上弦の鬼に刀鍛冶の里が襲われ、半天狗や玉壺は炭治郎達に襲いかかる危機的状況は変わらないままに甘露寺蜜璃が参戦したことで幾らか安心感が生じたね
又、里の者達もただ助けられるだけでなく、自分達も戦い他のものを助けようとしていた
そういった助け合いによる力強さを感じる回だったかな
炭治郎からの親切、そしてお館様の言葉によって自分の行動を変えた無一郎。炭治郎からの更なる気遣いを知った事でより自分の行動を変えたようで
子鉄を助ける際には散々悩んだのに、千本針魚殺の際は躊躇なく己の体を盾とした
彼はピンチに陥っているけど、その変化が彼を助けるのではないかと思えるよ
炭治郎と禰豆子は互いに助け合う様相
炭治郎が気絶する間は禰豆子が背負い、禰豆子が気絶すれば炭治郎が背負う
だから半天狗攻略の鍵となる赫刀も二人で生み出す
互いを助け合う兄妹愛が生んだ素晴らしいヒノカミ神楽だったね
ターフを駆けるウマ娘達の姿に観衆は歓喜を覚えるわけで
その勇姿はまさしく輝き。なら全身全力で自分らしい走りを完遂した時こそ、最も華々しい輝きが放たれるのかもしれない
だからこそ、トプロやオペラオーの輝きにアヤベも引っ張られたのかな?
アヤベ達に勝つ為に自分らしさを捨てようとしたトプロがオペラオーの真っ直ぐな輝きに感化されて、自分の走りに回帰する流れは良いね
そうして光の下に改めて立った彼女だからこそ、暗闇に落ちていきそうなアヤベの手を引き止められた。彼女を光の下に戻れる可能性を残した
でも、他人から幾ら輝きを与えられようが結局は自分で光を取り戻さないと自分らしい輝きは戻ってこない
その最後のピースが亡き妹からのメッセージか…
勝手に不幸だと決めつけていた妹から幸福を願われた。それと同調するトプロの言葉
だからアヤベも走りを取り戻せたのかな?
そう考えると徹頭徹尾輝きを失わなかったオペラオーって凄いなと思いつつ、自分らしい走りと輝きを掲げアヤベも光の下に戻したトプロが栄光を手にする展開は納得
ラスト、忘れてたウイニングライブとうまぴょいにずっこけてしまったものの、良い作品を見られたという充足感を得られたよ
恋人になっての初デート!…に該当する筈だけど、幼いまちとふみおが居る事で家族旅行の体を成しているのは面白いね
恋仲となった若い二人だけの時間が阻害される形。けど、どちらもまちとふみおを邪険にしない。むしろ4人で居る事で彼ららしい温かみが形成されていたね
それでもしおりの方には一郎に触れ合いたいという欲が見え隠れしていたね
一郎の両手が塞がっていると残念がるが、ここでしおりを優先するようでは好きになった一郎ではなくなる
だから彼女が申し出たのが一郎の時間を分けて欲しいとの願いか
彼を家族から切り取りたいわけじゃない。まちとふみおを一番に考える一郎が欲しい
そういった欲求が高まりすぎて、彼のうなじを触りたがるしおりの図は面白かったけども(笑)
欲求のせいで「どこを好きになったのか?」という当初の疑問が捨て置かれてしまうような、しおりの天然さに癒されるし、しおりの欲を受け止める一郎の優しさにほんわかしてしまうね
これまで人の信仰を誘導する形でミタマの力を増幅させてきた征人
そんな彼が信じていたものが足元から崩れるような展開にはゾクゾクするね
かといって、そこでやられっぱなしにならず、反撃の糸口を探す彼の姿は格好いい
対するロキはその名が示す通りにトリックスター的な人物か
幻覚で人を騙し、偽神の凋落を画策する
だからこそ、そんな人物に征人が一杯食わせるべく彼の想定を超える道を選んだ事でこれから始まるだろう競争劇に期待してしまうね
お洒落に注力し『好きな人』を明確に持つ梨沙は小学生ながらに大人びた少女かな
彼女は目標が明確だから自分の遣り方やチャンスの掴み方を確立している。けど、それが逆に彼女自身の可能性を縮めているような印象を受けた前半だったよ
日焼けNGだからと同年代との遊びを拒み、映画主役のオーディションと聞けば詳細を聞かずに快諾…
その意味では主役としては不合格としつつ、友達役を代わりに提示した大人達は梨沙に新たな可能性を与えている
Pも自分より大人な存在から新たな道を受け取っているね。梨沙を子供ではなく一人の人間として扱う方法
