恋愛頭脳戦からウルトラロマンティックへ。タイトル移行が示すように「相手を如何に惚れさせるか」よりも「如何に相手から好印象を持たれるか」に移行しているような
そのような変化を遂げても楽しめるのは生徒会メンバーの関係性が充分に成熟しているからだろうね
ミコを守る為に大火傷したのに報われない石上、既読を理解してないかぐやに翻弄される白銀と早坂、石上を煽っておいて格好悪く撃沈する藤原…。どれもこれも楽しく笑える展開ばかり
三期になってもこのようなコメディを提供できる作品力は強い
気になる人から「筋肉姫」なんて呼ばれてしまうかぐやは哀れ面白い(笑)
台詞とコメディの激流に目が回りそうになるけど、少しでも慣れれば癖になってくるというか、シャミ子と桃の遣り取りがあんまりにも面白くて尊いものだから、脳を空っぽにして楽しめば無問題
つまりは最高に面白い初回でした!
決闘もデートも不成立な夏休みの始まり
それでもシャミ子と桃がいつも通りな感じでお出かけしている様子にはほっこりするね
シャミ子は桃に髪留めを、桃はシャミ子にフィギュアを。互いへの贈り物、それは意思が伝わらなかった手紙以上に二人の想いを表しているような
桃とミカンがシャミ子の隣家にお引越し
元々、魔族と魔法少女という違いが有っても交流を続けていた三者。住む家まで近くなったらより交流が増えてしまう。けど、今のところはやっぱりいつも通りに賑やかで微笑ましい
この三人は今更距離が近づいた程度で交流の仕方が変わらない間柄なのだと判るね
距離が近づいた事でシャミ子に何が見えるかと言えば、桃の弱点ですか
でも、それは戦いに役立つ弱点ではなく桃の不足部分を指摘するもの
相手の足りない部分を教える事で相手は満ちる。そうすれば相手もきっと返してくれる
シャミ子と桃のこれからの関係性が見える初回だったね
ミュージシャンを目指し家業から離れていた和、小学生ながらに緑松で立派に働く一果
和は子供っぽい大人、一果は大人っぽい子供として描かれているんだけど、それによって一果は和に対してつっけんどんになっても、和の対応が全く異なるものになるのは印象的
小学生女子が跡取り扱いされている状況には驚かされるけど、一果はそれに見合うだけの働きを見せているね。店頭に立ち「責任」などと口にする。それは本来の跡取りである和の立場を危うくするほど
でも、一果には硬さが有るね。人を頼れない危うげな硬さ
だからこそ、ちゃらんぽらんな和との相性が良くなる余地があるのかな
和に責任感は見えないけれど、和菓子への愛は人一倍。また世渡りも上手いようで。だから難事に硬いまま挑もうとして失敗しかけた一果を助けられる。また、和菓子の魅力を改めて一果に伝えられる
和は一果の親になれない、一果は和の娘になれない
けれど和は一果から跡継ぎの座を奪い取るのではなく、彼女が彼女の望む成長を遂げる手助けをする事で共存が可能となるのかな?
それはまさしく一果が緑松を継ぎ、そして和が緑松の看板を守る道に繋がるのかな?
