によって学校全体を巻き込む話へ
それもあってか対立を単純な敵対として扱わず、敵であっても味方であり、味方であっても敵であると示しているかのよう
普通科は音楽科の3倍。これだけ考えれば勝てる選挙。だけど恋がしたように対立する普通科を抱き込む政策を打ち出せば票は取れる
また、アイドル活動の為にすみれを手伝うかのん達も結局は恋の方が会長に相応しいと考えていた。アイドル活動よりも学校の会長としての責務を考えてのものだね
かのんは幾度かに渡って対立するすみれと意見を合わせられる場所を探しているね
アイドル活動に反対されていても、それに理由があれば対立を越えた解決策を思いつくかもしれない
まあ、恋の反応はジュースによる橋渡しも意味を為さない取り付く島もないものだったけど……
恋は対立も味方も無視して物事を進めている。だから学校の為に公約破りも宣言してしまう。それは孤軍奮闘であり、豪邸でありながら自身を気遣うお手伝いすら手放そうとする空っぽの家とリンクしているかのよう
彼女は学校の危機に対して、全てと戦おうとしているのかな?これに対してかのん達は味方になる余地はあるのだろうか?
降って湧いたチャンスにギラつく予科生。でもこれは公演だから見るお客が居て、求められる演技が有る。その上で演じる自分という個性を表現しなければならない
この難題への対応法や克服法にそれぞれのスタンスの違いが見えて面白いね
薫と彩子などはこの事態に「自分が何を見せたいか」を中心に考え、対してさらさに助言する愛や愛の母、そして聖は「客が何を見たいか」を中心に物事を考えているのかな
愛の「もう一度さらさのロミオを見てみたい」というのもさらさの演技を見たい客の立場としての発言だね
聖は本科生として予科生にとってのチャンスを冷徹に見つめているね
文化祭の本番は本科生の卒業公演であって、予科生の寸劇はおまけ。これに興味を持って見に来る者なんて、それこそ既に知名度がある奈良田愛が目当ての程度
だから、持って生まれた美を持つ愛にジュリエットを勧めるわけだね
さらさは様々な角度から今回の件を考えているね
当初はティボルトに対し「自分が何を見せられるか」に自信が無いから避けようとした。でも一度やった役に自信が無いとは、以前の演技に不満が有ったということ
逆に言えば、その不満を克服してこそ役者として成長できる
自分が見せたいもの、客が見たいもの。このバランスを取りつつ個性を持って役に寄り添う
でも異なる時代・環境の人間に寄り添うのは簡単ではない。それをさらさと愛は自身の中にヒントを見つけたね。単純に役の気持ちになるのではなく、自分と重なる部分を通して寄り添っている
手の届かない者への嫉妬と羨望、掛け替えのない出会いによって得た宝物のような思い出。それらを土台とした演技こそ個性を打ち出した唯一無二のもの
愛は恋を理解しきれなかったが、ジュリエットを演じきり称賛を得た。なら、同じように天啓を得たさらさがどのようなティボルトを見せつけるのか、次回が楽しみだね