でも新たな道を歩むなんて簡単ではないから不安は避けられない
従前の遣り方で行き詰まってしまった梨沙とPは新たな道の模索は共に向き合う形で
Pは道の進み方を判っている訳では無いからまともなアドバイスが出来ないが、だからこそ等身大の視点で彼女と一緒に悩める。梨沙も不安感を吐露し、Pを信頼出来る相手と見定められる
そうした梨沙が進むは新たな道ばかり
ライバルと思っていた仲間に相談、普段と様変わりした姿、励まされる役柄
以前と全く違う新たな姿。そこにPが梨沙らしさを残すアクセを用意していたのはナイスだったな
ラスト、誰も想像しなかった道を野望として掲げてみせた梨沙の大物感にやられてしまったよ(笑)
魔族を勉強する前半部、人間を勉強する後半部に分かれていた印象
サリフィは街の様子から魔族と人間の共通項を見出しているね
魔族も人間も異物を恐れるのは同じ。だから両者から異物と扱われるサリフィは排斥されてしまうと…
その哀しさが有り余る程に描かれていたよ
魔族も人間もサリフィの正体を知る前は優しさと温もりに満ちていたのに異物と知り一変した
反面、相手の正体や異質さを知っても態度を変えなかったのがサリフィとレオの組み合わせ
魔族の世界において瘴気で弱るのは異物の証。だからサリフィは捨てられたと思ってしまった
でもレオだって瘴気がなければ姿を保てない異物。排斥する理由はない
サリフィが貰った指輪は瘴気という異質に少しずつ慣れていくためのもの。いきなり全てに迎合するのではなく少しずつの変質
また、サリフィが魔族の国を勉強し始めた点を併せて考えれば、今後時間をかけて彼女が魔族を受け容れ、また魔族から受け容れられていくのだろうと想像できた回だったよ
前回はトプロやアヤベが身を置く環境を支えであり負荷であると感じたけど、今回はその傾向がより強く見えたな
トプロは敗北で支えを負荷と感じてしまった。アヤベは負荷を罰と扱い更に力とした
二人の向かう先は対称的である故にライバルとして成立している
過負荷にも程があるトプロの追い込み。それは自分を信じる者達に応えられる自分にならなければという焦りの現れ
でもそれは本当の意味で信頼に応える動きではないんだよね。見えない期待ばかり追っては体が重くなるばかり
その意味では見える期待に回帰させたトレーナーは有能だね
対してアヤベはまさかの方向性…
勝負を楽しむなんて何も間違いではないのだけど、喪った者を支えにしてきた彼女だから得る事を否定してしまう。走る未来を失う自分に安堵を覚えてしまう
暗闇に落ちそうなアヤベをトプロやオペラオーは果たして引き上げられるのだろうか?
トプロやアヤベが迷う横で負荷とか支えとか些細な問題だと言わんばかりのオペラオーが癒やし
サイダーが顔に掛かった事をケチが付いたと考えず、箔が付いたと考える彼女は本物の王者だよ
敵が無限に分裂しそうだとか、子鉄達を助けるのは正しいのか?とか、考え過ぎても考えなくても正しい答えを出すのが難しい状況
必要なのは間違いの無い考えのもとに適切な答えを出すこと
その点を無一郎も炭治郎も巧く遣れているね
命を削り取られるような限界ギリギリの戦い、普通なら思考停止に陥りそうな境界で敵の戦い方や傾向を適切に見抜く炭治郎は流石
それでも何もかも見抜くまで待ってから攻勢を仕掛けているのではなく、時には考えを切り上げてタイミングに合わせている
だから半天狗の考えを上回れる
対して幾ら考えても正体が見えないような禰豆子や玄弥の特殊体質が半天狗に焦りと恐慌を齎すのは面白い
考えなければ答えは出ない。一方で戦いの中では命を諦めた時点で戦いは終わる
考える炭治郎と考えさせる禰豆子や玄弥。その組み合わせは意外な強さを生みそうだ
晴れを待たないもしくは晴れを自ら呼び寄せようとするしおりや一郎達の振る舞いは素晴らしいものだね
本当は動物園に行きたかった、本当はタロットが壊れて悲しい
子供が見せた利口さに対し、大人二人の対応はとても息のあったものだったよ
動物園やタロットが台無しになった際にふみおとまちが見せたのは我慢
確かに待っていればいつか叶う、報われる日は来るかもしれない。でも今日という日を我慢して過ごせばそれは楽しいと言えないわけで