原作既読
なのだけれど、初回は世界観説明と主人公紹介に終止しているから、あまり述べる事が無いな……
一応作品としてはイケメン王子やその他諸々が登場してからが本番なんだけどね
ゲームバランスの崩壊が世界観の崩壊に繋がっている。ならそんな世界で平穏を得ようとしても真っ当な方法で平穏なんて手に入るワケがなくて……
自称モブの彼は早速チートアイテムを手にしたことでモブではなくなった。唯でさえ崩壊した世界観が彼の存在に拠って更に崩壊してくのだと予感させる第一話だったね
世界全てを敵に回し進撃を開始したエレンの真意に迫るエピソード
これまではエレンが変わってしまったと思えていたから、彼が何を考えているか判らなかった
けれど、ミカサが気付いたのは彼は何も変わっていなかったという点であり、むしろ変わったのはミカサ達だったのかもしれないね……
見た事のない広い世界にはしゃぐミカサ達。けどエレンにとっては既知の世界だから新鮮味はない。むしろ未来が見える彼にとってあの光景はどのように映っていたのか…
だからエレンとミカサが見ているものは決定的に異なるわけで。エレンの望む答えを返せなかったミカサはエレンが何を求めていたかすら見えなかったのだろうな……
調査兵団は自由を求めて戦いを始めた。けれど今回やっていたのは平和の主張だから自分達を敵視する者達に何も出来ない。それでは自由は、幸せは奪われてしまう
だからエレンは進撃を開始したのかな…。大切な者を守る為に全ての敵を駆逐する。それは最初期にエレンが抱いた志であり、この考えに帰結するならエレンは何も変わっていなかったということになる
世界の敵となり誰彼構わず潰していくエレンはもはや悪魔そのもの
それでも、一瞬だけ存在した出自も言葉も違うのに誰も彼もが楽しげに酒を飲み交わした時間の価値を信じたくなるけれど……
後の問題はエレンをどう止めるか。物語も大詰めだというのに、ここから更に1年近く待つことになるのか……。その時は最良の物語の最良の結末を見たいものだね
最終回になっても物語背景には不明瞭な部分が多かったものの、アニメでは物語の焦点をペコリーヌ&キャル、ペコリーヌ&ランドソル、キャル&カイザーインサイトに絞った事で感情移入出来る余地が生まれ、気持ちの良い最終回になっていたね
奪われたものを取り返す為に戦うペコリーヌ、その姿勢は敵の打倒ではないからカイザーを助けたいキャルの目的も並び立てる
自分の真名を名乗れなかったペコリーヌ、カイザーと通じていると言えなかったキャル。二人は何もかも正しいわけじゃない。でも、有るべき姿を取り戻そうとしている。その中でキャルの口からペコリーヌと同じ言葉が出てくるのは本当に良いね
何かを取り戻そうとしていたのはカイザーも同じだったのかな。でも、彼女は間違ったままループを繰り返してしまった
対するユウキの選択が素晴らしい。以前は失敗を否定する為に繰り返し、良い結果を得ようとした。けれど今回は繰り返しを選ばずループの先へ
そんな彼の手は先へ進もうとする者達を引き上げるものになっていたね
ユウキの前に進もうとする姿勢は他の仲間達にも影響していたような。特にカイザーに認められる事を望んでいたキャルは逆にカイザーへ手を差し伸べられる人間になった点は大きな全身
間違いを繰り返していた彼女らが確かな成長を遂げて繰り返される関係から抜け出る様子はとても良いね
ただ、進んでしまえば以前と変わってしまう。居なくなったペコリーヌの代わりにキャルが料理をしていたのはループ脱出による消失と成長……だっただけに以前と理由を変えて美食殿に戻ってきたペコリーヌの姿には感動してしまったよ
前と同じではない。けれど変わらない日常は守られた。美食殿に皆の笑顔が戻ってきたラストは何よりも素晴らしいね。……その後のオチも本作らしかったし(笑)
過去改変は禁じられた行い。けれど、改変された形跡が有るなら介入も許されるということか