ハレを率先して作り出す一郎としおりはとても素敵
一郎としおりのハレはまち達だけに向けられるものではないね
一郎はしおりに漫画家を勧め、しおりは罰から逃れる為に自身を騙すよう勧める
大切な人にハレを与えられる二人だから、お似合いじゃないなんて有り得なくて
慎重に過ぎる一郎の断り文句。だからこそ、慎重さとか正直さとか超えた先にあった一郎の告白が本能レベルのものだと感じられる素敵なワンシーンだったよ
今に辿り着く道、これから辿るべき道。エリアスとチセが別々の場所でエリアスの過去を知る者と歩んだ道を語る事で見えてくる今を形作る構成要素
一人の存在として色々不出来なエリアスが今の人格を形成した背景、チセが自分を壊さない遣り方を探し始めた背景。それらが見える回だったね
幾度かに亘って過去を語られてきたエリアス。けど今回の話を経ても彼の全貌は見えないまま
それでもチセにとってエリアスがどのように現在の形に成ったか知れたのは大きい意味を持つようで
今のチセに「嫁」は大きな意味を持たない。代わりにラハブの模倣から始まった彼と今を楽しく過ごしている。彼の傍でチセは生きている
そんなエリアスを育てたラハブにチセは助けられたと言えなくもないわけで
チセの感謝以上にラハブが救われたと思えたのはエリアスが自分の手元に居た頃以上に成長しチセと暮らせるようになった点なんだろうなぁ
今のエリアスは不器用でも人間と暮らせている。だからその中で不器用な生き方をしているチセを案じて彼女を試練を課しているわけだ
エリアスが歩んできた道の先でチセと出逢って、二人の道が交わる事で二人の人生は変わって…
でも道を歩む中で別の道を歩む者と入り交じるなんてある意味当然の話。だとしたらカレッジで日々を過ごす中でチセと関わりと持つ事で道の形が変わりそうな少年少女たちにこれからどのような変化が起きるのか楽しみに思えてくるね
小学生お嬢様アイドルにバンジージャンプという作為有り過ぎるオファー
思惑含みな大人の要求に子供が応える必要なんて本来無いのだけど、これにアイドルという作為有る偶像を意識する桃華が挑戦するものだから作為は増す
アイドルと自己、作為と無作為。そのバランスを探る話だったのかな
そもそも桃華だけオファーされた理由が大人の都合が入り過ぎているね。おまけに収録中の振る舞いもイメージ先行な台本で固められている
作為を突き詰め過ぎると無作為な振る舞いが入る隙は減ってしまう
それでも桃華は作為の有り過ぎる収録を楽しめていたようだけど、その調子にPまで呑まれてしまえば世話ない
ありすは大人の都合に合わせようとする桃華を気遣うけど、桃華を尊重して口は出さず。でもそれこそ他者の都合に付き合うようなもの
桃華に揺らぎが出始めるのは自分に求められる振る舞いがアイドルなのか、イメージ上のお嬢様か曖昧になった瞬間
これにPは又しても巧い助言が出来ていないね。結局彼も大人の側だから
作為と無作為を超えるには無理矢理にでも自然な振る舞いが必要で
アイドルの自覚有っても恐れを抱く高所の光景、自ら飛んで素の感想を示したP
変わらずPの助言は巧くないけど、それで桃華は作為と無作為の迷いを捨てられた
お嬢様・アイドル・桃華として不足なく我流のバンジーをしてみせた彼女は偉大な成果を示してみせたね
コメディチック過ぎてギャグアニメかと勘違いしそうになるノリの中、まるで日常に紛れ込んだ異物のようにやってきた玉壺と半天狗によって空気が一変してしまう流れは秀逸
あれだけでも2つの鬼がこれまでの鬼と異次元の存在と判るというもの
矢鱈と他人に関わり世話を焼いてきた炭治郎。それは主人公然とした振る舞いだけど、そこに炭治郎の信念が有った点は尊敬してしまうね
「情けは人の為ならず」を体現する彼。炭治郎が無一郎と関わらなかったら、無一郎に影響が生じる事なんて無かった。無一郎が炭治郎と関わらなければ小鉄を助けようなんて思わなかった
炭治郎の情けは最終的に炭治郎や無一郎以外の為にもなっていると判るね
容易に分裂する半天狗、異形を使い熟す玉壺。どう考えても一人じゃ倒せない2つの鬼。協力が必要な局面である事を思えば炭治郎の情けが攻略の鍵になるように思える回だったよ