過去を望ましい未来へ繋げようとして何度も失敗したトキは過去をどう変えられるかを最も考えてきた人間。だからこそ劉旻を捕まえる時間を見つけられたのだろうね
その方法は被害者の写真と協力してか…
劉旻に無残に殺され未来を奪われた者達。トキは未来に繋がらなかった彼らの過去を通して劉旻を追い詰める。それはまさしく被害者に逆襲される加害者の構図
ダイブを通して誰よりも被害者に寄り添えるトキだからこそ出来る逆襲
それはエマへの言葉にも現れているね
人生をやり直したいというエマ。最初からやり直せば何も悪い未来なんて無くなるように思える。けれど、他の被害者や未来へ繋がらない過去に苦しんだ者達を知り、それでも前へ進む者達に会ってきた
だから「過去のやり直し」を否定しつつ「未来へのやり直し」を提言できるわけか…
そうして繋がらない筈の過去が未来へ繋がりそうになった瞬間をまたしても無残に引き裂く何者か……
過去と現在において、トキから大切な繋がりを奪う真犯人。ここから本当の戦いが始まるというタイミングで第一シーズン終了とか酷いことをするよ……
別世界に生きているように見えた相手と関わった事でキラキラした世界に飛び込み、『好き』を広げていった二人の物語。最終回はコスプレこそしなかったものの二人がコスプレを通して得た尊い光景が気持ちよく描かれていたね
『好き』を守るため自分の世界に閉じこもっていた新菜。そんな彼にとって海夢と関わって得た経験はどれも鮮やかなものばかり
今回もホラー映画なんて一人のままだったら、触れる事は無かったろうね。そして触れたからこそ意外な良さが見えてくるし、海夢は意外とホラー怖過ぎと知れたわけだ(笑)
そうした行動に現れるように海夢は未知の世界や体験に対して前向きなタイプのようで
自分が平気かなんて気にせずホラー映画を見てしまうし、泳げなくても海に行ってしまう。その先に在る『好き』を楽しめるからなのかな
そんな海夢と関わっているから新菜も未知の世界へ足を踏み入れることが出来るのだろうね
それが顕著に出たのが花火のシーンか
以前は響く音を聞くだけだった打ち上げ花火。けれど海夢と一緒に出掛けた事で花火は匂いや歓声、そして花火の音を体に響かせるものになった
その響きは一人で体感するものではないから、つい隣にいる海夢を見てしまう。その瞬間、新菜の中に響いていただろう感情がどのようなものだったか詳しく聴きたくなってしまうね
スマホで会話をしている二人は全く別の部屋。おまけに話が進む海夢に対して新菜は眠りの世界
この時の二人は完全に別世界に居るけど、スマホ越しに繋がるシーンは良かったね。コスプレを通して二人は世界を共有した。今年だけでなく来年も関わる気でいる
それはまさしく「またね」と言える時間。このように素晴らしい二人のコスプレ活動を再び見られる日をつい待ち望んでしまいますよ!
早すぎるラスボスと主人公の衝突、それをラスボスの正体を上手い具合に主人公に知らせない形で行っているのは凄いの一言
両者共にディスクを欲し行動している。つまりディスクは行動の見返りとなっている。逆に言えば見返りを手にする為にどのような行動が必要になるか、二人はそういうバトルを繰り広げたわけだね
プッチの策略により徐倫はディスクを失いかけた。プッチ有利に傾いた天秤をウェザー・リポートが公平に戻したわけだ。
ヤドクガエルが降る中では誰もディスクを楽に入手できない。見返りを手にする最適解の行動が必要になる
そこで行動の源泉としているものがそれぞれ異なっているのは印象的。プッチは目的を見誤らない冷静さ、徐倫は目的へ至る強い意志
扉を開けさせる際のプッチの言動は秀逸。
毒地帯から逃げる看守にヤドクガエルをぶつけている。つまり相手に「自分を助けさせる見返りに扉を開けよう」との思考に誘導しているわけだね
これは徐倫も実践している。死んだフリをする事で敵に「ディスクを手に取る見返りにスタンドを近づける」状況を作り出したわけだ
スタンドのディスク、記憶のディスク。双方がある程度の見返りを得られたが、それ以上の見返りは得ていないとも言える状況
天国へ至る為に暴虐を尽くすプッチ、父を助ける為に黄金の精神を掲げる徐倫。この闘争はどちらが望む見返りの全てを手にする事になるのだろうね
サブタイトルが良いね
カイザーインサイトという巨悪に対して抗う人々は弱い立場だから抵抗運動になる。けれど、それぞれの方法で抗う内に立場が引っくり返っていって敵の方が抗う立場になっていく。その構図は終盤の展開としてとても美しい
ペコリーヌの前にジュン、トワイライトキャラバンの前にクリスティーナ
どちらも強大な敵だから抗うのも簡単な話ではない。劣勢になれば見守る者も悲鳴を上げてしまう
でも劣勢だからって負けが決まってしまうわけではないんだよね。イカッチを背負うユウキが決してその重さを認めなかったように。想いが有れば負けは決まらない
諦めなければ劣勢や抗う立場は覆せる。ジュンに勝てそうになかったペコリーヌがその想いによって勝ったように
そうすればペコリーヌとジュンが優勢でカイザーインサイトは劣勢、抗う立場。なら国の簒奪者が勝つ道理なんて無い
姿を表した真の敵。これに抗う者としてユウキが立ち上がる姿には震えるね
前回、自分が介入した過去のせいで苦しんだ人達を目の当たりにしたトキが向き合う事になったのは既に悲惨な目に遭っている姗姗とどう向き合うかという問題
姗姗を助けるのは容易いかもしれない。でもそれによって未来が変わってしまったら更に悲惨になってしまうかもしれないわけで……
過去と未来をどう繋げるのか。トキが苦しむその点を董易も苦しんでいるね
自分の言葉が姗姗にどう響いたのか、返事がないから判らない。答えを求めている
きっとそれは過去のトキも同じだね。突如居なくなった両親は未来に繋がらない。答えを待とうと意固地になって、得られない答えを前に苦しんできた
悲惨な過去と現在を繋がらないようにしつつ、幸福な未来へ繋げる
トキが我慢の果てに考えただろう過去介入、それは過去を大幅に変えないままに現在への介入余地を大きく増やすもの
ゲームが開始した瞬間にゲームは終わった。これにてどうにか誘拐犯は捕まえられる……?でも共犯者っぽい存在はどうなった……?
人間同士の凄惨極まる争い、これに覚悟完了済みの兵士だけでなく同期を殺す事を嘆いていたコニーや年若いファルコまで参戦している点が本当に悲惨過ぎて……
救われるべき者を救う為に同胞を殺す。どちらも自分が正しいと信じているから、殺し終わるまで戦いが終わらない……
戦いへの躊躇いを口にしていたコニーのみならずハンジやジャン、ミカサまで戦っている様に目が向いてしまうけど、一方でフロックの言動も注目したくなる
少しでも何かが違えばきっと彼の方が主人公らしい事を言っている。
島や国を守る為に裏切り者に抗戦し、島の外の敵を駆逐する。何としてでもエレンを守ろうとする彼を完全に間違っているだなんて誰に言えるのだろうね
どちらに正しさが有るか判らない。だからこそキースとマガトの会話に胸を打たれる
彼らが語るのは教え子達の成長を喜び、そして生きていて欲しいという願い
キースにすれば今回斬り殺した兵士だってきっと教え子だし、マガトは教え子達を巨人に変えてきた
そんな彼らが最後の最後に願ったのが教え子が「普通に生きる」であった点は本当にもう……
でも、身近な人達に生きていて欲しいなんてそれこそ誰でも抱く願い
アニはそれが果たされないと知ったから絶望した。その対象は父だけに向けられたものではないから更に嘆く
ミカサはエレンに生きていて欲しいと願うからエレンを止める為にオディハへ向かう。けれど、もうエレンの生存を許す道理はほぼ無くなっているとしか思えないね……
新菜にとってアウェイな空間が続いた今回のエピソード。だというのに、どちらかというと新菜の方が攻め攻めになっているのは面白いかも