原作既読
人間と魔族という種族の差は有っても同種族から受け容れられていないという点では似通う二人
獣王と贄姫。喰う側と喰われる側。交じる筈のなかった両者の交流が生じたのはそうした相似点が有ったからなんだろうなぁ
サリフィは明るいだけの少女というわけではない点も特徴的かな
家族と思っていた相手は赤の他人で自分は生贄の為に用立てられた存在。これは絶望して可怪しくない衝撃
普段のサリフィからその心情は察せられないが、雷を過度に怯える様は彼女が事実を知った日がどれだけトラウマになっているかが判るというもの
家族と思っていた相手から向けられた絶望を知るサリフィだから王様が隠し持つ絶望に少しずつ気付き、そして近付けたのだろうな
同種族の魔族から受け容れられない人間の血。それは魔族の王という在り方を否定しかねない事実
でも、サリフィは血ではなく気位にこそ彼が王であると見出す
安寧の場を持たないサリフィと王様だから、絶望を共有できた相手をこそ安寧の場とする
それがまさかの贄姫サリフィを王妃にするなんてレオンハートはトンデモナイ無茶をしたものだよ
原作が完結済みであるだけに安心して視聴できるだろう本作、じっくり楽しみたいね
仕事を取れないプロデューサー、アイドルに成れないみりあ達。未熟という意味ではどちらも子供
けどPはみりあ達にとって年上で、みりあは幼い妹から見ればお姉さん
本質的には子供なんだけど、時には大人にならなければならない。そういう背伸び感の有るEPだったかな
みりあ達のお願いに応える為に課長に媚びるPは年下感満載。そもそも姉の居る弟キャラだし
だから心にも威圧されるし、裏では梨沙達から不安視される
アイドルたちから頼れる大人として扱われない彼はどこか子供っぽさを残していると言えるのかもしれない
生配信をしてみたいとみりあは年下特有の憧れでねだるけど、心は「大人になってから」と避ける。心が言及するように配信は子供の無邪気さだけでは通用しない世界
だから雰囲気が悪くなった際にみりあが空気を読んだ対応をしたのは彼女の大人の部分が出た証
これに対して、Pが「赤城さんらしく」と時折大人な子供のみりあの魅力を忘れないようにとカンペを出したのは良かったね
あの瞬間に彼は大人として子供のみりあの後押しが出来た
そうして子供の無邪気な夢を潰さずに済んだから、みりあは最後に「ホントはすっごい怖かったの」と子供らしく打ち明けられたのだろうね
事前知識皆無の状態なのでメインとなる三人がどのような活躍をしたか全く知らない為にレース展開には良い意味で驚かされたな
大舞台で好敵手としてぶつかりあった三人のウマ娘。その走りは熱狂を呼び起こすが故に見ているこちらも熱い感情を抱かずにいられない
ナリタトップロードもアドマイヤベガも三冠レースを征する為に多くを掛けている
二人は好敵手のように激しく競い合うから世間も二人を本命と扱うし、当人もそのつもりになる
だからこそ、二人とは別の場所で命を削るように走りを研ぎ澄ましていた勝者の登場に驚かされる
別にトプロもアヤベも手を抜いたわけでも走りが足りなかったわけでもない
それでも違いを生んだ何かの差。それがテイエムオペラオーを勝者の座に就かせるわけだ
その差は明示はされないものの、各々の表情にヒントは有ったかな
というか、舞台役者を思わせる発言を繰り返す彼女にあれだけの熱さが存在した事に驚いてしまう
美しさを意識するなら嫌うだろう泥臭さ。でもオペラオーが最も泥臭いレースをした
それが王者にとって最上に相応しいマントになっているように思えたレースだったよ
パワハラの柱に虐められていた少年を助けたら、その子がパワハラ上司になるなんて理不尽すぎる(笑)
ただ、炭治郎が無一郎に云うべき事は言ってるし、小鉄との遣り取りもコメディチックだから気にならないけど
修行パートに属する話なのに変わらず面白いのは流石
困難な環境だからこそ得られる貴重な経験
パワハラ同然である点はどうかと思うものの、そもそも縁壱零式も気遣い皆無なからくり人形。炭治郎も力を出し渋る余裕なんて有る筈が無い
それが力の会得、更に人形の中身さえ露出にも繋がるわけだ。修行パートのお手本のようなエピソードだったかな