キャラは好きでも自分のイメージに合わないからコスしない海夢。紗寿叶も悩んでいた点、それを新菜は想像によって補っているね
想像の余地が大きい衣装を見事に海夢に似合う物へ仕上げている
狭い漫画喫茶の部屋で海夢が示すのはまたもや新菜にとって未知の世界
肌が触れ合う空間でサキュバスとか新菜を圧倒するもの
それでも新菜が変わらずに把握しているのは海夢の良さだね。髪型が可愛すぎるからコスしない、それを新菜はこれまでのコスからリズも似合うだろうと想像する。それはアウェイじゃないから真っ直ぐに推せる
まさかまさかのラブホテル、絶対的アウェイ空間。備品はアレでテレビを付ければアレでお風呂もアレ。青少年は緊張しない方が可怪しい空間。
でも新菜がアウェイにならずに済むのはそこにはコス撮影の為に来ているからだね。海夢が衣装を着てからは緊張感は霧散。いつもの新菜に戻っているね
それどころか作品愛が溢れ過ぎて撮りたいシーンに夢中になっていたほど
まあ、アウェイ空間である点は変わらないから、一瞬でも自分が何処に居るか意識してしまえば夢中になっていた感情は何処かへ消えて、その空間に相応しい雰囲気へ……
もし邪魔が入らなかったら、二人はどこまで突き進んでしまっていたのか……
空中で致してしまうしょうもない冒頭から、部屋そのものが無重力になる緊迫感有る展開への繋ぎは秀逸
前回は自身が無重力になる事で別の拠り所を見つける柔軟性が求められた。今回は空間そのものが無重力になる中、どのようにして自分を守るのかという話だったのかな
無重力を放置してしまえば血液が沸騰してしまう。それを防ぐ為の雲スーツが宇宙空間の驚異から身を守る為の宇宙服みたいになるのは洒落ているね。
自分達がそうまでして身を守っているのだから、敵だって身を守る条件が有るはず。だから射程距離という考え方が生まれるわけだ
でも少ない空気を分け合ったように、身を守る方法は少ないから行動は読まれてしまう。それがラングラーの邪魔攻撃となったわけだけど、裏を返せば守る為の行動を邪魔する方法だって読めてくる
ラングラーと徐倫による裏の読み合い。無重力空間では自身を守る方法が限られているからどうしたって読み合いに優劣は生まれない
だから相手の上を行くには守る方法を限定しないって事だったのだろうね
徐倫の自爆に拠る推進、ウェザー・リポートによる雲スーツの譲渡。そうして敵の攻撃をやり過ごせば、後は敵の守る方法を読んで攻撃を叩き込めばいいだけ。徐倫の逆転劇はいつだって気持ちいいね
早くも出会った主人公とラスボス。この出会いからどう身を守る……?
再びエマに関わる事になった今回のエピソード。あの一件はエマがネットに上げた写真が介入の始まりだった点を考えると、今回もネットが強く絡んでいる状況には因果なものを感じてしまう
ネットは色々なものを繋げる。一般人と誘拐犯、写真と容疑者、そしてトキと過去……
一方で今回はトキとヒカルが繋がっていない点が印象的
いつもはヒカルのバックアップが有るからトキの一線を越える行動はヒカルに咎められてきた。でもトキが勝手にダイブした事でヒカルと繋がらず、繋がってはいけない過去と繋がってしまう
トキは意図せず「過去を問うな。未来を聞くな」を破ってしまった
だからトキは自分の意思で過去と未来を繋がらないようにする必要があるわけだ
過去でエマを助ければ自分は満足するが未来は変わる。それを我慢できたトキは偉いけど、過去から現代に戻れば過去と未来の整合性を取らなければならなくなる。エマの死の原因、リンが誘拐をやり過ごした原因
今回の一件は再びトキを強く苦しめる結果になってしまったね…
それにしても真犯人の正体は一体どうなっているのか……
車のナンバーも人物も有っているように思える。けれど、あの車椅子の人物とエマの首を絞めていた人物から受け取る印象がまるで異なるのは何故…?
もしかして劉旻も時間を越える能力を持っていたりする……?
前回は危うい話し合いの末に一応の共闘体制を築けたアルミン達。でも、それは小集団での話に過ぎないから、纏まる理由が異なる別の集団と出逢えば衝突は起きる
世界を救う正義、同期と夢を叶える正義。二つの集団を跨る事で自分で手を下さざるを得ない戦闘の一場面があまりに物哀しい……
正義を語った事を詫びるマガトに対してアルミンの返答が印象的。「手も汚さず正しくあろうとするなんて」
これは一人で責任を被ろうとするマガトを庇うものなんだけど、そこには正しさの為に犠牲が出る事を許容せざるを得ない背景がある。アルミン達は世界を救う大義の為にかつての仲間を殺す正当性を手にしてしまった
兵士を襲うライナーとアニの姿はかつての調査兵団と知性ある巨人との戦いを再現しているかのよう。でも、決定的に違うのはコニー達が巨人の仲間側な点
一緒に肉を食おうと約束した仲間を世界の為に撃ち殺すしか無かったコニーの叫びがあまりに痛ましい……
果たしてこの戦いの先に正義など有るのだろうか……
再びのコスプレ撮影回。相手をイイ感じに撮影できるというだけに留まらず好きなキャラの衣装を着ているからこそテンションが上ってしまう。
そこは作品愛に溢れる空間であり、同時に互いの『好き』をとても尊重した空間になっていたね
雰囲気は有るけど、ジュジュが大好き過ぎてキャラ崩壊な海夢。紗寿叶からすれば許せないタイプ。だけど、海夢から伝わってくるのは大好きの気持ちばかりだし、海夢が今の紗寿叶に惚れ惚れするのは新菜の助力有ってこそ
紗寿叶が新菜の魅力に気付いたのは、そこで交わされる『好き』がとても大切に育まれたものだと気付けたからだろうね
紗寿叶と心寿は一緒にコスした事で幾らか互いの内面を深堀りできたようで。紗寿叶は心寿にコス願望が有ったと知った。心寿は紗寿叶がイメージを壊すコスを避けていると知った
見ているだけでは判らなかった相手の胸の内。『好き』を共有できたから知れた。そうして心寿がコス活動を更に共有するかのように将来を語る場面はとても良かったね
後半は相手に衣装を着せる意味を問う話になっていたかな
風呂上がりに新菜の服を着ている海夢。新菜が作ったコス衣装とは違って普通の服を着ているから状況の特別性が浮き出てくる
また、海夢が選んだ服は普通は似合わない。でも好きな人に選ぶ服なら特別似合う服になる。まあ、新菜にとって違うのだからテンションの差が凄まじいことになっていたけど(笑)
自分の選んだ服を相手が着ている。それが見えればその後の特別性も想像できてしまう。新菜は布面積の心配をしてしまうし、海夢はそれを受けてイジワルな冗談を言ってしまう
二人の間で衣装を通して『好き』の気持ちが高まっていく様子が見えてくる青春模様にはニヤニヤせざるを得ない後半だったね
文化祭の出し物、ひよりと小春はそれぞれ別の挑戦をする事に。小春は誰もやった事がない独自性の高い展示、ひよりは今までやった行為を少し発展させる喫茶店
ひよりはレストランの制服すら恥ずかしがっていた点を考えるとかなりの挑戦と言える回だったね
ひよりは他にも挑戦しているね
フライではなくリールでの釣り。フライは人に教えられる練度でもリールは初心者。不慣れだから失敗もあるし、釣果もパッとしないかもしれない。だからといってそれを逃げる理由にしていない
また、イソメについても無理を克服するが如く挑戦。そこには無理を無理なままとしない事で得られる経験が有ったようで
ひよりのその姿勢は父達から影響されたもの。同様にひよりの姿勢が二葉にも影響しているね
避けていた無理に挑戦し、新規開拓するひよりの姿は同じように無理を前に恐れを覚えていた二葉に勇気を与える構図になっているのは良いね
ひより達のクラスが作り上げた和風喫茶はとても素晴らしいものに。というか、あの鯖サンドは普通のお店とかで提供されても違和感ないレベルでは……?
対照的に無理に挑戦したのに全く成果を得られなかった小春はご愁傷様としか(笑)
それにしても『ぼっち・ざ・ろっく!』の面々がカメオ出演するとは意外で嬉しい驚き
同じ制作だからこそ為せる技か
相手や相手の触れた物を無重力にするスタンド能力とは面白い。重力を人や物を地に縫い付ける力と考えれば、相手を無重力状態にするとは拠り所を無くさせる力とも言えるのか
大地を踏み締められないなら、別の柔軟さが必要となる
でも、徐倫は既にある程度の柔軟さを手にしているような
看守などには金を渡して譲歩させ、録音を知っていてもディスクの件を話していた。また、ウェザー・リポートへの会話には糸電話みたいなものまで
それでもラングラーの天地を無視する柔軟力には敵わない。むしろ何かをしようとするほど攻撃が意味を成さなくなる
ウェザー・リポートはラングラーとは異なる柔軟性の塊だね。ベッドが無いからとピアノで眠り、操る力は形のない気候。だから敵の力も跳ね跳ばせ、敵の攻撃を利用した反撃もできる
目的の中庭はすぐそこ。拠り所が曖昧な無重力状態では普段と違った工夫が必要となる。徐倫はこの局面をどう切り抜けるのかな?
新たな絆を始めると決めたペコリーヌ。それでも変わることへの恐れ、というか緊張は消せないのか
タイミングを計って、相手の気持ちを考えて、それでもようやく勇気を出せたというのに、強制的な外圧に拠って別の変化が加えられるだなんて残酷過ぎる……
ペコリーヌの勇気が気になると同時にキャルとカイザーインサイトの関係変化も気になる回だったね
これまでは玉座を見上げるしかなく、心が寄り添うなんて無いように思えた二人がおにぎりを穏やかに頬張っている。それはこれまでに無い変化の絵だね
……まあ、これも一つの伏線だったのかもしれないけど
ラビリスタとカイザーインサイトの激闘。強者同士の戦いはこれまで描かれた戦いとは次元が異なるものだから、本作も新たな局面に突入したのだと感じさせる
ラビリスタが見込んでいたのはカイザーインサイトの変調か。変わらないものはないからこそ、変わった場所に勝機を見出そうとしたわけか。でもその変化こそが罠だとは……
ユウキは今度こそ皆との絆を守ると決めた。ペコリーヌは正体を明かしても絆は守られると考えた。コッコロは美食殿の絆を見守ってきた。そして、今はもう美食殿の大事な一員であるキャルに訪れた絶望……
美食殿の絆はずっと続いていくのか、それとも新たな絆を紡ぎ直す事になるのか。ここが正念場だね
敵対していた陣営が協力し、かつての仲間が一堂に。そうして挑むは人類共通の敵……だとしてもそう簡単に全てを納得できる筈がないわけで
命を奪い合う森を抜けたはずのジャン達。それでも彼らは憎しみの連鎖からは抜けきれていない。だからこそ、会話が必要となってくるわけか
エレンを止めた後に平和が有るか判らない事を考えればこのまま利口に過ごしていれば多くが手に入る。その選択を諦める為には自分を様々な方法で納得させなければならない
そこでハンジが示したのは調査兵団の理念だね。ハンジも前回のジャン同様、死んだ仲間達が自分を見ていると考える。だから止まらずに壁の外を目指し続けるのか
イェレナが誘発する両陣営の遺恨。これをジャンは「心を整理しようとしている」と解釈して流そうとする。無理な解釈でも説明がつく
だからこそ、現状に符合した上で無残に無視されたマルコの主張を引き出されると激高せざるを得なかったわけだ
まずは話し合う。そういう落とし所では納得しきれない後悔がライナーの中にあり、それを無碍にした彼をジャンは許せない
ガビが身を挺して示した言葉は後悔も守りたいものも籠めた誰の心にも響くもの。それは解釈の必要なく誰をも納得させるものだね
ガビには謝ったジャンはライナーには謝らなかった。つまり謝ったくらいじゃ納得できない遺恨が有ると二人は納得して、それを受け入れたのかな
今は同じ荷台に乗る二人。このような光景へ至れただけでもかなりの功績と言える、そのような回だったね